初心者でもできるガジュマルの剪定方法
個性的な見た目が特徴的なガジュマルは、寒さには弱いですが、暑さには強く、生命力があるので成長時期にはどんどん枝葉を伸ばします。
ガジュマルには、地に根を張る大きな木になるものから家庭でも場所を取らず置きやすいサイズの小さいものまで様々な大きさがあります。まず、ガジュマルを育てる前にガジュマルのことを知っておきましょう。
ガジュマルは、たくさんの日光を浴びることができる場所で育ち、日本だけではなく東南アジアやインド、オーストラリアなどに生息しています。特徴として、乾燥や寒さに強く、強い生命力があり、のどの痛みや腫れ、神経痛などにも効くと言われている植物です。
ガジュマルだけではなく、植物を育てていると自然に育つのを待ち、育ってもそのままで楽しむこともできます。ですが、ガジュマルをそのままにしていると、ガジュマルの見た目が全体的にバランス悪くなったり、元気に育つことができなくなったりすることがあります。
ガジュマルが元気な状態を長期間保つためには、剪定が必要です。その剪定方法には、「切り戻し」と「丸坊主」の2つの方法があります。「丸坊主」の剪定の方法は、そのままで幹だけを残す方法です。今回は、剪定方法の1つである「切り戻し」の方法やコツなどについて詳しく紹介します。
切り戻しという方法で行う
まず、剪定とは〔せんてい〕と読みます。この剪定は、枝や葉を切ることです。このことによって、生きている植物の形を整えたり、植物を元気に成長させたりすることができます。
ガジュマルの剪定方法である「切り戻し」とは、伸びた枝や必要のない枝を切り取るという方法です。この剪定方法をすることで、見た目のバランスが良くなるだけではなく、ガジュマルの枝葉の成長を促すことができます。
ガジュマルの剪定方法には、「切り戻し」と「丸坊主」がありますが、必要のない枝が伸びすぎた時には「切り戻し」が良いです。一方、細い枝や元気のない枝の場合には「丸坊主」が良いです。このように、ガジュマルの状態によって剪定の方法を分けましょう。
切り戻しの手順
ガジュマルの剪定の方法は、まず初めに、剪定をした後にどのような形になるのかをイメージしておくことが大切です。ガジュマルの剪定の手順としては、枯れ枝がある場合には根元から切ります。
次に、ガジュマルはそのままにしていると枝がどんどん伸びて高くなっていくので、最初に想定していたイメージよりも低めになるように高さを決めて全体的に同じくらいの高さに切ります。最後に全体を見て、バランスよく切り、枝が重なっている場合にはどちらかを切ると良いです。
育てているガジュマルの枝数が多いようであれば、必要のない枝は根元から切っても問題ありません。株の元から生えている枝がある場合には、根元から切ります。ガジュマルの剪定方法は、全体のバランスや枯れ枝、必要のない枝を切るだけなので初心者でも簡単にできます。
ガジュマルの剪定のコツ
ガジュマルの剪定は、枝が伸びたからと言って自由に剪定をしたら良いものではありません。正しい剪定をするためには、コツがあります。
ガジュマルを剪定する時のコツは、イメージしているよりも一回り小さくすることです。初心者の場合、どこまで剪定すると良いのかわからず、切らなくても良い場所や切らなくてはいけなかったのに切っていなかったなどと言うことがあります。
イメージする完成系より一回り小さく!
