結婚式の招待状にもマナーがある
結婚式の日程が決まったらやらなくてはいけないのが、招待するゲストに招待状を送ることです。遅くても結婚式の3ヶ月前には招待状を作り始めて、2ヶ月前には発送する必要があります。
とはいえ、結婚式の招待状にもいろいろとマナーがありますので、ただ送ればいいというものでもありません。招待するゲストに対して失礼のないように、しっかりとマナーを守って送ることが大切になります。
結婚式の招待状の宛名を適当に書くと失礼
招待状の準備をするときに、特に注意したいのが招待状の宛名の書き方です。結婚式は一生に一度のものですから、結婚式の招待状の宛名の書き方のマナーを知らないという方は意外と多いでしょう。
結婚式の招待状の宛名を適当に書くと大切なゲストに対して失礼になりますので、失礼にならないように宛名の書き方に関してもマナーを守る必要があります。
そこで今回は、結婚式の招待状の宛名の書き方のマナーについて詳しくご紹介していきます。招待状の宛名書きを失敗しない方法も併せてご紹介しますので、手書きで字を綺麗に書く自信がないという方もぜひ参考にしてみてください。
結婚式の招待状マナー
結婚式の招待状にはいくつかのマナーがありますので、結婚式の招待状を準備するときには、マナーに注意しながら準備を進めていきましょう。
結婚式の招待状は、結婚式の2ヶ月前にはゲストに発送することになります。招待するゲストが多いほど宛名書きに時間がかかりますので、招待状は早めに作成しておく必要があります。
結婚式の招待状を発送する日は、大安や友引などの縁起が良いとされている日を選ぶようにします。その日の消印を確実に押してもらうために、ポストから投函するのではなく、郵便局に直接持ち込むようにするとよいでしょう。
結婚式の招待状用の切手に決まりはなく、普通の切手を使ってもマナー違反にはなりませんが、できれば慶事用切手を使うのがおすすめです。慶事用切手は郵便局で販売されていて、84円と94円のものがあります。
25g以内なら84円、25g超え50g以内なら94円となります。切手を貼る前に郵便局で重さを測ってもらうと安心です。50g以内でも定形外郵便の場合には切手は120円となりますが、120円の慶事用切手はありませんので注意しましょう。
結婚式の招待状の宛名を手書きで書くときは
結婚式の招待状の宛名を手書きで書くときは、毛筆や筆ペンを用いるのがよいとされています。昔から日本では、濃く太く書くことが縁起が良いとされているからです。ボールペンなどの方が書きやすいという方もいるかもしれませんが、ボールペンは文字が細くなってしまいますのでNGです。
もしどうしても手書きの字に自信がない場合には、筆耕を依頼するという方法もあります。筆耕とは、招待状の宛名書きや席札の名前などを手書きで代筆してもらうことです。今では、インターネットでも筆耕を依頼することができます。
手書きが一般的ではありますが、結婚式の招待状の宛名に印刷を用いたとしても必ずしもマナー違反にはなりません。ゲストが多くて手書きするのは大変という場合や手書きの字に自信がないという場合には、印刷で済ませても大丈夫です。
結婚式の招待状の封筒の種類
結婚式の招待状を送るときには封筒に入れて送りますが、封筒にも種類があるのはご存じでしょうか。封筒には洋封筒と和封筒の2種類があり、横に長いのが洋封筒、縦に長いの和封筒です。
洋封筒は和封筒よりも封入口が広いので、案内状や返信ハガキなども入れやすく、結婚式の招待状を送るのにも適しています。結婚式の招待状を送るときには洋封筒を使うとよいでしょう。
洋封筒は縦書きで使う場合と横書きで使う場合がありますが、縦書きで使う場合にはフタの向きに注意する必要があります。封筒の裏面を見たときに、フタが右側に来るように宛名を書くのが正しい書き方です。逆に使ってしまうと、不祝儀を表すことになってしまうので注意しましょう。
結婚式の宛名の敬称の書き方
封筒は表に宛名を書いて、裏面には差出人の住所や名前を書きます。封筒に宛名を書くときには、名前を封筒の中央に一番大きく書くようにします。
