内気の意味とは?
内気と聞くと「暗い」や「人と関わりたくない一匹狼」のような印象がありますが、内気の本当の意味は人前に出ることが苦手で気が弱く消極的な性格のことを「内気」と言います。人前に出ることや人と関わることが苦手なので、意見を持っていても発言や行動に移せないことを意味しています。
気が弱くはきはきしない性格を指す
内気とは「気が弱く、はきはきしない性格」のことを指します。周囲からの目や評価を気にしすぎたり、自分に自信が持てず周囲の意見に流されてしまうような性格を内気と言います。また、大勢の前に出て何かをしたり、初対面の人や異性と上手くしゃべれない人も内気な性格の持ち主です。
「内気」と「内向的」は違う意味
よく混合されてしまう「内気」と「内向的」は実は違う意味を持っています。どちらも「内」という漢字があることから暗いという印象がありますが、内気と内向的の両方が暗い人とは言えません。
内気とは、気が弱くはきはきしない性格で人前で話すことが苦手な人という意味を持ちます。簡単に言うと「シャイ」な人です。一方で内向的とは、外部からの刺激に弱いという意味です。内気な人とは違い、人前に出て何かすることに抵抗がなくても人の多い都会やパーティーに行くと疲れてしまう人のことを指します。
外交的・内向的というのは「脳のメカニズム」のことで性格ではありません。外交的・内向的の違いは一度に受け取ることの出来る刺激量の違いです。外交的な人は一度に多くの刺激を受けても大丈夫ですが、内向的な人は外交的な人に比べると一度に少ない刺激しか受けることが出来ません。
内気な人の性格的特徴
内気とは、その人の持つ性格を意味しており内気な人にもいろいろなタイプがあります。物静かな人だっり、人は好きだけど人付き合いが苦手な人など本当に様々です。では、内気な人の性格的特徴とはいったいどのようなものがあるのでしょうか。詳しく見ていきましょう。
大人しい
内気な人は「大人しい」という性格的特徴があります。内気な人はシャイで人前に出て何かをしたり、初対面の人と話したりすることが苦手なので大人しいという印象を受けます。また、大人しい人は自分より相手を優先して行動するので相手を立てることが出来る縁の下の力持ちのような存在でもあります。
恥ずかしがりや
内気な人は「恥ずかしがりや」という性格的特徴があります。内気な人は「シャイ」なので人と話すことが苦手です。周囲から注目を浴びることが苦手なので発表や親しくない人と話す場面では恥ずかしくなり緊張して上手く話せなくなってしまいます。
ミーティングやグループで活動するときに円滑なコミュニケーションが取れないことがあるのでマイナスな印象を与えてしまうことがあります。
また、内気な人は恥ずかしがりやな反面、周囲の変化にはとても敏感なので空気を読んで行動することが出来ます。そのため、相手の気持ちに寄り添い良い方向へ物事を運んでくれることもしばしばあります。
人付き合いが苦手
内気な人は「人付き合いが苦手」という性格的特徴があります。決して人が嫌いという訳ではありませんが、内気な人は優しい人が多いので相手に気を遣いすぎたり周囲の目を気にし過ぎたりしてまうところがあります。そのため、他の人に比べると人付き合いに疲れを感じやすいのです。
また、内気な人は少数人のグループであれば普通に話すことが出来ますが親しくない人や大勢の前だと緊張してしまったり、自分と合わない人といると疲れてしまうので人付き合いが苦手だと認識してしまいます。
慎重
内気な人は「慎重」という性格的特徴があります。内気な人は自分の意見に自信が持てないので、1つ1つの物事に時間をかけて慎重に考えてから行動します。自分の判断が本当に正しいのか、どうすれば効率よく作業できるのか等を何度も考えるため、時間はかかりますが大きな失敗をすることは少ないです。
何度も繰り返し考えることが出来るので、仕事の重要な判断を下す時や分析が必要な時は内気な人の「慎重さ」が重宝され、大きなプロジェクトを成功させることもあるでしょう。
