大雑把な人ってどんな人?
大雑把な人とはどんな人なのでしょうか。大雑把な人、というといい加減で細かなところまで気持ちが行き届かない人、いいかげんな人、といったマイナスなイメージにとらわれがちです。大雑把な人というのは、本当はどんな人なのか、その性格や特徴を見ることで、その人の本質を探っていきます。
「大雑把」の意味とは
大雑把という言葉の意味は、細かなところまで注意が行き届かない様子、という意味と、細かな点は無視して全体を大きくつかむ様子、という2種類の意味があります。
前者は仕事面でマイナスなポイントで、ミスが多いことを指摘される特徴です。「大雑把な性格だから任せておけない」とか、「大雑把な人だからミスが多い」などといったマイナスの要因で語られることが多いでしょう。
後者は性格を示すものというよりも、相手に説明をするときに使うことが多い要素です。「大雑把に言うなら」「ごく大雑把な言い方をすれば」などという言い方で、全体的なことをつかんで相手に話す時の例え文句のように使われます。
大雑把の由来
「大雑把」という言葉の由来は、「薪雑把(まきざっぽ)」という言葉にあると言われています。「薪雑把(まきざっぽ)」とは、すぐにほどいて燃料として使うので、とりあえずざっくりとまとめてあるだけの薪のことを意味します。
いくらすぐに使うからといって、とりあえず結わうこともせずに、適当にまとめただけという意味です。とても雑な印象をうける言葉です。
「大雑把」の類語
大雑把の類語には、「大らか」や「豪快」といったプラスのイメージの言葉から、「粗雑」といった荒っぽいイメージの言葉まで幅広くあります。「大雑把」という言葉は、その状況に応じて使い方や意味が変わる言葉です。
ここでは、大雑把の類語であるこの3つの言葉がどのような状況で使われているのか、どのようなイメージをもたらすかについて、詳しくご紹介していきます。
類語①大らか
大雑把の類語のひとつ「大らか」には、細かなことにはこだわらない様子を称える意味があります。つまり誉め言葉として使われることが多いです。
似た形の言葉に「大まか」がありますが、「大まか」には、大体のところを抑えるだけで、細かいところまでは及ばない様子を表していて、使い方が異なります。対して「大らか」とは、その人となりを表す言葉です。
類語②豪快
大雑把の類語2つ目は「豪快」です。「豪快」のそもそもの意味は、スケールが大きくて、他に比べるものがないという印象を与える様子を表します。
大雑把の2つ目の意味である、全体を大きくつかむ様子が「豪快」さとしてとらえらえるイメージです。こちらも誉め言葉として使われている印象です。
類語③粗雑
大雑把の類語「粗雑」には、細かいところまで注意が行き届いていない様子、とう意味があります。荒っぽいイメージの言葉ですが、「大雑把」の「雑」という言葉に、そのマイナスイメージが含まれています。
大雑把な人の性格的特徴
それでは大雑把な人の性格的特徴について、ご紹介していきます。大雑把と言われる人には、どのような特徴があるのか上手くつかんでおくことで、上手な付き合い方が見えてきます。5点にまとめていますので、チェックしてください。
細かいことは気にしない
大雑把な性格の人は、細かなことは気にしません。性格的に、あまり他人の細かなところまで気にならないので、悪いところをつつくようなことはしません。また、何か衝突が起きても、その場のこととしてすぐに水に流すことができるので、後に禍根が残らず付き合いやすい性格とも言えます。
細かいことは気にしない、というととてもプラスの良いイメージです。しかし仕事面において細かいところをチェックできていないと、ミスを防ぐという意識に欠けると捉えられてしまうこともありますので、注意が必要です。
人や物にあまり興味がない
大雑把な性格の人は、人や物にあまり興味がありません。全く無関心とまではいえませんが、どちらかと言えば、良くも悪くもマイペースな部分が強いと言えます。自分の考え方を優先することが多いので、相手の評価や考えをあまり気にすることがない、という特徴があります。
気持ちをすぐ切り替えられる
大雑把な性格の人は、すぐに気持ちを切り替えることができます。なにか失敗しても、まあいいか、と気持ちをすぐに切り替えることができるので、チャレンジ精神が旺盛な方が多いのも特徴です。
