キーボードのボタンの外し方を徹底解説!
キーボードのボタンを外したことがない初心者は、どうやってやればいいのか全く分からないでしょう。分からないまま適当にやれば、キーボードを壊すことにもなりかねません。そこで、キーボードのボタンの外し方や分解方法を徹底解説するので、その手順に従ってください。
キーボードの外し方・分解前の準備
キーボードを掃除する場合、ボタンの外し方や分解方法を知っておかないといけないのですが、その前に準備することがあります。準備をいい加減に外す作業をすると、後で付け方が分からなくなりますから、何をしてから外し方に移ればいいのか、よく覚えておいてください。
①キーボードの電源を切る
キーボードのボタンを外したり、分解したりする作業をする前に、まず電源を切っておきましょう。ワイヤレスキーボードの場合は、電源を切るとともに電池を抜いておきます。そうすれば、外し方を行っている時にキーボードが反応せず、安心して作業ができます。
安心というだけでなく、安全でもあります。ノートパソコンのキーボードのボタンを外す場合は、電源を入れたままだと、少し危ないです。電源を切ることで、感電などの恐れを防げます。
②写真を撮っておく
キーボードの電源を切ったら、次にスマホカメラなどで写真を撮っておきましょう。キーボードのボタンの外し方や分解方法が分かっても、元に戻す時に付け方が分からないと困ります。せっかくきれいに掃除しても、それではキーボードが使えなくなってしまうでしょう。
そんな事態を防ぐためにも、外し方や分解の前に写真を撮って、正確に元に戻せるよう準備しておきましょう。これで万全の態勢でキーボードを外せます。
なお、キーボードのボタンの配列は、多くの場合QWERTY配列(クワーティはいれつ)となっています。したがって、写真がなくても付け方が分かるような気もしますが、あった方が効率的に戻すことができます。特に初心者は写真が絶対に必要でしょう。
キーボードの分解に必要な道具
キーボードのボタンの外し方や分解を素手で行うこともできなくはないのですが、壊してしまう恐れがあります。それよりは適切な道具を使う方が安全かつ正確です。では、どのような道具があればいいのか、いくつか候補を示しておきます。
キープラー
キーボードのボタンの外し方・分解の専門の道具があります。キープラーという商品です。英語に直すと、「key puller」となり、キーを引っ張る道具ということです。これを使えば、キーボードのボタンは簡単に外せます。
キープラーは、Amazonなどの大手通販サイトで、比較的安価に入手できます。キーボードの掃除は時々しなければいけませんから、1本購入しておくと、何度でも使えて便利です。
キープラーを使ってのキーボードボタンの外し方ですが、キートップをつかんで垂直に引き抜くだけです。それほど難しい作業をするわけではなく、初心者でもできます。
ピンセット
キーボードのボタンを外すのに最適な道具がキープラーですが、薄型キーボードのキーキャップの場合は、ピンセットでうまく外せます。組み立てる時にも役に立ちます。ノートパソコンで多く採用されているパンタグラフ方式キーボードの場合、ピンセットが便利な道具となるでしょう。
パンタグラフ方式では、キートップが薄くなっていて、作りも特殊です。ほかのタイプのキーボードよりも慎重な作業が求められ、指で外すと割れる可能性があります。それならば、ピンセットを使う方がおすすめです。
ピンセットのいいところは、細かい作業がやりやすいこと、力の調節がしやすいことです。無理な力も加えないで済みます。そのため、パンタグラフ方式のキーボードの外し方にぴったりというわけです。初心者にも使いやすいです。
マイナスドライバー
キープラーが入手できればそれでキーボードのボタンを外せばいいのですが、手元にない場合もあるでしょう、そのような時は、マイナスドライバーで代用できます。マイナスドライバーなら、どこの家にもあるでしょうから、すぐに外す作業に掛かれます。
マイナスドライバーを使っての、キーボードボタンの外し方・分解方法ですが、キーの間に差し込んで、てこのようにするだけです。やはり初心者でも簡単にできます。場合によったら、マイナスドライバーでの外し方の方がやりやすいこともあります。
薄型のキーボードの場合は、ピンセットでうまく外せると説明しましたが、これにマイナスドライバーを加えると、さらに効率的に分解作業ができます。ピンセットとマイナスドライバーのコンビは、相性がいいのです。
プラスドライバー
