結婚の平均年齢はいくつ?推移を調査
日本人の結婚の平均年齢はいくつか知っていますか?最近では、「晩婚化」や「少子高齢化」という言葉をテレビやネットニュースなどで見聞きすることが多くなってきています。ここからは、厚生労働省が2018年に公開している「人口動態調査」をもとに、結婚の平均年齢はいくつなのか、推移や中央値などチェックしていきましょう。
男性の初結婚における平均年齢の推移
2018年に公開された「人口動態調査」では、2017年に調査した結果が最新版となっています。2017年に調査した男性の初結婚における平均年齢は、31.1歳でした。2016年・2015年・2014年と3年前までは2017年と同じく平均年齢は31.1歳推移に変動はありません。4年前の2013年の平均年齢は30.9歳、5年前の2012年にの平均年齢は30.8歳となります。
2017年から2012年までの5年間の男性の初結婚における平均年齢の推移は、0.3歳上昇したことがわかります。
女性の初結婚における平均年齢の推移
2018年に公開された「人口動態調査」では、2017年に調査した結果が最新版となっています。2017年に調査した女性の初結婚における平均年齢は、29.4歳でした。2016年・2015年・2014年と3年前までは2017年と同じく平均年齢は29.4歳で推移に変動はありません。4年前の2013年の平均年齢は29.3歳、5年前の2012年の平均年齢は29.2歳となります。
2017年から2012年までの5年間の女性の初結婚における平均年齢の推移は、0.2歳の上昇となります。男性に比べて女性の方が晩婚化が進んでいるようです。
男性と女性の結婚における平均年齢の中央値
2017年に調査した初結婚における平均年齢は、男性が31.1歳、女性は29.4歳という結果が出ました。この結果は、結婚できるすべての年齢の人を対象として計算した「平均値」となります。現在日本では結婚できる年齢は男性が18歳以上、女性は16歳以上と下限が定められていますが、上限は定められていません。
そのため、高い年齢で初結婚を迎えた人により初結婚平均年齢が引き上げられている可能性があります。この影響を除外するために、中央値を見て初結婚平均年齢を考える方法もあります。中央値とは、データ分布の真ん中の数値になります。2017年に調査した初結婚における平均年齢の中央値は、男性は28歳、女性は27歳という結果になっています。
日本人カップルの平均的な年齢差
2017年に調査した男性の初結婚における平均年齢は31.1歳、女性は29.4歳でした。この結果より、2017年の日本人カップルの平均的な年齢差は、1.7歳となります。2016年・2015年と3年前までは2017年と同じく1.7歳です。2014年は1.8歳、2013年は1.6歳、2012年は1.6歳となります。
2017年から2012年の5年間の日本人カップルの平均的な年齢差から、日本人は年齢の近い相手を選ぶということが言えるでしょう。
結婚年齢を30年前と比較
2017年の初結婚における平均年齢と約30年前の1985年の初結婚における平均年齢と比較してみましょう。2017年の初結婚における平均年齢は男性31.1歳・女性29.4歳でした。1985年の初結婚における平均年齢は男性28.2歳・女性25.5歳です。この結果から、初結婚における平均年齢は30年間で男性は約3歳・女性は約4歳上昇している結果になります。
日本と世界で結婚の平均年齢を比較
日本の初結婚の平均年齢は、30年前と比較して上昇していることが分かりました。この結果より、日本の初結婚は晩婚化が進んでいると言えるでしょう。では、世界の初結婚の平均年齢は何歳でしょうか。また、日本より晩婚化が進んでいるのでしょうか。ここからは、日本と世界の初結婚の平均年齢を比較してみましょう。
アメリカの初結婚年齢
日本と世界を比較、まずはアメリカの初結婚の平均年齢を比較してみましょう。アメリカのデータは、アメリカ合衆国国勢調査を参考にします。2013年のアメリカ男性の初結婚における平均年齢は29.3歳、アメリカ女性は27.0歳となっております。この結果より、アメリカ男性は1.6歳、アメリカ女性は2.3歳日本人より若いことが分かります。
しかし、60年前の日本とアメリカの初結婚の平均年齢差よりも縮まっているため、日本よりアメリカの方が晩婚化が進んでいると言えます。
スウェーデンの初結婚年齢
日本と世界を比較、スウェーデンの初結婚の平均年齢を比較してみましょう。スウェーデンのデータは、OECD Family Databaseを参考にします。2014年のスウェーデン男性の初結婚における平均年齢は35.8歳、スウェーデン女性は33.3歳となっております。この結果より、スウェーデン男性は4.7歳、女性は3.9歳日本人より上であることが分かります。
