年収400万円の手取りと給料割合
年収400万円と言っても、400万円そのものが年間にもらえるわけではありません。年収400万円の人たちが実際もらっている金額である手取り額はいくらなのでしょうか。
住民税や所得税などの税金と、社会保険料として健康保険料、介護保険料、雇用保険料、厚生年金保険料が総所得金額からひかれた金額が実際の手取り額となります。
年収400万円の手取り額
年収400万円の実際の手取り額は、約290万円~330万円です。40万円のふり幅はありますが、年収400万円から実に70万円~110万円がひかれた金額です。
ご説明した通り、手取り額とは年収から社会保険料と厚生年金保険料を除いた金額となっています。そして、これらの控除は源泉徴収として会社が計算して予め年収から引いてあります。
年収400万円の手取り割合
手取り額が約290万円~330万円と言うのは、年収400万円の人にとって手取り割合は7~8割で、残りの2~3割が控除されていることになります。
ちなみに、実際に手取り額で400万円もらえる人は、年収だと500万円を超える計算になります。所得税は累進課税なので年収が増えれば増えるほど、手取り割合も減っていきます。
年収410万円~460万円の手取り
年収400万円以上の手取りはいくらでしょうか。今回は年収410万円~460万円の手取り額をご紹介いたしますが。基準は年収400万円で手取り額が319万円の人を想定しました。実際には個々のケースによって金額は異なりますので、あくまで一例として参考になさってください。また、手取り額は、扶養のありなしでも異なります。
この人が、年収410万円の場合は手取り額327万円、年収420万円の場合は手取り額335万円、年収430万円の場合は手取り額342万円です。
また、この人が年収440万円の場合は手取り額350万円、年収450万円の場合は手取り額358万円、年収460万円の場合は手取り額365万円です。
年収400万円でも手取りが平均以下の人は?
同じ年収400万円の中でも、実は手取額になると平均以下になる人もいます。なぜなら、平均というのは所属するコミュニティや元となる資料で全く異なってしまうからです。
世代、性別、雇用形態、職種など、それぞれの社会の中での「平均年収」は異なるため、測る尺度によっては年収400万円であっても手取額が平均以下になることは多いにあり得ます。
男性の平均年収
「日本人正社員男性」の平均年収は、約521万円です。多いと感じるか少ないと感じるかはともかく、このコミュニティでの平均からすると年収400万円は少ない方と言えるでしょう。
ここで言う平均は「20代」の若手から「60代」の定年近くの人も含めた全体の平均です。当然、年齢があがれば役職もつき、加算手当はありますし、家族を持てば扶養手当もつきます。
一方、「日本人非正規社員男性」の平均年収は、約220万円です。「日本人正社員男性」の平均年収と比べるとその差は約300万円です。このコミュニティの平均ならば、年収400万円は2倍以上となります。
正社員で働く人の平均年収
ちなみに、「日本人正社員」の平均年収は約486万円です。今度のコミュニティでは、男性のみならず女性も含まれています。「日本人正社員男性」の平均年収約521万円からすると、35万円低くなりました。
「日本人正社員男性」の平均年収より下がってしまう理由は、日本人男女の賃金差にあります。同じ正社員であっても「日本人正社員女性」の平均年収は、約360万円です。「日本人正社員男性」の平均が520万円ですから、実に180万円も低いのです。
更には、「日本人非正規社女性」に関しては、平均年収が約150万円と信じられないぐらい低い値です。他と比べる余地もありません。所属するコミュニティにより、平均年収はここまで異なるのです。
年収400万円の割合は?年齢別に紹介!
