洗濯表示の「F」の意味とは?「P」との違いや正しい洗い方をチェック!

洗濯表示の「F」の意味とは?「P」との違いや正しい洗い方をチェック!

洗濯表示で見かける「F」という文字、これは一体どういうこと?と感じたことのある人もいるでしょう。本記事では洗濯表示に見られる「F」の意味と類似の記号との違いについて、また「F」表示がある際の正しい洗濯方法について説明していきます。

記事の目次

  1. 1.洗濯表示の「F」はどんな洗い方のこと?
  2. 2.洗濯表示とは
  3. 3.洗濯表示の「F」の意味
  4. 4.洗濯表示に「F」があると家では洗えない?
  5. 5.洗濯表示「F」の家での洗い方
  6. 6.洗濯表示「F」を理解して正しい洗い方をしよう!

洗濯表示の「F」はどんな洗い方のこと?

Photo bystevepb

洗濯表示の「F」とは、ドライクリーニングを行う際に使用できる溶剤が何かを示す記号のことです。ドライクリーニングに関する洗濯表示には「F」の他にも「P」というものもあります。ここからは洗濯表示の読み方や洗濯方法、具体的な洗い方についても説明していきます。

洗濯表示とは

Photo byKaoruYamaoka

普段着る洋服の内側のラベルについている洗濯マークは衣類の取り扱い表示を意味しており、これが通常「洗濯表示」と呼ばれています。大事な洋服を長く着られるようにするために必要不可欠な洗濯時のルールが記号の形で表示されているのです。

2016年に世界共通に

Photo byOpenClipart-Vectors

この洗濯表示が世界共通の国際規格(ISO)の記号と同じ規格へ変更となったのが2016年です。主に洗濯、漂白、乾燥、アイロン、クリーニングの仕方を表示する5つの記号で表示する仕様に変わり、それまでの文字情報がなくなり、簡略化された記号のみとなりました。

また国際規格への変更により、洗濯の強さや水の温度等も細分化された表示となり、それまで22種類だった洗濯表示の記号が41種類へと大幅に増加しています。

最適な洗い方がわかる

Photo bymoerschy

洗濯表示の記号がそれまでの22種類から41種類へ大幅に増加したことは何を意味するかというと、今までよりも多くの洗濯方法の中から、手持ちの衣類に合ったより最適な洗濯方法を選ぶことができるようになったということです。

これまでと比較して、その衣類に合った最適な洗い方を洗濯表示が示してくれるようになったとも言えます。言い換えると、世界標準で洗い方を示してくれるようになったということです。

洗濯表示の「F」の意味

Photo byPeggy_Marco

従来の洗濯表示では、ドライクリーニングについては「できるか、できないか」についてのみ表す表示でした。洗濯表示が世界共通の規格へと変更される際に、「ドライクリーニングについてどのように行うかを表す方法についてのマーク」が付けられるようになりました。

ドライクリーニングをするときの方法

Photo byRyanMcGuire

そのうちの一つに「F」マークがあります。「F」マークは「石油系溶剤でのドライクリーニング可」という意味です。ドライクリーニングと言えば家庭では行わず、クリーニング店で行うことが殆どですので、主にクリーニング店向けの情報です。

しかし、洗濯表示にこの「F」マークと並んで「桶マーク」が表示されている場合には、家庭での洗濯も可能です。ドライクリーニング表示があっても、状況に合わせて家庭で洗濯も可能ですし、型崩れを避けたい服なのでクリーニング店に出すということもできます。

但し、「桶マーク」にバツの表示があるものは家庭では洗濯できません。この表示がある場合にはクリーニング店に出しましょう。

「P」との意味の違い

Photo byPeggy_Marco

「F」マークが「石油系溶剤でのドライクリーニング可」という意味であるのに対して、「P」マークは「石油系溶剤及びパークロロエチレンでのドライクリーニング可」という意味となります。クリーニング店が「F」や「P」の表示を確認し、どの溶剤を使って洗うかを決める重要な情報源となっています。

「W」の意味は?

Photo byPeggy_Marco

「W」は「ウェットクリーニングが可能」という意味を表します。ウェットクリーニングとは、「洗浄液として水を使い、洗濯物の化学的・物理的ダメージを極力抑えた状態で行う洗浄方法」のことです。水を使わずに溶剤を使うドライクリーニングとの違いはここにあります。

化学的ダメージの例としては、水による洗濯により衣服の色が抜けることが挙げられます。また物理的ダメージの例としては、例えばウールやシルクといった素材では水やクリーニングの機会の影響を受けて、縮んだり型崩れを起こすことが挙げられます。

本来はこのようなリスクを回避するためにドライクリーニングが行われるのですが、このウェットクリーニングは本来ドライクリーニング適応の洗濯物の水溶性の汚れを落とす為の水処理方法として生まれたという経緯があります。

洗濯表示に「F」があると家では洗えない?

Photo byPeggy_Marco

ここまでの本文で「F」マークとは「石油系溶剤でのドライクリーニング可」という意味であることと、この「F」マークや「P」マークはドライクリーニングを行う際に、どのような溶剤が使用可能かということを判断する上でクリーニング店にとっては重要な情報ということを述べました。

ドライクリーニングは家庭で行う機会はほぼなく、主にクリーニング店での取り扱いになる旨についても触れましたが、それでは洗濯表示に「F」や「P」マークが表示されている衣類は家庭で洗濯することはできないのでしょうか?

