フォグランプにおすすめの色
フォグランプは明るくて視認が高いと思われている白色が、男女問わず車好きに人気です。すこし青みがかったより明るい発色を好む人もいますが、実は黄色のフォグランプが意外とおすすめなんです。
色でそんなに変わるもの?と思われるかもしれませんが、それには深い理由があります。科学的にもれっきとした理由があるので、どうぞ最後までお付き合いいただけますと幸いです。
おすすめの色は黄色
フォグランプとはヘッドライトとは違い、補助灯として夕方やトンネル内、悪天候時に使われるランプの事です。ある程度カーパーツにこだわりがあれば、自分好みのドレスアップをフォグランプの色にも求めてみたくなるところですが、白色を選ぶ割合が多いこともあり、黄色は4人に1人が選んでいるのが現状です。
白色は確かに素直で自然なイメージがありますが、黄色のフォグランプにも選ばれるだけのメリットがあります。
フォグランプを黄色にするメリット・デメリット
思わず黄色いフォグランプを選びたくなるようなメリットや、逆にフォグランプが黄色の場合に生ずるデメリットについて説明します。どちらもランプなんだからメリットやデメリットなんて?と思われるかもしれませんが、フォグランプの色が違うことでちゃんと効果に違いがあるのです。
黄色のメリット
おすすめの黄色の光を使うことで逆に視認性が良くなる場合があります。それは「悪天候時」で、雨や雪などの視界を遮りやすい偏光が生じやすい場面では、反射しづらい黄色のフォグランプはとても見えやすくなります。
これは、路面などに反射する光の量に関係しています。黄色の光は白色の光に比べて波長が長いので、より道路に光が届きやすくなるのです。これが悪天候時におすすめの黄色のフォグランプが有効視される理由なのです。
黄色のデメリット
しかし、デメリットもあります。ただしこれは黄色のLEDフォグランプに限りますが、LEDは発熱量が極めて少ないので、雪が降り積もってしまうとフォグランプを点灯しても雪が溶けません。これではせっかくの視認性も効果がありません。
また、フォグランプではなくヘッドランプを黄色にしようと思った場合、平成17年12月31日までに製造され車両には、道路運送車両法の関係で設置できません。平成18年1月1日以降に製造された車両であれば問題なく設置できます。
ランプの種類
フォグランプなどの電球には、LEDやハロゲンなどの種類があります。あなたが自分でフォグランプの交換を考えているなら、口金やウェッジベースなどもしっかりと確認して、車種に応じた正しいフォグランプを選びましょう。
先ほども述べましたが、LEDタイプは発熱がほとんどないので雪や霜が積もるとうまく溶けずに期待通りに光ってくれない場合があります。そのあたりも考慮しながら、おすすめのフォグランプを選ぶべきでしょう。
フォグランプを白色にするメリット・デメリット
続いて、人気の白色のフォグランプを選ぶメリットやデメリットについてご紹介します。人気の秘密はやはり色合わせとして、ではありますが、そんなところにも落とし穴があったりとなかなか興味深い点もあります。
黄色のフォグランプにはない利点もありますので、検討の段階でつい迷ってしまうこともあるでしょう。以下のメリットやデメリットから人気の白色ランプの特徴を把握しておきましょう。
白色のメリット
人気の白色のフォグランプのもっともすぐれた点といえば、やはり視認性の高さです。悪天候でなければ少々の薄暗さは問題なく照らしてくれますし、状況によってはヘッドライトが必要ない場面も出てくるほどです。
さらに発光量(ケルビン値)以上に明るさを体験できることも大きな特徴の一つと言えるでしょう。白色のフォグランプでヘッドライトと色を合わせておけば、見た目にも統一感が生まれます。
白色のデメリット
デメリットとして挙げられるのは、黄色フォグランプのメリットとは逆の立場が当てはまります。つまり、悪天候時の視界が悪くなってしまう事です。光の波長がみじかいため、降り注ぐ雨や道路にたまった水などにフォグランプの光が反射して、正しく視界が確保できない場面ができるのです。
また、同じ白色で統一していても、実際に点灯してみればフォグランプとヘッドライトの色合いが想像していた色とまったく違ってしまうことがあります。これは光量をまったく同じものにしても、どうしても色合いが変化してしまうからです。
こうした現象が発生してしまう理由は、フォグランプそのもののバルブを収めた灯体の大きさが全く違っているからです。そのため発光したときの光量を乱反射させる増幅に違いがでてしまうのです。
ケルビン値ってなに?
