アウトローとはどんな意味?類語や使い方もご紹介!
皆さんは、アウトローとはどんな意味かご存知ですか?アウトローという言葉を聞く場面は、野球の解説用語や音楽用語として、テレビや雑誌などで見かけるぐらいかもしれません。
今回は、アウトローとはどんな意味を持つ言葉なのか?また、アウトローの正しい使い方や文脈の例なども含めて詳しく解説します。
アウトローとは野球用語?
カタカナで表記されるアウトロー。そのイメージ通り、英語から入ってきた外来語の一つです。アウトローとは、主に3つの意味で使われる表現で、私たちがもっともよく耳にするのは、野球の解説用語としてのアウトローです。
野球の「アウトロー」は、和製英語で「out」(外側)「low」(低い)という2つの単語を組み合わせてできています。この野球におけるアウトローの意味は「外角低め」という意味です。
アウトローは野球以外でも使う
しかしながら、アウトローと言う言葉は「アウトローな人」「アウトローなやり方」「アウトローな場所」のように、人や行動、場所に付けて形容詞として使う使い方もできます。
アウトローには、野球の解説用語というだけではなく、野球以外のシーンでも使える意味があるということをまずは知っておいてください。
アウトローの意味とは
野球に「アウトロー」とは、打者に取って打ちにくい「外角低め」を意味する言葉でした。ピッチャーの得意な球種が外角低めの場合には、アウトローなピッチャーのような使い方をします。
一方、本来のアウトローとは、人、もの、行動などに付けて、形容詞としての使い方ができる語彙だということは、先述の通りです。
野球でのアウトローの意味とは
では、そういった使い方をするときの「アウトロー」には、一体どんな意味が込められているのでしょうか?
私たちがよく耳にするアウトローは野球の解説が多いので、アウトローの本来の使い方や意味を知らず、アウトローとは野球用語だと思っている方も少なくありません。
本来のアウトローの意味とは
つまり「アウトロー」とは本来「法律を守らず、犯罪を犯した人」や「犯罪者」「社会秩序を守らないはみ出し者」といった意味が含まれているということです。
また、独自の生き方や、スタイルを持って、他の人の思想や理念とは違った生き方をする人のことも、「アウトロー」と呼びます。そのため、アウトローとは、決して悪いことだけを意味する言葉というわけでもないのです。
アウトローの使い方とは
では、アウトローを本来の意味で使うとしたら、どんな使い方があるのでしょうか?アウトローとは、社会秩序を守らず、社会に迷惑をかける人たちという意味が含まれます。この意味でアウトローを使う場合の使い方は、ヤンキーや不良と言った意味合いになります。
逆に、独自のファッションや独自の思想、あるいは、独特なライフスタイルを貫いている、いわゆる「個性的な人」としてアウトローを使う場合は、相手のことをある意味、尊敬の念を持って、アウトローと形容していることになります。
アウトローが持つこの2つの意味を踏まえた上で、以下に使い方の例文をいくつか挙げてみます。正しい使い方を身につけて、TPOに合わせて「アウトロー」という言葉を使ってみましょう。
ここら辺はアウトローな人が多い
まずは、社会的秩序を乱す人、無法者といった意味で「アウトロー」を使う場合の使い方です。この場合は、「このあたりはアウトローな人が多いから」といった形で使用します。
不良が多い、ヤンキーが多い、反社会的勢力が多い、のような直接的な表現を避け、「アウトローな人たち」と言うことで、周囲に対して、曖昧にではありますが、あまりよくない人間が多いということを伝えることができます。
犯罪者が多いエリア、暴走族が多いエリア、あまり治安が良くないエリアなどを指して「アウトローな人が多いエリア」のように表現することができます。
あの人はアウトローな人だから
続いては、個性的な人、独自のライフスタイルを貫いている、他者との協調性が少なく、一匹狼的な生き方をしている人を形容する場合のアウトローについての例文です。
「俺はアウトローな奴だから」「あいつはアウトローだし」「アウトローな生き方」などのような使い方をします。この文脈でのアウトローとは「人と違った生き方をしても、自分自身を持ちつづけている」=「かっこいい人」という意味になります。
自分を曲げず、信念を持っている人というポジティブな意味での使い方です。また、アウトローなファッションと言うと、個性的で他の追随を許さない突き抜けたファッションといった意味にもなります。
あのピッチャーはアウトローギリギリを狙うのが上手い!