自分の意見が言えない
内気な人は「自分の意見が言えない」という性格的特徴があります。自分の意見を言って否定されるのが怖かったり、意見を言う事で周囲からの注目を浴びたくないという心理が働き自分の意見が言えない傾向があります。しかし、内気な人でも自分の意見が言えないだけで心の中ではしっかり意見を持っています。
内気な人は周囲の評価を気にし過ぎるあまり、自分の意見や行動の失敗を恐れて初めの一歩は踏み出せないだけなのです。内気な人に意見を求めても返事ないのは周囲を気にし過ぎて意見が言えないということを理解しておきましょう。
内気な人の心理的特徴
上記では内気な人の性格的特徴を紹介しました。内気な人と言えばこんな印象というのが分かったのではないでしょうか。ここでは、内気な人の心理を中心とした心理的特徴を紹介していきます。自分が内気だなと感じている人や内気な人との関係に悩んでいる人は是非、参考にしてみてください。
自信がない
内気な人の心理的特徴1つ目は「自信がない」ということです。内気な人は周囲の変化に敏感です。自分の意見や行動を起こした周囲から批判されたり否定されることを恐れているため自分に自信が持てないのです。自分に自信が持てないので、自分の意見や行動の1つ1つに気を付けています。
他人の目が気になる
内気な人の心理的特徴2つ目は「他人の目が気になる」ということです。内気な人は他人の目が気になるので、人前に出たり注目を浴びることが苦手です。自分が人前に出て何かをした時に周囲から強く批判されるではないかと考え恐れています。そのため、自分の考えを持っていてたとしても行動に移せないでいることも少なくありません。
また、内気な人は他人の目が気を気にし過ぎるあまり失敗をかなり恐れています。なので、綿密な計画や作戦をしっかりと立ててから行動します。そのため、大きな失敗をすることは少ないです。
内弁慶
内気な人の心理的特徴3つ目は「内弁慶」ということです。内気な人は意外にも家族や親しい友人との間ではお喋りさんが多いです。親しい間柄の人の前では好きなことを発言したり行動出来ますが、親しくない人の前だと緊張して話すら出来なくなってしまいます。そのため、家族や親しい友人から「内弁慶」と言われていることもあるでしょう。
一人でいるのを好む
内気な人の心理的特徴4つ目は「一人でいることを好む」ということです。内気な人は人の気持ちに敏感なので日々、気を遣って生活しています。そのため、気を遣わないで過ごせる一人を好みます。
内気な人の仕事終わりや休日は、一人心理的に疲れているので家でのんびりと過ごす人が多いでしょう。内気な人は大勢で遊ぶよりも一人遊びの方が好きで得意なので、一人の時間を満喫しています。なので、一人は寂しいという考えは捨て一人を好む人もいるということを理解しましょう。
内気な人になる原因
「どうして自分はこんなに内気なのか」「内気な自分を受け入れることが出来ない」と考えたことはありませんか。内気になってしまう原因は複数あり元の性格ばかりが影響している訳ではないのです。後から内気な人になる原因としては幼少期や過去の経験などが関係しています。では、内気な人になる原因を詳しく見ていきましょう。
過去に人付きあいで失敗した
内気な人になってしまった原因の1つとして「過去の人付き合いで失敗した」経験が挙げられます。過去に自分の意見や行動を押し通してしまい、親しい友人や家族を傷つけてしまったり失ってしまった経験が原因で人間関係にトラウマを感じて内気になってしまうことがあります。
過去の人間関係が原因でトラウマになってしまうと人間関係を崩さないように狭く深くという交友関係を築こうとします。そのため、少ない人数で関係を崩さないようにという気持ちから内気になってしまいます。
外見にコンプレックスがある
外見にコンプレックスがあるという人は少なくないでしょう。しかし、外見に強いコンプレックスがあると内気な人になってしまいます。外見は第一印象を決める大事な材料です。そこに強いコンプレックスがあると自信が持てず、自己評価が下がり次第に自己表現が出来なくなってしまいます。
