食べにくいミルフィーユの上手な食べ方が知りたい!
ミルフィーユを食べる時、パイ生地をボロボロにしたり、中のクリームが飛び出したりと、元の形を保ったまま食べるのは、至難の業だと思っている方は多いでしょう。お店でおいしく食べたいのに、きれいに食べられないという理由で、注文しない方もたくさんいるでしょう。
実は、ミルフィーユは、食べ方一つできれいに食べることができるのです。今回は、ミルフィーユの特徴や、ミルフィーユの上手な食べ方、食べる時の注意点など、詳しく紹介していきます。ミルフィーユを崩さずにきれいに食べ切りたい、そう思っている方はぜひ参考にしてください。
ミルフィーユとは
ミルフィーユは、19世紀半ばにフランスの小さな洋菓子専門店で生まれました。ミルフィーユは、最初に作られた時からずっと今と変わらない形で、長い間愛され続けるフランスでは定番のお菓子です。
フランス語で「ミル」は「千」を、「フィーユ」は「葉っぱ」を意味します。ケーキのパイ生地を見て、葉っぱがいくつも重なっているように見えることから、ミルフィーユと名付けられたそうです。
パイ生地にクリームを挟んで重ねたお菓子
ミルフィーユは、パイ生地とクリームを交互に挟んで重ねたお菓子です。定番のミルフィーユはカスタードクリームを挟んでいますが、お店によってはバタークリームや生クリームを挟んでいるところもあります。
また、クリームのほかにフルーツで作られたジャムやコンポートを挟んだり、生クリームやフルーツをトッピングしたりしているものも見かけます。見た目もおしゃれでおいしいミルフィーユは、できるならボロボロに崩さずに、きれいに食べたいところです。
硬いパイ生地が食べにくい
ミルフィーユを食べにくくしているのは、硬いパイ生地です。サクッとしたパイ生地の間にやわらかいクリームが挟まると、フォークやナイフでカットしようとしても、パイ生地が滑ってミルフィーユが崩れてしまいます。無理に切ろうとすると、中からクリームが飛び出してしまいます。
また、硬いパイ生地が原因で、きれいにカットできずにパイくずが出やすく、結果としてミルフィーユが崩れてしまいます。お皿にパイくずが残ってしまうこともあります。硬いパイ生地はおいしいのですが、上手に食べるには、パイ生地の食べ方を工夫する必要があります。
ミルフィーユの上手な食べ方
食べづらいミルフィーユですが、上手な食べ方があります。お店でミルフィーユを崩さずにきれいに食べていると、きっと素敵で上品な人に見られることでしょう。ここでは、ミルフィーユを上手に食べるコツについて詳しく説明します。
①フォークにセロハンを巻き付けて剥がす
ミルフィーユには、形が崩れないようにセロハンが巻かれている場合があります。このセロハンを取る時に、手で直接取らずに、フォークを使うととても上品に見えます。セロハンの先端をフォークで挟み、くるくると巻き取るように剥がしていくと、見た目がスマートで簡単に取れます。
②ケーキを倒してナイフを直角に入れる
ミルフィーユをカットする前に、お皿の上に横に倒します。ミルフィーユを横にすることで、カットする時にかかる力がパイ生地だけにかかるようになるので、パイ生地が滑ったり、クリームがはみ出したりすることがなくなります。トッピングがあれば、お皿の隅によけておきましょう。
できれば、フォークとナイフを使って、ミルフィーユを優しく支えながら、そっと横に倒してください。倒すときには、ミルフィーユがお皿からはみ出さないように、少し位置をずらしてから倒すと良いでしょう。
お皿にミルフィーユを倒した後は、ミルフィーユに対してナイフを直角に入れましょう。そうすることで、ミルフィーユの層を崩さず、あまりパイくずも出さずに、きれいにカットすることができます。
③パイ層の向きに合わせてカットする
ミルフィーユの上手な食べ方として、パイ生地を崩さないように食べるために、パイ層の向きに沿ってナイフを入れてカットします。ゆっくり切ると生地を潰してしまうので、勢いをつけて切りましょう。この時、パイ生地に対してナイフを45度の角度で入れると切りやすくなります。
④一口サイズにカットする
また、ミルフィーユをカットする時には、一口サイズにすることをおすすめします。口に入り切らない大きさだと食べづらくなりますし、小さ過ぎるとカットしづらくなります。ミルフィーユをカットする大きさを統一すると、見栄えも良くなりますし、食べ方が上品になります。
カットしたミルフィーユを口に運ぶ前に、皿の隅によけておいたトッピングを添えましょう。フルーツなどと一緒にミルフィーユを食べると、おいしさが倍増します。きれいにミルフィーユをカットして、美しく食べてください。
パイくずを食べるには?