結婚式の招待状の宛名の敬称の書き方は、普通の手紙を出すときと同じように「様」と書くのが基本です。小学生以下の子供に宛てる場合や子供の名前を連名にするときには、「様」の代わりに「ちゃん」や「くん」で大丈夫です。
敬称は基本的には「様」ですが、お世話になった恩師などに結婚式の招待状を送る場合には、敬称を「先生」とします。ただし、恩師宛ての招待状であっても相手との間柄によっては「様」を使っても問題ありません。最近は「様」を使う人が増えています。学校などへ送る場合には、「校長○○様」というように肩書きも書くようにしましょう。
結婚式の宛先住所の書き方
住所を書くときには、名前よりも小さめに書くとバランスが良くなります。番地は数字表記でも構いませんが、漢数字で書く方がより格式高い印象になるでしょう。住所が長くて2列になってしまう場合には、2列目の頭を1文字分下げて書きます。住所が長すぎる場合には、都道府県名やマンションの名前などは省略しても大丈夫です。
封筒に郵便番号欄がない場合にもきちんと郵便番号を書きましょう。通常の手紙の場合には「〒」というマークを書くこともありますが、結婚式の招待状には書かないのが一般的です。
結婚式の招待状の宛名を書く際の注意点
すでにお伝えしましたように、昔から日本では文字を濃く太く書くことは縁起がいいとされています。そのため、結婚式の招待状の宛名を手書きで書くときには、濃く太く書くことがマナーとなります。文字がかすれてしまうと不祝儀を連想させてしまいますので、文字がかすれてしまった場合には新しい封筒に書き直すようにしましょう。
他にも、結婚式の招待状の宛名を書くときにはいくつか注意しなくてはいけない点があります。ここでは、結婚式の招待状の宛名を書く際の注意点を確認していきましょう。
字を間違えない
結婚式の招待状の宛名を書く際の注意点、1つ目は字を間違えないということです。当たり前のことではありますが、ゲストの名前や住所の字を間違えてしまうと失礼になります。間違えたら必ず書き直しましょう。そのために、封筒は余分に準備しておくことをおすすめします。
同じ読み方でも別の漢字や旧字体を使うこともあります。「辺」と「邊」と「邉」、「斉」と「斎」など、間違えやすいものは特に注意が必要です。決して思い込みで書かないようにしましょう。
宛名書きを統一する
結婚式の招待状の宛名を書く際の注意点、2つ目は宛名を書くときには書き方を統一するということです。招待状の向きと封筒の向きを同じ向きにして、招待状が縦書きなら封筒の宛名も縦書きに、招待状が横向きなら封筒の宛名も横向きにしましょう。そうすることで統一感が出せます。
また、住所や名前のサイズのバランスにも気を付けましょう。いきなり書き始めるのではなく、サイズや位置を決めてから書くとバランスがとりやすくなります。
法人名は正式名称を
結婚式の招待状の宛名を書く際の注意点、3つ目は法人名は正式名称で書くということです。結婚式の招待状を自宅ではなく会社宛てに送ることもありますが、会社に送る場合には「住所・会社名・肩書き・名前」を書いて送ります。
その際、会社名は省略せずに正式名称で書きましょう。「株式会社」も「(株)」と省略せずに、「株式会社」と正確に書きます。昇進や異動などで肩書きが変わっている場合もありますので、肩書きも事前に確認しておきましょう。
招待する人別・結婚式の宛名の書き方
続いて、招待する人別の結婚式の招待状の宛名の書き方をご紹介しましょう。結婚式の招待状の宛名を書くときには、夫婦連名で招待状を送る場合や家族連名で招待状を送る場合など、招待状を送る相手によって宛名の書き方を変える必要があります。
また、同じ相手であっても、手渡しで結婚式の招待状を渡す場合にもマナーがあります。マナー違反にならないように注意しましょう。
目上の人や会社の上司へ手渡しの場合
まず最初にご紹介するのは、目上の人や会社の上司へ手渡しで結婚式の招待状を渡す場合の招待状の宛名の書き方についてです。結婚式の招待状を手渡しで渡す場合には、封筒には住所は書かずに名前だけを書いて渡すのがマナーとなっています。
住所が書いてあると、郵送するつもりだったのに会ったついでに渡したみたいな印象になってしまうからです。住所は書かずに、「会社名+肩書き+名前」を書いて手渡ししましょう。