プラスドライバーでキーボードのボタンの外し方・分解ができるのと思う人もいるでしょう。できなくはないので、マイナスドライバーがなくプラスドライバーしか用意できない時は、やってみるといいでしょう。
プラスドライバーによる外し方ですが、マイナスドライバーと変わりません。キーの間に入れて、てこの原理を利用します。ただ、プラスドライバーの場合、先が平たんではありません。そのため、無理やりキーの間にねじ込むと、ボタンが傷ついてしまう場合があります。
プラスドライバーによるキーボードボタンの外し方では、かなり注意が必要です。もしプラスドライバーでの作業が怖ければ、キープラーを購入するか、ピンセット、マイナスドライバーなどを用意して、使ってください。
初心者でも簡単なキーボードの種類別の外し方
キーボードには、メンブレン方式、パンタグラフ方式、メカニカル方式などの種類があります。その種類により外し方。分解方法が異なるので、順番に解説しましょう。一度手順を覚えておけば、次にやる時にやりやすいです。
メンブレンの外し方
メンブレンは、デスクトップパソコンのキーボードによく採用されている方式です。値段が安く、500円で手に入るものもあります。値段が安いこと以外にも、液体こぼしの影響を受けにくい、衝撃に強いなどのメリットがあります。
一方、デメリットは、押す位置によって感触が違う、キーの反発がやや遅い、打鍵耐久性が低めなどです。と言っても、約1000万回は使えます。このようなメリットやデメリットのあるメンブレンですが、外し方を見てみましょう。
キープラーを使う
キープラーを使って、メンブレン方式のキーボードを外す・分解するやり方は、少し回転させてキートップの両方の角をぐっとつかみ、垂直に引っ張り上げます。これでスムーズに外せます。初心者でも簡単で、普通にやる分にはキーボードが壊れることはないでしょう。
マイナスドライバーで外す
マイナスドライバーでも、メンブレン方式のキーボードを外せます。もしかしたら初心者が一番やりやすい方法かもしれません。やり方は、キートップの間に差し込んで、てこのように傾けると、うまく外れます。
ただ、やり方がうまくできず、力が入りすぎると、キートップの軸の部分を傷めてしまうことがあります。また、本体とキートップ自体にも悪い影響が出ることがあります。したがって、初心者にもやりやすいとは言っても、注意が必要です。
素手で外す
メンブレン方式のキーボードを素手で外そうと思えば、できないことはないようです。しかし、かなり無理な力を要します。したがって、壊してしまう確率も高いので、できればやめておいた方がいいでしょう。やはり適切な道具を使う方がおすすめです。
パンタグラフの外し方
ノートパソコンなどのモバイル端末で多く採用されているキーボード方式がパンタグラフです。支持構造がパンタグラフのような形をしているために、こう呼ばれています。この構造により、どのキーを押しても感触が均一です。
また、パンタグラフ方式キーボードは、キーストロークが薄めで、キーの戻りが比較的スムーズです。キーの早打ちなどに向いた構造になっています。ただし、キーの一つ一つには細くて小さいプラスチックが使われているので、取り外しがしにくいです。
乱暴にパンタグラフ方式のキーボードをと取り外すと、すぐに壊れてしまう場合があります。取り外し自体ができないものもあります。実際に洗い方を考える場合でも、一番面倒なタイプと言えるでしょう。それはともかく、外し方をチェックしてみましょう。
キープラーで外す
パンタグラフ方式の場合、キープラーの扱いに少し注意が必要です。まずキーボードボタンの外し方は、キーの間にキープラーを潜り込ませて、キートップの両方の角をつかみ、持ち上げます。ここまでは、メンブレン方式と同じです。
次が少し違う部分で、左右のどちらかにおよそ45度に傾けてから引き上げます。これで何とか外れるようです。ただ、慎重にやらないと、キーが壊れてしまいます。また、同じパンタグラフ方式でも、微妙に差がある場合があります。したがって、かなりの注意をしなければいけません。
マイナスドライバーで外す
マイナスドライバーなら、パンタグラフ方式のキーボードを簡単に外せる場合があります。初心者にとっては、キープラーを使うよりもやりやすい可能性があります。そのやり方は、マイナスドライバーをキートップの間に押し込み、回転させます。これでOKです。
とはいえ、マイナスドライバーを使ったパンタグラフ方式の外し方でも、かなりの注意は必要です。やり方を間違えると、やはり壊れてしまう場合があります。キープラーやマイナスドライバーを使ってもうまくできないと感じたなら、お手入れを業者に任せるのも一つの手です。
素手でパンタグラフ方式キーボードを外せる?
