もうやだと感じる時の心理の特徴・理由
「もうやだ!」と感じてしまうのには必ず理由があり、またそう考えてしまいやすい心理状態には特徴があるはずです。では、「もうやだ!」と心の中で叫んでしまうに至る理由や心理状態の特徴とはどのようなものなのでしょうか?
余裕がない・大変さを知ってほしい
仕事で多忙過ぎたり、大変なストレスを抱えた状態で心身共に大きな負担を感じる状態だと当然しんどいと感じますし、これ以外にも私生活でも家族関係や友人関係がうまくいかないとこれもまた大きなストレス源となります。
このような余裕がない、ストレスにつぶされそうと言った「しんどい」状態を周りに知って欲しい、わかって欲しいという心理が、「もうやだ」という言葉となって現れるとも考えられます。
例①仕事が忙しい
仕事面では残業続きの毎日で疲労困憊、そのうえ仕事上で求められるノルマ達成のプレッシャーに晒されているとなると、この先の自分の人生は一体どうなってしまうのだろうという不安を抱いても不思議ではありません。
更に会社のような組織で働いていると、人間関係についての悩みもつきものです。仕事で関わる人間との関係がうまくいっていない場合には余計にストレスを感じることとなり、「もうやだ」と感じてしまうのも無理はないでしょう。
例②恋愛・婚活がこじれている
恋愛や結婚にまつわる悩みも、特に20代、30代の人にとってはよくあることです。良い出会いを臨んでいわゆる「婚活」に励むも、なかなか良縁に巡り合えない日々が続くと、「このままずっと結婚できないで独身なのかな?」等と感じて、「もうやだ」と感じることもあります。
また交際中の彼氏や彼女がいても関係がうまくいかない時、また遠距離恋愛等でなかなか会えずにフラストレーションが溜まった時にも、思わず「もうやだ」と口癖のように呟いてしまう人もいるかもしれません。
例③子育てが忙しい
子育てをしていると、思うようにいかないことが多いものです。子供が何を言っても反抗的だったり、思う通りに行動してくれない。または発達度合いが気になり心配になると言った具合に、心理的にも追い詰められることも珍しくありません。
特に時間に追われながら仕事や家事を頑張ってこなしている時に子供に愚図られると、親としてはイライラが最高潮に達してしまい、思わず「もうやだ」と感じてしまうのが正直な気持ちだと言う人も多いのではないでしょうか。
例④交友関係・家族とトラブルがあった
仕事や恋愛、友人関係でのいざこざもそうですが、家族関係でも夫婦や親子、嫁姑といった関係でトラブルは起こります。始まりは些細な行き違いでも、それがこじれてしまうと、時には修復不可能な状態にまで事態が悪化してしまうこともあります。
家族は基本的に自分をとりまく人間関係でも一番身近な存在です。その一番近いところでトラブルに巻き込まれると心理的にもダメージは大きく、「もうやだ」という気持ちに陥ってしまいます。
人生に疲れている
「もうやだ」と感じるのは、仕事や恋愛がうまくいかない等の単独の悩みだけが原因とは限りません。中には仕事の人間関係がこじれていて仕事を進めるのにも支障を来している上、私生活の恋愛でも問題を抱えて関係がギスギスしているという状態も起こり得ます。
複数の問題に同時に見舞われると、ストレスを感じてイライラするという過程を超えてしまい、仕事や恋愛、あらゆる人間関係に関する問題に立ち向かう気力が失せていってしまいます。
複合的な問題を抱えて負のスパイラルに入ってしまうと、ますます悪いことが重なってしまい、問題に立ち向かったり、どうすれば良いかを判断する気力がなくなって、精神的に追い込まれる結果となってしまいます。
物事を悪いように考えてしまう
元々物事を前向きに考えづらい人、自分の身に起こった事をネガティブに捉えがちな人は、負のスパイラルに陥りやすい傾向があります。
例えば仕事の相談を上司に持ち掛けた際に、「今忙しいから後にして」とそっけなく言われると、「私が上司の気分を害しちゃったかな」とマイナスに捉えてしまう人がいます。
しかし、実際にこの上司は別件の急ぎの仕事にかかり切りで、「今は忙しいから後で話聞くよ」という意味で返事をしたのかもしれません。他人の対応は実際、その人を取り巻く色々な状況に左右されるものなので、全部自分のせいだと捉えるのは考えすぎかもしれません。
不安になりやすい
まだ実際には起こっていないことなのに、将来もしも災害に巻き込まれたらどうしようとか、リストラ対象になったらどうしようとか、悪い方に悪い方に想像する人がいます。
このようなネガティブ思考で負のスパイラルにはまりやすく、先に述べたように正しい判断能力を失ってしまったり、問題解決に立ち向かう気力もなくしてしまうので、「もうやだ」が口癖になり、ますます悪い方向に向かうという悪循環を引き起こしてしまいます。
もうやだと思った時に意識したいこと
ここまで「もうやだ」という気持ちになりやすい心理や特徴、理由を説明してきました。とはいえ「もうやだ」と思っているだけは何も改善させることができません。では「もうやだ」と感じた際には、どのようなことを意識して切り抜けていけば良いのでしょうか?
