ベルガモットの特徴
ベルガモット常緑高木樹の柑橘類で、主な産地はイタリアのカラブリア州です。夏に白い花を咲かせ、果実は球状か洋ナシ型で少しデコボコしています。
最初は緑色の果実の色が、熟すに従い黄色から橙色に変化します。果実はとても苦味が強いため、生食には向きませんが、果実の果皮から得られる精油は香料として使用されます。また、詳しくは後述しますが、様々な効能・効果が含まれている植物です。
ベルガモットはオレンジの仲間
ベルガモットは、ミカン科ミカン属であり、オレンジの仲間になります。ミカン属の原種であるマンダリンオレンジ・シトロン・ブンタンが関与した交雑種である事が、遺伝子分析により判明しています。
オレンジの仲間ではありますが、ベルガモットはフラノボイド配糖体の含有量が多いため、苦味が強いとされるグレープフルーツの1.5倍ほどの苦さがあります。
香りは上品で人気
生食や果汁飲料には適さないベルガモットですが、その香りは柑橘系のみずみずしさと、花のような香りが混じり合ったような上品な香りです。ベルガモットは、その華やかな香りから、紅茶・お酒やオーデコロンなどの香りづけに人気の高い香りとなります。
オイルの香りは繊細
ベルガモットの果皮から精油を抽出する際には、コールドプレスと呼ばれる果実の皮を低温で絞る圧搾抽出法がとられます。通常、エッセンシャルオイルは熱を加えて、香り成分を抽出しますが、ベルガモットは加熱の必要がないため、オイルの香りは繊細さを保っているのです。
ベルガモットの効能・効果7選
爽やか且つ華やかな香りのベルガモットには、コロンブスによりスペインに持ち込まれ、イタリアに伝えたとされています。そして、イタリアでは治療薬として活用されていました。そんなベルガモットには様々な効能・効果があるので、こちらでは7つを厳選して解説していきます。
効能①不安感を和らげる
ベルガモットの効能・効果として、まず初めにご紹介するのは「不安感を和らげる」というもの。心を落ち着かせて穏やかにさせる鎮静作用を持つベルガモットは、抑鬱症状や神経・精神面のトラブル全般に対しての効能が期待されています。
効能②ストレスを和らげる
現代人は殆どのひとがストレスを抱えているものですが、そんな時にはベルガモットオイルを数滴たらしたホッとタオルと首に巻いてみると、肩の力がストンと抜けてストレスを和らげることが出来ます。それはベルガモットに、心をリフレッシュさせる効能・効果があるためです。
効能③安眠効果がある
鎮静効果・効能を持つベルガモットオイルを、寝室でアロマとして使用すれば、筋肉の緊張がほぐれて、しなやかな体に整えることが出来ます。また、ベルガモットが明るい気持ちにも導いてくれるので精神も整い、グッスリと安眠することが出来るのです。
効能④消化器官系の動きを促す
苦味が強く食用には向かないベルガモットですが、その香り成分のリモネンには、胃や腸といった消化器関係の働きを促すという効果・効能があるのです。また、腎臓や肝臓の機能を助ける効果・効能もありますので、食欲不振の時などには、ベルガモットアロマはおすすめとなります。
効能⑤殺菌・消毒作用がある
ベルガモットオイルには、殺菌・抗ウイルス作用があり、殺菌消毒の効果・効能があるとも考えられています。このため、のどの痛み・風邪やインフルエンザの感染予防にもベルガモットアロマは活用されているのです。アールグレイティーで、うがいするという使い方もされています。
効能⑥皮脂過多を整える
抗菌作用も高いベルガモットオイルは、脂性肌やニキビなどの皮脂過多を整えるのに優れた効能・効果があります。0.5%濃度に薄めたベルガモットオイルを、スキンケアに取り入れる使い方がおすすめ。原液では肌への刺激が強すぎますので、必ず薄めることが大切です。
効能⑦口内炎改善が期待できる
ベルガモットには、抗炎症作用効果・効能もあるため、口内炎で悩む人にもおすすめです。口内炎が出来ている時は、消化器官も弱っていることが多いので、口内炎が出来やすい人は、普段の飲み物にアールグレイティーを活用すると良いでしょう。
ベルガモットのおすすめの使い方・活用法
上記の章では、ベルガモットが持つ様々な効能・効果についてご説明しましたが、こちらではベルガモットのおすすめの使い方や活用法についてご紹介していきます。正しい使い方・活用法を覚えて普段の生活に取り入れ、ベルガモットの効能や効果を実感してみてください。
アロマディフューザー・アロマランプで使う
