メランジとはどんな特徴の素材?
「メランジ」という言葉、何となくおしゃれな感じがすると思いませんか。目新しいカタカナの言葉が、新しい流行を感じさせ、興味をひきます。
ファッションの世界では「メランジ」は、2色以上の糸をより合わせた霜降り糸で織られたり、編まれたりしているものを指します。また、メランジ糸で織られた生地や、メランジ模様のプリント生地も含みます。
メランジの生地は、使用される糸の素材や太さによって、一年を通して活用され、ジャケットやセーターなどに多く利用されています。定番人気の杢グレーのトレーナーもメランジです。
また、最近では、100円・300円均一のお店でもおしゃれなメランジ毛糸が売られています。毛糸の帽子やマフラーなどの小物なら、手編み毛糸のプレゼントにも挑戦しやすいからでしょうか、売り切れのお店も多いようです。
メランジとは混合するを意味するフランス語
実はこの「メランジ」という言葉は、もともとフランス語のMELANGE(メランジュ)で「混合する」「寄せ集め」という意味です。英語ではMIXTUREで、意味としては、ミックスの語感が近いでしょう。
つまり、メランジファッションというのは、身に着けるアイテムの素材に混合糸が使われているようなコーデを意味します。
異色系メランジ・同色系メランジがある
メランジのジャケットやセーターを思い浮かべてみてください。混合する複数の糸の色の組み合わせによって、大きく雰囲気が変わるでしょう。
「ブラック×ブルー」や「グレー×グリーン」といった異色系の糸を組み合わせたメランジは、生地として面になると、糸の色のコントラストで立体感が出て、派手やかで、おしゃれ度が上がります。
また「ブラウン×ダークブラウン」「グレー×ブラック」などの同系色メランジの場合は、落ち着いた感じを楽しめます。メンズスーツに多く見られ、黒とグレーの細かい千鳥格子やチェックに並び人気があります。
メランジのコーデのコツ
色糸の組み合わせによって、雰囲気が変わるメランジですが、霜降り糸、霜降り糸で織った生地、または霜降り調プリントなど、好みのファッションにどのように取り入れるかによってTPOいろいろに活用できて、人気があります。
混合されている毛糸の色と同系を選ぶ
誰でも、コーディネートを考えるときに一番悩むのが、色や模様です。メランジで新しい色に挑戦しようと思っても、ほかの服と合わせられなくて、結局使えなかったりすると残念です。
そのようなときには、持っている服の一色を含むメランジを使った一点を手に入れるといいでしょう。同系色に全体をそろえると、初心者もコーデを考えやすいです。
反対色を合わせてインパクトを出す
コーデに自信のある人や奇抜な色合いが好みの人は、一歩進んで反対色の組み合わせを考えてみましょう。
メランジの服の反対色を取り入れると、インパクトの強いコーデができて、ファッションへのこだわりを自己主張することができます。
ネクタイやスカーフ、靴やソックス、バッグなど、ワンポイントだけでも反対色を取り入れるとインパクト大です。メランジのアウターの中に反対色のセーターも目を引くコーデになるでしょう。
メランジのおすすめメンズアイテムとコーデ
メンズアイテムは、その人が着なれた落ち着く色ということで、毎日同じ雰囲気になりがちです。リクルートスーツのような黒・紺、少しおしゃれになって濃淡のグレーが典型でしょう。
同じ色合いでも少し雰囲気を変えたいときに、メランジの素材はとても便利です。メランジの色をグラデーションしたり、素材を変えたりするだけで、おしゃれレベルが上がったと注目されるかもしれません。
メンズコート
いろいろなファッションに合うようにと考えると、メンズコートはどうしてもモノトーンになりがちです。そんなとき、このメランジを取り入れると、立体感のある色合いのおしゃれな雰囲気を作れます。
メランジ生地であれば、ステンカラーコートなどのオーソドックスな形でも、おしゃれへのこだわりがかなえられて、カジュアルにもビジネスにも活用できるので、便利です。
また、羽毛が出にくい生地にメランジプリントされたダウンコートは、軽くて暖かく、おしゃれで便利です。毎年新しいプリントが出るので、今年のカラーとして手に入れるのもおすすめです。
メンズセーター
メランジセーターは、太い毛糸で暖かな感じを、細めの毛糸でやわらかな上品な感じを楽しめます。カシミアメランジのセーターは薄くて軽いのに、とても暖かく、手触りも最高です。
ジャケットの下に、ミドルゲージニットのセーターを合わせたり、また、ダウンジャケットやダッフルコートの下に、暖かそうな太番毛糸のメランジニットを合わせると、アウトドアの防寒対策もできます。
カジュアルの代表のようなサマーコットンセーターにも、メランジテイストのものが見つけられます。メランジ糸の色合わせにこだわると、マリンテイストにも、アーバンテイストにもなるでしょう。
メンズジャケット