写真などでも頻繁に登場する「ケルビン値」ですが、これはフォグランプの色を表す単位です。さらに厳密に言えば、明かりが持つ色合いを表す単位で、大きければ大きいほど青みがかった色へと変化していきます。
ですから色が青っぽいフォグランプはケルビン値が高く、反対にオレンジ色や赤みがかった色はケルビン値が低くなります。さらに、明るさを示す単位は「ルーメン値・カンデラ値・ルクス値」で算出されます。
フォグランプの車検基準
フォグランプを自分の好みに自由に変更できるわけですが、その自由にも車検に通る程度には抑える必要があります。とても明るくて見やすいフォグランプであっても、車検の基準に通らないのであればまったくの無意味です。車検ではどのような基準でフォグランプの可否が決められているのでしょうか?
白または黄色であること
色は白または黄色(淡黄色)であれば車検はなんの問題もなく通ります。前述しましたが、ヘッドライトは年式によって可能なものとそうでないものがありますが、フォグランプにはそのような制限はありません。ただ、白と黄色以外の色は取り付けたくても出来ません。
また、色合いや明るさについても制限があります。ではどの程度のケルビンやルーメンであれば、車検を通すことができるのでしょうか。
ケルビン数の上限目安
色温度を表すケルビン値は、店舗で販売されているものの中には車検に通らない基準のものもまれに販売されていることがあります。特にインターネットのオンライン販売などでは海外で販売されているようなものもあるので、間違った明るさの物を取り付けないように注意しましょう。
車検で適正と判断されているフォグランプのケルビン値の上限は「7000」です。つまり、7000以上のケルビン値をもつランプは車検では「青色」と判断されてしまい、基準値を超えているためにそのままでは整備不良車として乗れなくなってしまうのです。
黄色のフォグランプを選ぶ場合は7000以上のケルビン値は存在しないため、そうした心配をする必要はありません。
明るさの目安
明るさの基準値はルーメン値もしくはカンデラ値、ルクス値として算定されています。フォグランプの基準はそうした基準値のなかでも「カンデラ値」に基準が充てられていましたが、平成17年の12月31日からの車には適用されなくなりました。
つまり実質的には明るさに明確な規定はない、というとこです。しかし、条件として「他の交通の妨げにならないこと」と定められていますので、発行軸の向きが上に向き過ぎていないかなどの基準が別に設けられています。
対向車や歩行者に対しての発行軸が正しく設置されていればよい、ということが定められているのです。
ルーメン・ルクス・カンデラとは
明るさを表す基準値がなぜ三種類にわかれているのでしょうか?それはそれぞれに「どの位置で明るさを測るか?」で分けられているためです。一般的に言われるルーメンは、発光体そのもの、つまりフォグランプが放つ明るさそのものをさします。
続いてカンデラですが、これは「発光体から対象物までの光の道筋の明るさ」を指します。壁を照らしているなら、車から壁までの間の光のことになります。
最後にルクスですが、発光体・通り道ときましたのであとは対象物で発生する明かるさを指します。つまりはフォグランプから照射された光の反射光の明るさをルクスとして算出します。
フォグランプは人気の黄色か白ならばOK
人気の白色を選ぶのも構いませんが、フォグランプを正しく選ぶことで考えれば黄色のような違った意味での視認性を確保することもまた、重要な要素です。最終的にはどちらでも、あなたが運転しやすいと感じる色でかまいません。
たかがランプのことですが、これからのカーライフをより安全で快適な物にするためも、細部までこだわって自分と周りのための運転を心がけましょう。