中国語を学べるアプリのおすすめの選び方
日本を訪れる外国人は年々増加しています。そして私たち日本人が海外に旅行に行く機会もだいぶ増えてきたのではないでしょうか。その背景には、格安航空チケットや格安の海外旅行ツアーが増えたこともあります。
また、ビジネスにおいてもグローバル化が進展しており、日本に居ながらにして外国語に触れる機会も増えました。そして、その様な機会は今後も益々増えていくことが予想されます。
さて、そのように社会環境が大きく変化しているなかで、日本人の外国語習得意欲も以前にも増して高まってきているのではないでしょうか。それはビジネス上での必要に迫られていたり、海外旅行に行く機会や訪日外国人との接点が増えたことにも影響されています。
外国語と一言に言っても、英語や中国語、ドイツ語、韓国語、フランス語など言語は多数存在しています。以前より日本人の学習意欲が高い言語は英語ですが、中学生のころから勉強しているのに話せないという方が多いのではないでしょうか。
しかし会話はできないまでも、長い年月にわたって英語学習をしてきているので、一定程度の単語の意味を理解していたりと、英語で会話をするための素地があることが習得意欲、学習意欲を高めていますし、今後も英会話をマスターしたいと考える人は減らないでしょう。
さて、英語に関しては多くの方が習得したいという意思を持っていると考えられますが、最近では中国語を習得したいと考えているかたが増えているのをご存知でしょうか。
英語学習を希望する方は多いので、書籍やスクール、アプリに至るまで学習教材は幅広く整っていますが、中国語に関してはどのような状況なのでしょうか。
実は、中国語を始めとしたさまざまな言語を学習するためのアプリやツールも多数揃っているのです。今回は、その中でも中国語に焦点を絞り、中国語を学習するためのおすすめアプリを、無料アプリから、一部課金が必要なアプリまで幅広く紹介します。
中国語の文法や単語、日常会話を身に付けるための学習用アプリを使い、スキマ時間を有効に活用して学習するのにアプリは最適です。少しでも中国語習得に興味をお持ちの方は、これから紹介する中国語学習アプリの選び方を参考にしてください。
①目的で選ぶ
中国語をゼロベースで勉強し始める方は、まずは日常会話のフレーズを覚えていくのも1つ学習法です。例えば、旅行に行く前に旅行で使いそうな中国語会話を暗記する。そして旅行先の中国で中国語を積極的に使うようにする。
または(少しハードルは高いですが)仕事等で使う会話を想定し、その会話を中国語で作成して暗記する。この様に、目的を持った会話ができるようになることを目指し、それが実現できそうな中国語学習アプリを選ぶのも1つの方法です。
旅行やビジネスに限らず、例えばサッカーが趣味の方はサッカーの話題を中国語で話せるようになることを目的にするなど、ご自身の趣味の話題は会話できるようになることを目的にすると継続性も高まります。
②内容で選ぶ
中国語を勉強するためのアプリも多数存在しています。そして、それぞれのアプリが細かなジャンルに分類で、それぞれに特徴があります。
それらのアプリは、学習したい内容によってアプリ自体の作りも異なっています。中国語の単語を中心に学習したいのか、それとも中国語会話の基礎知識を勉強したいのか、またはリスニングを勉強したいのかによっても選ぶべきアプリは異なってきます。
つまり、中国語の何を学びたいかによってアプリの選び方も変わってきますし、その中でご自身の使いやすいアプリを探すことが必要になります。基礎からしっかり勉強したい場合は、単語・文法、会話などの複数アプリを併用することも検討した方が良いかもしれません。
単語中心
英語で会話をするときもそうですが、もちろん中国語で会話をするためには、中国語の単語を知らなければ会話が成り立ちにくくなってしまいます。
自分が表現したいことを相手に伝えるためには、まずは単語を知っている必要があります。英語でも「中学英語で会話はできる」とありますが、それは自分の言いたいことを簡単な単語などで言い換えることができるから成立するのです。
会話は、直接的な表現でなくとも相手が解釈してくれる可能性も多分にあります。しかし、遠回しにでも自分の言いたいことを伝えるためには、言い換えられる簡単な単語を知っている必要があります。まずは、暗記している単語数を増やすことは必須です。
文法中心
単語をある程度知っている方、または単語と並行して勉強したいという方にもおすすめなのが中国語の文法を中心に学習できるアプリです。
先ほど単語の暗記数を増やすことの重要性を紹介しましたが、会話を会話として成立させるためには一定程度の文法知識を身に着けておく必要があります。
