世帯年収の平均【世帯全体】
「世帯」の一般的な定義は住居、及び生計を共にする人たちが、実際に同一の住居で同居し、生計を同じくする者の集まりとされてします。「世帯」の他に「所帯」という言葉もありますが、意味は全く同じ同義語です。「世帯」は一般的に分かり易い言葉にすると「家族」のようなります。ここでは、日本の年代別の世帯年収の平均について説明します。
世帯全体の年収は560万円程度
厚生労働省の最新のデータによると、日本の世帯年収の平均は1世帯当たり約560万円程度だと言われています。ただ、勿論この数字は住む地域や世帯の形態によって異なるのは明らかであり、あくまで平均の世帯年収です。また世帯の形態には年代別によって、様々なケースが考えらると言えるでしょう。
一般的に考えられるのは、夫婦2人と子供2人といった4人で同居しているケースや、その他にも母子家庭で母と子供2人で同居しているケース、または高齢者の両親と2世帯で同居しているケースや高齢者のみの単身または2人以上で同居している世帯なども考えられます。
また、額面年収560万円の場合、手取り年収は450万円程になり、手取りの月給額は約37.5万円になります。またこれらの年収も年代別で変わってきます。
世帯年収の中央値は420~430万円
先述で、日本の世帯年収の平均は560万円程度だと説明しましたが、この数字が中央値になってくるとかなり変わってきます。中央値とは年収のデータを小さい順、あるいは大きい順に並べた際に真ん中にくる値です。中央値は年収のデータの真ん中の値なので、給料が著しく低い人も高い人もいる中で、中央値を採用した方がより現実的だと考える人もいます。
例として5人の年収がそれぞれ、300万円・350万円・700万円・850万円・4000万円だとすると、平均値は(300+350+700+850+4000)÷5=1240となり、この5名の平均年収は1240万円になりますが、実際にこの中で1240万円以上の年収の人は1人しかいない為、この5人の平均年収が1240万円と言われても違和感を感じる人もいると言えるでしょう。
しかし、中央値を採用した場合、この5人の中のちょうど真ん中にある年収700万円が中央値になり、より現実味のある数字だと言えるでしょう。従って中央値は、平均年収よりも実感に近い数値であるとされています。
以上を踏まえた上で、日本の世帯年収の中央値は420万円から430万円という調査データがあり、これは平均年収の560万円より100万円以上少ない為、日本の世帯年収は世帯によってかなりバラつきがあると言えます。また、額面年収430万円の場合、手取りの年収は約350万円程になり、手取りの月収は約29万円になります。
世帯収入の地域別にみる中央値
先程「中央値は、平均年収よりも実感に近い数値であるとされている」と記しましたが、参考までに地域別の世帯収入の中央値を紹介します。まず東京の世帯収入の中央値は約572万円です。そして大坂の世帯収入の中央値は約480万円で、北海道での世帯収入の中央値は407万円とされています。
このように世帯年収の中央値も東京都と北海道では実に200万円近い差があり、平均値と同じく地域によってかなり異なることが分かります。また20代から50代と年代別でも大きな違いが見られます。
世帯年収の分布
中央値の説明の際に、日本の世帯年収にはバラつきがあると記しましたが、日本の世帯年収の分布はどのようになっているのでしょか。データに基づくと、世帯年収が0~400万円の世帯が全体の約45%、そして400万円~700万円の世帯が約26.9%、そして世帯年収が800万円以上の世帯が33.1%となっています。
日本の平均世帯年収は約560万円なので約61%の世帯が、平均を下回っているということになります。このデータから考えられるのは、日本の平均世帯年収は年代別、地域差などでかなりのバラつきがあり、更に言えば貧富の格差がかなりあると言えるでしょう。
世帯年収の平均【世帯数別】
つぎに、世帯年収は世帯数によってどのように変わるのかを説明します。冒頭で記した通り、世帯には様々な形があり、例として共働き夫婦の世帯、子供がいる世帯、または母子家庭や高齢者のみで同居がないケースなどが考えられます。ここではそれぞれの世帯の環境やケースによってどのように世帯年収が変化するのかを説明します。