嫌なことについて考えることを止める
仕事にしろ、私生活にしろ、人間関係でトラブルが起こると、ついつい自分の中の意識が起こったトラブルについて大きく向いてしまい、「どうしてこんなことになっちゃったんだろう?もうやだ!」とそのことばかり考えてしまいがちです。
こういう「とにかくもうやだ!」という心理状態に陥ってしまうと、悪い方に悪い方に考えてしまい、負のスパイラルに嵌ってしまいます。まずは気分転換となることを見つけ、少しでもひとまず嫌なことから自分の意識をそらす試みが効果的です。
くよくよと考えすぎないことが大切
仕事の失敗や、人間関係でのいざこざに遭遇してしまうと、その時は辛さばかりを感じてしまい、嫌なことや後ろ向きなことばかりを考えてしまいがちです。
起こったことばかりをくよくよ悩んでしまう心理はよくあるものですし、悩むなと言われても無理だと言う声も聞こえてきそうです。しかし、いくら長い時間をかけてとことん悩んだところで過去を変えることはできません。
過去を思っていつまでも変えられないことに悩むのではなく、未来のことを考えて進んでいく意識を持つことが大切です。
自分が一人だと思わない
トラブルに遭遇した際には、「もうやだ」もそうですが。誰しも様々な感情を抱くものです。驚き、怒り、悲しみといったネガティブな心理状態に陥りかねない感情に覆われたり、時には強い孤独感に襲われてしまう人もいるようです。
そのような時にも信頼できる家族や友人等、つらい気持ちを共有してもらうことで苦しみが和らいだり、そして人に話を聞いてもらうことそのものが気分転換にもなることがあります。
自分は1人ではない、心配してくれたり、苦しい気持ちを共有してくれる人がいるということを心の片隅に留めておきましょう。
嫌だと思う原因を考えてみる
何かトラブルが発生してその問題に直面しなければならなくなった際に、「もうやだ」という感情に加え、落ち込んでしまったり、悲しい気持ちにを感じてしまい、人生を生きることに疲れてしまったと感じてしまう人も少なくありません。
ただ、自分にとっては非常に重大でとんでもない問題、懸案事項だと思っていたことが、実は(特に第三者からすれば)取るに足らない事柄だったというケースもあります。
自分が心理的に嫌だと感じていることについて、そもそもどうして嫌だと感じているのか?どのような経緯でそういう気持ちになったのかについて整理して、落ち着いて解決策を考えていくことが大事です。
視点を変えてみるのもおすすめ
トラブルが発生して「もうやだ」と感じてしまった時は、とにかく感情の乱れが先に起こってしまいます。例えば目の前の相手に対して攻撃的になったり、「自分は何て運のない人間なんだ」とひたすら嘆いたりしてしまいがちです。
しかし、起こってしまったことの責任を相手にただ転嫁したり、自分の不運を嘆くだけでは、トラブルの解決に向かうどころか、問題を余計にややこしくしてしまうことにも繋がりかねません。
ここは敢えて当事者以外、つまり第三者の視点で考えてみることで、別の角度からの思考ができるようになり、意外なところから解決の糸口を見つけることができるかもしれません。
成長のチャンスだと思ってみる
仕事がうまく進められなかったり、恋愛の相手ともぎくしゃくしてしまったり等、懸案事項や悩み事を抱えている時にイライラしたり、やる気を失ったり、ヤケになってしまうのは特徴とも言えることであり、決して不自然なことではありません。
しかし、このような不遇な経験をすることで、他人の気持ちに対して敏感になったり、他人の立場に立って考えることができるようになるなど、人間的な成長に繋がるかもしれません。不遇な経験も自分の糧にできるよう、前向きにとらえてみましょう。
もうやだが口癖になっている時にすぐできる対処法
ここまで「もうやだ」と感じてしまった際に効果的な「自分の意識の変え方」について説明してきました。人によっては「もうやだ」と感じるだけにはとどまらず、「もうやだ」が口癖になってしまっている人もいるかもしれません。
以下では「もうやだ」が口癖となってしまっている人向けの、「もうやだ」が出て来そうになった場合に効果的な対処法について説明していきます。
深呼吸する