逆に諦めも早い場合があります。チャレンジしてみたものの、これは無理だなと思ったらサッと手を引いたり、物事に固執しないので、周囲が振り回されることもあります。
仕事のミスが多い
大雑把な人は、細かなところまで目が行き届かなかったり、他人の心の機微に鈍感なので、仕事面においてミスを犯してしまう頻度が多いです。特に書類の見直しや、順序立てて計画を立てるといった、細かな仕事に不向きなので、周りのサポートが必要です。
整理整頓が苦手
大雑把な人は不器用な人が多いため、整理整頓や片付けが苦手な方が多いです。会社のデスクには、常に書類が山積みだったり、はたから見たらゴミが散らかっているような部屋でも気にせずに過ごします。
そのため失くしものが多かったり、提出物の管理が上手くできないこともあります。物を適当に置いて、後でどこへ行ったか分からなくなるのは日常茶飯事で、プライベートでも買い物したものを把握せずに同じものを何個も買ってしまうということをやりがちです。
大雑把な人の長所
大雑把な人の性格の特徴をご紹介してきました。ここからは、大雑把な人の長所についてご紹介します。大雑把とはいえ、人によっては良いところも悪いところも様々です。マイナスのイメージだけではなく、長所をチェックすることで、違った一面も見えてきます。
集中力が高い
大雑把な人には、集中力が高いという一面もあります。逆に言えば、何かに集中していることにより、他のことに対して雑になっているとも言えます。
集中しすぎてしまい、周りの人が引いてしまうこともあるほどです。大雑把な人は、多くの物事をそつなくこなすというよりも、ひとつのことに集中し続ける力をもっています。職人肌気質とも言え、立派な長所です。
どっしりしている
大雑把な人は、自分の意見や考えを大事にするので、人の意見に左右されません。そのような姿勢は、どっしりとしているように見えて、とても信頼できる、頼りになる姿に目に映ります。
また人との付き合い方も、さっぱりしていて悪口を言い合うことを好まず、他人の噂話を信じたり、人を陥れようとしたりというような姑息な手段をとりません。こうした点も素晴らしい長所と言えます。
全体を把握できる
大雑把な人の細かなところまで気にしない姿勢も、長所として外せません。プライベートでもオフィスにおいても、全体を把握できる力は如何なく発揮されます。細かな物事や人間関係に気を留めずに、物事を遂行できる人というのはとても頼りになります。
他人の目は気にしない
他人の目を気にしないところも、大雑把な人の長所です。他人の目を気にせずに、自分らしくライフスタイルを送れます。他者にのめりこんだり、興味をもって執拗に迫ったりすることがないので、一見淡泊にもみられがちですが、自分が信頼する人と決めたら、裏切らずについてきてくれることでしょう。
大雑把な人の短所
ここでは大雑把な人の短所について、まとめています。長所と短所は紙一重な点もありますが、人間関係において、相手の長所短所を把握しておくことは、上手く付き合う上で外せない点です。
短所を上手くカバーすることで長所にもなりえますので、大雑把な人はもちろん、大雑把な性格の人に振り回されている周囲の人も、ぜひチェックしておいてください。
不注意によるミスが多い
大雑把な人の短所1つ目は、とにかくミスが多い点です。大雑把な人は、とにかくスピード感を重視する傾向があります。細かなところまで目が行き届かないのはもちろんですが、計画性がないので、終わってみるとミスを連発していたなんてことが多々あります。
オフィスでは、ひとりのミスが大きなミスを生むこともありますので、大雑把な人にはよく自覚してもらう必要があります。大雑把な人は、細かなミスを起こしても、全体の流れを見て些細なことだと感じ、態度を改めないこともありますので、責任を感じるように強く言う場合も必要です。
人への気遣いがない
大雑把な人の短所として、人への気遣いがないところも挙げられます。基本的に大雑把な人は自分中心に物事を考えるので、周囲の人への影響などを考えません。
言い方を変えると、マイペースとも言えます。周囲のペースに合わせることをしないので、相手を振り回しがちです。またそのことに気づいてない場合も多いので、度が超える場合は周囲が注意する必要があります。
