年の差兄弟ってどんな感じ?
今回は、年の差兄弟及び姉妹について解説をします。子供を複数育てるときに、子供同士の年齢が大きく離れている状態を年の差兄弟及び姉妹といいます。各家庭の生活環境や両親の考え方、子供の生まれやすさなどから年の差兄弟及び姉妹を育てることになる両親も存在します。
子供同士の年齢が離れている方が子育てがしやすいのか、それとも年の差がある程度ある方が子育ての面でメリットがあるのか、考え方や感じ方は人によって異なりますが、一般的に考えられる年の差兄弟及び姉妹のメリットやデメリットを紹介していきます。
また、子育てには多かれ少なかれ悩みがつきものですが、年の差兄弟及び姉妹を育てることならではの悩み、および子育て上の注意点などについても合わせて紹介していきます。
年の差兄弟とは
そもそも、年の差兄弟とは年齢が何年離れた兄弟のことを指すのでしょうか。これには明確な基準はありません。両親によっては、6年以上離れていてもそれほど年の差を感じないという方もいるかもしれませんし、逆に3年でも兄弟・姉妹の年の差を強く感じる方もいるかもしれません。
一般的に、複数の子供がいる家庭における年の差で多い年齢差を紹介し、年の差兄弟・姉妹との違いについて解説をしていきます。ただ、やはり年の差の感じ方には人によって千差万別があるので、一概に定義をすることが難しいということは理解しておくべきポイントです。
年の離れた兄弟・姉妹
一般的に、年の差が大きい兄弟・姉妹とは、何歳差以上のことを指すのでしょうか。人によって感じ方は異なりますが、一般的に広く認識されているケースとしては、5歳から6歳離れていると、年の差の大きい兄弟・姉妹と考えられるようです。
もちろん認識には差がありますので、10歳離れていてようやく年の差があると感じる方も少なくありません。ただ、両親側の認識と兄弟同士の認識にも差があることをよく理解しておくべきです。
両親から見て年の差があるので上の子は下の子を面倒見てほしいと考えるケースが多いですが、上の子もまだまだ親に甘えたいと考える性質の場合は、実際の年齢よりも精神年齢は近いことも考えられます。
一般的な年齢差はどのくらい?
複数の子供を出産する場合の、平均的な年の差は何歳くらいなのでしょうか。一般的に、2歳から3歳くらいの年齢が開いている家庭が多いといわれています。通常、妊娠および出産は一年あれば可能だといわれていますが、一人目を出産した翌年に二人目を出産するケースはまれだといえます。
ただ、二人の子供の間の年齢をあまり開けないように家族計画を立てる家庭も多いです。兄弟・姉妹間で年の差が開くことはメリットもありデメリットもあるので、一概に判断することはできませんが、あまり年の差を開けたくないと考える家庭の方が多いといわれています。
年の差兄弟のメリット
続いて、年の差の兄弟・姉妹を持つことのメリットについて紹介します。多くの家庭であまり兄弟間の年齢を開けたくないと考えるケースが多いですが、年の差が大きい兄弟及び姉妹を育てる際にはそれ特有のメリットがあると考えられます。
もちろん、これは一般的なメリットと考えるべきで、特に上の子供の性格や性質によってはメリットにもなりデメリットにもなりえるので注意が必要です。
自分の家庭の状況をよく考えて、本当にメリットといえるのかどうか検討してみて、自分の家庭に当てはまるなら、メリットを大いに活用して差し支えありません。
上の子が下の子の面倒を見てくれる
年の差の兄弟・姉妹を育てることのメリットの一つ目は、上の子が下の子の面倒を見てくれるという点です。上の子が親代わりとなって下の子の食事や排せつの世話などを買って出てくれることがメリットとして考えられます。子育ての中でも特に赤ちゃんや乳児期及び幼児期の世話が一番大変です。
一番手がかかり注意しておかないといけない子育ての時期を、上の子がサポートしてくれるという大変助かる状況になる点がメリットです。上の子が世話好きなら十分なメリットとなりえますが、逆に上の子が世話することに興味がないと、逆に二人を常に面倒見ないといけなくなり余計大変です。
兄弟喧嘩があまりない
年の差の兄弟・姉妹を育てることのメリットの二つ目は、兄弟げんかが少なくなる点が挙げられます。上の子は、下の子に比べかなり年上の視点になっていることが多いので、あまりけんかになりにくいことが考えられます。