単語の羅列でも、言いたいことを伝えることは可能かもしれませんが、会話が続く、盛り上がるためには文法の知識を高めるための勉強もしておいた方が良いでしょう。
会話中心
英語で言えば中学校卒業レベル程度の知識がある場合、もちろん単語や高度な文法知識を身に付けることで、より正しい英語を話せるようにはなります。
これは中国語であっても同じことが言えますが、話せるようになるためにはとにかく中国語での会話の機会をたくさん得て、アウトプットしていかないと向上は望めません。
単語や文法を一定程度覚えたという方は、会話中心のアプリを探し、アウトプット機会を得られるようにしていくのも良いのではないでしょうか。
③無料かどうかで選ぶ
今回は中国語アプリの紹介ということで、アプリを使っての学習法を紹介しています。ご存じのとおりアプリには、無料アプリ、一度お金を払ったら使い続けられるアプリ、基本無料で一部機能開放や追加にお金が必要なアプリなどがあります。
中国語学習のためのアプリを選ぶ際、この料金体系を基準に選ぶというのも1つの選択肢です。完全無料のアプリもありますし、無料で一定の学習ができるアプリも多く、一定以上の機能を開放するためにはお金が必要というようなタイプもあります。
まずは無料アプリで試してみて、自分に向いていそう、継続できそうだと思えば課金してみるのも良いかもしれません。
中国語を勉強するなら知っておきたいこと
さて、では実際に無料でアプリをDLした後は、携帯電話を使って中国の勉強を始めるのですが、そもそも皆さんの携帯電話では、中国語を入力することが可能でしょうか?
実は、中国を勉強するにあたって必須の『中国語を入力できるようにする』ことも無料のアプリを使って実現することが可能なのです。具体的な中国語を勉強するためのアプリを紹介する前に、中国語を入力できるようにするためのアプリを紹介しましょう。
①中国語入力アプリを知っておこう
中国語を入力するための機能は、iOSとアンドロイドでやや違いがあります。まずiPhoneやiPadなどのiOS端末では、基本機能として中国語の入力がサポートされています。
一方アンドロイド端末では、「Googleピンイン入力アプリ」をインストールすることをおすすめします。このアプリは無料アプリなのですが、最新のアンドロイド端末ではGoogleピンイン入力アプリがプリセットされています。
インストールされていない端末をお使いの場合は、Google Playから『Googleピンイン入力アプリ』をダウンロードしてインストールしてください。
プリセットされている、もしくはダウンロードが完了した後は、設定画面の「言語と入力」から「現在のキーボード」→「キーボードの選択」で「Googleピンイン入力」をオンにすれば中国語入力ができるようになります。
中国語の設定は『中国語(簡体)』『中国語(繁体)』『広東語』の3種類があります。『広東語』は主に、広州近辺と香港・マカオで使われる言語です。標準の中国語(マンダリン)を入力したい場合は、『中国語(簡体)』『中国語(繁体)』のどちらかを選んでください。
②HSKを知っておこう
中国語の勉強を始めようとお考えの方は、HSKという言葉をお聞きになった方も多いのではないでしょうか。また、HSKを受けるために勉強をしているという方も多くいらっしゃるでしょう。
HSKとは、英語におけるTOEICの中国語版と考えていただくとわかりやすいかもしれません。数ある中国語検定の中で、中国政府教育部(日本でいう文部科学省)の直属機関主催の、中国政府が認定する資格です。
HSKの成績は中国だけでなく、日本、そして世界中で公的証明として活用可能です。中国に現地法人を設立する企業は増加傾向で、さまざまな職業で中国語能力が必要とされ始めています。HSKは、中国でも日本の企業でも重要視され始めています。
日本で受けられる中国語の検定
HSKは日本を含む全世界875ヶ所以上で行われていて、最も受験者が多い中国語検定です。全世界で適切な評価を受けられるよう、世界共通基準に準拠するよう設計されているので、他言語検定と正当に比較ができるようレベル設定がされています。
レベルは初級レベル(1級)から上級レベル(6級)の6段階で、試験はリスニング、リーディング、ライティングの3セクションで構成されています。1級と2級は、リスニングとリーディングがマークシート方式。3級以上から記述式(作文)が加わります。
問題文や選択肢、リスニングの質問などは全て中国語で出題されます。HSKの勉強および試験を通し、ネイティブに通じる実用的な中国語を身につけることができます。なおスピーキング試験に関しては、HSKとは別に「HSKK口試」という会話力を判断する口頭試験があります。
HSK対策のアプリも!
