「首記」の意味と使い方を例文付きで解説!メールで使う際の注意点も!

「首記」の意味と使い方を例文付きで解説!メールで使う際の注意点も!

社会人として働いていると、それまでに出会ったことのない言葉に遭遇する事も珍しくありません。社会に出て取引先からのメールで「首記」という言葉を初めて目にした方も多いでしょう。今回はその「首記」という言葉の意味と、使い方をご紹介いたします!

記事の目次

  1. 1.「首記」の意味と使い方を覚えよう!
  2. 2.「首記」の意味とは
  3. 3.「首記」と「表記」の違い
  4. 4.「首記」のメールでの使い方・例文
  5. 5.「首記」の類語
  6. 6.「首記」の意味を覚えて正しく使おう!

「首記」の意味と使い方を覚えよう!

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皆さんは「首記」という言葉をご存知でしょうか?「首記」という言葉は社会に出るまではなかなか目にしない言葉かもしれません。しかし、働き出して取引先からのメールなどで「首記の件で」などの文章を受け取ることがあるでしょう。今回は知っておきたい「首記」についてご紹介いたします!

「首記」の意味とは

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まず今回ご紹介する「首記」についてですが、こちらは日本語がわかる方ならなんとなくはイメージがつくかもしれません。

体の上部にある「首」は、人間の体の部位の中で一番上にある「頭」に近い部分です。そのため「首」という漢字には「物事の始まり」や「最初」「第一」などの意味が含まれています。

そう言った、物事の始まりや最初を意味する「首」という漢字に「書き記す」という漢字の「記」が合わさった「首記」には、その漢字のイメージ通り、「文章の冒頭部分に書かれた物事を指す言葉」となっています。

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今回ご紹介する、文章の冒頭を示す意味を持つ「首記」という言葉には、沢山の「類語」と呼ばれる全く同じではないけれど、意味が似ている言葉というものが存在します。

もちろん「首記」に限らず日本語にはたくさんの「類語」が存在しますが、今回は「首記」という言葉の意味と似ている、「首記」の代わりにも使うことができる言葉などをご紹介いたします。それらの意味の違いや使い方の違いは下記の各項でご覧ください。

「首記」の読み方

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日本語に使用される漢字には沢山の読み方があるため、「首記」という言葉もどの読み方をするのが正しいのか悩んでしまうかもしれません。

「首」という漢字一つとっても沢山の読み方があり、何が正しいのかはじめはわからないかもしれません。「首」は音読みでは「しゅ」と読み、訓読みでは「クビ、コウベ、カシラ、ハジメ、モウス」と読みます。

しかし、「首記」は「首」を音読みの「しゅ」と読み、「首記」の「記」もまた、音読みの「き」と発音します。つまり「首記」は「しゅき」と読むのが正解です。一度覚えれば難しい読み方ではありません。

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ちなみに「記」という漢字は、音読みで「き」訓読みで「しるす」という2通りの読み方しかありません。

こちらの漢字の意味ですが、記載や記録と言った「しるす、書き留める」などの意味と、記号や手記などの「書きつけたもの、しるし」という意味、そして記憶や暗記などに使われる「心にとどめる、覚える」などの意味を持っています。

「首記」と「表記」の違い

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日本語には沢山の類語と呼ばれる言葉が存在します。今回ご紹介する「首記」にも同じような意味をもつ類語がありますが、その中でも「表記」という言葉は一見似ていますが、「首記」とは少し違った意味を持っています。

では、「首記」と「表記」には、一体どのような違いがあるのでしょうか?一見類語にも見える「首記」と「表記」の意味の違いや、使い方の違いをご紹介いたします。

「表記」の意味

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漢字だけで見ると「首記」と「表記」には大きな違いが無いように感じるかもしれません。漢字だけ読むと「首記」は冒頭に記された事柄、「表記」は表に記された文字という違いがあります。

一見大きな違いはありませんが、「表記」というのは「表に書かれた文字」「表に記す」という単純な意味を持つだけで、「首記」の「冒頭に記された事柄」を意味するのとは全く異なるのです。

「首記」と「表記」は似たような意味をイメージしてしまう漢字ではありますが、「表記」という言葉は、読んで字のごとく「表に記された言葉」を指すだけの意味となっています。

