涙もろい人の特徴と心理
涙もろい人には男女ともに共通点があります。女性はもちろん、男性であっても涙もろい体質の人は思いのほか多いのですが、そうした方々にはいくつかの特徴があります。
その特徴や性格、心理や理由から、涙もろいことへの対処法や対策、そのメカニズムを知ることで涙もろい性格との上手な付き合い方を知りましょう。
素直な性格をしている
涙もろいということは、人前で心の内をてらいなくさらけ出せる素直な性格の持ち主だと言えます。自分の中にある正直な気持ちをごまかしたりするのが苦手なのです。逆に、人前で涙を見せられない人は、内なる気持ちを正直に伝えることが苦手な人である、と言えます。つまり、涙もろい人は「裏表のない正直者」という特徴を持っています。
感情移入をしがち
涙もろい性格の人は他者や周辺環境からの影響を受けやすい性格のため、相手の気持ちにもすぐに同調してしまうという性格的な特徴をもちます。心理的に見た情景や関係した相手の心理状況をそのまま自分に当てはめて、涙してしまうのです。涙もろい性格の人は、感情移入しやすく、他人の状況にも同じように感情を共有してしまうのです。
生真面目でストレスをため込みやすい
涙もろい性格の人の特徴として、非常に真面目な人が多いことが挙げられます。真面目で責任感が強いため、心理的、精神的に想定以上の負荷が掛かると、つい涙もろい面を露呈してしまうのです。神経質なまでの生真面目さが自分を追い詰めてしまうので、メンタルが弱ってしまい涙もろい面が表に出てしまいます。
負けず嫌い・意地っ張り
また、涙もろい性格の人には「負けず嫌い」な人に多く、プライドが高い傾向にあります。負けず嫌いでプライドの高い人がなぜ涙もろい特徴をあらわすのかというと、それは「悔し涙」を流すような心理状態になるからです。敗北感、自分自身の至らなさ、過去の後悔など、現状に対して強い自責の念に苛まれて涙を流します。
面倒見がよい
面倒見がよく兄貴(姉御)肌の人も、涙もろい性格の人が多くみられます。人情に厚く、人と人とのつながりをとても大事にするため、周りの人の事をどうにかしてあげたいという強い共感力が、涙もろい特徴としてあらわれます。
それゆえに友人関係も広く、多くの人から頼られ、愛される人と言えます。相手を思いやる心理状態が涙もろい特徴に繋がります。
寂しがり屋
寂しさのあまりつい涙してしまう人もまた、涙もろい性格の人と言えます。特に女性に多い特徴で、誰かについつい依存してしまうタイプの人ともいえます。辛い事や悲しいことがあっても、我慢してじっと堪えることが出来ない性格の人が当てはまります。情緒が不安定になりがちで、涙もろいという特徴へと自然に流されてしまいます。
気分屋で感情の起伏が激しい
涙もろい性格の人の中でも、女性に多い心理的特徴です。気分の浮き沈みが非常に激しく、どのような気分になるのかが自分にも分からないタイプの人が当てはまります。
悲しい時や嬉しい時に、自分でも制御できないくらいに大きなリアクションをしてしまう、そんな涙もろい性格の人の特徴を持っています。
人の注目を集めたい場合もある
幼児体験がもとになって涙もろい性格になっているタイプの人もいます。自分の思い通りにならないことが理由で、泣けば誰かが気にかけて解決してくれる、といったことが当たり前のような人です。
涙もろい性格の人にはこのような経験を原体験にもつ人も含まれます。したたかで計算高い行為ですが、女性に多い傾向があります。
涙もろい人が泣いてしまう理由
涙もろい性格の人が泣いてしまう理由には、いくつかの原因があります。特徴の中にも含まれていますが、涙もろい性格の人は自分の制御の範囲外で涙をながしてしまう理由や原因とはいったいどのような物なのでしょうか?どういうメカニズムで涙がでてしまうのか、その原因や特徴から順に考えていきましょう。
感情をコントロールできない
感受性が豊かな人は涙もろい性格になりやすいと説明しましたが、この感受性の豊かさが「コントロールが効かないほどの感情」を生み出す原因になっている場合があります。
受け取った情報を素直に感情にあらわすことが当たり前になっているため、むしろ人として極めて自然な反応であるともいえます。しかし、強すぎる感受性が理由で手が付けられない状況を生んでしまうこともあり、その制御には注意しましょう。
ストレスを抱えてしまっている
過剰なストレスを抱えている人は、涙もろい面が強く出やすい傾向にあります。つまり普段から強い抑圧をうけているためにちょっとしたことで涙腺が決壊しやすくなっているのです。
ですから、涙もろい性格の人というよりは私生活や仕事などに問題を抱えているから涙もろくなっているとも考えられるのです。
体が疲れている
精神的な疲れもそうですが、肉体的な疲れが理由で涙もろい特徴があらわれる場合もあります。疲れすぎて体が敏感に反応してしまう、ぐっすり眠れない状況が続いていて、精神的にも不安定であれば、涙もろい面が強く影響してもおかしくないのです。
元気であれば何事もなく解決できることも、疲れが理由でどうしても考えがまとまらず、そんな自分に幻滅して涙もろい自分が出てしまうのです。
