アボカドを種から栽培する方法!初心者でもできる育て方のコツを紹介!

アボカドを種から栽培する方法!初心者でもできる育て方のコツを紹介!

アボカドは濃厚でクリーミーな味わいから森のバターと呼ばれており、輪切りにすると真ん中に大きな種があるフルーツです。栄養素も豊富なアボカドを種から栽培する方法や、初心者でもできる水耕栽培を利用した発芽のやり方も踏まえて、栽培のコツを紹介していきます。

記事の目次

  1. 1.アボカドを種から栽培する方法【種の準備】
  2. 2.アボカドを種から栽培する方法【育て方のコツ】
  3. 3.アボカドを種から栽培する方法【収穫のコツ】
  4. 4.アボカドを種から栽培する方法【発芽しにくい種】
  5. 5.アボカドは初心者でも種から育てられる

アボカドを種から栽培する方法【種の準備】

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アボカドを種から栽培するには、種の下処理が重要となります。種の周りについている果肉をしっかりと洗い流してください。なぜなら果肉には発芽を抑える成分が含まれているためです。

油分が取れにくい場合は、薄めた食器用洗剤でスポンジを使用して洗っても構いません。アボカドは種を乾燥させてしまうと発芽ができません。洗い終えたら次の工程まで水に浸しておくようにしましょう。

水につけて発芽させる

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アボカドを発芽させるためには水耕栽培という方法があります。アボカドの種を水に浸けて発芽を促すやり方です。室内で簡単にできるので、マンションなどで土が使用できない場合でも発芽が可能になります。

発芽をさせる方法として、水耕栽培は場所をあまりとらないのもメリットです。アボカドの種を発芽させるためにおすすめの育て方になります。

容器を準備

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アボカド栽培で種から発芽をさせるためには、アボカドの種が入る容器を用意しましょう。使用済のプラスチック容器で構いません。プリンの空容器や、ジュースのペットボトルを切って使用しても良いでしょう。100均で購入できる種が入る大きさのガラス瓶もおすすめです。

容器はアボカドの種を入れる前にしっかりと洗浄をしてください。食器用洗剤で洗い流した後は、流水で洗剤成分をすべて取り除きましょう。

容器の中にアボカドの種を入れて、水はアボカドの種が乾かないように半分から3分の1くらい浸かるようにしてください。

アボカドの種には上下があります。尖がっている方を上にしてください。アボカドの種に爪楊枝を挿して固定します。3本から4本を斜め下向きに挿すのがコツです。

水の与え方

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アボカド栽培において、容器内の水は毎日必ず新しいものに取り換えてください。容器の中は川のように流れがないため、雑菌が繁殖しやすいためです。

雑菌が繁殖してしまうとアボカドの種が腐ってしまう可能性があります。栽培するにあたり毎日水を取り替えることは非常に重要なのです。雑菌が繁殖しにくい環境を整えてあげて大きく育てていきましょう。

芽が出たら場所を変える

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アボカドの種から芽が出たら、日光に半日以上あたる場所に置くようにしましょう。直射日光ではなくカーテン越しや、窓越しの場所に設置してください。20℃くらいの気温が適しているので調節をおこなうのが育て方のコツです。

どのような植物にとっても日光は大切です。アボカド栽培においても例外ではありません。日光の光によって光合成をおこない成長をしていきます。

置き場所の選定にも注意してください。窓際のカーテンは風が吹くとなびきます。その反動で倒れてしまわないようにしましょう。

水耕栽培の容器がいっぱいになったら大きな鉢に植え替える

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アボカド栽培で種が発芽した後に、順調に育っていくと根っこで容器がいっぱいになります。このような状態になったら鉢植えに植え替えをするサインになります。アボカドをさらに成長させるためには鉢植えにする必要があるためです。

植え替えのやり方

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アボカド栽培の植え替えは成長の度合いによって何回か繰り返し行います。1年に1回から2回ほどアボカドの植え替えを行いましょう。5月から6月の間で、ひと回り大きな鉢植えに植え替えを行うのがよいです。

もし鉢からお庭へ移し替えを行う場合は、鉢のサイズが12号になるまで鉢で育ててから植え替えるようにしてください。

土に水が染み込みづらい場合や、鉢の底から根が見えている状態は根詰まりを起こしている可能性があります。アボカドの状態を確認する際に注目してください。移し替えのタイミングの目安となります。

鉢から鉢への移し替え

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アボカド栽培において、アボカドを鉢から鉢への移し替えをする際に気を付ける点があります。アボカドの根は非常に弱いので傷付けないように注意してください。根に付いた土は残した状態で構いませんので、アボカドの根を守るためそのまま移し替えをおこなうようにしましょう。

土作り

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アボカド栽培で鉢に植え替えをする際、重要になるのが土作りです。アボカドの成長には水はけのよい酸性の土壌が必要です。ホームセンターなどで販売している植物用培養土を使用するのが簡単なやり方です。

