ハイポニキウムとは爪下皮のこと
「ハイポニキウム」という言葉は、普段から爪のお手入れをしていない方にとっては聞きなれない単語のひとつでしょう。爪の裏を見ると、指先に白い皮膚のようなものが確認できるでしょう。
この皮膚には、しっかりとした正式名があります。それが「ハイポニキウム」です。つまり、ハイポニキウムとは、爪の裏にある指先の皮膚と爪のあいだに伸びている爪下皮(そうかひ)のことです。
この「ハイポニキウム」を伸ばすことで、ネイル映えするというメリットがあります。1ヶ月でどの程度伸びるのか、目安についても見ていきましょう。ここからは、ハイポニキウムとは爪下皮のことについて紹介します。
ハイポニキウムがキレイだとネイル映えする
「ハイポニキウム」は、爪の表を見た時の自爪のピンク部分に関係があります。自爪のピンク部分にも正式名があり「ネイルベッド」といいます。ハイポニキウムが伸びているほどネイルベッドの面積が広くなり、短い少ないほど狭くなるということです。
ハイポニキウムがキレイに長く伸びネイルベッドの面積が広いほど、爪が長く見えネイル映えするということです。ネイルベッドの面積が広いと白い部分があまりなくても長く見え、指全体も長くキレイに見えるのでおすすめです。
指の裏が汚い状態になるのを防いでくれる
「ハイポニキウム」は、爪の裏が汚い状態になるのを防いでくれるメリットもあります。爪の裏にある指先の皮膚と爪のあいだにハイポニキウムがあれば、隙間にホコリや細かいゴミ、バイキンなどが入る心配がありません。
ハイポニキウムがキレイに伸びていれば隙間も少なくなり汚い状態になりにくいですが、短い場合は汚い状態になりやすいです。ハイポニキウムがキレイに伸びていれば汚れが溜まりにくくなり、爪を長く伸ばしてネイルを楽しんでも汚い状態にはなりにくいです。
ハイポニキウムは1か月で3ミリ伸びるのが目安
爪の裏が汚い状態になるのを防ぐために「ハイポニキウム」を伸ばすことは有効な手段ですが、気になるのはどのくらい伸びるのか?ということでしょう。ハイポニキウムは、1日に0.1ミリ伸びると言われているので、上手に育てていけば1か月で3ミリ程度伸びることになります。
ハイポニキウムが伸びない人の特徴
ハイポニキウムが伸びない人の特徴として、この記事では5つの項目をピックアップしました。ハイポニキウムがキレイに伸びない悩みがある方やこれから伸ばそうと思っている方は、これらの点に注意してみましょう。ここからは、ハイポニキウムが伸びない人の特徴について紹介します。
爪を短く切りすぎている
1つ目に紹介するハイポニキウムが伸びない人の特徴は「爪を短く切りすぎている」です。ハイポニキウムは、爪の裏にある爪下皮(そうかひ)です。ハイポニキウムが伸びるスペースがないほど爪を短く切ってしまった場合、当然ならがそれ以上伸ばすことは不可能です。
ハイポニキウムは爪の裏にひっつくように伸びていくので、爪の切り過ぎには注意しましょう。爪を短く切りすぎてハイポニキウムが伸びない悩みがある方は、爪を伸ばすことから始めましょう。
指先が乾燥している
2つ目に紹介するハイポニキウムが伸びない人の特徴は「指先が乾燥している」です。ハイポニキウムは、乾燥に弱いという特徴があります。乾燥することで爪の裏にひっついていたハイポニキウムがはがれて汚い状態になります。
水仕事が多い方や手のお手入れを怠っている方は、手がカサカサになって乾燥しやすいです。手が乾燥してハイポニキウムが伸びない悩みがある方は、ハンドクリームなどでしっかり手を保湿することを心がけましょう。
特に指先は乾燥しやすいので、ハイポニキウムを伸ばすために有効な「キューティクルオイル」を併用することをおすすめします。
爪の栄養不足
3つ目に紹介するハイポニキウムが伸びない人の特徴は「爪の栄養不足」です。人間は、栄養が不足していればさまざまなところに不調を感じます。爪も例外ではありません。
爪の主成分であるケラチンというたんぱく質を始め、栄養を補うためにはビタミンAやビタミンB、ビタミンEなどが不可欠です。
爪を伸ばして保湿をしっかりしていてもハイポニキウムが伸びない悩みがある方は、食生活や生活習慣を見直すことをおすすめします。
指先に必要以上に刺激を与えている
4つ目に紹介するハイポニキウムが伸びない人の特徴は「指先に必要以上に刺激を与えている」です。爪を切る時に、爪切りを使っているという方は多いでしょう。しかし、ネイルを楽しんでいる方を始め、爪の健康に気を使っている方は、爪切りの使用はNGであることは常識です。