HSKの勉強をするにあたっても、無料のアプリでおすすめのアプリがあります。それは、HSK公認アプリ『HSK公認単語とレーニング』です。
HSK検定各級に応じた中国語単語を勉強するためのアプリで、全単語に過去問に基づいた例文を掲載。同時に、全ての単語・訳・例文に音声も収録されています。その為、目で見てスペルを覚え、リスニングで単語定着とともにリスニング能力を向上させることができます。
音声は、全単語連続再生、弱点のみ連続再生・全単語ランダム再生・弱点のみランダム再生の4つの再生機能付き。中国語と日本語訳を連続再生することも可能で、移動中に聞き流しもできます。無料で単語とリスニング力を向上させられるおすすめアプリです。
中国語を学べるアプリ【超初心者向け2選】
ここからは、単語や文法、リスニング等に特化したおすすめ無料アプリ(基本無料含む)を紹介していきます。しかしまずは、何かに特化しているというよりも、これから中国語の勉強を始めようと考えている方に向けたおすすめアプリを2つ紹介します。
どちらのアプリも、中国語の基本を手軽に学習することの出来るアプリです。最初にダウンロードして通勤の電車の中などで繰り返し勉強しましょう。
mikan 中国語
まずは『mikan中国語』というアプリを紹介します。英単語学習アプリとして人気の高い『mikan』の中国語版です。英単語版同様に基本無料で使用することができます。アプリ内での課金要素はありますが、課金なしでも使うことは可能です。
『mikan中国語』は、中国語検定3級~4級レベルの単語テストと、テストで間違えた単語の復習が出来るシンプルな中国語学習アプリです。最初に取組むのにおすすめのアプリです。
HelloChinese
中国語学習を始める方におすすめの無料アプリとして『Hello Chinese』も紹介しておきましょう。このアプリも無料で、ゲーム形式で中国の勉強を進められるアプリです。
リスニング、ライティング、リーディング、スピーキングという、中国語の勉強に必要な要素すべてを総合的に学習できるように工夫されています。ネイティブの中国人が街角で話しているような動画がリスニング問題として出されたりもします。
学習用アプリの動画として、はっきりゆっくり読んではくれていますが、無料アプリでネイティブスピーカーが読んでくれているのは素晴らしいの一言です。この様な動画が1000本以上収録されているので本当におすすめできるアプリです。
更にポイントがあります。それはこのアプリの中でスピーキングの練習もできてしまうところです。マイクを使って例文を読むと採点してくれるのです。
独学で勉強している人や、生身の人間と中国語で会話するのに抵抗を感じている方は、周囲に人のいないところで存分に練習することができます。
各種問題で間違えた部分を記録してくれていて、間違えた問題を組合わせた問題集として再度勉強することができるのも優れた機能といえます。無料アプリとして本当に素晴らしいアプリです。
中国語を学べるアプリ【単語特化3選】
では続いて、中国語の単語を勉強することに特化した、おすすめの無料アプリを紹介します。単語をたくさん習得することが語学学習の第一歩となりますので、これから紹介するアプリを使って、1日5分でも良いので中国語単語に触れることをおすすめします。
Drops
最初に紹介する単語に特化した無料アプリは『Drops』です。このアプリは、1日5分の勉強を継続してほしいという考えを基本にした無料の中国単語アプリです。
操作は直感的にできるよう考えられており、単語をイメージとともに記憶に残していけるよう、可愛いイラストが添えられるなどの工夫がされています。単語を覚えることをゲーム感覚で進められるのが特徴。言語設定で中国語以外にも31言語に対応しています。
無料版は1日5分だけ使えるのですが、この5分という制限を良い方向に捉え、5分の制限の中で集中して覚えるという使い方がおすすめです。また、通知を決まった時間に来るように設定できるので、毎日同じ時間に5分間継続することがしやすくなっています。