郵送で送るときと同じように、名前を一番大きく書きます。会社名は省略せずに書き、肩書きも間違えないように気を付けましょう。封筒をとじるときには、糊付けをせずにウエディング用の封緘シールなどでとじるとよいでしょう。
連名で渡す場合
次にご紹介するのは、連名で結婚式の招待状を送る場合の招待状の宛名の書き方についてです。結婚式の招待状を送るときには、一家族に一通が基本です。もし夫婦で結婚式に招待しようと考えているのであれば、夫婦連名の宛名で招待状を送ります。
縦書きの場合には、「山田太郎様」というように旦那様の名前を書いたら、その左側に「花子様」というように奥様の名前も連名で書きます。夫婦連名で宛名を書く場合には、2人の下の名前の高さを揃えて書き、それぞれに「様」を付けるのがマナーです。
奥様と面識がない場合には、旦那様の名前の左側に奥様の名前ではなく「御奥様」「奥様」「令夫人」などと書くとよいでしょう。
3人家族を招待する場合
次にご紹介するのは、3人家族に連名で結婚式の招待状を送る場合の招待状の宛名の書き方についてです。3人家族を招待する場合も、夫婦を招待する場合と同じく封筒に連名で名前を書きます。小学生以下のお子様の場合には「様」ではなく「ちゃん」や「くん」とつければよいですが、お子様が中学生以上の場合には「様」をつけましょう。
伯父母(叔父母)とその子供である従兄弟を招待する場合には、従兄弟が未婚で伯父母(叔父母)と同居しているのであれば連名で送るのが基本です。ただし、従兄弟が30歳以上で自立している場合には、連名にするのは失礼になることもあります。
4人以上の家族を招待する場合
次にご紹介するのは、4人以上の家族に連名で結婚式の招待状を送る場合の招待状の宛名の書き方についてです。4人以上の家族を招待する場合には、家族全員の名前を連名にするのではなく、お子様は「御家族様」でまとめて書くのが一般的なルールとなっています。旦那様の名前と奥様の名前に添えて「御家族様」と書きましょう。
結婚式の招待状の宛名を失敗しない方法
結婚式の招待状の宛名は、筆耕や印刷を利用してもマナー違反ではありません。とはいえ、やはり手書きで書く方が誠意も伝わりやすいです。
けれども、中にはどうしても手書きの字に自信がなくて、手書きで宛名を書くのは苦痛だという方もいるでしょう。両親や兄弟、仲の良い友人に送るだけならまだしも、会社の上司などの目上の人にまで手書きの宛名で招待状を送るとなると、字が下手だと思われないか心配になるでしょう。
そこでご紹介したいのが、結婚式の招待状の宛名を失敗することなく手書きで綺麗に描く方法です。この方法を使えば、手書きで字を書くのが苦手な人でもいつもより字を上手く書くことができます。
準備するもの
この方法を使うためには、まずはいくつかの道具を準備する必要があります。準備するのは、小さなLEDライト、B5サイズ程度のクリアボックス(ファイル収納ボックスなど)、ワードが使えるパソコン、プリンターです。
LEDライトやクリアボックスは100円ショップでも購入することができます。クリアボックスが見つからない場合には、タッパーなどでも代用可能です。
招待状の宛名を書く方法
道具が準備できたら、まずはパソコンのワードで、封筒に描くときと同じ大きさでゲストの郵便番号・住所・名前を入力します。このときに筆ペン風のフォントを選ぶのがポイントです。そして、郵便番号・住所・名前を紙に印刷して、その紙を封筒の中に入れます。
光った状態のLEDライトをクリアボックスに入れて、その上に紙を入れた封筒を置くと印刷した宛名が浮き上がりますので、後はその文字を筆ペンでなぞるだけです。
お手本にする宛名を人数分印刷しなくてはいけないのが大変ですが、この方法を使えばいつもよりも綺麗な字が書けるはずです。もし全員分を印刷するのが面倒な場合には、上司などの目上の人にだけでも使うとよいでしょう。
結婚式の招待状はマナーに気をつけて綺麗に書こう
結婚式の招待状の宛名の書き方のマナーについてご紹介しました。結婚式の招待状の宛名にもいろいろとマナーがありますが、一枚一枚心を込めて書くことでおもてなしの気持ちを伝えることができます。結婚式の招待状の宛名を書くときは、マナーに気をつけながら丁寧に書きましょう。