爪切りを使う時にパチンという刺激を与えるため、爪だけでなく爪全体・ハイポニキウムにも悪い影響を与えてしまいます。
爪切りと同じように、爪を噛んだり爪で缶のフタを開けるなど、必要以上に刺激を与える行為は、ハイポニキウムが伸びない原因となります。日常生活の中で当たり前にしていた行動が、ハイポニキウムが伸びない原因である可能性があります。
ハイポニキウムをキレイに伸ばすためには、常に指先を注意しながら刺激をなるべく与えないようにし、状況によっては道具を使い対策することをおすすめします。
爪の病気
5つ目に紹介するハイポニキウムが伸びない人の特徴は「爪の病気」です。爪の病気はいろいろな種類があり、軽症のものから病院に行かないと治せない重症のものまであります。
爪の病気により、形が変形したり変色、質感が変わったりすることがあります。爪が病気にかかっている状態は正常ではないため、当然ながらハイポニキウムにも影響があります。爪の形や色などが正常でない場合は、病院に行き症状を見てもらうことをおすすめします。
ハイポニキウム・爪を伸ばす方法
ハイポニキウム・爪を伸ばす方法として、この記事では5つの項目をピックアップしました。ハイポニキウムが伸びない人の特徴の項でもふれましたが、キレイに伸ばす方法をまとめました。ここからは、ハイポニキウム・爪を伸ばす方法について紹介します。
爪を長い状態で保つ
1つ目に紹介するハイポニキウム・爪を伸ばす方法は「爪を長い状態で保つ」です。爪が長い状態は汚いと思っている方もいるかもしれませんが、爪を長い状態で保つことでハイポニキウムを伸ばすことができ、結果的に詰め裏も汚い状態になることを防ぐことができます。
指先の乾燥を防ぐ
2つ目に紹介するハイポニキウム・爪を伸ばす方法は「指先の乾燥を防ぐ」です。ハイポニキウムは乾燥に弱いという特徴があります。
ハイポニキウムが乾燥すると、伸びにくくなるだけでなく、せっかく伸びていた部分もはがれて汚い状態になってしまいます。水仕事をしたあとはしっかりと保湿し、寝る前も保湿を行うなど、乾燥を防ぐ対策を心がけましょう。
指先に負担をかけないよう注意する
3つ目に紹介するハイポニキウム・爪を伸ばす方法は「指先に負担をかけないよう注意する」です。指先に負担をかけることは、ハイポニキウムの成長に悪い影響を与えてしまいます。爪先でスマホを操作するだけでも負担はかかります。
刺激は成長の妨げとなるので、日常生活で当たり前に爪を使っていた行動があれば見直し、道具を使うなど対策を心がけましょう。
手袋で指先を保護する
水仕事をする時は、手袋をすることで乾燥からハイポニキウムと手を保護することができます。また、ガーデニングなど指先を使う作業の時も、手袋を使うと爪の裏の隙間に土などが入る汚い状態を防ぐことができます。
規則正しい生活を送る
4つ目に紹介するハイポニキウム・爪を伸ばす方法は「規則正しい生活を送る」です。不規則な生活も、指先に負担をかける原因のひとつです。食生活と生活習慣を見直し、規則正しい生活を送ることを心がけましょう。
食事・サプリで栄養を補う
自炊している方は、爪に必要な栄養素が含まれる食材を中心に使い、食事により摂取するように心がけましょう。
仕事が忙しくて外食に頼ってしまう、料理が得意でないなど食事では栄養が上手に摂取できないという方は、サプリメントで栄養を補うことをおすすめします。1日に必要な野菜を摂取することは、日頃から自炊をしている方でも難しいです。無理せずサプリメントを上手に活用しましょう。
爪に悪い生活習慣を止める
栄養不足だけでなく、睡眠不足やお酒・タバコといった生活習慣に関わることも、爪だけでなく体に悪い影響があります。食生活を見直すだけでなく、生活リズムを整え健康的な生活習慣を心がけましょう。
ネイルサロン・ネイルグッズでお手入れする
5つ目に紹介するハイポニキウム・爪を伸ばす方法は「ネイルサロン・ネイルグッズでお手入れする」です。自分ではハイポニキウムを上手に伸ばすことができない、汚い状態が改善されない場合などは、爪のプロに助けてもらいましょう。
ネイリストは、ハイポニキウムをキレイに伸ばす知識も豊富です。ネイルをしてもらいながらハイポニキウムをキレイに伸ばすことができるので、指先のおしゃれを楽しみながら伸ばすことができます。
ただし、それなりに費用がかかるので、ネイルサロンに通うことは避けたいという方もいるでしょう。あまりお金をかけたくない方には、ネイルグッズでお手入れすることをおすすめします。正しいお手入れをすることで、ハイポニキウムをキレイに伸ばすことができます。
