アメリカの平均年収の推移を解説！中央値・男女別の特徴や人気職種も紹介！

日本の平均年収とアメリカの平均年収を比べるとどの程度の差があるのでしょうか。今回日本とアメリカの平均年収の差を解説します。現在日本の平均年収は約440万円ですが、1997年以降平均年収は下がり続けていたと言われております。

この平均年収の数値は国税庁が算出した民間給与実態調査により求めた数値になります。為替変動があるため単純比較は出来ませんが、今回はこの数値を基準にアメリカと比べて日本の平均年収の推移やアメリカの平均年収の特徴をご紹介させていただきます。

まずは日本の平均年収の推移を解説します。前項でも少しお話しましたが、日本は1997年の平均年収467万円から下り続けておりました。しかし、2015年の平均年収420万円から徐々に上がり初めて2019年現在日本人の平均年収は約440万円になっております。

一時は平均年収が下がり続けた影響で他の国に追い抜かれておりました。1997年の平均年収467万円には及びませんが、現在は徐々に平均年収は上がっています。

アメリカと日本の平均年収の差について解説します。アメリカの平均年収は約450万円です。日本の平均年収440万円と比べるとアメリカの方が高い数値ですが、比べて見るとそこまで大きな差がないことが分かります。

日本も最近では年功序列やキャリアで給与が上がっていく職種も少なくなってはいますが、日本と比べてアメリカは年功序列やキャリアではなく能力で給与が決まる職種が多いです。

特にアメリカでは専門的知識や能力が求められる職種は平均年収が1000万円を超える企業も少なくありません。年齢やキャリアだけではなく能力が高く評価される能力主義がアメリカの特徴です。

アメリカの平均年収の平均値と年収分布の中央値を解説します。アメリカの平均年収の平均値は約872万円になります。この数値はアメリカの年収分布の平均値で、アメリカの年収の統計は平均値ではなく中央値が使われることが多くあります。

アメリカの年収分布の中央値は622万円です。平均値は全ての年収を足してアメリカの人口人数で割ったものになりますが、中央値はアメリカに住んでいる方の年収が少ない順に並べたときの中央に位置する数値のことを中央値と言います。一般的に中央値で計算した方が低い数値になります。

その他の国の平均年収を紹介します。まずは国別に平均年収を見てみましょう。イギリス平均年収約379万円、韓国平均年収約580万円、中国平均年収約747万円、タイ平均年収約138万円、インド平均年収約184万円、フィリピン平均年収約48万円。

中国の平均年収は経済成長により急激に上がっております。とはいえ、所得が高い人は都市部の富裕層に集中して郊外ではまだまだ貧しい地域もあり格差は広がっている特徴があります。韓国の平均年収も高いですが、この数値は大手企業だけを調査した数値です。タイ、インドは現状平均年収は低いですが、IT業界を中心に成長し続けている特徴があります。

最も平均年収が低いフィリピンも経済が成長しており、2050年にはGDPが世界14位になると予想されております。

アメリカの職種別の平均年収と特徴を解説します。まず所得が高い職種順にランキング形式で見てみましょう。

1位システムエンジニア、2位医師助手、3位大学教授、4位ナース、5位ITプロジェクトマネージャー、6位公認会計士、7位理学療法士、8位コンピューターネットワーク・セキュリティー・コンサルタント、9位アナリストとなっております。

アメリカは能力主義でキャリアに関係なく能力が高けれが所得も高くなる特徴があります。上位の職種に位置するシステムエンジニア、医療関係、学者あたりは平均年収が1000万円を超える金額になります。特にアメリカでは1位のシステムエンジニアが能力によって年収に大きな差が出る職種です。

前項でも少しお話しましたが、今でも終身雇用がある日本と比べて、アメリカは能力主義という特徴があります。アメリカの年収は学歴や資格によって大きく影響します。つまり能力を重視する傾向があるということです。

アメリカでは仕事ができる人や学歴、資格を持っている人は年収が高いデータがあります。しかし、そんな特徴があるアメリカでももちろん仕事の業種によって年齢やキャリアが長い人の年収も上がる業種もあります。

全体で見るとやはりアメリカでも年齢と共に年収も上がっているデータが多くあります。世界と比べるとアメリカは能力主義ということで、実際は年齢やキャリアで年収は徐々に上がっていきます。

アメリカの男性女性別の平均年収と年齢別の平均年収を解説します。日本やその他の国もそうですが、男性の方が平均年収は当然高いです。日本の政府も女性が働きやすいよう政策を進めておりますが、実際は改善できているとは言えないでしょう。

今回アメリカの男女別年収データを参考に男性と女性はどの程度の平均年収の差があるのか解説します。また、アメリカの年齢別年収予想推移と給与ボーナス予想推移を5歳刻みで紹介させていただきます。特に仕事でも成熟した40代の平均年収をピックアップしてお話します。

アメリカの男女それぞれ40代の平均年収を見てみましょう。男性の平均年収は504.6万円、平均月額給与は31.5万円です。女性の平均年収は361.1万円、平均月額給与は22.6万円です。当然ですが、平均年収は男性の方が高くなります。

この数値は厚生労働省が賃金統計基本調査を元に男女比率を計算して男女それぞれの40代の平均年収、平均月額給与を予測した数値です。アメリカの男女の平均年収の差は150万円程度という結果が出ました。

年齢別年収予想推移と給与ボーナス予想推移を見てみましょう。20歳〜24歳年収248万円、ボーナス62万円。25〜29歳年収258万円〜309万円、ボーナス77.2万円、30歳〜34歳年収239.3万円〜339.3万円、ボーナス84.8万円。35～39歳年収283.2万円～387.2万円、ボーナス96.8万円。45～49歳年収365.2万円～487.2万円、ボーナス121.8万円。

50～54歳年収412.0万円～522.0万円、ボーナス130.5万円。55～59歳年収407.7万円～517.7万円、ボーナス129.4万円。60～65歳年収252.4万円～517.7万円、ボーナス88.1万円。40～44歳年収314.0万円～435.0万円、ボーナス108.8万円。

年収、ボーナスが一番高い50代がピークに60代から年収が下がっていく結果が出ました。働き盛りの30代の平均年収は高くて387万円、ボーナス96万円あたりと推測されます。

アメリカの平均年収を年齢別に見てみましょう。この数値は国税庁、厚労省の賃金推移の比率を参考に予想した数値になります。30代339万円、40代435万円、50代522万円です。能力主義のアメリカでも年齢が増えるごとに平均年収は上がっております。

年齢が上がると役職も上がりキャリアアップを重ねて年収が上がっていきます。アメリカでもキャリアが上がると比例して年収も上がるデータになりました。

一方、60代になると平均年収が424万円と年収が下がっていくという特徴もデータで見られます。60代になると定年退職があるため60代以降は現役時代と比べて年収は徐々に下がっていきます。

アメリカの平均年収は日本と比べて高いですが、所得の格差が社会問題になっております。アメリカの平均年収は約450万円ですが、年収100万円に満たない家庭も相当あります。

移民国家のアメリカは英語を話せない人もたくさんいます。なかなか仕事が見つからず収入が安定しない方が多いです。また、アメリカは先住民のコミュニティも極度の貧困が広がっていると言われております。特に低所得者は医療の費用をかけることができないため病気になっても病院に行けない人がたくさんいます。

また能力主義のアメリカは学歴が重視されるため学費が高い傾向にあります。収入が低い人は満足に大学に通わせることも困難になっている状況です。このようにアメリカでは所得の格差が社会問題になっております。