共働き夫婦の世帯年収
2017年に総務省が発表した「就業構造基本調査」によると、子供の有無関係なしに、夫婦が同居している世帯の共働きの割合は日本全国で1200万世帯あり、全体の48.8%を占めています。それに対し専業主婦の世帯は約640万世帯と、年々減少傾向にあります。実に専業主婦の世帯に対し夫婦共働きの世帯は数にして約2倍の世帯数であることが分かります。
2017年の総務省の家計調査によると、共働き世帯の平均年収は約730万とされています。夫婦共働きでの稼ぎの内訳は、世帯主の平均年収は約530万円で、配偶者の平均年収は約200万円となっています。平均年収730万円ということは月収にして約60万円になります。
また、額面での平均年収730万円は、実際はそこから税金や、社会保険などが引かれるので、実際の手取り年収は約600万円で手取りの月収は約50万程と言えるでしょう。
共働き夫婦の世帯が増え始めた理由は主に4つあるとされています。まず1つ目は、共働きの世帯の方が安定した収入を確保できるという点です。これにはバブル崩壊後の日本経済の悪化による、世帯主の平均年収が落ち込んでいるのが主な原因だとされています。実際にバブルが崩壊した1990年代から共働き夫婦の世帯が一気に増え始めました。
2つ目の理由として、世帯主の収入のみで生活することはできるが、老後の生活、子どもへの教育費といった将来を見据えて2つ目は、貯蓄志向の世帯が増え始めたことが挙げられます。
そして3つ目の要素として、1985年に男女雇用機会均等法が制定されて以来、社会全体が女性が働きやすい環境になってきたという理由も考えられます。社会全体が女性に対する差別がなくなり、更に福利厚生などの待遇が徐々に良くなっていき、その結果として妊娠・出産後も職場復帰がしやすくなり、女性の労働人口が増えたと言えるでしょう。
最後に、グローバリゼーションが進むにつれ、主に欧米での考え方が広まり、今まで封建的であった日本社会が所謂「多様性」を認めることにより、女性が働くことに対しての考え方が変わった、という理由があります。
子供あり家庭の世帯年収
つぎに20歳未満の子供が同居しているケースについて説明します。子供が同居している場合、当然教育費が掛かります。一般的に、子供の教育費として、小学校から高等学校までの学費は、全て公立であればは15年で平均約540万円、対して全て私立なら平均約1770万円掛かると言われています。これに加えて、塾や習い事といった支払いも発生します。
平均的な、子供がいる世帯での平均年収は約740万円のとされており、内訳は、世帯主が平均約年収500万円、そして同居している配偶者が平均約240万円といった内訳が多いとされています。年代別では30代~40代が多いとされています。
母子家庭の世帯年収
厚生労働省発表の「全国母子世帯等調査結果報告」から発表された母子家庭の年収データによると、母子家庭の平均年収は約290万円程だとされています。この内訳で、実際に母親が働いて得る収入は約240万円程で、残りの約50万円は国からの補助金です。母子家庭に対する国からの補助金は3つあり、「児童手当」「児童育成手当」「住宅手当」があります。
母子家庭で扶養している子供が20歳未満の場合、1か月にこの3つの補助金の合計42,000円を受け取ることができます。これを年間ベースに換算すると50.4万円となり、母親の年収と合わせた金額が平均約290万円とされています。
全国の平均世帯年収は約560万円程なので、年代別にも異なりますが、母子家庭の平均世帯年収の約290万円はほぼ一般の平均世帯年収の50%弱になります。
高齢者のみで同居なしの世帯年収
現在の日本社会の中で「高齢者」と呼ばれるのは、年代別で言うと65歳以上の人と定義されています。高齢者の世帯は、年々増え続けており、現在では約1,270万世帯にも上り、これはすべての世帯の総数が約5,000万世帯ですので、高齢者の世帯はそのうちの約25%にあたり、今後もこの数値は伸び続けていくと考えられています。