ハイポニキウムを伸ばしたい時のNG行動
ハイポニキウムを伸ばしたい時のNG行動として、この記事では4つの項目をピックアップしました。日頃当たり前にしていた行動が、ハイポニキウムを伸ばすにあたりNGに該当している可能性があります。
一度自分の行動を見直してみましょう。ここからは、ハイポニキウムを伸ばしたい時のNG行動について紹介します。
深爪気味にする
1つ目に紹介するハイポニキウムを伸ばしたい時のNG行動は「深爪気味にする」です。深爪気味にする行動は、爪を短く切りすぎることに該当します。何度も紹介したように、ハイポニキウムが伸びすスペースがないほど爪を短く切ると、当然ながら伸びません。
どうしても爪を短くしたい場合は、ハイポニキウムが伸びるスペース分だけは最低確保することをおすすめします。
ハイポニキウムを押し込む
2つ目に紹介するハイポニキウムを伸ばしたい時のNG行動は「ハイポニキウムを押し込む」です。爪の裏の隙間に入った汚れを取る時、爪楊枝などの先が尖ったものを使うを、ハイポニキウムを押し込んだりはぎとってしまう可能性があるので注意しましょう。
爪切り後に必要以上に爪やすりをかける
3つ目に紹介するハイポニキウムを伸ばしたい時のNG行動は「爪切り後に必要以上に爪やすりをかける」です。爪切りを使うことも本来であればNG行動です。爪やすりを使う時も、ハイポニキウムが伸びるスペースを確保して、爪を削りすぎないよう注意しましょう。
無理なダイエットをする
4つ目に紹介するハイポニキウムを伸ばしたい時のNG行動は「無理なダイエットをする」です。無理なダイエットをする行為は、食生活の乱れに該当します。無理なダイエットをして栄養が偏れば、当然爪にも悪い影響が出てしまいます。
ハイポニキウムを育てたい時・はがれてしまった時に便利なアイテム
ハイポニキウムを育てたい時・はがれてしまった時に便利なアイテムとして、この記事では7つの項目をピックアップしました。ハイポニキウムを育てたい時・はがれてしまった時に便利なアイテムはいろいろあります。
用途や使いやすさなど、お好みのアイテムから取り入れてみましょう。ここからは、ハイポニキウムを育てたい時・はがれてしまった時に便利なアイテムについて紹介します。
ネイルオイル
1つ目に紹介するハイポニキウムを育てたい時・はがれてしまった時に便利なアイテムは「ネイルオイル」です。ネイルオイルは、爪やハイポニキウムを育てるために有効な栄養成分が含まれているオイルです。
マニキュアのようにハケで塗るタイプやペンシルタイプ、スポイドタイプなどいろいろな種類があります。また、さらっとしたものやべとっとしたものなど、着け心地も種類により違いがあります。使いやすさに応じて選びましょう。
ネイルクリーム
2つ目に紹介するハイポニキウムを育てたい時・はがれてしまった時に便利なアイテムは「ネイルクリーム」です。ハンドクリームは手を保護するためのクリームですが、爪専用のクリームもあります。
ネイルクリームを併用することで、より爪を保護することができ、ハイポニキウムを育てることにも繋がります。常に汚い状態になっていないか確認し、汚れを取り丁寧に塗り込みましょう。
馬油
3つ目に紹介するハイポニキウムを育てたい時・はがれてしまった時に便利なアイテムは「馬油」です。馬油は顔や体、髪などの保湿に使うイメージがあるかもしれません。
爪も体の一部なので、当然保湿に有効なアイテムです。油=オイルなので、馬油を使うことでハイポニキウムの乾燥を防ぐことが可能です。
大量に入って安い価格とコスパの良い商品なので、ハイポニキウムのために特別なアイテムを購入する余裕がない方にもおすすめです。
ちなみに、LUCIA(ルシャ ネイルリペアクリーム)には、馬油とアルガンオイル、ピーナッツオイルと3種類のオイルが配合されています。
ベースプロテクター
4つ目に紹介するハイポニキウムを育てたい時・はがれてしまった時に便利なアイテムは「ベースプロテクター」です。ベースプロテクターとは、手に塗るジェルタイプの保湿アイテムです。美容師さんの手荒れを防ぐために開発された商品です。
ナチュラルフィールドサプライという日本のネイル商品を取り扱うメーカーが開発・販売している商品です。
「ナチュラリスト ベースプロテクター」という商品名で、30gのチューブタイプや50g入りのケース、業務用の500gがあります。
ハンドクリームのようにべたつくことがなく、空気は通し液体は通さない膜を作り、手袋のように手を保護してくれます。ベースプロテクターを塗れば、手袋をはめなくても水仕事などによる手の負担がなくなります。