スウェーデンには「サンボ」という制度があり、社会的・法的に結婚をしたときと同等に扱われ、差別されることがありません。そのため、サンボを活用しお試し婚をしてから結婚するカップルが多いようです。スウェーデンの初結婚の平均年齢が高いのは、サンボが影響していると言えるでしょう。
日本の東京と地方の結婚年齢差を考察
では、日本の東京と地方初結婚の平均年齢差は何歳あるでしょうか。2018年に公開された「人口動態調査」の2017年都道府県別を参考に比較してみましょう。
東京都の男性の初結婚の平均年齢は最も高い32.3歳です。初結婚の平均年齢が最も低い県は宮崎県の29.8歳で、佐賀県29.9歳、山口県30.0歳と九州・四国地方に集中していることが分かります。また、東京都に続き平均年齢が高い県は、神奈川県31.8歳、千葉県31.6歳、埼玉県31.5歳と、東京を含めた首都圏に集中していることが分かりました。
東京都の女性の初結婚の平均年齢は最も高い30.4歳です。初結婚の平均年齢が最も低い県は佐賀県の28.6歳で、和歌山県・岡山県・山口県・宮崎県が28.7歳と西日本に集中していることが分かります。また、東京都に続き平均年齢が高い県は、神奈川県29.9歳、京都府29.8歳、千葉県29.6歳と、東京を含めた首都圏に集中していることが分かりました。
東京の結婚の平均年齢が高い理由
前の項でご紹介したように日本国内では東京都の結婚の平均年齢が男女ともに一番高いという結果が出ました。これは、30年さかのぼっても同じ結果となります。東京都の婚姻件数は全国の婚姻率より高い結果が出ています。地方に比べ結婚適齢期と呼ばれる20代や30代が多く住んでいるためでしょう。では、なぜ東京都は結婚の平均年齢が高いのでしょうか。
2014年にマッチアラームが20〜30代の男女3595人を対象に行った調査アンケートによると、東京都に住んでいる男性が結婚相手として選ぶ女性の年収は「こだわらない」人が約60%、「300万円」以上と解答した人が27.7%いました。また、年収400万円未満の男性37.5%が「結婚後の経済面が心配だから」という理由で結婚していません。
結婚生活に必要な年収は、夫婦合わせて490.3万円というのが全国平均の金額に対して、東京都含め首都圏では525.5万円と大きな差があります。
また、東京都は全国的に見ても待機児童が多いことが有名です。キャリアを積んだ女性が仕事に復帰する前提で結婚・出産をするにも、東京都は厳しい現実が待ち構えていると言っていいでしょう。
結婚と年齢が持つ関係性
「○○歳までに結婚したい」と「結婚するなら年齢差は〇〇歳まで」「子供は〇人欲しい」など、結婚に対する夢や希望を友達同士で会話したことはありますか?ここまでご紹介したように、初結婚における平均年齢は日本だけでなく世界でも男女とも上昇傾向にあります。
予定していたよりも結婚が遅くなった要因や、夫婦の年齢差、妊娠・出産を望むかにより結婚と年齢が持つ関係性は変わるようです。ここからは、結婚と年齢が持つ関係性についてご紹介していきます。
結婚予定が遅くなった人の要因
結婚予定が遅くなった人の要因は、社会人になってからの環境の変化が大きく関わっているようです。社会に出て働くことで、今までと違った世界が広がります。希望していた東京での仕事が決まった人、やりがいのある理想の仕事を任されるなど、結婚することより仕事を優先する人が多くなるようです。
また、社会に出て世界が広がったことで、結婚よりも楽しいことや面白いことなどを優先したい気持ちが芽生える人もいるようです。
夫婦の年齢差
ひと昔前は、年齢差が大きい夫婦は珍しい傾向にありましたが、最近は「年の差婚」という言葉も聞かれるようになり珍しくなくなってきています。では、夫婦の年齢差は結婚と年齢にどのような関係性があるのでしょうか。
年齢差が大きければ大きいほど、年上の人は結婚を意識して交際するでしょう。また、結婚を前提として交際するなど、交際時から結婚を意識している傾向があります。年下の人は、交際相手に生活の安定や心から頼れる存在を求める傾向があります。
妊娠・出産を望むか
結婚を決めるひとつの要因として、妊娠・出産を望むのかという選択が挙げられます。近年の目覚ましい技術の進歩により、昔ではかんがえられないほど高齢出産が可能になってきました。しかし、リスクがないとは言えません。そして、高齢出産になると子どもが成人する頃には自分が何歳になっているのか、子育てに影響はないのかといった心配もあります。
今はまだ独身で遊びたいからと結婚を後回しにする人もいれば、出産や子育てのことを考え若い年齢で結婚を決断する人もいるでしょう。
結婚年齢に対する認識は?