見切り発車が多い
大雑把な人の短所として、見切り発車が多い点も挙げられます。計画性のなさ、マイペースに伴い、物事をあまり深く考えずに行動に移すことが多いです。細かな計画性を優先するよりも、まず実行に移すことを好みます。
計画を実行に移すスピード感は、ビジネス面において長所でもあります。しかし、チームで仕事をする場合は、自分の身勝手な行動で相手に迷惑をかけることもあるので気を付けましょう。
物を無くしやすい
大雑把な人は物を失くしやすいという点も、短所として挙げられます。物を定位置に返さない、置ける場所に置いておくという風に、物に対しても大雑把に振る舞っていると言えます。
見た目にはきれいそうなクローゼットの中も、ごちゃごちゃになっているなんて言うことは日常茶飯事です。その中でも大雑把な人はどこに何があるか把握しているので、他人に片付けられることを嫌います。
大雑把な人との付き合い方
大雑把な人の長所と短所を見てきました。この2点を踏まえて、大雑把な人との付き合い方を考えていきましょう。誰でも自分をわかってくれる人との出会いは、かけがえのないものです。
もし相手が大雑把な人でも、自分にとってとても大事な人なら尚更関係性を良好なまま保持していきたいところです。これから紹介する以下のことに注意しておくと、お付き合いがスムーズにいきます。
良いところを褒める
大雑把な人に対しては、とにかく積極的に褒めてあげるのが効果的です。大雑把な人は、他人の言葉をあまり深く考えないので、そのままの言葉で受け止めます。まずはシンプルに評価し、その経過を見つつ細かなところを指摘してあげましょう。
よく言えば純粋、悪く言えば単純ですが、その素直さはとても魅力的で好ましい印象を受けます。大雑把な点は変わらずとも、一生懸命に取り組み、自分らしい結果を残してくれるでしょう。
自分とは違うことを理解する
大雑把な人と付き合うことに限らず、人間関係において相手は自分と違う人間なのだということを理解するのは大切です。特に相手に自分にはないものを求めてしまうという方は、自分の持っている常識が、相手にとっても常識ではないことを理解する必要があります。
大雑把な性格が活かされる仕事を頼む
大雑把な性格だからこそ、任せることができる仕事もあります。細かな仕事でミスを連発している同僚も、思い切りの良さ、決断力を活かした仕事を与えてあげれば、しっかりと結果を残してくれます。
友人関係においても、何か決断を迷っているときに、大雑把な人に相談すれば、必ずポジティブな方へ背中を押してくれます。人付き合いが良く、行動力に富む大雑把な性格の友人なら、自分の気持ちが沈んでいる時にも場を明るく盛り上げてくれるでしょう。
あまり期待しない
大雑把な人との付き合い方に戸惑っているという方は、勤勉で細やかな配慮ができる方が多いです。人は自分と違う性格の人ほど戸惑い、苦労するものです。そのような方が大雑把な人と付き合う時に気を付ける点は、相手に過度に期待をしないということです。
特に自分と同じくらいの結果を相手に求めることは、自分のイライラや疲労感をアップさせるだけなのでやめましょう。どんどん相手が嫌いになったり、目につくことが多くなったりしてお互いの関係が上手くいきません。
相手に過度な期待を求めず、ハードルを下げましょう。結果として、ハードルを少しでも上回れば、嬉しさもひとしおです。相手のプレッシャーを取ることで、自分にも余裕を持たせることで、関係も良い方向に向かいます。
見方を変えてみる
大雑把な人の性格が気になる、という方は見方を変えてみましょう。具体的には、その人の目につく部分を逆に面白いと捉えて楽しんでみるという方法です。
今まで目についていた点も、その人の魅力として見ることができれば、付き合い方も変わります。面白さやチャーミングさなどを感じ取れれば、大雑把な人とも楽しく時間が過ごせるでしょう。今まで感じていたイライラやストレスが嘘のように解消されます。
大雑把な人の特徴を理解して上手に付き合おう!
大雑把な性格の特徴や長所、短所、付き合い方についてご紹介してきました。大雑把な性格の特徴の人は割とマイペースなので、付き合いにくいと感じる方も多いでしょう。相手の性格を知り、人間関係をスムーズでストレスフリーなものにしましょう。