仕事をしている人であれば、一旦トイレ休憩ということでできれば外に行き、軽く散歩をしたりストレッチをしたりしながら、深呼吸して外のいい空気を取り込むことで気分転換になりますし、「もうやだ」と疲労している心を落ち着かせることができます。
一度寝る・長めに休憩する
「もうやだ」という思いに囚われている心理状態の時にああだ、こうだと考え続けることは、時に悪循環に嵌ってしまい、余計に精神的に追い詰められてしまう危険性もあります。
イライラしたり、落ち込んだりしている極限の心理状態で考えるよりも、一旦リフレッシュして疲れを取った状態で考える方が事態が好転する可能性が高いです。睡眠不足の状態では疲れも取れませんので、まずは纏まった時間(最低でも6時間くらい)の睡眠を確保しましょう。
今の気持ちを紙に書く
「もうやだ!」と叫びだしたい気持ちになってしまったら、自分の気持ちを落ち着かせて整理するという意味でも、今の自分の気持ちを紙に書き、何が「もうやだ」という気持ちにさせているのかを目に見える形にして、思いつくままに書きだします。
そしてポイントはその書いた紙を「読み返さずに」破って破棄することです。人に見せるものではないので、綺麗に清書しようとか、見やすく書こう等と余計なことは一切考えずに、思いのままに書くことです。
話すときに一呼吸置く
普段から自分の思ったこと、感じたことを思いのままに話す習慣のある人は、ついつい自分の日頃からの口癖が出てしまう傾向があります。それがポジティブなことであれネガティブなことであれ、口癖というのはつい出てしまうので、簡単には止められないものです。
「もうやだ」をはじめとして、思った事をそのまま喋っているなと自覚している人は、口に出して話す前に一旦一呼吸置いた上で、話す内容を考えるようにしましょう。これによってネガティブな口癖を出さないようにする上で一定の効果があるでしょう。
大丈夫だと口に出してみる
仕事や人間関係で自分の心が疲弊し、精神的な余裕が失われている時には、前向きに考えようとしてもすぐには気持ちを切り替えることは難しいものです。「どうせ〇〇だし」「もうやだ!」等、ネガティブな口癖が出やすくなってしまうのもこのような時です。
そんな時に大切なのはまずは「大丈夫だ」と口に出してみることです。とにかく「大丈夫」を口癖のようにして、自分の気持ちを落ち着かせることを最優先することが肝心です。
もうやだが口癖になっている時におすすめの気分転換
ここまで「もうやだ」が口癖になってしまっている人向けに、すぐにできる対処法を紹介してきました。ここからは「もうやだ」という気持ちに日常的に見舞われてしまっている人向けに効果的な、お勧めの気分転換方法について紹介していきます。
普段の生活でのストレスで疲労困憊の状態になってしまっている人にとって、「もうやだ」という気持ちから解放させてくれる気分転換の方法が満載ですので、是非参考にしてみてください。
やりたいことや気になっていたことに取り組む
仕事にしろ人間関係にしろ、何らかの問題を抱えている時は、何事にもやる気が起きないものです。「もうやだ!」と気持ちを爆発させてしまうことを始め、自暴自棄な気持ちを抱えてしまい、新しいチャンスを自ら逃してしまうことが特徴と言えます。
このような時はとにかく自分が興味があって、没頭できそうなものに取り組むことがお勧めです。趣味に没頭することで嫌なことを考えるのを忘れ、気持ちを落ち着かせることに役立ちます。
好きなもの・甘いものを食べる
気持ちを落ち着かせるという点では「自分の好物や甘いものを食べる」というのもお勧めです。甘いものを食べて糖分を補給すると、脳への栄養となり、疲弊した脳や心に活力を与えてくれます。甘いものはエネルギー源になる特徴があるので、この性質をうまく利用しましょう。
運動をする
「もうやだ」と考えてしまっている時は、気持ちが内向きになり、ネガティブな思考に支配されているのが特徴です。
そのような時は運動をして身体を動かし、自分の意識を外に向けてストレスやその他のネガティブな気持ちを発散しましょう。気分転換になるだけではなく、身体を動かすことで適度な気持ちの良い疲労感を得ることができ、運動後の充実感も得ることができます。
時間のかかる料理をする