20代後半になってくると、まだ結婚をしていない人は「そろそろ適齢期なんだからいい人いないの?」「まだ結婚しないの?」など、特に女性は周囲から結婚の話をされる機会が増えてくる人が多いでしょう。しかし、早く結婚することが必ずいいことなのでしょうか。焦って判断を誤ることもあるかもしれません。
では、実際に結婚した年齢が高い人や低い人は、結婚年齢に対してどのような認識を持っているのでしょうか。ここからは、結婚年齢に対する認識についてご紹介していきます。
結婚した年齢が高い人の体験談
結婚した年齢が高い人の体験談を男性と女性別々に見ていきましょう。まず男性の体験談です。【41歳で結婚】経済的には安定しているけど、子どものことを考えギリギリの年齢と判断しました。【38歳で結婚】仕事と遊びを充実させ、子どものことを考え結婚を決めました。【35歳で結婚】世界の文化も学び経済的に安定してから結婚しました。
次に女性の体験談です。【35歳で結婚】36歳で子どもを出産したが体力的なことを考え30歳前後の結婚をおすすめします。【31歳で結婚】世界を知るなど自己実現をやり切って結婚しました。【30歳で結婚】妊活がうまくいかなかったので、体も心も余裕が持てる25歳くらいがおすすめです。20代で出産できれば、仕事復帰も可能性が広がります。
結婚した年齢が高い人の男性の体験談から、経済的な安定と子どものことのバランスを考えて結婚を決めるようにおすすめする傾向にあります。女性の体験談からは、出産後の育児や仕事復帰を考え早い方がいいとおすすめする傾向にあります。
結婚した年齢が低い人の体験談
結婚した年齢が低い人の体験談を男性と女性別々に見ていきましょう。まず男性の体験談です。【28歳で結婚】経済的な理由や未熟な面でトラブルになったので35歳くらいがおすすめです。【26歳で結婚】子どもを授かったと同時に結婚したので現実と理想のズレが生じましたが、今を大事に生きていくのもいいと思います。
【25歳で結婚】周囲のプレッシャーもあり結婚したけど、世界各国に旅行する自分の時間が取れないのは辛い。30歳くらいに結婚すればよかった。
次に女性の体験談です。【25歳で結婚】世間の常識を知らないまま結婚してまったので30歳くらいまで日本や世界の社会勉強をしてからの方がよかったと思っています。【24歳で結婚】経済的に厳しかったので30歳くらいが理想です。【22歳で結婚】経済面で苦労したので、女性も経済的に自立してからがおすすめです。
結婚した年齢が低い人の体験談から、男性も女性も経済的な理由よりもう少し結婚を遅らせたほうが良かったと思っている人が多いことが分かりました。
出産した人の平均年齢
内閣府が公開している「少子化社会対策白書」では、出生時の母親の平均年齢を出生順位別にみると2017年時点で第1子は30.7歳、第2子は32.6歳、第3子は33.7歳となります。1985年時点で第1子は26.7歳、第2子は29.1歳、第3子は31.4歳となります。30年間を比較すると第1子は4.0歳、第2子は3.5歳、第3子は2.3歳と上昇していることが分かります。
では、出生の間隔はどうでしょうか。第1子と第子、第2子と第3子の出生時の母親の平均年齢の差を比較すると、2017年は1.9歳、1.1歳ですが、1985年は2.4歳、2.3歳と、30年間のあいだに感覚が短くなっていることが分かります。
晩婚化による影響はある?