初心者にも育てやすいガジュマルですが、いくつかのガジュマルの特徴を知っておかなくては、時期的にいつ頃剪定をしたら良いか、剪定をする時のコツがわかりにくいです。ガジュマルを剪定するコツとしては、剪定する前に完成した時にガジュマルがどのような形にするのかイメージをします。
そして、剪定する前にイメージしたよりも一回り小さく切ります。初心者の場合、イメージ通りに切りたくなりますが、ガジュマルには成長が早いという特徴もあるため、イメージしたよりも小さくすることで、枝や葉が伸びた時にちょうど良くなります。
ガジュマルの剪定時期
どの植物にも育てやすい時期や剪定に適した時期があるように、ガジュマルの剪定をする時にも、剪定をするに適している時期があります。
ただ、ガジュマルの剪定は毎年しなくてはいけないことではありません。気にならなければその年はする必要はありません。例えば、2年に1回大きな植木鉢に植え替えをするタイミングや枝の伸びが気になった年でも良いです。
4月~7月が剪定に適している
ガジュマルは、1年中緑色の葉っぱです。1年のうちで、4月から9月に成長します。なので、4月から7月に剪定をすることが適しています。他の10月から3月は成長が止まっています。
ガジュマルの剪定が終わった後には、剪定していつものように水をあげて日光に当てるのではなく、切り口から菌が入ると成長を止めてしまう可能性もあるので癒合剤を塗って保護する必要があります。
また、ガジュマルを剪定するとダメージを受けやすくなります。育ちやすい時期の最初の方で剪定をすることで、ガジュマルに与えるダメージを最小限にすることができます。
ガジュマルを剪定した後は、ガジュマルが弱まっているため水をやりすぎると根が腐ります。そして、日光を当てることで枯れる可能性もあるので、1週間くらいは日光の当たらない場所に置き、乾燥させます。
ガジュマルの特徴
どの植物にもそれぞれの特徴があるように、ガジュマルにも特徴があります。この特徴は、植物を育てる上で知っておくと良いです。
ガジュマルの特徴として、「人気の観葉植物」「幹の途中から気根という根を出す」「熱帯~亜熱帯地方に分布する常緑高木」があります。何も知らずにただガジュマルを育てるよりも、それぞれのガジュマルの特徴を頭に入れておくと、育てやすいです。
人気の観葉植物
ガジュマルは生命力が強く、独特な見た目でもあり風水のアイテムとしても人気で、初心者にも育てやすいと人気の植物です。
ガジュマルの生命力は、コンクリートを突き破ったり、他の木に強い力で巻きついたり、ガジュマルによっては建物を侵食しながら成長することさえあるくらい強いです。剪定をして、失敗したと考える必要はありません。
たとえ、剪定で切りすぎたとしてもガジュマルは成長が早いため、イメージ通りになることもあります。
生命力が強いことからもイメージできるように「健康」がガジュマルの花言葉です。ガジュマルには、ガジュマルという名前の植物は一般的には1種類ですが、明るいグリーンの葉や葉に斑が入ったもの、葉が丸いものなど種類があります。
幹の途中から気根という根を出す
ガジュマルは、「幹の途中から気根という根を出す」というのも特徴の1つでもあります。気根とは〔きこん〕と読みます。
このガジュマルの気根は、ガジュマルの幹や茎から生えてくる根のことです。この根が成長すると太くなり、ガジュマルの支持根になります。ですが、ガジュマルの育て方によって気根が出ないこともあります。
ガジュマルの気根は育て方によって必ずしも出たり、成長したりするわけではありませんが、気根が出た時には新しい鉢に植え替えることで、気根を成長させてみるのもガジュマルを育てる楽しみの1つです。
熱帯~亜熱帯地方に分布する常緑高木
ガジュマルは、別名「チャイニーズバンヤン」「バンヤンツリー」「多幸の樹」とネーミングが多い植物です。植物の中では、クワ科イチジク属に分類され、高くなれば20mにもなる常緑高木です。日本だけではなくインドやオーストラリア、東南アジアなど熱帯~亜熱帯地方に分布されています。
ガジュマルの剪定は初心者でも簡単!
ガジュマルは、原産地は東南アジアや台湾、インド、オーストラリアなどですが、沖縄で使われている呼び方です。
日本では、火の精霊が住んでいる木とも言われ、根がタコの足のように育つという特徴があることから「多幸の木」とも言われています。ガジュマルの剪定の方法には「切り戻し」と「丸坊主」があります。
今回は「切り戻し」という剪定の手順を紹介しましたが、簡単で時間もさほどかかりません。ただ、ガジュマルを剪定すると、切り口から白い樹液が出るので、人によっては触れるとかぶれることがあります。剪定をする時には、手袋をするなどして樹液がつかないように気をつけましょう。
このようにガジュマルは育てやすく、剪定は初心者でも簡単にできます。ですが、初心者でも育てやすいガジュマルを育てる時には、特徴を知り、剪定の方法や時期、剪定後の対処法、コツなどを頭に入れておく必要があります。