メランジの霜降り糸のイメージから、厚手ジャケットだけを想像しがちですが、コットン素材や、メランジ風プリントのものもあります。模様に気をつかわずにネクタイとの色合わせもしやすいので人気です。
たとえば、サマージャケットに、ブルー系の濃淡を組み合わせたブルーのコードレーン素材が人気でしたが、これからは、メランジを取り入れてさわやかに決めれば、ひときわ目立つおしゃれになります。
秋冬に定番の厚手ウール素材のジャケットにも、メランジ生地が取り入れられています。ネイビーに白の糸を織り込んだメランジのテーラードジャケットなら、オンオフあわせて活躍するでしょう。
メランジのおすすめレディースアイテムとコーデ
どんな季節でも、スリムでおしゃれに見えたいのが女性の気持ちです。メランジのニットなら薄手のものも見つけられますし、大判ショールやケープに取り入れて暖かく過ごすこともできます。
冬の寒い時期にも、厚手セーターを着込んでゴロゴロして見えるのはイヤ、また、薄手の単色で寒そうに見えるのも避けたいというと、なかなかむずかしいですが、そういう人にも便利なのが、メランジです。
TPOによって、異色系・同色系、また、毛糸か生地かなどの素材選びを工夫して、どんどん取り入れたいものです。
レディースコート
霜降り糸を使った織地のコートも定番ですが、立体的な色合いが魅力でも、合成繊維や目の粗い生地だと思ったほど防寒できなかったりで、せっかくのコートが意味を成しません。
そんなときにおすすめなのが、ダウンコートです。メランジプリントの生地を使ったダウンコートは、カジュアルな中にもおしゃれな感じがして活用できます。
また、同系色薄手のフラノのコートも、メランジの配色ならば新調した満足感が増します。上品なデザインのものは、カジュアルから少々かしこまった場まで、オールマイティ―に活用できて便利です。
ワンピース
メランジのワンピースは、素材によって、季節を選びますが、ウールニット、コットン素材、プリント生地など、カジュアルファッションに活用されています。
色の組み合わせによっては、結婚式の二次会など、パーティーファッションにも取り入れやすいです。また、フラノの柔らかい生地を選び、Aラインのワンピースにすると、上品なお嬢様を演出できるでしょう。
メランジの織物や、メランジプリントの生地なら、薄手のニット生地もありますから、やわらかく体にも沿いやすいので、ワンピースにも適しています。
レディースニット
ウールやカシミアなど、ふんわりやわらかく、かつ暖かいセーターは、一枚は欲しいものです。少々高価なものもありますが、記念の一枚になるでしょう。
一枚でさらっと着て女性的に、または、ブラウスなどと合わせてかわいらしいコーディネートにと、メランジのセーターやカーディガンを色ちがいで持っていると、工夫次第でいろいろ活用できます。
二色使いのメランジ糸のセーターなら、色に深みがあり、立体感が出ます。メランジセーターなら、女性が大きめを着ても重くなく、動きやすいでしょう。単色ニットよりも、目新しく、おしゃれ度アップです。
メランジスカート
デザインや肌触りが気に入って手に入れたスカートでも、かくしたいお肉のラインが出てしまってはがっかりです。メランジを取り入れた厚手の生地のスカートなら、体の線をカバーしつつメランジの色目も楽しめます。
トレーナー素材のメランジスカートは、伸縮性があって動きやすいのが魅力です。裏起毛で防寒対策もバッチリとなると、着ぶくれはしたくないけれども冷えるのもイヤという女性には、ありがたいでしょう。
ただ、おしゃれなメランジでも、トレーナー素材は、部屋着に見えてしまいがちです。タイツや靴の色にメランジに含まれる色の一色にすると、すっきりとしたコーデにまとめやすいので、おすすめです。
メランジパンツ
パンツは一本でいろいろなコーデを楽しみたいものです。その点、濃淡色を含むメランジは、グラデーションのコーデを組みやすいです。また、ブラック、白を含むメランジなら、合わせる色を選びません。
ツイードの質感を出せるメランジパンツは、薄手の生地でもかっちりとした印象を出せてビジネス用にも着用できます。
また、メランジプリントのスパッツやタイツは、動きやすくカジュアルにも重宝するでしょう。伸縮性に優れ、裏起毛防寒力抜群のものは、寒さに弱い女性の必需品になっています。
メランジを取り入れればファッション上級者に!
以上のように、「メランジ」の意味は「混合」で、ファッションの世界では、そのもとの意味のように、2色以上の糸をより合わせた毛糸や生地を指します。
また、メランジ糸を使った編み物や織物だけでなく、メランジ模様のプリントの生地もあり、素材によって、年中取り入れることができるので、おしゃれの選択肢として、覚えておきたいものです。
異色系メランジ・同色系メランジなどの混合する色の組み合わせや、編み物や布地など、素材を選んで、カジュアルからビジネス、フォーマルまで、様々なメランジの魅力を楽しみましょう。