今度は年収400万円の割合を、年齢別にみていきましょう。ちなみに、2017年の男女も正規も非正規も全てひっくるめた「日本人全体の年収の平均」は約432万円でした。
しかし、年収400万円の人々を年齢別に分けるとなると、入社したての20代と、働き盛りの世代、そして定年間近の60代など、年齢によって年収400万円の人が占める割合は異なります。
20代の平均年収
20代前半の平均年収は約330万円です。入社して数年大きな変動はありません。しかし、20代後半の平均年収は約390万円と徐々にあがり始めます。
人生の転機である結婚や、出世などで差がつくようになります。この時点での年収400万円と言うのは、平均か平均よりも少し高いと言えます。
40代でも平均以下の人がいる
40代の年収の平均年収は約460万円です。また、男性のみの平均年収なら約560万円になりますので、40代での年収400万円と言うのは大分低い部類にはいってきます。
職種にもよりますが、大企業が年齢とともに年収も多くなりますが、小企業では年収400万円前後と伸び悩むようになります。
年収400万円の生活
人が生活をするには、税金を支払う必要があり、住む場所も必要なので家賃が発生します。また、将来のための貯金も必要でしょう。衣食住を整えたり、必要なものを購入したり、娯楽にもお金を費やすことでしょう。年収400万円の人々の日々の暮らしはどういうものでしょうか。一人暮らしの場合と二人以上の場合のケースをご紹介します。
年収400万円で一人暮らしの生活
独身で年収400万円の場合は、養う家族がいないので子どもの養育費や高価な保険に入る必要もなく、社員寮や実家から通うなど家賃があまり必要ない場合は、生活に余裕があります。
少し節約をすれば堅実に貯金も問題なく出来る上、趣味にお金を投入することも可能です。また、都心で一人暮らしの場合もなんとかやっていける金額でもあります。
年収400万円で2人以上の生活
これが年収400万円で家族を持ち、二人以上の世帯年だと話は全く異なります。全世帯の年収の中央値が約630万円なので、年収442万円は二人以上の生活をするのは厳しいと言わざるを得ません。実際のところ、母子家庭や父子家庭などが主になる年収です。
年収400万円で二人暮らしともなると、生活に余裕は全くなくなり日々の暮らしで給与を使い果たし、貯金をするのは難しくなります。また、子育てにはお金がかかるためかなりの節約した生活を強いられることでしょう。
年収400万円の家賃平均
生活をする上でかかせないのが家賃の存在です。住めば都と言うものの、独身の場合と世帯を持っている場合で、必要な部屋数などで住む家や家賃の相場はことなることでしょう。職場や子どもの学校の場所など、住む家や家賃は日々の暮らしに直結する問題です。年収400万円の人の場合はどんな家に住み、家賃はどのぐらい支払っているのでしょうか?
平均家賃は4.6万円程度
年収400万円の人が暮らしている家賃の平均は、約4.6万円です。場所によって同じ家賃4.6万円だとしても、物件内容についてはかなり異なるでしょう。間取りが必要な家族がいるのなら公営住宅も多いです。
もし、都心で働いていると仮定すると、都内の家賃平均相場は1Kだとしても6万円~8万円以上なので、4.5万円では都内で暮らすのは難しく、通える範囲の郊外が多いようです。
年収400万円の人は家賃8万円がベスト
しかし、「家賃の相場」というのは、通常収入の1/3と言われます。年収400万円の人の手取金額は280万円~310万円ですから、25万円の月収の人でしたら約8万円です。
ボーナスも換算した1/3の家賃というと、約11万円までは可能です。しかし、ボーナスは金額が変化したり無くなる場合もありますので、8万円程度が現実的なようです。
平均400万円の貯金額
貯金するしないの考え方は人によって異なりますが、年収400万円の人は毎月平均でどのぐらいの貯金ができているのでしょうか。年収400万円というのは決して裕福ではないからこそ、貯金が必要です。これまで確認したように、独身の場合と家族を持つ場合で生活のクオリティが異なることにもご注目ください。
貯金額は毎月4~6万円
年収400万円の人の貯金額の平均は、月額4~6万円です。更にボーナス分を上乗せすることも可能です。毎月この金額を貯金すれば、年間100万円程度になる計算です。
また、年収400万円の人は家賃が8万円がベストなのに対して、実際の平均家賃は4.6万円などと堅実です。特に独身なら更に余裕があるかもしれません。
独身の貯金額を年齢別に算出