最後にアウトローを野球用語として使用する場合の使い方についてです。「あのピッチャーはアウトローギリギリを狙うのがうまい」のように使います。
野球の解説用語としての「アウトロー」は、最初にご紹介した通り「外角低め」を意味します。ピッチャーとしては、もっともコントロールが難しく、バッターにとっては、もっとも打ち辛いピッチングコースです。
ストライクゾーンの中でも、一番外側ギリギリの低めの位置に球を投げられる投手は、かなりコントロールが良いピッチャーなのです。アウトローなピッチャーという使い方は、投手のコントロール力を褒める意味で使われています。
アウトローの類語の意味とは
アウトローの使い方には、他にも「アウトローな感じ」「アウトローな雰囲気」「アウトローな弁護士」などの使い方があります。この場合も、どちらかというと、「常識やルールにとらわれない人」「風変わりな人」といった意味で使用されています。
アウトローという言葉には、どんな類語があるのでしょうか?アウトローというカタカナ英語ではなく、野球用語とも混同されにくい、アウトローの類語についていくつか見ていきましょう。
アウトサイダー
アウトローの類語、一つ目は「アウトサイダー」。英語ではoutsiderと書きますが、この類語の意味は「部外者」「よそ者」です。
アウトサイダーという類語の意味は、社会の枠組みから外れた人という意味ですので、本来のアウトローの意味にもっとも近い類語の一つ。
一匹狼
アウトローの類語、2つめは、「一匹狼」です。男性でも女性でも、他の人と混じってグループ行動を避ける人を一匹狼と言います。
一匹狼という類語は、自分一人で単独行動を好み、群れることを好まない人という意味です。また、自力で行動できる人のことも意味する類語です。
はみ出し者
アウトローの類語、続いてご紹介するのは「はみ出し者」。この類語の意味は、言葉の通り、社会からはみ出している人です。
はみ出し者という類語は、社会一般の常識やルールにしたがわない、一風変わった人という意味もあります。
異端児
アウトローの類語、最後にご紹介するのは「異端児」という言葉です。異端児とは、その業界の常識から外れた行動を取る人という意味。
正統派や伝統的な様式、やり方にとらわれず、自分が思いついたオリジナルのやり方で物事を進める人を異端児と呼びます。
アウトローは野球以外でも使われる
アウトローとはどんな意味があるのか?そして、どんな使い方があるのかを、ジャンル別にご紹介してきました。
音楽業界でも、アウトローに似た言葉があるのをご存知でしょうか?音楽用語では「アウトロー」ではなく、「アウトロ」と言います。
音楽用語の「アウトロ」とは
音楽用語のアウトロは、イントロの逆に位置する対義語で、英語では「Outroduction(」アウトロダクション)と言います。
音楽用語のイントロが、導入部を表すのに対し、音楽用語のアウトロは、曲の終わりの部分という意味を持っています。
アウトローの英語での表し方とは
英語でアウトローはoutlawと綴りますが、outとは「外側の、除外する」という意味で、lawとは法律という意味です。
つまり「法律を無視する」といった意味がアウトローには込められており、良くないことをする人、悪者、他の人からはみ出すような行動を取るといった意味が含まれています。
「outlaw」の意味や使い方
英語の使い方の例を挙げてみましょう。an outlaw strike(不法ストライキ)、outlaw drunken driving(酒酔い運転を禁止する)のように使います。
an bold outlaw(不遜な無法者)のような使い方もできます。英語では、名詞、形容詞としての使い方が一般的。
「アウトロー」は無法者・ならず者という意味
アウトローとは、私たちが日常生活ではあまり使用しない言葉ですが、その意味は「異端者」「はみ出し者」といった意味があります。
今回ご紹介したアウトローの使い方を参考に、野球用語としてのアウトローと、無法者という意味でのアウトローをしっかり使い分けしてみましょう。