化粧水を冷蔵庫で保管していませんか?
化粧水を冷蔵庫で冷やしてから使用すると、ひんやりと冷たくて気持ちが良く、肌が引き締まる、毛穴が引き締まる、と耳にしたことがあったり実際に冷やした化粧水を使用されている方も多くいると思います。
とくに夏場の暑い時期は、お風呂上がりに冷蔵庫で冷やした、冷たい化粧水を肌に乗せるだけで、気持ちよく肌をクールダウンさせることが出来ます。
しかし、冷たくて気持ちが良いからと言って、冷蔵庫で化粧水を保管するのは実はよくありません。正しい知識や保管方法、化粧水の冷蔵庫保管がダメな理由について紹介していきます。
化粧水を冷蔵庫で保管している人の間違った認識
化粧水を冷蔵庫に保管されている方のほとんどは化粧水に関して間違った知識を持っています。冷やした化粧水は確かに肌が引き締まりそうで、とても気持ちが良いのは事実です。
しかし、化粧水を冷やすことで品質が変わったり、悪化させてしまっているかもしれません。正しい化粧水の知識をしっかりと身につけて化粧水の使い方を見直してみてください。
毛穴が引き締まる
冷たい化粧水は開いた毛穴がキュっと引き締まる、と思われています。しかし実際には毛穴が引き締まることはなく、毛穴が引き締まる気がする程度です。冷たい水で顔を洗った時も毛穴が引き締まるような感覚がありますが、それと同じで毛穴が引き締まったように見えるのは大体30分程度です。
時間が経てば毛穴の大きさは元に戻ります。よって実際には冷たい化粧水で毛穴が引き締まる、ということはありません。毛穴の気になる肌は、乾燥肌やインナードライなど肌が水分不足の場合もあります。洗顔で優しく毛穴の汚れを洗い流し、たっぷりと保湿することも毛穴対策の方法として重要です。
消費期限が伸びる
夏場や暑い時期などは、化粧水を冷蔵庫で保管した方が使用期限が伸びて長持ちするのでは、と思う方もいらっしゃると思います。しかし、化粧水は食品ではないので冷たい場所で保管しても、使用期限が伸びるという事実は一切ありません。
冷蔵庫に入れていなくても常温で正しい方法で保管していれば、問題なく使用することが出来ますので安心してください。
化粧水を冷蔵庫で保管してはダメな理由
なぜ、化粧水を冷蔵庫で保管することがいけないのかについていくつかお話していきます。冷蔵庫で保管することで化粧水に思わぬ悪影響を与えてしまっているかもしれません。
肌への影響、念入りにスキンケアをしていても化粧水本来の力が発揮されなくなっているかもしれません。正しい化粧水の扱い方についてまとめました。
冷蔵庫がNGな理由①化粧水の性質が変化
冷蔵庫で化粧水を冷やすことで、化粧水の成分が変わり結晶化してしまいます。成分が結晶化した状態の化粧水を肌につけると肌を傷つけてしまいます。
冷蔵庫で冷やした化粧水は常温に戻せばまた問題なく使うことが出来ますが、さらに品質の低下や化粧水そのものの効果の劣化を引き起こす可能性がある為、冷蔵庫での保存はおすすめできません。
冷蔵庫で冷やした化粧水のひんやりとした使用感が好きな方はいらっしゃると思いますが、毛穴が気になるのであれば、冷やした化粧水ではなく毛穴を引き締める効果のある収れん化粧水でスキンケアを行うのがおすすめです。
冷蔵庫がNGな理由②製品が劣化し肌の負担に
化粧水を冷蔵庫で冷やすことで、品質が変わって劣化を招いてしまいます。劣化してしまう理由は、冷蔵庫と常温の温度差によるものです。急激な温度変化が化粧水に悪影響を与えてしまいます。
さらに、化粧水の成分が分離する原因にもなってしまいます。化粧水の主な成分は水で作られていますが、少なからず油分も含まれています。2つが混ざり合うように界面活性剤で分離しないように安定していますが、冷蔵庫で冷やすことで成分の安定が崩れて分離してしまいます。
冷蔵庫がNGな理由③化粧水の浸透力が低下
冷蔵庫で化粧水を冷やす理由として、冷たい化粧水だと毛穴が引き締まるからだと思います。しかし、先ほどもお話したように冷たい化粧水で毛穴が引き締まることはありません。冷たい化粧水だと肌への浸透率も下がってしまいます。
化粧水は冷たいものより、常温の方が肌への浸透率が上がると言われています。また、手が冷たくても化粧水の浸透率が悪くなってしまいます。手が冷たいと感じる時は手を温めてから化粧水をつけると、浸透力が良くなり保湿効果もアップします。
