夜中の空腹は偽物の食欲
夜中に空腹感があり、ついつい何か食べてしまう方も多いでしょう。夜中に食べる夜食は美味しく感じてしまい、習慣化するとどんどん脂肪が増え太ってしまいます。
夜中の夜食を我慢すれば大丈夫、と思うかもしれませんが我慢することでストレスもたまるでしょう。ダイエットにストレスがあると長続きせず、空腹の誘惑に耐えられないかもしれません。
寝る前や夜中の空腹は、偽物の空腹感なのです。生活習慣など色々な要素が原因で、偽物の空腹感を生み出しています。寝る前や夜中の空腹でも、食べて良い夜食はあるのか、太らないための食べ方などもご紹介します。ぜひ参考にしてください。
夜中の空腹の原因
夜中まで起きていると、夕食から時間が経っているから空腹感を感じると考える方も多いでしょう。夜中に空腹になる原因は、他にもあります。なぜ夜中に空腹感を感じてしまうのか、原因を知っておきましょう。
夕食が消化吸収されて空腹になった
夕食時間から時間が過ぎ、夜中に空腹を感じるのは人間なら当たり前のことです。それは夕食に食べたものが、消化吸収されて胃がからっぽになり空腹感を感じています。
夕食は寝る時間の3時間前まで、というのを聞いたことがありませんか?人間は食事をしたあとの消化にかかる時間は、胃の中では約3~5時間かかると言われています。
そのため消化吸収されて空腹を感じるのは、夕食から時間が経った夜中になります。我慢できずに夜中に夜食を食べてしまうと、さらに消化に時間がかります。消化吸収される前に寝てしまったら、そのまま脂肪となってしまいます。
睡眠不足でホルモンバランスが乱れている
睡眠時間が少なく睡眠不足になると、食欲を増進させる「グレリン」というホルモンが増えます。そして「レプチン」と呼ばれる食欲を抑えるホルモンが減少するため、夜中に空腹を感じやすくなります。
長く起きている方が痩せる、と勘違いする人は多いです。睡眠時間が5時間の人は、睡眠時間8時間の人に比べレプチンが16%少なく、グレリンが15%増加するというデータがあります。
グレリンが多くなると、高カロリーのものを好むようになります。夜中に甘いものやラーメンを食べたくなってしまうのは、ホルモンバランスの乱れから空腹感を感じるのです。
深夜のグルメ番組に影響されて我慢できない
夜中にテレビで、美味しそうな料理が並んだグルメ番組を見ることもあるでしょう。料理を食べているシーンを見たり、料理そのものの映像を見ると、空腹感を感じる時があります。
夕食が消化吸収され、ほどよく小腹が空いている状態にグルメ番組を見ると、資格情報から脳に刺激が入り食欲が増す傾向にあります。無意識のうちに食べたいという欲求が増すため、空腹感を感じます。
夜中に料理の映像や画像などをSNSで見ると、「飯テロ」と呼ばれています。美味しそうな料理を見ることによって、食欲が増して食べたくなってしまうため、そう言われています。
夜中の空腹で食べてもOKな夜食
夜中の空腹をどうしても我慢できないときには、どうしたら良いのでしょうか。ストレスがたまることで暴飲暴食になって、あとで後悔することもあるでしょう。
こちらでは夜中に我慢せずに、食べても良い食品をご紹介します。もちろん食べすぎは厳禁です。食べても良いと思うと、ストレスも溜まりにくくなるでしょう。ぜひ参考にしてください。
バナナ
値段が安く、年中販売されているため手に入りやすい果物のひとつのバナナです。バナナは食物繊維が豊富で、疲労回復効果などをもたらすセロトニンやアルギニンなどの栄養素も含まれています。
バナナは温めることで、より栄養価が高まります。温めることでバナナに含まれているオリゴ糖の整腸作用が高まり、便秘解消にも役に立ちます。
さらに温めることで甘みが増すので、夜中に甘いものが欲しくなったときにピッタリです。夜中に食べるならば、1~2本程度にしておきましょう。
ヨーグルト
ヨーグルトは乳酸菌がたくさん含まれており、腸内環境を整える効果があります。ヨーグルトを夜に食べることで、カルシウムが体内の脂肪と結びつき、翌朝の排泄を促しやすくします。