音声もネイティブスピーカーが話しているので発音も良いですし、音声も綺麗に収録されています。ネイティブスピーカーが発音する単語と、かわいいイラストで5分間を楽しく過ごすことができるおすすめの単語アプリです。
ALCO
続いての単語アプリは『ALCO』というアプリです。このアプリは、単語帳(書籍)とともに使うことが前提になっている無料アプリです。
アルクという会社名をご存知でしょうか。英単語帳で有名な『キクタン』を出版している会社です。kの『キクタン』の中国版が書籍として発売されているのですが、その単語帳と一緒に使うための無料アプリが、この『ALCO』なのです。
キクタンに入っている単語の音声を『ALCO』で全て聞くことができるので、単語帳を見ながらスマホで音声が聞けるというのがこの無料アプリの良いところです。書籍の単語帳を使いながら暗記したいという方は『キクタン』とともにこのアプリをインストールしておくことをおすすめします。
北京語帳
単語特化のおすすめアプリの紹介では最後になりますが『北京語帳』という無料アプリを紹介しましょう。このアプリは、自分専用の単語帳をつくることができるアプリです。
単語と意味を自分で入力する必要があり、入力しておいた単語の意味を4択で選ぶ際、入力しておいた正答とともに誤った回答も表示される機能を持ったアプリです。勉強して覚えられない単語だけをメモ代わりに入れておくと、それらの単語だけの単語帳が作れます。
『みんなの単語帳』という選択があり、ここから他の人の単語帳にチャレンジすることもできます。無料で使えるのは良い点なのですが、発音は機械音声なのでイマイチです。また、画面も単調なので楽しみながらというよりも、ストイックに勉強したい方におすすめの無料アプリです。
中国語を学べるアプリ【会話特化3選】
続いて紹介する中国語学習アプリは、会話特化型のアプリです。外国語を習得しようとした場合、どうしても暗記はできるものの、声に出して会話をするのが躊躇われてしまいます。普段の勉強でも黙読や小さな声で発音することが多い為、いざというときに声が出なくなってしまうのです。
そこで有効なのが、いくつかのシチュエーションに対する会話を覚えてしまい、それを声にだすという手段です。会話で進んでいくストーリーの全文を覚えてしまい、実際の会話でも使うという方法です。
日常会話や店舗での会話を暗記しておくと、覚えた例文に近い文章を現地ネイティブも使っていたりするので、リスニングにも自信を持つことができます。旅行の際にもつかえるのでおすすめです。
中国語会話
会話型の中国語アプリで最初におすすめするのは、『中国語会話』です。アプリの名前が既に会話型ということを物語っています。内容は、会話形式で進んでいく短い話がいくつも用意されていて、その会話からリスニング力を鍛えつつ、文章でも読みながら暗記していくというもの。
お話は全部で800を超えるシーンが用意されていて、全て無料で聞くことができます。日常会話が多く収録されていますので、日常会話で使える会話フレーズを集中して勉強したい人には、このアプリだけでもかなり勉強になります。
会話文中に出てくるフレーズの日本語訳を表示させるためには課金が必要になる点が注意点です。ある程度中国語を学んでいる方、都度、別のアプリや紙の辞書で意味を調べるのが苦にならない方は、無料の範疇でも勉強しやすいのでおすすめです。
使われている表現も、最近よく使われている表現が使われていたりと、会話が自然な点と音声が綺麗なのは良い点です。一方で、イラストなどが使われていないので単調。そして音声が長時間勉強するのにやや不向きに感じる点がマイナス点です。
NHKゴガク 語学講座
会話型の中国語学習アプリで次におすすめするのは、『NHKゴガク語学講座』アプリです。言わずと知れたNHKラジオやテレビで放送されているNHK語学講座のアプリです。これらの講座で勉強している方には特におすすめのアプリです。
