バイトの内定の断り方・電話やメールのマナーを紹介!
体調が急に悪くなった。家の事情が変わった。他のバイトが決まった。バイトの内定が決まった後に内定を辞退しなくてはならないシチュエーションが出てくることがあります。
そのような時、きちんとした断り方のマナーをおさえておかなければ社会人として恥ずかしいですし、バイト先にも失礼になってしまいます。
対面で伝える、電話をかける、メールやLINEで連絡する。内定の断り方にもさまざまなパターンがあります。いざという時に慌てずにすむように、バイト先の内定辞退の基本的なマナーについて詳しく見ていきましょう。
バイトの内定の断り方【電話】
アルバイトの内定辞退の連絡は電話で入れるのが基本マナーです。バイトだからといって電話でたった一言、「辞めます」といえばすむわけではなく、断り方によっては失礼になってしまいます、
電話によってアルバイトの内定を断る場合、どのように電話をかけるのがマナーなのでしょうか。学生のうちからおさえておきたい、バイトの内定辞退の基本的なマナーについて状況別に解説します。
辞退する場合は電話での連絡が基本
バイトの内定辞退は電話で行うのが基本マナーです。最近ではメールやLINEで簡単にすませる人も増えていますが、日本ではまだまだなじみが薄く、バイト先にも失礼になってしまいます。
もちろん、電話での断り方にもマナーがあり、ただ一方的に「辞退します」と伝えるのではなく、きちんとした礼儀作法を守り、例文に則って電話をかけることで常識があると評価されます。
「どうせバイトの内定を辞退するのだから、あとのことは関係ない」と適当な断り方ですませるのは、社会人として間違いです。
ここで御紹介する電話での断り方を参考にして、社会人として恥ずかしくない最低限の基本マナーをきちんと身につけましょう。
電話をするタイミング
バイトの内定を辞退する場合は、電話をかけるタイミングにも注意が必要です。先方にはもちろん本来の業務がありますので、忙しい時間帯に電話をかけると業務の妨げになってしまいます。
バイト先の業種にもよりますが、基本的には業務がひと通り落ち着いた午前中の遅い時間帯や午後の早い時間帯に電話をかけるのがタイミングとしては最適で、相手にも失礼になりません。
反対に、就業直後の早朝や退勤直前は先方も業務に追われているタイミングですので、バイトの内定を辞退する場合でも電話はさけたほうが良いでしょう。
辞退の電話のかけ方
社会人になると、さまざまな場面で電話をかけるのが当たり前になりますが、初めてバイトの内定を辞退する場合は断り方がよくわからず、戸惑ってしまうかもしれません。
いざという時に断り方がわからず失礼になってしまう、ということにならないように、バイトの内定辞退の電話のかけ方のマナーについておさえておきましょう。
担当者への伝え方
アルバイトであっても、内定を辞退する場合は面接の担当者に電話で連絡するのがマナーです。ほとんどのバイトでは採用担当者が面接を担当しており、バイトの募集要項に電話番号が書いてある場合も少なくありません。
バイトの採用担当者と直接電話がつながった場合、まずは基本的な挨拶をまじえつつ氏名と面接の日時を伝え、「申し訳ございませんがバイトの内定のほうを辞退させていただきたく思います」などと続けます。
バイトの辞退を伝える前に理由についてひと言添えるのもマナーであり、電話の最後に「わざわざ時間を取ってくださり、ありがとうございました」などと付け加えると丁寧さが伝わります。
担当者が不在の場合
バイト先に電話をかけても面接の担当者が不在だった場合、すぐに伝言を頼むのはマナー違反です。このようなケースではあらためて折り返すのが礼儀であり、電話口の相手にもその旨をきちんと伝えます。
もちろん、最初に面接の日時と氏名を伝えたうえで話をするのがマナーです。折り返す場合にはどのタイミングで電話をかければ良いのか先方に確認するのも社会人としての作法ですので、断り方と合わせてきちんとおさえておきましょう。