年齢が近いと、おもちゃの奪い合いなど些細なことで喧嘩をしがちですが、年の差があると上の子と下の子の興味がかなり違うことが多くなります。
そのため、けんかになる要因自体が少ないため、けんかの仲裁などに時間を取られるケースが少なくなることは、大きなメリットといえます。ただこのポイントがメリットとなるかどうかは、上の子の精神年齢によって左右されるとも言えます。
下の子にお金をかけられる
年の差の兄弟・姉妹を育てることのメリットの三つ目は、下の子にお金をかけやすいという点が挙げられます。一人目の子供の子育てをする際には費用面で不安が多いために切り詰める傾向が多くなりますが、二人目の子育ての場合はあらかじめどれくらいの費用が掛かるのかつかんでいることが多いです。
また、両親の収入が増えていることが相対的に多いという点も要因として考えられます。一人目の子育てグッズの選び方は機能性を重視して、二人目の子育てグッズに対しては見た目のかわいらしさで選択するという両親が結構多いという世間一般の認識もあります。
ママの気持ちに余裕ができる
年の差の兄弟・姉妹を育てることのメリットの四つ目は、両親、特に母親の方の気持ちに余裕があるという点が挙げられます。一人目の子育ての経験があるので、ある程度気持ちの面で余裕を持ちながら子育てにあたることができるというのは大きなメリットになります。
子どもの年の差が近いと、上の子がまだ十分に育っていない中でもう一人を育てることになるので、二人同時に世話している感覚になり、困難さを強く感じてしまう家庭が多くなる傾向にあります。
年の差兄弟のデメリット
このように、年の差の兄弟・姉妹を育てることについてはたくさんのメリットがありますが、逆にデメリットも存在します。メリットの場合は上の子の性格や特性によってメリットとなりえるかどうかが左右されましたが、デメリットの場合は子供の性格云々にかかわらずデメリットとなります。
ある程度どうしようもないポイントなので、しっかりとデメリットを受け止めて子育てを進めていくほかありません。家族全員でサポートしながら子育てをしましょう。
上の子のおさがりができない
兄弟・姉妹に年の差が大きい家庭の子育てにおけるデメリットの一つ目は、上の子の衣類や子育てグッズのおさがりを活用することが難しい点が挙げられます。上の子の子育ての際に利用した衣類やグッズを捨てない方も多いですが、年数が過ぎると古くなってしまったりして結局使えないことが多いです。
デザイン面でも一昔前で使用しづらいということも多くなるため、おさがりを利用して経済的な家計運用が難しくなる傾向にあります。
上の子の行事に下の子を連れて行く
兄弟・姉妹に年の差が大きい家庭の子育てにおけるデメリットの二つ目は、上の子の各種行事に下の子を連れて行かないといけなくなる点が挙げられます。上の子が小学生で、下の子のが赤ちゃんだった場合、上の子の運動会や親の面談などに赤ちゃんを抱っこして連れていくことになってしまいます。
両親間や親類などでサポートしてくれる体制が作れるなら、かなり負担は軽減されますが、小さな赤ちゃんを様々な場所に連れて行かなければならなくなるケースはどうしても増えてしまいます。
一人っ子を2回育てている感じも
兄弟・姉妹に年の差が大きい家庭の子育てにおけるデメリットの三つ目は、一人っ子を二回育てているような感覚になってしまう点が挙げられます。兄弟間の年齢差が少ないと、二人を一緒に育てている感覚になりますが、年齢差があると上の子の面倒を見ることなく下の子に集中するケースが多くなります。
こうなると、兄弟同士のかかわりが少なることから、一人っ子を二度育てる感覚になっても不思議ではありません。一人一人に集中できる点はメリットですが、兄弟を育てているという感覚を味わうことは難しくなります。
トータルの育児期間が長くなる
兄弟・姉妹に年の差が大きい家庭の子育てにおけるデメリットの四つ目は、トータルで見て、子育てに費やす時間が長くなることです。兄弟・姉妹の年齢差が広がれば広がるほど、それだけ子育てにっ身を投じる年数が増えることになります。
子供の世話から解放されてからが新しい自分の時間を作れるタイミングですが、子供の年の差があることで、そのスタートが遅くなってしまうというのは人生をトータルで考えるとデメリットとなります。
年の差兄弟を持つ親の子育ての悩み