このアプリでは、NHKラジオで放送された1週間分の放送をラジオストリーミングでまとめて聞くことができます。「声調確認くん」という機能では、自分の声で例文を読み上げるとマイクがそれを拾って、どの程度正しい声調なのかを分析してくれます。
発音の正しさは計測してくれませんが、声のトーンの正確さを計測し視覚化してくれるのは便利な機能でおすすめです。声調確認できる例文は多くはありませんが、自分だけで勉強している方は、声調チェックができない場合が多いので試してみることをおすすめします。
1日5分聞き耳マスター
会話の練習におすすめなのが発音練習です。先ほども紹介しましたが、日ごろから声にだして外国語を話していないと、いざというときに声が出ません。そこでアプリを使って発声練習することをおすすめしますが、最適なアプリが「1日5分聞き耳マスター」です。
基本無料ですが、iOS版のみ一部課金があります。堅苦しくない会話のシチュエーションがたくさん用意されていて、ちょっと笑える会話の内容を中国語で勉強できます。また、自分の発音を録音して、ネイティブの発音と聞き比べできる機能もあります。
聞き比べて発音を修正することもできますし、単語と文法を学習できるようにコンテンツが作り込まれています。発音練習を継続するだけで、短期間で中国語の上達を実感できます。リスニング力も鍛えられますし、中国語で会話をしたいと考える方におすすめです。
中国語を学べるアプリ【リスニング特化2選】
中国語を勉強するにあたり、アプリが最も活躍すると言っても過言ではないのがリスニング力です。アプリの便利なところは、もちろんスマホ等でいつでも教材が持ち運べることですが、紙の教材では絶対にできないのが長時間の音声発生です。
アプリで勉強するときには、スマホとイヤホンを接続しておけば、どれだけ長い音声であってもスマホ1つで聞き続けることができます。中国語のリスニング力を向上させたい場合には、アプリを使ってリスニングの勉強をするのが効果的でおすすめです。
では、リスニング力を強化するために最適なアプリを2つ紹介しましょう。特にPodcastについては、中国語だけでなく各国語の勉強にも使えますし、日本語で様々な話題の講演等を聞くこともできるので、幅広く活躍してくれるのでおすすめです。
超・中国語耳ゲー<ピンインゲームで耳を鍛えよう>
リスニング強化におすすめのアプリです。中国語の基本である発音・ピンイン・声調をトレーニングすることができます。このアプリのピンイン表の特徴は、聞きたい音節だけを限定して発音を聞くことができる点です。
集中的に練習するとき、紛らわしい発音を聞き比べることが出来ることがリスニング力強化に最適です。クイズも問題数が豊富で、選択肢が日本人の間違えやすい答えになっているのも秀逸です。
中国語初心者(開始~2ヶ月)の方は、ピンインの発音練習を毎日1時間継続するのが習得の近道とされていますが、最初か最後の5分間、このアプリで発音理解チェックをするのがおすすめです。毎日の継続で発声、発音、リスニング力の強化を行いましょう。
Podcast
続いて紹介するのがPodcast(ポッドキャスト)です。リスニング教材として最適であるばかりでなく、英語やフランス語など、各国言語のリスニングにも活用できますし、日本語で様々な話題についての講演などを聞くこともできます。
Podcastはインターネットで配信される音源のことで、リスニングの勉強に使える良質な音源が無料配信されています。各国言語のリスニングにも使えると紹介したのは、この音源が各国で配信されているので、話題を選ばなければどの国の言語でも素材が配信されているからです。
Podcastは、事前に気に入った音源をダウンロードしておくことでオフライン時にも聞くことができます。移動中にリスニングやシャドーイング学習に活用することができますし、ジョギングしながら中国語ニュースを聞きながらリスニング力を鍛えることができます。