ご自身で配合をする場合は、小粒の赤玉土7割、腐葉土3割で土を作ってください。小粒の赤玉土6割、ピートモス3割、川砂1割でもよいでしょう。

肥料の与え方

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アボカドの栽培では与える肥料によって、成長に大きな影響を与えます。3月から9月にかけて大きく成長するのでこの時期におこなうようにしてください。

窒素、リン酸、カリウムが同じ配合の化成肥料か、リン酸の配合が多めの肥料がよいです。2ヶ月に1度緩効性の化成肥料を与えるか、もしくは油粕の置き肥えをするとさらによく育ちます。

アボカドを種から栽培する方法【育て方のコツ】

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アボカドを種から栽培するにはいくつかのコツが存在しています。種から育てると愛着が湧いてきます。大切なアボカドですので、失敗しないためにも栽培のコツを知っておくことは重要です。どのような点を注意し栽培をおこなっていけばいか説明をしていきます。

水をたっぷりと与える

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アボカドの栽培で大切なことのひとつが水やりです。水切れをしてしまうと成長速度も遅くなり、葉が枯れてしまう可能性があります。そのため水は鉢の底から漏れるまで与えてください。

次に水やりのタイミングですが、土が乾いているとき、葉が下を向いているときです。このような状態は水が不足しているサインですので、鉢底から染み出るまで与えるようにしましょう。

水は頻繁に与えすぎると根腐れをおこしてしまいます。土の状態や、アボカドの葉の向きを観察し水やりのタイミングを調整してください。

剪定で大きさをコントロールする

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アボカドの栽培において剪定も大切な作業になります。剪定をすることによって、病気や虫による害虫被害を抑えることに繋がるからです。

剪定をおこなわないと葉が密集してしまい日が十分に当たらなくなります。そうなると枝や葉の成長が遅くなり、全体的にやせ細ってしまう可能性があります。

剪定のやり方

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アボカド栽培の剪定には摘心というやり方でおこないます。読み方はてきしんとなります。摘心は天辺に新たに出てきた新芽を剪定することです。

アボカドは上へ上へと成長していく植物です。アボカドを栽培し、しっかりとした実を実らせるには横に成長させる必要がでてきます。摘心による剪定で新芽を除去することにより脇芽に栄養がいくようになります。

剪定の時期

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アボカドを種から栽培していき、鉢植えをおこなったあと30センチから40センチに成長した頃に剪定をおこないます。間違ったときに剪定をおこなってしまうと、アボカドの実がならず収穫できない可能性があるので注意してください。

一番よいタイミングとされるのが冬です。冬に剪定をおこなう理由は、アボカド栽培において成長が遅くなる時期だからです。そのためアボカドへのダメージを最小で抑えることができます。

風通しを良くする

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アボカド栽培において風通しを良くすることも重要なことです。アボカドに十分な風を当てるためには脇芽の成長に注力してください。

摘心により脇芽が大きくなっていきます。葉の量も多くなってきますので、枝と幹に被さってしまうと風通しが悪くなってしまいます。枝と枝の間隔をあけるために不要な枝は根元から剪定するようにしましょう。

炭そ病

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アボカド栽培で風通しが悪いと、掛かってしまう可能性があるのが炭そ病です。葉や枝が密集してしまうと、葉に灰褐色から黒褐色の円形状に現れます。枝にも同様の色で現れ楕円や紡錘形の模様になります。

この病気は一度掛かってしまうと治ることは難しいです。そのため病気になってしまった葉や枝は剪定をおこない処分してください。

アボカド栽培と育て方において、風通しは大事な要素のひとつです。種から育て手塩にかけたアボカドを守るためにも、剪定をしっかりおこないましょう。

害虫

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アボカド栽培で風通しが悪いと害虫被害にあう可能性があります。アボカドに発生する可能性がある害虫が、ハダニやカイガラムシ、とくに葉につくのがアブラムシやイモムシになります。発見したら必ず除去するようにしてください。

アブラムシやイモムシは食欲旺盛なので、発見が遅れるとあっという間に食べつくされてしまいます。害虫被害を防ぐためにも風通しを良くし害虫防止につなげていきましょう。

寒さ対策をする

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アボカド栽培と育て方において、寒さ対策も重要な点です。アボカドの幼木は寒さに弱く、冬に外に置きっぱなしにすると枯れてしまう可能性があります。そのためしっかりと寒さ対策を施す必要性があります。

対策方法

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アボカド栽培の寒さ対策の一つとしてビニールを被せる方法があります。日中は外しておいて日光と十分に浴びせてください。夕方から夜にかけてビニールを被せてあげます。アボカドの呼吸によって蒸れてしまうので、隙間はあけておくようにしましょう。

実を収穫したいならば受粉する

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アボカド栽培で実を収穫するには受粉をさせる必要があります。アボカドは雄花と雌花が一本の木に存在しています。そのため自分の花粉で受粉ができるのですが、自然受粉が非常に難しくなっています。

なぜなら雄花と雌花の開花時間がそれぞれ異なるためです。雄花が午前中に開花し、午後に閉じたり、雌花が午後に開花するためです。そのため一本ではいっこうに受粉しない可能性があります。