桶マークが表示されていれば洗濯可能

Photo byJazella

洗濯表示に「F」や「P」のマークが表示されていても、洗濯表示に同時に「桶マーク」が表示されている場合には、家庭でも洗濯が可能なので、必ずしもクリーニング店に持ち込む必要はありません。

「桶マーク」が表示されていると、そのイラストのイメージから「手洗いであれば家庭でも洗濯できる」と思う人もいそうですが、2016年から採用された新しい洗濯表示では「桶マーク」は「家庭の洗濯機で洗える」ことを意味します。

「桶マーク」には桶のイラストのマークの他に、「桶のイラストに手のイラストも一緒に写っている」マークもあります。手のイラストがマークに表示されている場合は、洗濯機ではなく、「家庭で手洗いができる」意味となります。

桶に×マークは家での洗濯はNG

Photo by seishin17

「桶マーク」と「桶マークに手のイラストが一緒にあるマーク」について説明してきましたが、ここでもう一つ、桶マークに絡み注意が必要なマークがあります。桶に×がついたマークが表示されている場合には、「家庭での洗濯は不可」という意味となります。

桶マークのイラストを見て家庭で洗濯できる!と早とちりしてしまいそうですが、×マークがついている時は「桶マーク」の衣類とは違い、家庭での洗濯には向かない衣類です。実際に洗濯する前に洗濯表示をしっかり確認するように気を付けましょう。

洗濯表示「F」の家での洗い方

Photo byRyanMcGuire

ここまでで洗濯表示の「F」マークはドライクリーニングの際の取り扱い可能な溶剤の種類を示すものであることを説明した上で、洗濯表示に桶マークがついている衣類については、家庭でも洗濯可能ということを述べてきました。

ここからは実際に「F」マークの洗濯表示がある衣類について、家庭で洗濯をする場合にどのような確認が必要か、また注意するべき点についても説明していきます。

洗濯表示を理解して洗う

Photo byClker-Free-Vector-Images

洗濯表示が「F」マークの衣類が本当に洗えるかどうかについては、前述した通りまず桶マークがあるかどうかを確認した上で、その桶マークに×がついていなければ家庭で洗濯しても大丈夫です。

「F」マークがついていても、桶マークや手洗いマークがついていれば安心して家庭でも洗えますので、衣類の洗濯方法に迷った場合には、まず第一に洗濯表示をきちんと確認することから始めましょう。

「F」マークのついている洗濯表示を確認する際には桶マークがついているかについてもそうですが、他にも確認しておくべき付加情報があります。以下ではこの付加情報の確認の仕方と洗い方に関する注意点について説明します。

桶マークの数字の意味

Photo byClker-Free-Vector-Images

桶マークに表示されている数字は、洗濯をする温度、即ち洗濯に使う水や洗剤の温度を意味します。この数字の解釈の仕方については正しい意味を知っておく必要があります。

例えばこの数字が「30」と表示されていた場合、どのような解釈がされる可能性があるでしょうか?人によっては「この衣類は30度で洗うことという意味なんじゃない?」と考える人もいそうですが、これは違います。実際には洗濯温度の「上限」が30度であることを意味します。

従って、洗濯表示に「30」と表示されている場合には「30度以下で洗濯してください」という意味となります。「適温が30度」だとか、「30度くらい」等という解釈とは明確な違いがあるので気を付けましょう。

桶マーク下の横棒ラインの意味

Photo by Hey Paul Studios

桶マークの下に横棒ラインが表示されていることがあります。この横棒ラインの意味は洗濯をする際の洗う強さ、すなわち水流の強さを示しています。下線が1本の時は「洗濯機で弱い洗濯ができる」、下線が2本の時は「洗濯機で非常に弱い洗濯ができる」ことを意味します。

つまり桶マークの下に横棒ラインが表示されている際には、洗濯の強さに注意が必要です。誤って洗濯機でガシガシ洗ってしまうと衣類を傷めてしまうことにも繋がりますので、注意しましょう。

洗濯表示「F」を理解して正しい洗い方をしよう!

Photo bywilhei

本記事では洗濯表示の「F」がどのような指示を表すのか、「P」とはどのような違いがあるのか、また国際標準への対応に伴う洗濯表示の変遷や最適な洗い方を選ぶ方法について説明してきました。

「F」は基本的にはドライクリーニングの際の指示記号で、主にクリーニング店用の表示ではありますが、洗濯表示に「F」とあっても、一緒に桶マークも表示されている衣類で、洗濯機を使う際の注意点を守れば家庭で洗濯を行うことも可能です。

洗濯表示が変更されて最初は取り扱いに戸惑うこともあるかもしれません。ですが洗濯表示が細分化されたことにより、衣類にとって最適な洗濯方法を選べるようになったということです。この機会に洗濯表示をしっかり覚えて、大切な衣類を適切な方法で扱えるようになりましょう。

Emma
ライター

Emma

趣味は楽器演奏(ピアノ)、グルメ(料理する方と食べる方と両方)、手ごねパン作り。旅行も大好きです♪常に美味しいものを求めてアンテナ張ってます。休みの日はのんびりピアノ弾いたり、パンをこねたりしています。

関連するまとめ

人気の記事