ミルフィーユをカットすると、パイくずが出るのは防げません。お皿にあるパイくずを残さずきれいに食べるコツは、ミルフィーユのクリームにパイくずをくっつけることです。ミルフィーユを全部食べ切る前に、パイくずをクリームに絡めて食べると、お皿もきれいになります。
ミルフィーユを倒さない食べ方は?
ミルフィーユをお皿の上に倒す食べ方は、マナー違反のように感じますが、決してそうではありません。ミルフィーユをきれいに食べるための適切な食べ方として紹介されているのです。ここでは、ミルフィーユを倒さない食べ方について紹介します。
ナイフを真上から突き刺して切る
ミルフィーユを倒さない食べ方のコツは、ナイフを真上から突き刺してカットすることです。思い切ってナイフを入れることで、パイ生地が崩れにくくなり、よりスムーズにカットすることができます。
ナイフを突き刺すのが難しいようであれば、ミルフィーユをいくつかのブロックに切り分けるのもおすすめです。一気に下までカットするのではなく、真ん中くらいで一度切り分けましょう。ミルフィーユを真横から見て4つのブロックに分けて切ると、食べやすくなります。
セロハンを取らずに切るのもアリ
ミルフィーユにセロハンが巻いてあれば、セロハンを取らずにカットするのも良いでしょう。お店で食べる時は、ちょっと抵抗があるかもしれませんが、自宅で食べるのであれば、セロハンを上手に利用してミルフィーユをカットしてみましょう。
セロハンと一緒にカットすることで、パイ生地からクリームがはみ出ることがありません。カットした後にセロハンを取り外せば良いので、形を崩さずに切り分けられます。ちょっとだけ食べ方を工夫すれば、上手にミルフィーユを食べることができるのです。
ミルフィーユの注意したい食べ方
ミルフィーユを横に倒す食べ方はマナー違反ではありませんし、パイくずをクリームに付ける食べ方にも問題はありません。しかし、ミルフィーユの食べ方には、注意しておきたいマナーがあります。ここでは、ミルフィーユの注意したい食べ方について紹介します。
生地とクリームを別々に食べるのはNG
ミルフィーユが食べにくいからといって、パイ生地と中のクリームをはがして別々に食べるのはマナー違反です。ミルフィーユのおいしさは、硬いパイ生地とやわらかいクリームを一緒に食べることで生まれるのです。
きれいに重なった生地をはがして食べるのは、見た目にも美しい食べ方ではありません。非常識に思われる可能性もあります。ミルフィーユを食べる時には、パイ生地とクリームを別々にせずに、一緒に食べるようにしてください。
パイくずをフォークですくうのもダメ
ミルフィーユの食べ方でもう一つ注意して欲しいのは、お皿に残ったパイくずをフォークやナイフを使ってすくわないことです。何故なら、フォークは食べる時に刺して使うものなので、すくうという使い方はマナー違反になるのです。
ミルフィーユのクリームを使っても、パイくずを全部取り切れないこともありますが、そのまま残しても食べ方としては問題はありません。お店の方も、ミルフィーユのようなパイ生地のケーキはくずが出やすいと分かっているので、お皿にくずを残したまま席を立っても構わないのです。
上手な食べ方でミルフィーユを存分に味わおう!
今回は、形が崩れやすいミルフィーユの上品な食べ方とマナーなどについて詳しく紹介しました。ボロボロになりやすいパイ生地も、食べ方を工夫するだけで、きれいに食べることができるのです。だんだんと慣れてくれば、パイくずもほとんど残さずに食べ切ることができるでしょう。
ミルフィーユが好きなのに、お店で注文するのをためらっている方は、今回紹介した食べ方のコツを覚えれば、お店でも安心してミルフィーユを食べることができます。上手な食べ方をして、たくさんのおいしいミルフィーユを存分に味わってみてください。