自己表現が出来なくなると人前に出ることが怖くなったり初対面の人と話せなくなってしまいます。外見のコンプレックスが原因で内気になってしまう人もいるので、無理にとは言いませんが、コンプレックスは個性だと受け入れてしまうのが良いでしょう。
親からの愛情不足
内気な人になってしまう原因の1つとして幼少期に育った環境が関係してきます。内気な人の原因として「親からの愛情不足」が挙げられます。愛情が実感できると自信へと繋がります。小さい頃に愛されていると実感して育つと大人になっても自信をもって生きていくことが出来ます。
しかし、親が子供に無頓着であったり、何しているの!と否定されて育つと自分に自信がなくなり、選択して生きていくことが出来なくなってしまいます。
幼少期に親からの愛情を注がれずに育った人は大人になっても自信が持てず、周囲を気にして生きるようになります。他人の目が気になったり周囲からの批判に必要以上に恐れてしまうのも親からの愛情不足が原因だと考えられます。
内気な性格の改善策
「こんな内気でなければ、もっと面白いことが出来たかもしれない」「自己主張が出来たら良い方向へ進んだかもしれない」等と内気な性格について悩んだことはありませんか。もっと社交的だったら色々変わったのかなと想像しているのであれば、内気な性格を変えてみましょう。ここでは、内気な性格の改善策を紹介します。
得意な分野を1つ探す
内気な性格の改善策1つ目は「得意な分野を1つ探す」です。内気な人は自分に自信がないので得意なことを1つでも見つけることで自信に繋がります。得意というとレベルの高いものを想像しがちですが、簡単なもので大丈夫です。
今、興味のある分野について教養を深めたり取得したい資格を取るなど興味のあることに挑戦してみましょう。得意なことが見つかると一気に自信が持てるようになります。
笑顔を心がける
内気な性格の改善策2つ目は「笑顔を心がける」です。内気な人はシャイなので、初対面や親しくない人と話す時に顔が強ばってしまいがちです。そんな時こそ笑顔でいましょう。笑顔は人を惹きつけます。なので、緊張してしまう場面や顔が強ばってしまう時はいつも以上に笑顔でいることを心がけましょう。
内気な自分を否定しない
内気な性格の改善策3つ目は「内気な自分を否定しない」ことです。内気な人は自分に自信がないので自分自身を否定しまいます。しかし、自分を否定することは自信の損失にも繋がってしまいます。
自分で自分を認めてあげることで今まで短所でしかなかった部分を長所にして活かせるようになります。自分で自分自身を認めることこそ内気な性格を改善できるチャンスなのです!
社交的な人を参考にする
内気な性格の改善策4つ目は「社交的な人を参考にする」ことです。社交的な人は明るく交友関係も広く、世渡り上手です。社交的な人の振る舞いや接し方などを観察して真似してみましょう。自分とは真逆の人の真似をすることは内気な性格の改善に繋がります。
また、社交的な人と友人になってしまうのも内気な性格の改善策の1つです。社交的な人は気が合わないと考えてしまいますが、性格が違う人でも気の合う人は意外にもいるものです。社交的な人と一緒にいるとより近くで観察でき、体験もできるので早く内気な性格を改善できるでしょう。一刻も早く改善したい人にはオススメの方法です。
物事をポジティブに考える
内気な性格の改善策5つ目は「物事をポジティブに考える」ことです。内気な性格の持ち主は慎重な人が多いので、1つ1つの物事を真剣に考え取り組みます。時に考えすぎてネガティブ思考になり深刻な問題として受け取ってしまうことがあります。物事を真剣に考えられるのは内気な人の良い部分ですが、ネガティブ思考になってしまうのは良くありません。
内気な性格を改善したいなら物事をポジティブに考えましょう。後のことを心配しすぎていては前に進めません。深く考えすぎず、とりあえずやってみることも大切です。自分の選択を信じて突き進んでみましょう。