また、電話がつながったのがバイトの採用面接とはまったく関係のないスタッフだった場合、話がうまく通じない可能性がありますので、余裕があれば別の採用担当者に代わってもらったほうが良いでしょう。
再度かけても不在の場合
バイト先に折り返し電話をかけ、面接担当者が不在だった場合には、電話口の人に伝言を託すのがマナーです。その際にもあらためて氏名と面接日時を伝え、「先日、そちらでアルバイトの面接を受けた者です」などと切り出すのが一般的です。
バイトの内定辞退の場合、伝言であっても面接日時をきちんと伝える必要があり、日時を間違えると伝言がうまく伝わらない可能性があります。
ただ、折り返しの電話で「担当者は本日の20時に戻ります」などと言われた場合には御礼を言っていったん電話を切り、指定された時間にあらためて電話をかけるのがマナーです。
バイトの内定の断り方【メール】
従来は、アルバイトの場合でも内定辞退の場合は面接担当者に直接電話をかけるのがマナーとされていましたが、最近ではメールやLINEで内定辞退の連絡を入れるケースも増えつつあります。
メールやLINEでバイトの内定を辞退する場合、断り方としてはどのパターンが正しいのでしょうか。メールの例文と合わせて基本的なマナーについて見ていきましょう。
メールで辞退の連絡をする場合とは
バイトの内定辞退の連絡は電話で行うのがマナーです。ただ、応募や採用面接の段階でバイト先のメールアドレスしか伝えられていなかったり、メールでの連絡を指定された場合にはメールで内定辞退の旨を伝えても失礼にはあたりません。
また、バイト先に何度電話をかけてもつながらなかった場合、メールアドレスがわかっていればメールで連絡してもOKです。
むしろ、最近ではメールやLINEでの連絡を指定しているバイト先も多くなり、メールのほうが後々までメッセージが残る、というメリットがあります。
メールで辞退する場合の例文
アルバイト先にメールで内定辞退の連絡を入れる場合でも、もちろん基本的なマナーに則る必要があります。まずは、オーソドックスな例文を丸暗記しておきましょう。
内定辞退のメールではまず、件名に「内定辞退の御連絡」と書きます。この時、氏名を書き添えるのもマナーです。続いて本文で、「8月31日にそちらで採用面接を受けた山田大輔と申します」と用件を切り出します。
さらに、「すでに内定をいただいているのですが、諸事情により辞退せざるを得なくなりました。申し訳ございません」と本題に入り、簡単な挨拶で締めくくります。
メールの最後にはあらためて氏名と住所、郵便番号、電話番号を記しておくのが基本マナーです。ポイントは氏名と面接の日時をしっかりと伝えることで、件名だけで用件が把握できるようにする必要があります。
バイトの内定の断り方【辞退の理由】
電話で伝えるにしても、メールで伝えるにしても、バイトの内定の断り方には決まったマナーがあります。「学生だからマナーを多少無視しても許される」というわけでは、もちろんありません。
辞退理由の伝え方を含め、アルバイトの内定の断り方についてあらためておさらいしておきましょう。断り方の例文も合わせて覚えておくことで、応用の幅もさらに広がります。
簡潔に伝える
アルバイトの内定を辞退するはっきりとした理由がある場合は、その理由をできるかぎり簡潔に伝えましょう。慣れないうちは緊張もあり、理由を詳しく伝えたほうが親切ではないかと思ってくどくどと説明しがちですが、それはかえって逆効果です。
電話で長く説明すると相手の貴重な時間を奪うことになりますし、メールでも文面が長くなるため、相手にとっては煩わしいだけです。
基本的には、「最初の挨拶、辞退の理由、お詫びの挨拶」という順番で伝えるのがマナーとなっており、相手の印象も良くなります。
事情を伝えたくない場合は?