さて、Podcastを聞くにはPodcastを聞くためのアプリが必要ですが、iPhoneやiPadなどのiOS端末には「Podcastアプリ」がプリインストールされています。Android端末の場合は「Podcast Addict」(無料)がおすすめです。
リスニングにおすすめのアプリは『Podcastアプリ/Podcast Addict』なのですが、おすすめチャンネルを紹介しないと意味がない情報になってしまいますので、Podcastのチャンネルの中で、中国語のリスニング力強化におすすめのチャンネルを紹介しましょう。
リスニング強化におすすめのチャンネル①は『日本で実践!中国語CRI中国語講座』です。初心者におすすめのチャンネルで、日本人を対象に中国国際放送局が制作・放送している中国語講座です。「日本人が日本で出会う中国人と会話する」ことを想定しているので実用的。
リスニング強化におすすめのチャンネル②は『Learn Chinese & Culture @iMandarinPod.com』中級者におすすめで、中国で話題になっているニュース、季節性の高い中国の伝統的な風習などが放送されています。発音速度が速くなく、全文も短いのでリスニング強化に適しています。
スクリプト(台本)はPodcast上とWebサイトで手に入れることができるので、リスニング、リーディングの勉強に使うことができます。
リスニング強化におすすめのチャンネル③は『Chinese News – NHK WORLD RADIO JAPAN』です。このチャンネルは上級者におすすめ。
NHK WORLD RADIOが、中国人向けに日本と世界のニュースを放送しているチャンネルです。ニュースを読む速度が速めでスクリプトもありません。日本で日本語のニュースを見ているのと同じ感覚で中国でニュースを聞いている感覚です。
さて、リスニング強化にアプリが最適であることを紹介してきましたが、更にリスニング力をアップさせるための勉強法として「シャドーイング」を紹介しましょう。
「シャドーイング」についてはご存知の方も多いかもしれませんが、「聞こえてくる音声を、聞こえたとおりに発声していく」学習法のひとつで、繰り返し継続することで「リスニング・トーキング・リーディング」力が身に付く学習法です。
最初は台本を見ながら、次はスクリプトを見ずに発声、最後にネイティブの音声を聞いて後からすぐに発声するようにします。
何度も同じ音源・テキストを繰り返して発声することで、言語を身体に記憶させていきます。スポーツの上達と同じで、何度も身体を動かして記憶させるのと同じ考え方です。
中国語を学べるアプリ【総合学習3選】
ここまでは単語や会話、リスニングなど、何らかの領域に特化したアプリを紹介してきました。続いては、一定程度の基礎学習が終了している方が、次のステップとして、より実践的な学習をするのに適したアプリをいくつか紹介していきましょう。
HSK Online
冒頭に紹介したHSKを受ける方は必須のアプリです。このアプリでは、過去に実施された試験問題をオンライン上で無料で受けることができます。
リスニング、リーディング、ライティングの練習問題も行うことができ、更に各級に必要な単語や文法もリスト化されています。
700円程を追加することで模擬試験を10回分受験することもできるので、市販のHSK想定問題集を購入して勉強するよりもお得に勉強することができます。
中国語への扉
漢字のライティングを勉強することもできる、中国語総合学習アプリです。ゲーム形式で勉強を進めていくので、単調な学習アプリよりも飽きにくく、全体のデザインがかわいらしいのも魅力的です。ゲーム(形式)の部分も工夫されていて、楽しみながら中国語学習をするに適したアプリです。
中国語上手