内気な性格を活かす方法
内気な性格はネガティブに捉えがちですが裏を返せば素晴らしい才能ばかりです。内気な人の慎重さや周囲の変化にいち早く気が付ける部分は会社や人間関係で大いに役立ちます。今までマイナスだと認識していた部分をプラスに変えて内気な性格を活かしていきましょう。ここでは、内気な性格を活かす方法を紹介します。
客観的な視点を活かす
内気な人は周囲の変化にかなり敏感です。これは常に周囲を観察し、どんなことが起こるのか等を複数考えているから分かることです。その時の状況によって、ある程度の可能性やいくつかのパターンを考えているので、どんなことが起きても内気な人にとっては想定内の出来事でしかないのです。
この観察力と客観的な視点を活かし、仕事のプロジェクト等で大きな成果を果たすことが出来るでしょう。また、優れた観察力を活かしプライベートでも良い交友関係を築くことが出来ます。
聞き上手を活かして交友関係を築く
内気な人は自分から言葉を発したり行動することが苦手です。頭の中では多くの意見や考えがあるのですが、言葉にして嫌われることを恐れているので聞き役に徹することが良いでしょう。
また、聞き役に徹していても意見の食い違いや違うと感じた時は核心をついた発言をすることが出来ます。この発言は相手にとっても良い影響を与えるのでお互いにとって信頼できる関係を築き、良いパートナーになることでしょう。友人の関係だけでなく恋愛でも同じことが言えます。
気の合う人を見つける
内気な人は自ら心を開くことは少ないので友人も限られています。しかし、気の合う人がいると自分をさらけ出し好きなように行動し言葉数も多くなります。数少ない自分をさらけ出せる相手がいることでこんな自分でも受け入れてくれる人がいるのだと、安心することが出来ます。
また、自分を受け入れてくれる人がいると自分の良いところに気づかせてくれるので嫌いな自分を受け入れられ自信を持つことが出来ます。
慎重さを活かして成長に繋げる
内気な人は失敗したくないという心理から慎重に考え行動します。1つの物事に長い時間を費やし、いくつもの成功パターンや失敗パターンを考え、失敗する確率の低いものを選んで行動します。そのため、大きな失敗をすることはほとんどありません。
内気な人は自分を受け入れることが苦手なので、自分のダメな部分を見つけては深く考え仕事で失敗すればどうして失敗したのかを深く考えます。この考えることは自分自身の成長に繋がります。また、チームで仕事をする時もチームも良いところ悪いところを判断しチーム全体の成長にもなります。
縁の下の力持ちになる
内気な人の中には内気な自分が大嫌いで変わりたいと考えている人も少なくないでしょう。もし、自分が自己主張が出来る人だったら周囲からの評価も上がり自分が存在している意味を見つけることが出来たのではないか等と考えていませんか。
しかし、周囲の評価で生きることは必ずしも自分の存在価値に繋がるとは限りません。自分の価値が分からないなら、まずは今できることで自分の存在価値を考えてみましょう。
内気な人は人の話を聞くことが上手で周囲を正しく判断出来ます。この力を活かしてチームや会社、皆のことを支える縁の下の力持ちになってみましょう。今の状況で自分の存在を再確認できるのではないでしょうか。
内気な人の性格を知って上手くつきあおう!
内気とは、気が弱くはきはきしない性格を意味しています。内気の意味から暗い等のマイナスな印象がありますが、実は素晴らしい才能を持ち合わせています。内気な性格に悩んでいる人は自己評価を下げてしまうのではなく、内気な性格の良いところにも目を向けてみることが大切です。
内気な性格が嫌だと悩んでいる人は「笑顔」でいることを心掛けてみましょう。笑顔でいるだけで暗いという印象はなくなり周囲からの反応も良くなります。無理に内気な性格を治そうとせずに少しずつ挑戦してみることが大切です。