しかし、この約1270万の高齢者世帯は、同居人や配偶者がいるケースも含んでいます。高齢者のみで同居なしの世帯の割合は、高齢者世帯全体の約49%と言われています。因みに同居なしの単独世帯の場合、その68%は女性の一人暮らしです。
高齢者世帯の年収は297.3万円です。この金額は、全世帯の平均年収である560万円の約60%にあたります。
世帯年収の平均【年代別】
つぎに、年代別の世帯年収の平均の説明をします。世帯年収の平均は560万円ですが、当然20代から高齢者の年代まで世代別による金額にバラツキがあります。更に世帯年収の平均は560万円ですが、先述の通り、世帯年収の中央値に関しては約420~430万円となっており、全世帯の約61%にあたる世帯が、平均を下回っています。
世帯年収が高いのは50代
年代別の世帯年収の平均の割合は20代が約322万円、30代が約464万円、40代が約597万円、そして50代が約735万円となっており、平均世帯年収が最も高い世代は50代の世帯ということが分かります。これは、単純に長く会社勤めをしていれば一般的には年々給与が上昇していき、年齢が上がり経験や実績に伴い年収が上がっていると考えられるでしょう。
しかし、これも基本的に正社員の終身雇用をベースとした昭和的な考え方がまだ残っており、今後令和の時代になり、非正規雇用の割合が増えていったり、逆にIT業界などでは年代別に考えても20代での大幅な昇給なども見込め、給与水準も上がっていくことが予想される為、今後はこの年代別の平均世帯収入にも変化が見られると予想されると言えるでしょう。
世帯年収の特徴【共働きの場合】
一般的な共働きの世帯では収入に対しての支出の割合はどのようになっているのでしょうか。基本的に大きく分けて、住居に掛かる家賃、若しくは住宅ローン、子供がいるケースでは教育費、そして車を所有している場合は、自動車税などに分けられます。その他にも貯金に回すお金や、趣味や娯楽に使うお金も考えられます。
平均的な生活費
まず、共働き世帯の平均的な生活費についてですが、総務省統計局のデータをもとに説明してきます。共働きで生活していくにあたり、子供の有無に関わらず当然一定額の支出があります。ここでは、住居費や教育費、または自動車費を除いた、あくまで日常生活に必要なお金の平均支出額を紹介します。
尚、この場合の世帯収入は共働き世代の平均年収である730万円をベースに、手取り月給50万円前後と仮定した場合のケースになります。年代別にすると主に30代~40代になるでしょう。
データによると「食費:74,562円」「光熱費:20,429円」「家具家事:11,267円」「被服費:14,671円」「医療費:11,930円」「通信費:18,111円」「教養娯楽:18,499円」「理美容費:26,310円」「小遣い:11,696円」「交際費:16,389円」となっており、共働きの世帯の平均の一か月に掛かる、生活費は平均で約223,864円とされています。
平均的な住居費
共働き世帯の平均的な住居費に関してはどうでしょう。住宅金融支援機構の調査結果のデータによると、共働き世帯の3人に1人が平均約4000万円前後の土地付き注文住宅を購入しているとされています。よく賃貸に住み家賃を払い続けるくらいなら家を購入した方が良い、という考えを持つ人もいますが、実際はどうでしょう。
仮に30歳で結婚して、家賃8万円の賃貸物件に80歳までの間住むと仮定した場合,、単純に計算すると8万円×12×50=4800万円家賃を払い続けることになります、しかし、もし土地付きの注文住宅を4000万円で購入した場合、家を購入した方が800万円特になる計算になりますが、実際は50年間の間にその土地の価値がどの様に変化するか予測不可能です。
それに加え、4000万円を一括で購入するのは考えにくいと言えるので、住宅ローンの金利の支払いもあります。そして仮に家を売却した場合、上物(住居スペース)の値段はほぼ考慮されない為、4000万円程度の物件を購入するならば、ずっと賃貸物件に住む続けた方が得である、との見解を示す専門家もいます。
しかし、人間の心理として結婚して子供ができたら一軒家を購入したい、という気持ちが強くなるのも事実です。実際にデータ上は共働き世帯の3人に1人しか家を購入していないという先述のデータがありますが、反対に3人に2人は家を購入しないという選択をしています。