夜中の空腹には、我慢せずに食べられるヨーグルトはおすすめです。温めてホットヨーグルトにすると、寒い冬でも身体が温まり、より腸内環境を整えやすくなります。ダイエットに便秘は大敵ですので、普段からヨーグルトを取り入れるようにしましょう。
豆腐
豆腐はサッパリしていて、消化にも優しい食品のひとつです。豆腐にはコレステロールを下げてくれたり、腸内環境を整えてくれる栄養素が含まれています。
低カロリーで栄養価も高く、調理方法もたくさんある人気食品です。おすすめレシピとしては、湯豆腐にしたり豆腐茶漬けにするなど、簡単でしっかりと味付けをするとことで、満足感が得られるでしょう。
ゆでたまご
冷蔵庫に常備している方も多い食品といえば、卵でしょう。卵はタンパク質やカルシウム、ミネラルやビタミンなどバランスよく栄養素が含まれています。
卵はたくさん食べすぎてはいけないと昔は言われていましたが、今は1日に3~5個食べても良いと言われています。しかし血圧が高い人は控えるようにしましょう。
夜中の空腹感には、ゆでたまごはピッタリです。ゆでたまごは1個食べるだけでも腹持ちが良く、1個あたり90kcalと低カロリー食品です。マヨネーズや塩をつけすぎないように気を付けましょう。
ささみ
ささみはダイエット食品としても有名で、高タンパクで低カロリーの人気食品です。鶏肉の中でも脂肪が少ない部分なので、夜中の空腹感にはおすすめのです。
ささみは蒸してサラダにしたり、味噌汁などスープにするとお肉の満足感を得られるのでおすすめです。スープは身体が温まるので、良い睡眠効果を得られるでしょう。
もやし
もやしは安くて料理のかさ増しにも使える、万能野菜のひとつです。食物繊維が多く、夜中の空腹を紛らわせるにはピッタリの食材です。ボイルしてポン酢をかけたり、キムチをあえるなど手軽に使いやすく美味しいもやしはおすすめです。
夜中の空腹で食べるとNGな夜食
夜中の空腹時に食べてはいけない夜食をご紹介します。食べて良い食品に比べて、食べてはいけない食品はカロリーや脂質が高いものが多いです。
夜中に誘惑に負けて食べてしまうと、脂肪が増えてしまい後で後悔します。太るのは簡単ですが、ダイエットは痩せるのが大変です。食べてはいけないNG夜食には注意しましょう。
糖質が多い食材
夜中に糖質が高い食品を食べてしまうと、脂肪分が増えてしまい太る原因になります。糖質が高い食品は、炭水化物が多く、食パンやご飯や麺類などは注意です。
ダイエットで人気の糖質オフのやり方では、1日の塔質量は10g以下にすることが理想的と言われています。例えば食パン4枚切り1枚の塔質量は、約40gもありますので避けましょう。
ご飯は茶碗に軽く1杯で糖質量は約55gです。どうしてもご飯を食べたいのなら、茶碗半分にするなど量を減らしましょう。砂糖やみりんなどの調味料も糖質量が高いので、使う際には量に気を付けましょう。
アブラナ科の野菜
寝る前に食べるのに適していないのが、ブロッコリーやカリフラワーなどのアブラナ科の野菜です。野菜だから夜食も大丈夫と思うかもしれませんが、アブラナ科の野菜は不溶性繊維が多く、消化に時間がかかります。
消化時間がかかるということは、胃が睡眠時も活動することになってしまい、身体は休まりません。アブラナ科の野菜を摂るならば、ランチにするなど早めの時間に摂りましょう。
炭酸飲料
炭酸ジュースや酎ハイなど、夜中に飲みたくなることもあるでしょう。食べ物を食べずに、飲み物だけなら太らないだろうという考えは間違いです。炭酸ジュースにはたくさんの砂糖が含まれており、カロリーも高いのです。
どうしてもお酒や炭酸ジュースを飲みたい場合は、太らないようにするために量を少なくしましょう。夜中でも空腹感を紛らわすのには、無糖の炭酸水がおすすめです。
赤身肉
ささみや胸肉などの白身肉とは違って、ステーキや牛ミンチなどの赤身肉は夜中に食べるのは避けましょう。赤身肉にはプロテインが多く含まれており、消化するのに時間がかかります。