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従って「表記」という言葉には「何かを表現して記す」という意味が込められています。使い方の例文としては「この食品の消費期限は蓋の上部に表記されています」や、「説明文が3ヶ国語で表記されている」と言った具合です。

もしもビジネスメールで冒頭部分を指して「〜の件ですが」と表現したいのであれば、「表記」という言葉ではなく、「首記の件ですが」という言葉を用いるのがおすすめです。

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「首記」のメールでの使い方・例文

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では、続いて「首記」という言葉を実際にどのように、そしてどのような場面で使うのかを、例文でご紹介いたします。自分で使う機会が今までになかったとしても、意味を理解できれば使うのは難しいことではありません。

「首記」という言葉を使えば、今までよりも文章を簡潔にまとめることができるようになります。そのほうが読んでいる人もわかりやすくなるかもしれません。

ただし、あまりにも沢山のトピックのある長い文章の場合ですと、「首記」と言われてもどれが「首記」に当てはまるのか混乱してしまうかもしれません。

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もしも「首記」という言葉を使ってメールなどの文章を作りたい場合には、あまり沢山の内容を盛り込んだ文章ではないほうがいいでしょう。

そして下記に記すのはあくまでも例文ですので、意味と使い方を理解できれば、他のシチュエーションでも使いこなせます。ぜひ使い方をマスターして、ビジネスメールなどに役立ててください。

例文①

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では「首記」という言葉の使い方を例文でご紹介いたします。例えば取引先の相手から「首記の件につきましてご質問等ございましたらお気軽にご連絡ください」と文章の最後に書かれたメールが届いたとします。

この「首記の件につきまして」と書かれている場合は、必ず文章の冒頭に相手側からの問題定義や決定事項、その他の事柄が書かれているはずですので、それに対し質問がある場合は連絡してください、という意味になります。

そしてもちろんこれは自分が相手にメールを送る際にも使用することができます。あまりにもメール内容に沢山のトピックが盛り込まれていて「首記の件で」と言われてもよくわからない、という場合にはきちんとどの件についてなのか尋ねるのがいいでしょう。

例文②

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続いては、自分が「首記」を使ってメール等を送る際の使い方を例文でご紹介いたします。例えば、会社で何らかのアンケートを集めてその結果を社内メールで社員に連絡するとします。

まずメールの冒頭でアンケートの結果を報告した後に、「首記のとおりの結果となりましたので、これを参考に今後の対策を練っていきましょう」などと言った使い方をする事ができます。

あくまでも「首記」という言葉は、まずはじめに何かしらの事柄が記された場合に使用できる言葉です。「首記」という言葉単体では使うことは出来ませんが、使い方自体は簡単です。きちんと「首記」の使い方を覚えれば難しい事はありません。

「首記」の類語

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では続いて「首記」の類語である「掲題」「標記」「題記」「首題」「主題」という言葉の使い方や「首記」との意味の違い、それらの使い方の例文をご紹介いたします。

類義語ではありますが「首記」とは意味が少し違いますのできちんと使い方を理解してビジネスマナーを身につけましょう!

「掲題」の意味

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ではまず「首記」の類語と言われる「掲題」についてご紹介いたします。「掲題」は「題を掲げる」という意味ですので、「題をわかりやすく提示する、わかりやすく提示された題」という事になります。

例文をご紹介すると、メールや書類に題として記された事柄について「掲題の件につきまして」と質問したり、または逆に相手に「掲題の件についてご質問等ございましたら」などという使い方ができます。

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こちらの「首記」の類語である「掲題」という言葉は、時と場合によって「首記」と同じ意味で使用できたり、できなかったりします。

「掲題」と文章の内容が同じであれば「掲題」と言っても「首記」と言っても内に違いがありませんのでどちらでも使うことができますが、「首記」の内容とメールの件名に違いがある場合は使い分けが必要です。

そしてこちらの読み方は「けいだい」です。「掲題」という言葉は、目上の方にも、目下の方にも使える言葉です。ぜひ使い方を覚えてメールなどに活用してみてください。

「標記」の意味

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では続いて「標記」という「首記」類語と言われる言葉の意味や使い方を例文と一緒にご紹介いたします。「標記」は「首記」の類語ですが意味も使い方も違います。

まず「標記」という言葉を使用する際には「標題」がそのメールや書類に記されていることが前提となります。「標記」は「何かを目印として記す」という意味が含まれています。