心身共に疲れている現代人は、お部屋でリラックスするために、アロマディフューザーやアロマランプを使っている人が多いかもしれません。ベルガモットの効能・効果を効果的に感じるにも、エッセンシャルオイルで利用する使い方が効果的なので、アロマで積極的に活用してみましょう。
お風呂に入れる
ベルガモットオイルの使い方として、次におすすめしたいのはお風呂に入れるという活用法。ベルガモットオイル3滴と希釈用オイルを混ぜたアロマオイルバスに浸かれば、活性化した脳や疲れた身体もほぐれる効能がある為、ぐっすり眠れること間違いなしです。
アロマスプレーにする
仕事や勉強の気分転換にピッタリなアロマスプレーも、ベルガモットオイルがあれば簡単に手作りできます。緊張感・ストレスを緩和する効能があるのでリフレッシュにも使えます。また、消臭効果も高いので衣類にスプレーする使い方も良いでしょう。
クリーム・乳液に混ぜる
皮脂抑制効果もあるベルガモットオイルを、クリームや乳液に混ぜる使い方もオイリー肌の方におすすめですし、殺菌作用も高いためニキビにも効能があります。ただし、使う時は必ず0.5%以下に希釈したうえで、よく混ぜてから使うようにしてください。
紅茶にして飲む
代表的なフレーバーティーの一つであるアールグレイは、ベルガモットの精油で着香することで作られています。アールグレイは、数あるフレーバーティーの中でも人気で手軽に購入できます。特にアイスティーにすると爽やかさが際立つので、暑い季節にも◎。
ベルガモット精油を使う時のおすすめブレンド
ベルガモットは柑橘とフローラルを併せ持つ香りなので、アロマに活用する際などには、他の精油とも相性が良いものが多く、様々なブレンドを楽しむことが出来ます。こちらでは、ベルガモットオイル精油と相性の良い、おすすめのブレンドをご紹介していきます。
柑橘系とのブレンド
どんな香りにもベルガモットをブレンドすると、香りが落ち着くものですが、オレンジなどの柑橘系全般は相性抜群です。特に、リフレッシュしたい・爽やかさが欲しいと感じた時は、ベルガモットと他の柑橘系と合わせれば、すっきりとしたブレンドが完成します。
フローラル系とのブレンド
ラベンダー・ジャスミン・ゼラニウムなどのフローラル系と、ベルガモットをブレンドすると、ゆったりと落ち着いた香りになります。フローラル調のリラックス効果・効能の高いアロマオイルとなり、妊婦さんも安心して使えます。
その他のブレンド
香りに落ち着きを持つベルガモットは、柑橘系・フローラル系の他にも、色々な香りとのブレンドが楽しめます。例えば、ホーウッド・フランキンセンス等のウッディ系を合わせれば、爽やかで大人っぽい香りとなり、男性にもおすすめのブレンドになります。
ベルガモットを使う時の注意点
数多くの効能・効果を持つベルガモットですが、実はいくつか注意をしなければならない点もあります。せっかくベルガモットを活用するなら、最大限の効能・効果を実感できるよう、こちらでご説明する注意点に気を付けてみてください。
皮膚刺激が強い
ベルガモットオイルは皮膚刺激が強いため、肌に直接つける時はパッチテストを行って、刺激がないかどうかを調べてみましょう。
パッチテストのやり方は、オイルを希釈するキャリアオイルでベルガモットオイルを1%に薄めた液を、二の腕などの柔らかい皮膚に添付して、1日~2日間放置して異常がないか確認します。特に、敏感肌やアレルギー体質の方は、パッチテストをすることをおすすめします。
光毒性がある
脂性肌・ニキビ肌に有効的なベルガモットオイルですが、光毒性という特徴を持つので、皮膚に使う際は注意が必要です。ベルガモットオイルは「ベルガプテン」という成分を含んでおり、肌に塗ったまま紫外線に当たると、かぶれ・炎症・シミなどを起こして可能性があるからです。
日中に使用する際は、紫外線を浴びないようにすか、夜間のみに使うようにしましょう。また、スキンケアに使う時は「ベルガプテンフリー」のベルガモットオイルを活用すると良いでしょう。
ベルガモットは体と心のリラックスに効果的
柑橘系の爽やかさと、フローラル系の華やかさを合わせ持ち、落ち着いた上品な香りのベルガモットは男女を問わず大変人気です。そして、「ストレスや精神疲労を和らげる」「胃腸の働きを助ける」「殺菌・消毒作用があり口内炎改善も期待できる」など、様々な効能・効果があります。
今回の記事では、ベルガモットの効能・効果を実感するための、おすすめの使い方や注意点をご説明していますので、ぜひ参考にして体と心のリラックスにベルガモットを活用してください。