消化時間がかかるということは、睡眠中にも消化活動をしているため身体が休まらず良い睡眠に繋がりません。タンパク質を摂るのは大事ですので、夜中ではなく昼間にしっかり摂るようにしましょう。
ダイエット中に夜食で太らないための対処法
夜中や寝る前に食べて良い食品があることを理解したところで、夜中に食べるときに気を付けるべきポイントをご説明します。食べる時間帯や調理法などに気を付けることで、太らないようにすることができます。ぜひ参考にしてください。
食べる時間帯を気をつける
寝る前の夜食を食べるのならば、時間帯も気を付けておくべきでしょう。午後10時~午前2時までは、脂肪の蓄積作用がある「BMAL1」というタンパク質が増加する時間帯です。
夜中の時間帯に食べるということはBMAL1が最も増加してしまうため、食べたものがそのまま脂肪にかわりやすくなります。食べるのならば寝る前の3時間前までに済ますことで、太らないようにできます。
あたたかい夜食を食べる
冷たい食べ物を夜中に食べるよりも、温かいスープや飲み物を飲むことをおすすめします。温かいスープを飲むことで胃に優しく、満腹感も得られやすくなります。
スープはインスタントなど具が少なめのものにしましょう。寒い冬でも身体が温まりおすすめです。塩分が多いスープは翌日のむくみの原因になるため、薄めの味付けになるように気を付けましょう。
よく噛んで食べる
「食べる時は30回噛みましょう」と聞いたことがあるかもしれません。早食いは胃の負担になり脂肪を蓄積しやすくなってしまうため、食事はしっかりと噛んで食べることが大事です。
食事は食べ始めてから20分後くらいに満腹感を得られると言われています。そのためゆっくり噛むことで、少量の食事で満足しやすくなり、寝る前の夜食にちょうど良いでしょう。
睡眠につながりやすいものを食べる
寝る前にこってりしたものを食べてしまうと、胃に負担がかかり良い睡眠に繋がりません。心も身体もホッとほぐしてくれるような夜食をとることが、睡眠の質を上げてくれるでしょう。
たとえばハーブティーやホットミルクなど、温かい飲み物は空腹も紛れて身体も温まります。温かい飲み物は寝る前の空腹時だけでなく、そのあとの睡眠にも良い効果があります。春雨ヌードルなど、食べるスープもおすすめです。
夕食である程度糖質を摂る
夜中に空腹感がこないように、夕食のときにある程度の糖質を摂っておくことも大事です。夕食は炭水化物を抜いておかずだけを食べる方も多いですが、夜中に糖質を欲してしまいやすくなります。
少量のご飯をおかずと一緒に摂ることで、満腹感と満足感を得られるでしょう。夜中に糖質を摂ってしまうことを避けやすくなります。ぜひお試しください。
胃腸に負担がかかる食事を控える
こってりしたラーメンや刺激が強いものは、寝る前に食べるのは避けましょう。唐辛子などの辛みは消化時間がかかるだけでなく、胃の負担にもなります。胃に優しいものを食べることで、消化時間を少なくして睡眠に繋げやすくなります。
朝食を食べる習慣をつける
夜中や寝る前に食べてしまったので、太らないように朝ごはんを抜くという方もいるかもしれません。しかし朝ごはんを抜くのは得策ではありません。朝ごはんをしっかり摂ることは、エネルギーを生み出します。
エネルギーが不足すると、朝から身体がしんどくなってしまったりやる気が出なかったりと、不調になりがちです。身体が不調になるとホルモンバランスも崩れてしまい、夜中まで起きてしまうという悪循環に陥ります。
朝ごはんはバランス良くしっかりと食べて、気持ちの良い1日を迎えましょう。寝る前に夜食を食べたとしても、朝ごはんは抜かずにしっかりと摂ることが大事です。
夜中・寝る前の夜食は食材・調理法に気をつけよう
夜中の空腹感はダイエットの大敵ですが、食べても良い食材があります。無理なダイエットは継続しにくく、リバウンドの危険性もあります。温かいスープにするなど調理法や食材を上手く活用しましょう。太らない身体を維持できるように、夜中の夜食も気を付けましょう。