取り外しがしにくいパンタグラフ方式ですが、素手で外せるでしょうか。やろうと思えばできます。爪をキートップの間に差し込み、斜めにするとできるようです。しかし、爪を傷めてしまうこともあるし、壊れる場合もあるし、できないケースも存在し、やめておくのが無難です。
メカニカルの外し方
ゲーム用のキーボードとしての需要が大きいメカニカル方式には、いろいろな性質の製品があります。共通点としては、打鍵音や打鍵感覚が独特になっています。キーを押した時に感知部分が浅く設定されているので、深くキーをたたく必要がありません。
そのため、早打ちもしやすく、ゲームなどには最適なタイプになっています。打鍵耐久性も高く、他のタイプの5~10倍長持ちします。ただ価格が高価で、一般的な製品は1万円代です。また、打鍵音が大きいという面もあります。
キープラーで外す
キープラーを使ったメカニカル方式キーボードの外し方もメンブレン方式と大きくは変わりません。少し回転させて、両方の角をつかんで、真上に引き上げます。薄型のメカニカル方式でもキープラーで簡単に外れます。
マイナスドライバーで外す
マイナスドライバーによるメカニカル方式キーボードの外し方は、パンタグラフ方式に似ています。キートップの間に差し込み、回すようにすると、きれいに外れます。キートップに長さがあるものは、マイナスドライバーによる外し方が合っているようです。
素手で外す
爪が入りやすいメカニカル方式のキーボードなら、素手で外すことができます。実際にやった人もいますが、簡単にできるようです。ただ、爪が入りにくいタイプだとできませんから、道具を使ったやり方にするといいでしょう。
キーボードのボタンの洗い方
キーボードを外すことができたら、今度は洗う番です、どのような洗い方をすればいいのか知らない人も多いでしょうから、手順を解説します。キーボードのきれいな洗い方ができれば、それ以降快適に使えるようになります。
紛失を防ぐために洗濯ネットを使おう!
キーボードの洗い方を実践するうえで、一番大事なのは一つ一つのキートップをなくさないことです。せっかくきれいな洗い方ができても、一つでもキートップを紛失しては、キーボードが役に立たなくなります。
そこでおすすめの方法として、紛失を防ぐために洗濯ネットを使ってみましょう。洗濯ネットに入れて、キートップを洗えば、なくなることはありません。洗濯ネットはそれほど高価なものではありませんから、キーボードの洗い方用に準備しておくといいでしょう。
肝心のキーボードの洗い方ですが、洗濯ネットに入れたら、バケツや洗面器に水を張り、洗剤を含ませて、じゃぶじゃぶ洗います。単純な洗い方と言えばそれまでですが、この洗い方で結構きれいになります。なお、洗い終わったら、すすぎをしっかりしましょう。
超音波洗浄機を使った洗い方
洗剤を使った洗い方でも、キーボードはかなりきれいになりますが、もう一つ効果的な方法があります。超音波洗浄機を使った洗い方です。もしご自宅に1台あれば、ぜひやってみてください。使い方は説明書に出ているでしょうが、眼鏡の洗い方と大きくは変わりません。
ただ、効果を上げるために、割りばしで軽く混ぜながら行うといいでしょう。2分くらい洗うと、汚れが随分取れます。洗剤を使わなくても、超音波を利用した洗い方は有効です。
洗ったら乾燥
キーボードを洗ったら、今度は乾燥させます。濡れたままで元に戻すわけには行きませんから、しっかり乾かしましょう。しかし、意外に時間が掛かり、面倒な部分でもあります。
日差しが強い日なら、数時間で乾燥してくれる場合もありますが、そうでない場合は1日がかりです。キーボードの洗い方自体はそれほど時間を要しませんが、乾燥には忍耐が必要です。
ただ、待っていられないという場合もあるでしょう。そのような時は綿棒でキートップ一つ一つの水分を丁寧に拭き取ります。それも大変というのなら、エアダスターで水分を吹き飛ばしましょう。ただ、周囲が濡れるのと顔に水しぶきが掛かります。
ドライヤーでキートップを乾燥させるという方法もあります。これも急速乾燥できますが、熱風にすると、キートップが変形してしまう恐れもあります。したがって、冷風で乾燥させるのが一番いい方法ですが、熱風を使うのなら、少し距離を離しましょう。
キーボードのボタンの付け方