家の購入は人生の中で最も大きな買い物と言える為、家を購入する際にはいろいろと調べてから購入するのが無難だと言えるでしょう。
平均的な教育費
共働き世帯で子供がいる場合、教育費にはどのくらいお金を費やすのが一般的なのでしょうか。厚生労働省が発表した人口動態統計のデータでは、2018年の出生率は1.42となっています。つまり、1人の女性が平均で1.42人の子供を出産していることになります。従って、平均的に1世帯に1人子供がいるというの平均的であると言えるでしょう。
子供の教育費として一般的に考えられるのは、幼稚園から小学校、中学校、高等学校、そして大学までの学費と、その他に塾や習い事といったものが考えられます。冒頭に共働きの世帯の平均手取り月給は45万円前後であると記しましたが、仮に生活費で平均約22万円、住居費に平均約8万円必要だとした場合、残りの金額は約20万円程になります。
文部科学省のデータによると、幼稚園に通わせる為には年少・年中・年長の3年間で公立であれば3年間で約68万円、私立であれば約144万円掛かるとされています。そして小学校は6年間で公立では約193万円、私立になると実に916万円と約1,000万円近くの学費が必要になります。
そして中学校の3年間は公立では約143万円、私立では約398万円と義務教育である小・中学校の9年間を公立に通わせても約250万円の学費が必要になります。これを合算して1年当たりの学費を算出すると1年間で約28万円、1か月にすると約2.4万円になります。因みにこれが私立であれば1か月約12万円掛かる計算になります。
従って、小・中学校の義務教育の期間は公立であれば1か月約2.4万円、それに加え塾や習い事を合わせると約4万円前後が子供1人に必要なの教育費の平均的な金額だと言えるでしょう。
毎月の教育費が4万円程度であれば、今回例とした「年収730万円の共働き世代」にとっては、それほど大きな負担にはならないと言って良いでしょう。
平均的な自動車費
東京などの都会に住んでいれば必要ない自動車ですが、都会から少し離れると移動手段として自動車は必須となると言えるでしょう。しかし今では都会に住んでいても車を所有しているも少なくなく、自動車を所有している世帯は全体で約80%になるとされています。そして平均購入価格は約298万円で、平均保有期間は7.1年とされています。
また、車を所有するということにより、維持費として保険や車検時の費用、またガソリン代や・自動車税などが必要です。目安として、平均的な自動車の維持費は年間約62万円とされています。これを月単位に換算すると月々約5万円の維持費が必要になります。
世帯年収が1,000万円以上の世帯割合と特徴
世帯年収が1,000万円以上と聞くとかなり贅沢な暮らしを想像しがちですが、実際はそこまで贅沢な暮らしをすることはできないと言えるでしょう。実際に世帯年収が1,000万円以上の世帯は東京に多く見られる傾向にあり、住居費や物価、または家族構成などによって生活のレベルは大きく異なると言えるでしょう。
東京には手取り1,000万円の家庭が多い
実際に東京にある世帯の約28%が手取りの世帯年収が1,000万円以上だとされています。特に東京23区の港区、千代田区、渋谷区などに世帯年収の高い世帯が集中しているとされています。特に東京都港区は年収が高い自営業の人、会社員でも役員クラスで会社での地位が高い人、または海外のトップクラスの企業から東京に移住してきた人が多く住んでいます。
そして、高収入の人々が東京に集中することにより、必然的に東京の住居費や物価もそれに比例して上昇する結果になっています。従って、世帯収入が1,000万円以上の世帯が多い東京では住居費や物価、あるいは東京には私立の有名校なども多数あるので子供の学費なども他の地域に比べて高く、その結果生活するのにもお金が掛かると言えるでしょう。
世帯年収1,000万円世帯が余裕ある生活とは限らない
例えば、夫婦2人と子供1人の3人家族が東京に住むとしたら、住居の広さは最低2LDK程の広さが一般的に必要になると言えるでしょう。東京の住居費について、いくつかの例を取り上げてみると、東京都新宿区での2LDKの平均相場は約21万円、東京都中央区の2LDKの賃貸の相場は約20.5万円、そして東京都港区の2LDKの家賃相場は約29万円となっています。