優しい気持ち
心の優しい人ほど涙もろい人なので、他人の不幸にたいして平常心ではいられません。誰かの悲しい話、嬉しい話を聞いて一緒になって喜んだり悲しんだりできる心根の豊かな人ほどそうした傾向にあります。
涙もろい性格の人は友人や隣人など本人以上に深く理解し合える人なので、心が疲れやすくいつの間にかダウンしがちです。
怒られるのに慣れていない
心が打たれ弱い人は、概して涙もろい性格にあります。強い指摘や口調に慣れていない理由から、ちょっとした指導ですぐに泣いてしまいます。
精神的なショックを受け止める下地がないため、元来涙もろい人はさらに自己嫌悪に陥る悪循環につながる場合もあります。
涙もろい人向けの泣きそうな時の対処法
感受性の強さや有り余る優しさからついつい涙してしまう涙もろい性格の人。時と場合によっては周りに迷惑をかけてしまうこともあり、そんな自分に自己嫌悪してしまうこともあるでしょう。
そこで、泣いてしまうそうになった時に使える対処法をまとめておきます。涙もろい性格の人には必見の対処法の数々をぜひ参考にしてください。
少し上を向いてみる
某有名曲の歌詞にも使われている名文句ではありますが、涙もろい性格の人にとっては救いの一手です。どうしても涙を見せられない場面で涙が出そうになったら、上を向いてやりすごしましょう。
逆に下を向くのは涙腺がさらに緩んでしまう危険性があるので、涙もろい性格の人にはおすすめできません。
深呼吸をする
たかぶった感情を落ち着けることで、涙もろい性格の人にありがちな「抑えきれない感情」に抑制効果を期待する対処法です。涙もろい性格の人はどうしてもその溢れる感情に振り回されてしまう傾向にあります。
ですから、その暴れだした感情を抑える手段として、とにかく深呼吸することに集中し、意識を平静にさせる対処法といえます。
目以外の体の部位に集中する
目以外の部位に意識を集中する対処法です。涙もろい性格の人はついつい泣きそうな自分や置かれている状況に流されて涙腺を崩壊させてしまいがちですが、そこで指先に意識を集中させて関節を数えてみたり、手の組み方をいろいろと変えてみたりと意識を目から逸らしましょう。相手がいるのであれば、相手の部位に集中するのも対処法の一つです。
飴を舐める・ガムを噛む
映画やドラマなど許される場面での対処法ではありますが、飴やガムなどの食べ物でごまかしてしまう方法です。涙もろい性格の人はついつい涙腺や目頭に意識が移ってしまいます。
そこで、食べ物を口に入れて味や食感に気をそらせることで対処する方法です。涙もろい性格の人はとにかく泣くことから意識を意図的にずらすことが大切です。
別のことを考える
どうしても涙腺に意識が向きがちな涙もろい性格の人にとって、意識が悲しみや怒りなどの感情に向いてしまうのはマイナス以外の何物でもありません。そこで「泣きそう」という意識を無理やり別の方向に向ける対処法を試してみましょう。
楽しかった記憶やこれからやろうとしているわくわくできる事など、涙もろい部分の原因となる事象から完全に意識を外してしまうのです。
涙もろい自分を克服する方法
いくらその場しのぎの対処法を実行したところで、その都度自分を抑えたりしていたのでは心も体も疲れてしまいます。ですから、適度なバランスで感情をコントロールできるように、涙もろい性格を克服するべきです。
ではどのようにすれば、涙もろい性格を直して、ごく普通の生活を営めるようになるのでしょうか。
自分に自信を持つ
涙もろい性格の人はえてして自分に対する自己肯定感が低い人に多い傾向にあります。そこで、自己肯定感を高めるために「小さな成功を重ねる」という方法が有効です。
自分に自信があれば、あらゆることに挑戦するためのエネルギーも生まれますし、悲しい事や辛い事に対して同調するのではなく、解決のための方法を模索するエネルギーにもつながるからです。
ストレスを発散する
心が疲れてしまって涙もろいというのであれば、思い切ってストレスを発散することで解決します。ストレスをためやすい人は発散が苦手な事が多く、その方法すら思いつくことが出来ません。
そこでまずは友人や知人と話し、ストレスを解消するための相談を持ち掛けてみましょう。自分好みの映画やドラマを見て楽しむのも良いでしょう。
笑顔で前向きに過ごす
涙もろい性格を克服する最高の手段は、つねに幸福でいることです。実際に幸福であることが重要ではなく、幸福だと考えられる自分になることが重要なのです。
生きているだけで丸儲けではありませんが、涙もろい性格が表にでないくらいに笑顔あふれる生き方や考え方を心がければよいのです。
涙もろい人は感受性が豊かな繊細な人であることが多い
涙もろい性格の人は、人として大切な物をちゃんと持てている素敵な人です。悲しければ涙し、嬉しければ体全体で喜び、腹が立てばとことん怒り、楽しければその場にいるすべての人と楽しさを共有できる素敵な性格だと言えます。
しかし、時としてそうした本当の自分を制御しなくてはならない時は、対処法から上手に感情をコントロールしてください。