キーボードの外し方、洗い方ができても、元に戻す付け方が分からなければ使えるようになりません。そこで、ここからは付け方の手順を解説します。と言っても。それほど難しい方法ではなく、初心者でもやりやすいです。
メンブレン
キートップの付け方ですが、写真を撮っておいてあれば、その通りにはめ込んでいくだけです。メンブレン方式の場合も、特に付け方に変わりはなく、位置を間違いないようにしていけばいいです。初心者でも問題なくできるでしょう。
「ENTER」キーのような大きいキーは最初の段階ではめ込んでおくのをおすすめします。「ENTER」キーには金具が付いているので、他のキーがはめ込まれないうちに取り付けておけば、間違った付け方をしても外して修正がしやすいからです。
パンタグラフ
取り外し方が難しいパンタグラフ方式のキーボードですが、付け方は簡単です。写真の通りに押し込むだけです。初心者でもできます。ただ、パンタグラフ方式は薄めにできているので、素手でやりにくい場合は、ピンセットなどを使って微妙な調節をしながら付けるといいです。
メンブレン方式と同じ注意点になりますが、パンタグラフ方式でも「ENTER」キーの付け方を優先するようにしましょう。やはり金具が付いているので、付け方に誤りがあった時に取り外しがしやすくなります。
メカニカル
メカニカル方式キーボードの付け方も他のタイプと同じです。あらかじめ撮影した写真の通りにキートップをはめ込んでいきます。特に難しい付け方ではありません。なお、「ENTER」キーに金具が2個付いている場合がありますが、方向や位置などに注意して取り付けてください。
キーボードの外し方の注意点をチェック!
キーボードの外し方にはいくつか注意点があります。すでに触れた注意点もありますが、それを含めて、ポイントを押さえておきましょう。特に初心者は注意点をよく覚えておき、間違いのない作業を行う必要があります。
必ず電源を落としてから作業をする
この注意点については最初の方ですでに説明済みですが、キーボードを外す時は、必ず電源を切るようにしましょう。パソコンと一体型の場合は、パソコンの電源を落とし、独立型の場合は、キーボードの電源を切り、電池があれば外しておきます。
さもないと、作業中にキーボードが反応してしまい、取り外しに支障が生じる場合があります。また、そのまま作業を続けると、故障してしまう場合もありますから、電源の切り忘れには注意しましょう。
ボタン位置を記録
キーボードの外し方ができても、付け方が分からなくなったら大変です。したがって、あらかじめキートップの位置の記録を取っておきましょう。キートップを一つずつ外して掃除するというのでは時間も手間も掛かりますから、すべて外してもいいように写真を取っておいてください。
キートップにははめ込む方向があります。文字キーの場合は逆さまにはめ込むことはないでしょうが、スペースキーなどの場合は、印がないことがあります。そこで、印を付けておき、それから写真に撮っておくといいでしょう。
針金を無くさないように
エンターキーやスペースキー、シフトキーなどの大きいキーには針金が付いています。外した時に針金をなくすと、取り付け後押したときに力が平均せず、タイピングしにくくなります。したがって、針金を紛失しないように注意しましょう。
針金を留める部分はキートップのツメであるケースが多いです。そのため、取り外し過程でそのツメを壊してしまうと、針金を取り付けることができなくなり、これまでのような打鍵感が失われます。そうなれば不快でしょうから、ツメも壊さないように注意しましょう。
部品を壊さないように
キーボードを取り外す時は、くれぐれも部品を壊さないように注意してください。無理な力を加えて、強引に取り外そうとすれば、壊れる原因になります。そうなれば、修理に出さなくてはならず、余計な出費に追い込まれます。修理代が高くなる場合もあり、損をしてしまうでしょう。
メカニカル式キーボードの場合は、キートップを一つだけ壊した場合は、その部分だけの交換で済みます。ところが、メンブレン方式やパンタグラフ方式では、1か所のキートップが壊れただけで、全部修理することになります。かなり大変ですから、特に注意しましょう。
キーボードの外し方に注意して綺麗にしよう!
ここまで、キーボードの外し方や洗い方、付け方などを解説しました。キーボードは意外に汚れるので、時には外して、掃除する必要がありますが、いくつかの注意点を覚えておき、上手に外してきれいにしてください。