また東京の中でも比較的家賃相場が安いとされている、東京都中野区の2LDKの家賃相場は約17万円、杉並区で約15万円、所謂「下町」とされている東京都台東区でも2LDKの家賃相場は約15万円とされてります。
これらの賃貸物件の相場価格を考慮すると、東京の家賃相場は他の地域に比べてかなり高く設定されていることが分かります。仮に手取り年収が1,000万円で、手取り月収が約80万円程あったとしても世帯構成にもよりますが、家賃が25万円以上の物件を借りると、家賃の適正価格と言われている手取り月収の1/3を超えています。
これに加え、物価、学費、駐車場代などといった自動車の維持費も全て東京は他の地域と比べ高い為、例え手取り年収が1,000万円以上あったとしても、そこまで贅沢な生活はできないと言えるでしょう。
世帯年収を増やす方法
つぎに、世帯年収を増やす方法として考えられるものを紹介します。1つは先述で説明した通り、同居している配偶者にも協力してもらい、共働きという形態で生活することが考えられます。つぎに、本業の他に何かしらの副業をして別の形で収入を増やす方法。そしてもう一つは、転職して収入を増やす方法が考えられます。
共働き
同居している配偶者やパートナーと共働きをするのが、最も現実的で一般的であると言えるでしょう。冒頭で記した通り、日本の全世帯の中の約1200万円世帯にあたる約48.8%の世帯が共働きをして安定した収入を得ることを選択しています。現在に不況下にある日本経済の中では、より安定した収入を求めている世帯が多くなっていると言えるでしょう。
副業
もう一つのアイデアとして副業をして収入を増やすということが考えられますが、これには注意が必要です。基本的には公務員の副業は禁止されていますし、会社によっては規定によって副業をしてはいけないという規定がある会社もあります。しかし現代社会ではインターネットなどを駆使し比較的以前より副収入を得ることは容易になったと言えるでしょう。
転職
自分の能力が現在働いている会社では十分に発揮できす、またそれに伴い収入にも不満がある場合は、転職、あるいは起業・独立して収入を増やすことも考えられるでしょう。但し、その場合十分に配偶者などの同居人と相談した上で実行することと、失敗した時のことも考慮しある程度の貯金が確保された状態である方が好ましいと言えるでしょう。
世帯年収と幸福度の関連性
それでは、世帯収入が上がれば上がるほど、人は幸せになれるのでしょうか。基本的に人は収入の高さと、幸福度は比例するものだと考えがちですが、2002年にノーベル経済学賞を受賞したユダヤ系アメリカ人のダニエル・カーネマンと、アンガス・ディートンという経済学者達は次の様な非常に興味深い見解を示しています。
それは、手取り年収が840万円、つまり手取り月収が約70万円を超えた辺りから喜びやストレスなどの頻度や度合いは変わらなくなるという理由から、この年収を上回っても人間の幸福指数は上がらないという理論です。最近は副業も認められるようになってきており、自分なりの方法を見つければ、幸せの飽和点の収入には誰でも手が届く可能性があります。
しかし、収入が高くなれば高くなる程、税金など出ていくお金もそれなりに多くなり、様々な苦労や心配も生まれてきて、これらの要素は高年収と相殺しあい、その結果人間の幸福度が一番高いとされている年収は手取り年収が840万円前後である、という見解です。
世帯年収は働き方・年代・居住地で違う
ここまで、様々な形での世帯年収について説明しましたが如何でしたでしょうか。世帯年収は年代別や住む地域で異なり、その世帯に適した働き方をするのが現代の日本社会に於いて必要とされています。また日本の世帯年収の平均値は約560万円で、中央値は430万円程と説明しましたが、これを高いと捉えるか、低いと捉えるかは人それぞれです。
しかしグローバルな観点から考えると、世界では毎日8億人の人が飢餓に苦しみ、未だに世界の人口の30.9%が毎日2ドル以下の生活を強いられてる等の事実があり、その点、この日本の世帯収入の平均値や中央値を考えると、日本はかなり恵まれていると言えるでしょう。