男性と女性の結婚における平均年齢の推移や中央値、日本国内や世界との比較についてご紹介しました。この結果により、日本は晩婚化が進んでいると言わざるおえません。では、晩婚化が進むことでどのような影響が出てくるのでしょうか。ここからは、晩婚化による影響についてご紹介していきます。
教育資金や老後資金の問題
晩婚化が進むと、教育資金や老後資金の問題が発生します。晩婚化が進めば、当然出産の年齢も上がります。出産の年齢が上がるということは、子どもの教育資金が定年間近、もしくは定年以降まで必要になる可能性があるということです。定年後は自分たち夫婦の老後資金も必要になるため、将来の資金の問題をしっかり考えておく必要があります。
出産年齢が上がる
晩婚化が進むと、必然的に出産年齢も上がります。つまり、出産リスクが高くなる割合が増えていくということです。2018年に公開された「人口動態調査」では、2017年時点で35歳以上で出産した女性は28.0%に対して、2085年時点で35歳以上で出産した女性は7.1%と4倍ほど増加していることが分かります。
技術の進歩により母体へのリスクは低下してきていますが、危険が全くないとは言えません。高齢出産になると、子どもの健康にも影響が出てくる可能性が高くなるでしょう。
理想の結婚年齢は?
では、理想の結婚年齢は何歳なのでしょうか。実際に結婚した体験談でご紹介したように、理想の結婚年齢は男性と女性で異なる傾向にあることが分かります。ここからは、男性が理想とする結婚年齢や女性が理想とする結婚年齢、20代や30代で結婚するメリットやデメリットについてご紹介していきます。
理想の結婚年齢は女性と男性で異なる
famico編集部が公開している「既婚男性100名の理想的だと思う結婚年齢アンケート」では、1位は「30歳~32歳」、2位は「29歳」、3位「28歳」という結果になっています。famico編集部が公開している「既婚女性100名の理想的だと思う結婚年齢アンケート」では、1位は「~25歳」、2位は「28歳」、3位「30歳~32歳」という結果になっています。
20代で結婚するメリット
20代で結婚するメリットについて、いくつかご紹介しましょう。お互いに仕事があると会える時間が限られてしまうので、結婚することで一緒に過ごせる時間が長くなります。結婚年齢が低ければ出産を急がず余裕ができ、二人の時間を長く満喫できるでしょう。
また、出産や育児には体力も必要です。妊活や子どもがたくさん欲しいと考えている人は、結婚年齢が低いことで余裕が生まれます。また、子どもが自立する年齢も早くなるので、孫の顔が早く見れる可能性も出てきます。
20代で結婚するデメリット
20代で結婚するデメリットについて、いくつかご紹介しましょう。社会に出て数年で結婚すると、収入が少なく生活が苦しくなることが考えられます。将来の蓄えなど考えると、自由にお金を使い辛くなります。また、子育期間中は女性が働きに出ることが難しくなるため、早い出産は金銭面でさらにきつくなるでしょう。
仲の良い友人が独身ばかりだと、育児中は誘いを断ることとなり、付き合いがだんだん減ることで孤独を感じるかもしれません。誰にも相談できずに育児ノイローゼになる人も増えてきています。夢や希望を諦めて結婚すると、理想と現実のギャップに後悔するかもしれません。その後悔が、離婚の原因になることもあります。
30代で結婚するメリット
30代で結婚するメリットについて、いくつかご紹介しましょう。結婚するまでに社会人として働いた年数が長くなれば、収入も高くなり貯蓄できている人もいるでしょう。独身のときしかできない経験を積むことで心にも余裕が持てるようになったり、結婚してからあれをしておけばよかったなどの後悔が減るので、離婚リスクも減るでしょう。
女性はキャリアを積むことで仕事復帰がしやすくなり、育児休暇を使うことで経済面でも負担が減ります。30代で結婚する人は多いので、近くに同じような人がいればいろいろと共有することができるでしょう。
30代で結婚するデメリット
30代で結婚するデメリットついて、いくつかご紹介しましょう。結婚年齢が高くなれば、それだけ出産年齢も高くなります。出産のリスクに加え、子どもの健康もリスクが高くなるでしょう。また、育児も含め体力が必要です。子どもを何人も生むことは体への負担を考えると難しくなってしまいます。妊活をするなら、常に精神的に追い詰められかねません。
また、出産が遅くなれば子どもが自立する年齢も高くなり、夫婦の時間がなかなか持てなくなります。出産年齢を少しでも下げるのであれば、結婚してからなるべく早い時期が理想です。そうなると、新婚生活を満喫する余裕がなくなってきます。
結婚事情と平均年齢を比較して検討しよう
結婚は焦ってすることではありません。経済面や生活面など、あらゆる結婚事情を考慮する必要があります。しかし、出産を考えると働く女性にとっては仕事と育児の両立、家事の分担など夫婦で協力することで理想の結婚スタイルを築いていくことも大切でしょう。世界に羽ばたく夢を諦め結婚するなど妥協せず、お互い納得できる理想の結婚を検討しましょう。