料理をするのもお勧めの気分転換法の一つです。料理は材料を揃える、切る、炒める、煮込むなど複数の工程を経るという特徴があり、作業に没頭できるので嫌なことも忘れられ、更に食べる楽しみもあるので気分転換の方法としては最も良いもの一つと言えます。
外出をする
平日仕事をしている時であれば、昼休みもしくは社用で外出している時の隙間時間に、カフェで飲み物を購入してちょっと休憩しながら飲むだけでも良い気分転換になるでしょう。
休日であれば、近所の公園にゆっくり散歩に行ったり、もしくは美術館やコンサートなど非日常の空間に出かけてアートや音楽をゆっくり楽しむという過ごし方もお勧めです。日頃の雑念から解放されて、上質な時間を楽しむことができるでしょう。
マッサージをしてもらう
「もうやだ」と感じてしまっている時は、心の疲れでだけではなく、フィジカル的にも身体のあちこちに見えない疲れが溜まっているものです。そんな時にお勧めなのはマッサージです。
身体の疲れている箇所をほぐしてもらうと、辛いところがほぐれたり、凝りが和らいでラクになるのを感じられるのもそうですが、心身のリラックス効果という点でも抜群の効果があります。マッサージしてもらった後は身体が軽くなるのを感じられるでしょう。
長めにお風呂に入る
「もうやだ」と感じてしまう程の問題に振り回されて、心身ともに疲弊してしまったり、イライラしている時は自律神経にも乱れが出てしまいます。
そんな時にはゆっくりと長めにお風呂に使って、リラックスした時間を過ごし鋭気を養いましょう。身体全体がお風呂で温まると、疲れて弱っていた自律神経の働きが回復して、少しずつ快方に向かっていきます。
なかなか時間もないし…と普段はシャワーで済ましている人も、「もうやだ」と感じてしまった時にはお風呂でゆっくりリラックスすることを心掛けてみましょう。
人に相談する
「もうやだ」という言葉が口癖のように出てしまう時というのは、自分の頑張りだけでは限界に来ている時だということでもあります。例えばまだ意思疎通のできない赤ちゃんを相手にする子育ては、代表的な例だと言えます。
このような悩みに関しては1人でずっと悶々と悩んでいるだけでは解決の糸口が見つからないことが多いです。そこでこのような時は子育ての先輩である両親や友人、もしくは配偶者の両親等理解してくれそうな人に悩みを聞いてもらうことも一つの方法です。
大声を出す・カラオケに行く
「もうやだ」と感じてしまうほどのストレスをうまく解放するには、自分のネガティブな気持ちを発散する機会が必要です。
お勧めの方法はカラオケです。カラオケは声を出すという行為そのものがストレスの発散に役立ちますが、これは一緒にいる人に合わせて歌うこともできますし、お酒を飲みながらとことん踊って楽しむことも可能です。
可愛いもの・好きなものを眺める
「もうやだ」と頻繁に感じてしまう位辛いこと、嫌なことが続くと、気持ちに余裕がなくなり、相手に対して疑心暗鬼になりがちです。そうした状態で人と接することになると、自ずと無用なトラブルを招きかねない状況を作ってしまいます。
そのような場合には自分が好きなキャラクターでも、好きな動物でも、甥や姪の写真でも構いません。自分が「可愛い」「癒される」「守ってあげたい」と心から思えるものの写真等を自分のそばに置き、「優しくしてあげたい」という気持ちが自然に出るようにしましょう。
こうしたことで自分のささくれだった気持ちが和らぎ、心にも余裕が生まれてくることで、「もうやだ」という状況から抜け出すきっかけになるかもしれません。
もうやだと思った時は気分転換が大切
本記事では「もうやだ」と感じてしまいやすい人の心理や特徴についてや、「もうやだ」が既に口癖になった人向けの対処方法や気分転換の方法について、具体的な方法を挙げながら説明してきました。何かとストレスの多い生活では「もうやだ」と感じる機会は少なくありません。
とは言っても長い人生、「もうやだ」と感じることはあっても、その時その時でうまくストレスに対処しながら生きていかなければなりません。「もうやだ」と感じてもいかにその気持ちを受け止めながら難局を切り抜けられるか、そのポイントが気分転換なのです。
「もうやだ」と感じてもネガティブなスパイラルに嵌らずに前向きに物事を切り抜けていけるよう、自分に合った気分転換や対処法を見つけて充実した生活を送っていきましょう。