続いて、年の差のある兄弟・姉妹を育てている両親が感じる悩みの中で、特に多い悩みを紹介していきます。子育てに悩みはつきものですが、年の差があること特有の悩みも少なからず発生します。
子供の年齢差があることで、どうしようも避けられない悩みといえなくはないですが、上の子と下の子の気持ちを両方とも大事にしながら子育てをしていくのはとても難しく、両親の悩みの種となることが多くなります。
兄弟の遊びが違う
年の差のある兄弟・姉妹を育てる両親が抱えやすい悩みの一つ目は、子供の遊びの内容が合わないことが挙げられます。上の子は、外で活発にスポーツをしたり、テレビゲームなどを楽しむ年代であるのに対し、下の子はハイハイをしたり積み木で遊んだりするギャップが大きくなる傾向にあります。
そのため、上の子が使っているゲーム機を下の子が勝手にいじってしまったり、逆に下の子がハイハイをしているところを上の子が激しくボールなどをぶつけてしまうといったトラブルが起こりやすくなります。
子供部屋を1つにできない
年の差のある兄弟・姉妹を育てる両親が抱えやすい悩みの二つ目は、子供部屋を一つにすることができない点が挙げられます。年齢差が少ないと、ある程度生活サイクルが近いためにそれほど問題が起こりませんが、年の差が大きいとそうはいきません。
上の子が勉強に集中したいと思っても、下の子は遊び盛りでやかましくしてしまうというケースが多くなります。一つの部屋にパーテーションを取り入れ、一定の仕切りを作ることで問題を軽減することもできます。
お出かけ場所選びが大変
年の差のある兄弟・姉妹を育てる両親が抱えやすい悩みの三つ目は、家族でお出かけをする際の目的地を選ぶことが難しくなる点が挙げられます。子供の年の差が大きいと、興味や好きなことにはかなりの隔たりがあってしかるべきです。
上の子の志向を重視すると、下の子は理解できず楽しめないことが多く、下の子のレベルに合わせると上の子は子供っぽすぎて楽しめなくなります。年齢が近いと興味も近いことが多いため、このような悩みを感じることも少なくなります。
年の差兄弟の育て方のポイント
最後に、年の差の大きな兄弟を育てるうえでのポイントや注意点を紹介します。年齢が離れていると、どうしても下の子をベースにした子育てを中心に考えてしまいがちです。
そのため、ポイントとして考えるべきは、上の子とのかかわり方です。難しいことではありますが、家族全体を考えて、バランスよく子育てをしていくことが重要になります。
上の子の行事にはきちんと参加する
年の差の大きな兄弟を育てる際のポイントの一つ目は、上の子の行事にきちんと参加をすることです。下の子の面倒を見るのが大変で、上の子の行事が行われていても参加せず自宅で子育てをしてしまうことが多くなります。
下の子に手がかかる時期でも、なんとか時間を作って上の子の行事に参加するようにしましょう。家族や親類のサポートで乗り切っていくことも重要といえます。
上の子との時間をちゃんと取る
年の差の大きな兄弟を育てる際のポイントの二つ目は、上の子との時間をちゃんととることです。どうしても下の子の子育てに時間と手間がかかり、上の子とはあまりきちんと関われなくなることが多いです。
下の子の面倒を父親が一時的に見て、母親が上の子と二人で出かけるなどの関わり方をすると、上の子は自分のことも大事にしてくれているという感覚を覚えることができ、家庭が円満になるケースが多くなります。
上の子に下の子のお世話を任せ過ぎない
年の差の大きな兄弟を育てる際のポイントの三つ目は、上の子に下の子の面倒をさせすぎないことが挙げられます。上の子が面倒見がいい場合に注意するべきポイントです。本当は両親に甘えたいと思いながらもそれを隠して下の子の面倒を見ているケースがあります。
上の子に面倒を任せすぎず、時には上の子のやりたいことを自由にやらせる時間と環境を用意するなどして、ストレスを解消させてあげましょう。
年の差兄弟はそれぞれに親がちゃんと向き合うことが大事!
以上、年の差のある兄弟・姉妹を育てることについて紹介してきましたがいかがでしたでしょうか。年の差兄弟の子育てにはメリットもデメリットもあり、悩みもつきません。
下の子の面倒に時間と手間がかかりますが、上の子にもきちんと向き合う時間を意識的に作るなどして、子供全てに愛情を注いでいけるような子育てを心がけましょう。