基礎力はある程度身についたと考える方が、次のステップとして『使える中国語』をマスターするために使ってほしいのが「中国語上手」です。このアプリでは、中国人との日常会話でよく出てくる会話がたくさん収録されています。
世間話、ビジネス現場での雑談、ちょっと面白い会話などを聞くことができます。耳で聞いて覚えることを重視して作られていて、実践的な中国語会話を耳から学ぶことができるアプリです。
中国の方とビジネスをする上で、中国の文化やマナーへの理解が大事になります。このアプリでは、中国人と日本人の常識の違いなども学ぶことができます。実践的なビジネス会話やビジネスマナーを学びたい方におすすめです。
中国語を学べるアプリ【翻訳系2選】
続いては、中国語学習においてアプリで学習するというよりも、ご自身の学習においてサブ的に役に立つアプリの紹介です。今やスマホは生活にとって無くてはならない物になりましたが、設定次第でもっと役立つツールになりますので、学習においてもカスタマイズしていきましょう。
中国語ピンイン変換
日本国内で購入したほとんどのスマホがデフォルトでは日本語入力設定です。機種によっては中国語に対応していな機種もあります。その場合におすすめなの『[Googleピンイン入力(無料)』です。プリインストールされている機種もありますが、無ければダウンロードしましょう。
ダウンロード後の設定は、「設定」→「言語と入力」→「Googleピンイン入力」ON。キーボードの切り替えは、使用するアプリを起動した状態で、画面の一番上から下へスワイプ。
「入力方法の選択」→「中国語(ピンイン)」を選択すると中国語が入力できるようになります。手書き入力は、キーボードの「中」をタップし、右下のキーボードをタップ。これで中国語を手書き入力できます。
Google翻訳
言わずと知れた言語学習に必須のアプリです。中国語から日本語、日本語から中国語のどちらも翻訳してくれます。もちろん日中間だけでなく、英語やフランス語、その多言語も含めて翻訳可能です。勉強以外にも活躍してくれるのでおすすめです。
更に音声で読み上げもしてくれるので、読み方が分からない単語の発音を確認することにも使うことができます。「カメラ入力」「手書き入力」にも対応してくれるので、旅行中に何が書いてあるかわからないチラシ等の内容もある程度はわかるのは助かります。
中国語を学べるアプリ【番外・あったら便利編】
最後に紹介する中国語学習におすすめのアプリは、無ければ無いで何とかなるものの、あれば非常に便利な機能を持ったアプリです。語学学習をするにあたり、一番の難敵は自身のモチベーションの維持です。モチベーションを維持するためにインストールしてみるのもおすすめです。
zuknow
他人と競争することで学習へのモチベーションを維持できるゲーム感覚の中国語学習アプリ。Android、iOS版ともに無料です。
最初から入っている暗記帳、自分で作った暗記帳での学習することに加え、暗記帳から出題されるクイズで他の参加者とランキングを競うことができます。
入力した文章を読み上げてくれる「自動読み上げ機能」がついていて、新聞やニュースの文章を音声教材にできてしまうのは優れた点。中国語学習の利用者が英語に比べて少なく、中国語教材も英語に比べて少ないのが難点です。
中日・日中辞典(小学館)
書籍としても電子辞書としてもロングセラー書籍となっている『小学館の日中・中日辞典』のアプリ版。iOS版のみで4000円強と高額アプリですが、ベースが安心の小学館辞書なので精度が非常に高いのが良いところ。オフラインでも使えるのでどこでも便利です。
アプリを使って中国語を楽しく学ぼう!
いかがでしたか。中国語学習に活用できそうなアプリはあったでしょうか。英語に比べ、幼いころからの蓄積が無い方が多いので学習は大変かもしれませんが、アプリを使って毎日少しずつでも継続することで、きっと自分の物にすることができますので、努力を継続できるよう頑張ってください。