化粧水の正しい保管方法
化粧水を冷蔵庫で保管することのデメリットについてお話しましたが、化粧水の正しい保管方法が気にります。どこに保管するのが一番良いのか、冷蔵庫以外にも保管場所として向いていない場所はあるのか、などについてまとめました。
直射日光や高温多湿を避けて保管
これは化粧水に限らず、ほとんどのスキンケア用品に当てはまることですが高温多湿をさけた場所に保管するのが望ましいです。熱がこもりやすい場所や湿度が高かったり、閉め切った場所は保管場所として向いていません。
こういった場所だと、暑さや湿度のせいで化粧水の性質が変わってしまう可能性があります。冷蔵庫のように急激な温度変化も化粧水劣化に繋がりますが、高温多湿にも注意が必要です。スキンケア用品は直射日光の当たらない日陰になる場所、湿気がこもらまい涼しい場所での保管をおすすめします。
脱衣所やお風呂場での保管はNG
脱衣所や洗面台付近にスキンケア用品を置いている方は多くいらっしゃると思います。しかし、お風呂場の隣に位置する脱衣所や洗面台は、湯気や熱気で最も高温多湿になりやすい場所です。確かにお風呂上がりは水分が蒸発しやすく、すぐにでも化粧水をつけて保湿したいです。
化粧水だけではなくスキンケア用品は脱衣所や洗面台に置いたままにせず、すぐに保湿がしたい方は入浴時一緒に脱衣所へ持っていく習慣にするのがおすすめです。入浴直であれば、肌も柔らかくなって温まっているので化粧水の浸透も良いです。
使用期限を守って使用する
化粧水や乳液などのスキンケア用品や化粧品には使用期限があります。ボトルなどに直接、使用期限が記載されていることはあまりありませんが、使用期限の目安となる期限は決められています。
使用期限がすぎると絶対に使えないということはありませんが、素肌につけるものなので期間内に使い切る意識をしてみてください。
使用期限の書かれていない化粧水は、開封後1年以内に使い切るのが良いとされています。1年以内とされていますが、開封後は1か月〜1か月半ほどを目安として新鮮なうちに出来るだけ早く使い切ることをおすすめします。
売られている化粧水の大きさは各メーカーにより様々なので、全体の容量と使用量を計算してみるとおおよその使用期限がわかります。ほとんどがパッケージの裏に書かれているので見てみてください。
キャップはきちんと閉める
とても基本的なことですが、キャップを開けたら必ず閉めてください。アルコールが含まれている化粧水であれば蒸発してしまいます。さらに、細かく舞っているホコリやゴミが入り込んだり、雑菌が繁殖してしまったり、清潔に扱うべき化粧水を台無しにしてしまいます。
キャップを開けたままだと、美容成分にも影響を及ぼしてしまうので、肌への負担や刺激になってしまいます。閉め忘れのないように、プッシュタイプやスプレータイプのボトルに入れ替えるのもおすすめです。閉め忘れの心配もなくなり、使いやすくなります。
製品により保管方法が違う場合も
売られているすべての化粧水が、冷蔵庫で保管する方法を実践してはいけない、というわけではありません。例えば、防腐剤の使用されていない化粧水などは製品によっては、冷蔵庫での保管が望ましい製品もあります。
こういった製品は、冷蔵庫で冷やして使っても製品上は問題ないものと判断されただけのものです。上記で紹介した化粧水の保管方法は、一般的な保管方法ですが、化粧水それぞれ保管方法が異なる場合もある為、裏面に記載されている使用方法を確認し、よく読んでから使用してください。
化粧水を正しく保管してスキンケアしよう!
化粧水はまっさらな肌につけるものであり、スキンケアのベースとなるとても大切な化粧品です。間違った保管方法によって成分が変わってしまったり、品質が悪くなって知らないうちに肌を傷つけてしまっていたかもしれません。
すべての化粧水が冷蔵庫での保管がダメだということではありませんが、正しい保管場所や保管方法を知り、化粧水の効果がしっかりと発揮される正しい使い方をしてください。正しい使い方をすれば化粧水が肌にしっかりと届き、今まで以上に美肌を目指すことが出来ます。