「標題」というのは、メールなどの件名、本の表紙に書かれている題名、演劇の演目などの事を言います。その「標題」があってこそ「標記」という言葉を使うことができるのです。

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では、「標記」という言葉の使い方の例文をご紹介いたします。例えばメールの標題に「会議の日程と時間および場所の変更について」と書かれていたとします。

メールの中でその標題について文章を書く際に「会議の日程と時間および場所の変更についてですが」と、標題の内容を再度書くよりも「標記の件ですが」と記した方が読み手もすっきりと読むことができます。

このように、標題の内容を再度伝えたい場合に「標記」という言葉を使うとよりスマートに、読みやすい文章を作ることができます。ちなみにこちらの「標記」は「ひょうき」と読み、「表記」と読み方は同じですので注意が必要です。

「題記」の意味

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続いて「首記」の類語と言われている「題記」について使い方や意味、そして例文をご紹介いたします。「題記」という言葉には「題に記された」というそのままの意味があります。

そのため、こちらの「題記」という言葉も「掲題」と似たような使い方ができると言えるでしょう。メールや書類のタイトルについて文章を作る際に「題記の件についてですが」と言った使い方ができます。

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しかしながらこちらの「題記」という言葉は、「首記」やそのほかの類語に比べるとあまり一般的には使用されていない言葉かもしれません。

メールなどで使用する際には、冒頭の部分に触れた内容の文章の場合は「首記」、件名やタイトルに関わるものであるならば「標記」と記した方が無難でしょう。ちなみにこちらの「題記」の読み方ですが、「だいき」と読みます。

「首題」の意味

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続いての「首記」の類語は、「首記」と同じ「首」という漢字が使われた言葉「首題」です。こちらの「首題」は、「首記」の類語の中でも最も意味と使い方が似ている言葉と言えます。

「首題」という言葉が持つ意味は、メールや書類などの文章に書かれた最初の題目や、経典に書かれている初めの文章などを指す言葉となっています。

そう言ったことからも、「首記」という言葉と非常によく似ており、他の類語よりも「首記」に意味が近いと言えるでしょう。

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この「首題」という言葉には「題記」という言葉の意味でもある「題に関する事柄を指す」という意味も含まれていますし、「首記」という言葉の意味でもある「文章の冒頭を指す」という両者の意味を持ち合わせています。

そう言った面から見ても、「首記」という言葉を使うことができる場面では「首題」も使うことができると言えます。そしてこちらの「首題」は、「首」を音読みの「しゅ」と読み、「題」を訓読みの「だい」で、「しゅだい」と読みます。

「主題」の意味

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続いての「首記」の類語は「主題」です。こちらの「主題」は先ほどご紹介した「首題」と読み方は同じで「主」を「しゅ」と読み、「題」も「だい」と読みます。「首題」と「主題」の読み方は同じです。

しかしこちらの「主題」の方が多くの意味を持っています。まずは漢字からもわかる通りの「主な題目」という意味が1つと、2つ目に「文章や話の内容、研究の内容の主となる題目」という意味も含まれています。

そのほかにも「アーティストが作品で表現する基本的な思想内容」という3つ目の意味と、少し難しいのですが、「曲の中心になる曲構成を明白に表現しつつ曲全体が発展するための基礎になる音楽的な素材」という全部で4つの意味を持っています。

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この「主題」という言葉の意味を考えると少し難しく感じてしまうかもしれませんが、要するに「主題」というのは「テーマ」である、と考えるとわかりやすいでしょう。

この「主題」という言葉はビジネスシーンで使用する事はあまりないかもしれません。使い方の例としては「この演劇の主題は〜だ」「このドラマの主題歌は〜です」などの使い方が一般的でしょう。

「首記」の意味を覚えて正しく使おう!

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社会人になると様々なビジネスマナーを覚えなくてはいけません。今回ご紹介した「首記」のような、日常生活ではあまり使わない言葉にも沢山遭遇します。そんな時に間違った使い方をしてしまわないよう、きちんと意味と使い方を理解しておくことが大切です。ぜひ正しい使い方を身につけましょう!

小鉄
ライター

小鉄

動物と海と自然が好き。大人になって学ぶ楽しさを実感しています。みなさんにもお役に立てる情報をご提供していきたいです。

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