アルバイトの内定を辞退する場合、必ずしも理由を詳しく説明する必要はありません。断り方としてはあまり良くありませんが、特に理由もなく、「何となく気が進まない」という場合もあるでしょう。
その場合は、先方に内定辞退の旨を伝える際に「一身上の都合により」と添えるだけで構いません。ただ、その場合でももちろんお詫びの言葉は必要で、「採用面接ではお世話になりました」などと添えるのがマナーとされています。
よくある内定辞退の理由
内定辞退の理由はまさにケースバイケースですが、いくつかのパターンがあります。ここでは、例文でもよく見かける内定辞退の理由とそれぞれの断り方について具体的に御紹介しますので、自分のケースにあてはめてシミュレーションしましょう。
実家に帰ることになった
地方から都会へ出てきてアルバイトも決まりさあこれから、という時に家の事情が変わり帰郷することになるケースは意外と多いようです。
その場合はバイト先に事情を説明し、「家の事情が変わりまして、実家に帰ることになりました」などと伝えれば先方も察してくれるはずです。
はじめのうちは数日間の帰省の予定だったのに、予定が変わって長期的に実家で暮らすことになる、ということもあるでしょう。
その際も実家から電話で連絡を入れるのがマナーで、前もって実家に帰る日程が決まっている場合にはその時点ですみやかに伝えるのが礼儀です。
体調が悪くなった
バイトの面接を受けた後、急に体調が悪くなることもあるでしょう。軽度の体調不良であればバイト先に症状を詳しく伝え、勤務開始のタイミングを調整してもらうことも可能かもしれません。
ただ、症状が重く、体調の異常が長いスパンで続きそうな場合は無理をせず、病名をバイト先に伝え、お詫びの言葉を添えて内定辞退の旨を伝えたほうが親切です。
病名や症状を詳しく知られたくない場合はあえて病気について伝えず、「一身上の都合により」とだけ伝えるのもひとつの方法です。
他のバイトが決まった
アルバイトの内定辞退の理由としてはよくあるパターンです。同時に複数のアルバイト面接を受けるのは決してマナー違反ではなく、効率を考えればむしろ当たり前のことでしょう。
どちらのバイトを優先するかはあなたの自由ですが、辞退する側にはきちんとその理由を伝え、理解してもらう必要があります。
その場合、バイトの詳しい内容については説明する必要はありませんが、理由を聞かれた際には「他のバイトが決まったので辞退させていただきます」といっても失礼には当たらないでしょう。
バイトの面接の断り方
面接を受ける前の段階でバイトを辞退したい、というケースもあるでしょう。面接の断り方は、内定の断り方と違うのでしょうか。ここでは、面接の段階でアルバイトを辞退する場合の断り方のマナーについて具体的に見ていきましょう。
早めに連絡を入れる
面接の日程が決まった後で辞退する場合、辞退することが決まった段階ですみやかに連絡を入れるのがマナーです。メールでも良いのですが、電話のほうが確実に連絡がつくため、できれば電話で伝えたほうがスムーズでしょう。
先方としては、面接が辞退された段階でスケジュールを組み直す必要がありますので、早い段階で辞退を伝えることで業務の妨げにもなりません。
面接当日・前日に辞退する場合は電話で
面接辞退はできるかぎり早い段階で伝えるのが基本マナーですが、やむを得ない事情により面接当日や前日に伝えなくてはならないシチュエーションも考えられます。急なタイミングで面接を辞退する場合の断り方のマナーについてお伝えします。
電話をかける時間帯
面接当日、あるいは前日に辞退の電話をかける場合は、先方にとって忙しくない時間帯を選ぶのがマナーです。始業時間より15分ほど遅らせるのがポイントで、24時間営業の店舗であれば9時以降に電話を入れるのがマナーとされています。
午前中が忙しい店舗の場合は午後の時間帯に電話を入れても構いません。ただ、面接当日の場合はギリギリのタイミングになってしまうと失礼なので、できるかぎり午前中に電話を入れるようにしましょう。
電話で伝えるべき情報
面接を辞退する場合も、電話で用件を簡潔に伝える必要があります。まず、氏名と面接日時は確実に伝える必要があり、つづいて、辞退する理由をひと言で伝わるように添えるのがマナーとなっています。
意外と見落としがちなのが電話を切る際のマナーで、ただ単に「申し訳ございませんでした」と言うだけでなく、「御縁がございましたらその際はよろしくお願いいたします」などとさりげなく添えると好印象につながります。
メールで辞退する場合の例文
電話番号がどうしてもわからなかったり、最初からメールでの連絡を指定されている場合は、メールで面接辞退の旨を伝えることになります。
その場合も基本的な伝え方は電話と同じですが、メールでは丁寧さがより求められ、たとえば、「面接当日ではございますが急用が入りましたので、この度の面接は辞退させていただきます」のように書くのがマナーとなります。
失礼のない丁寧な断り方でバイトの内定を辞退しよう!
アルバイトの内定辞退は、慣れないうちは難しく感じられるかもしれませんが、例文や基本マナーを参考にすれば失礼にならない断り方として受け取られます。
電話連絡が基本となりますが、最近ではメールやLINEでの内定辞退も認められつつあり、その場合でも辞退の理由や面接日時、氏名をしっかり伝えましょう。