年収400万円の独身の人が日々節約をし、しっかり貯金をしておいた金額を年齢ごとにみてみましょう。
年収400万円の30代の人の場合の平均貯金額は約752万円で、40代の人だと約1161万円、50代の人だと約1178万円と充分な貯金が出来てます。
年収400万円の結婚
年収400万円台以下の男性全体の年収比率は、58.9%と過半数以上をしめています。年収400万円は「男性の平均的な年収」と言えるかもしれません。婚姻率が大幅に減っている日本では、女性も高望みはせず身の丈に合った結婚を希望しています。年収400万円の結婚事情についてご紹介していきます。
結婚相手に望む年収
平均の年収の男女差については、さきほどご紹介致しましたが、正規か非正規かにより男女とも年収に各段の差があります。また男性に比べて、女性の年収の平均は圧倒的に低いのが現状です。それでは、お互いにとって年収400万円というのは結婚相手としてはどうなのでしょうか。
女性が結婚相手に望む年収を調査した結果、年収400万円台が最多であったことが話題になりました。現状日本人男性の平均年収が400万円台という事実からして、現実的な意見だと言えるでしょう。
また、昨今は共働きが前提という考え方が男女ともに増えて、男性も結婚相手の女性の年収について注目しています。そして、日本人女性の平均年収は正社員であっても約360万円であるため、結婚相手としては理想的であり、婚活市場でも人気かと思われます。
子どもを希望するなら共働き前提
2人以上の世帯で年収400万円というのは生活がカツカツであり、子どもを持つにはなかなか厳しい年収と言わざるを得ません。しかし、男性の年収400万円というだけでしたら、女性が働くこととなると話は別です。世帯収入がぐっと上がるからです。
しかし、妊娠出産の過程で女性は一時期働けず、育児にかかりきりになります。その期間はどうしても男性一人の年収に頼らざるを得ないため、独身時代に充分な貯蓄を用意しましょう。
また、保育園などの養育費も加わり、子どもの成長に合わせた出費があります。子どもひとり大学まで通わせるのに、場合によっては3000万程度かかると言われています。子どもを持つことを考えるとしたら、夫婦共働きで世帯年収をあげることを考えざるを得ません。
年収400万円の税金
年収からは社会保険料と税金である所得税と住民税がひかれます。年収400万円の手取りはが約290万円~330万円ですので、社会保険料と税金分を合わせて約70万円~110万円です。それぞれいくらでどういった内訳なのでしょうか。税金分である所得税と住民税の計算方法についても確認していきましょう。
社会保険料の金額
社会保険料の一例ですが、年収400万円の月給が25万円として、健康保険料が1万2961円、厚生年金保険料が2万2716円、雇用保険が1250円と、合計で3万6927円です。
それに加えて、40歳~60歳の被保険者は介護保険料が加わります。介護保険料は全国平均で5300円~5500円ですが、市区町村によって異なるため金額は人により異なります。
厚生年金の保険料はどこの会社でも同じく18.3%かかりそのうちの半分は会社負担であるため、給料での負担は約9%です。社会保険料については、標準報酬月額と等級により決定します。
所得税の金額
年収400万円で月給が場合。毎月の所得税は5270円で一年間で6万3240円です。年収400万円の手取りが約290万円~330万円ですが、所得税は手取り195万円〜330万円以下だと10%です。
そして、年収400万円の月給が25万円から社会保険料である3万6927円を引いた金額である21万3073円にか、所得税がかかります。
住民税の金額
住民税は、同じく年収400万円の月給25万円の人の場合、年間で16万3000円です。住民税は所得税と異なり、税率が固定されています。
ただし、都道府県民税及び市町村税であるため、住んでいる場所で金額が異なる場合があります。
住民税は、均等割と所得割の2つに分かれており、均等割は一律5000円で、所得割は所得額の10%の場合が平均です。
手取り年収400万円は生活レベルの調整が大切
年収400万円の生活は、手取りで各面から分析してみると決して余裕がある年収とは言えません。しかし、独身でしたら多めに貯金をし、節約することで十分過ごしやすくなります。
家族を持つ場合でも、公営住宅を利用したり共働きを検討するなど工夫することで生活レベルを調整できます。生活レベルを自分で調整して手取り年収400万円を楽しく過ごしましょう。