人工授粉のやり方

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アボカド栽培で確実に受粉させてアボカドに実をならすためには、人工授粉というやり方があります。アボカドは一本の木に雄花と雌花がありますが、開花の時間が異なります。この特徴をうまく利用して受粉をおこなう方法です。

葯を摘み取る

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アボカドの人口受粉をするために花粉が詰まっている葯を摘みます。雄花が開花したら葯を摘み取って冷蔵庫で保管しておいてください。次に雌花が開花したら摘み取った葯に詰まっている花粉を使用し受粉させます。

混植する

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アボカド栽培の育て方で確実に受粉させるために、混植というやり方があります。アボカドは世界に3000種類以上も存在しています。午前中に雄花が開花するタイプと、雌しべが開花するタイプがあるので、異なるタイプを掛け合わせて受粉をおこなう方法になります。

アボカドを種から栽培する方法【収穫のコツ】

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アボカド栽培で種から育てていき受粉にも成功すると、美味しいアボカドの実がなる可能性が高まります。できるなら沢山の実を収穫し色々な料理に使用してみたいものです。アボカドの実を収穫するためには、どのような育て方をすればよいかコツを説明をしていきます。

11~12月頃が収穫時期

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アボカド栽培は11月から12月ごろが収穫の時期になっています。品種によっては3月に収穫できたりと様々です。沖縄などの暖かい気候での栽培では夏に収穫することもできます。

食べ頃は収穫してから1週間から2週間になります。緑色の皮が黒くなるまで待ちましょう。品種の中には皮が黒くならないものもあります。

そのような品種は実を触ってみて柔らかくなったら食べ頃になります。強く押すと傷んでしまうので、確認するときは優しく押して柔らかしさを確認しましょう。

まだ硬いアボカドを収穫しても大丈夫

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青々としているアボカドを収穫してしまっても大丈夫です。青いアボカドは硬くてまだ食べ頃にはほど遠い状態です。そんなアボカドを柔らかくして食べ頃にするための方法がありますので紹介をしていきます。

追熟

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まだ硬いアボカドを柔らかく美味しい状態にするための方法に、追熟というやり方があります。ついじゅくと読み、りんごやバナナと一緒に置いておくことで熟成を早めることができます。

りんごやバナナから発するエチレンガスが熟成を早める効果があるためです。15℃から20℃の常温が適しており、ビニールに一緒に入れて密閉すればより早く熟成を促すことができます。

レンジを使う

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熟していないアボカドを柔らかくする方法のひとつに、電子レンジを使うやり方があります。どうしてもすぐに食べたい場合にはこの方法がおすすめです。

しかしデメリットもあります。柔らかくなっても熟成がされていないので、濃厚な味わいではなく、とてもあっさりした舌触りと味わいになってしまうのです。

電子レンジによって熱に弱いビタミンが壊れるため、栄養素も減ってしまうことになります。非常に勿体ないので急を要さないのであれば、しっかり熟成をさせて豊富な栄養素を摂りこみましょう。

アボカドを種から栽培する方法【発芽しにくい種】

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アボカド栽培を種から育てる場合、なかなか発芽しにくい種が存在しています。水耕栽培をするうえで、発芽する種を使用しないといつまで経っても芽がでません。では、どのような種が発芽しにくいか説明をしていきます。

冷蔵庫など低温で保存された種は発芽しにくい

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アボカドの種を冷蔵庫で低温保管したものは、発芽しにくい種になってしまいます。なぜなら種自体が冬眠状態になってしまうためです。アボカド栽培を種から水耕栽培する場合は、冷蔵庫を使用した低温保存は避けてください。

もうひとつ発芽がしにくい種の判別方法として、水に浮かべてみるやり方があります。もし浮かんでしまったら栄養素が抜け出ている種の証明になり、芽が出にくい種の可能性が高いです。

反対に水に沈んだ種であれば、栄養素を蓄えた種のため、芽が出やすく水耕栽培に適した可能性が高くなります。

アボカドは初心者でも種から育てられる

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アボカド栽培は全くの初心者でも種から育てることができます。種の選別をしっかりとおこない水耕栽培で発芽させていきます。成長とともに鉢植えをおこない、剪定も施していきましょう。

アボカドを栽培するにあたり、病気や害虫被害を防止するために気温と風通しに注意をはらうことも大切です。アボカドの実を収穫するには受粉が必要です。受粉も人工授粉をおこなえば確実に受粉をおこなうことができます。

アボカドはビタミンなどの栄養素も豊富なフルーツです。種から育て上げたアボカドを収穫し食卓に並べることができれば、より一層食事が楽しくなります。

あゆてっく
ライター

あゆてっく

1日10杯は飲む珈琲で生きているサラリーマンライターです。コーヒーミルは敢えて手動にこだわり手挽きを楽しんでいます。自分で淹れた珈琲でネットサーフィンや読書をし、豊潤な香りが漂う部屋で昼寝をすることが最高の休暇です。日常生活の様々な事にフォーカスし、皆様のお役に立てる情報をお届けできるよう努力いたします。

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