爪やすり
5つ目に紹介するハイポニキウムを育てたい時・はがれてしまった時に便利なアイテムは「爪やすり」です。爪への負担を考えると、爪切りの使用はNGと紹介しました。爪を短くする時は、爪切りではなく爪やすりがおすすめです。
爪切りを使った時のパチンという刺激もなく、爪に優しいアイテムです。爪の形も整えやすいので、1本持っておくと便利です。
携帯に便利なミニサイズや使い捨てタイプの紙製、洗って何度も使えるプラスチックタイプなど、豊富な種類があります。また、かわいいものからおしゃれなものまでデザインもいろいろあるので、お好みに合わせて選びましょう。
スカルプ
6つ目に紹介するハイポニキウムを育てたい時・はがれてしまった時に便利なアイテムは「スカルプ」です。スカルプとは、専用の溶剤を自爪にのせて、好きな長さと形を作ることができる人工爪です。「スカルプ」「スカルプチュア」「スカルプネイル」などと言います。
「ネイルチップ」は人工的に作った爪にネイルが施されたアイテムで、自爪にテープなどで直接貼り付けるものです。
好きな時につけることができ、爪の形も自分で整えることができるメリットがあります。一方、自爪のカーブや形状などによりはがれやすいというデメリットがあります。
スカルプであれば、自爪に直接溶剤をのせて爪を形成するので、密着度が高くはがれることはありません。薄い爪や亀裂が入りやすい爪などにおすすめの方法で、スカルプをすることで爪を刺激からも守ってくれることになり、結果的にハイポニキウムを伸ばしやすい状態になります。
サプリ
7つ目に紹介するハイポニキウムを育てたい時・はがれてしまった時に便利なアイテムは「サプリ」です。爪の栄養となるサプリメントを選びましょう。
具体的には、爪の主成分であるケラチンというたんぱく質を始め、栄養を補うためにはビタミンAやビタミンB、ビタミンEが配合されているサプリメントを選びましょう。また、ビオチンやコラーゲンといった成分も、爪に有効です。
爪の症状によっても必要な栄養素が違います。爪の表面に凹凸がある場合はビタミン系、二枚爪やささくれができやすい方にはたんぱく質、爪が割れやすい方はカルシウムなどが不足していると考えられます。
ハイポニキウムの角質化への対処法
ハイポニキウムは「角質化」することがあります。手のハイポニキウムだけでなく、足のハイポニキウムも角質化することがあります。
ハイポニキウムが角質化する主な原因は「乾燥」です。指の皮膚のターンオーバーのサイクルが低下すると、角質がたまりやすくなります。この状態に乾燥が加わると潤いがなくなり、ハイポニキウムが角質化してしまいます。
角質化したハイポニキウムと角質化を防ぐための対処法をマスターし、ハイポニキウムが角質化する汚い状態から抜け出しましょう。ここからは、ハイポニキウの角質化への対処法について紹介します。
ネイルサロンにいって除去する
角質化したハイポニキウム急ぎで対処したい場合は、ネイルグッズのスポンジバッファーで硬くなった部分を削り保湿をする方法があります。ただし、削り過ぎる可能性があるので注意しましょう。
一般的な対処法は、角質化したハイポニキウムがやわらかくなるまでお湯であたためニッパーでカットし、尿素が含まれたクリームで保湿する方法です。ただし、尿素系クリームは刺激が強めなので、あまりおすすめできません。
ハイポニキウムが角質化した場合は、ネイルサロンにいって除去する対処法が一番おすすめです。ネイリストは爪の健康についてもしっかり勉強されているので、安全かつ的確な対処をしてくれます。
ネイルサロンはそれぞれに特徴があり、得意とする分野も違います。角質除去のコースや角質除去の実績があるネイルサロンを選ぶとともに、SNSで実際の変化なども確認することをおすすめします。
角質化を防ぐためには保湿が大切
ハイポニキウムが角質化する原因は、主に「乾燥」です。乾燥させないためには「保湿」が大切になります。
爪先が天井に向いた状態で上からキューティクルオイルを垂らし、爪まわり全体にいき渡らせたあとでしっかりと馴染ませましょう。そのあと、ハンドクリームで手全体を覆うと、しっかり保湿することができます。
ハイポニキウムのためには爪をいたわった生活が大切
爪の裏側にある「ハイポニキウム」は、汚い状態になるのを防ぐ役割があります。ハイポニキウムの角質化を防ぎキレイに伸ばすためには、保湿をしっかりおこない、食事・生活習慣など爪をいたわる生活を送ることが大切です。