定年退職の挨拶例文まとめ!メールやスピーチに役立つマナーも紹介!

定年退職の挨拶例文まとめ!メールやスピーチに役立つマナーも紹介!

定年退職をこれからご予定されている方必見!定年退職の挨拶の基本構成をはじめ、抑えるべきマナーにも触れながら、例文を交えてスピーチ・メール・挨拶状に分けて紹介いたします。人生で一回しかない大切な最後の一仕事を後味の良いものにして締め括ってください。

記事の目次

  1. 1.定年退職の挨拶は最後を飾る大事な挨拶
  2. 2.定年退職の挨拶・スピーチの基本構成
  3. 3.定年退職の挨拶・スピーチを成功させるポイント
  4. 4.定年退職の挨拶・スピーチの挨拶例文
  5. 5.定年退職の挨拶・メールの挨拶例文
  6. 6.定年退職の挨拶・挨拶状例文
  7. 7.定年退職の挨拶・スピーチは最後の一仕事!マナーを守って成功させよう

定年退職の挨拶は最後を飾る大事な挨拶

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Photo by VSPYCC

定年まで勤めてきた方にとって会社というのは、人生の中でその人が一番費やした時間であろう存在であり、その人の歴史そのものであると言えます。その会社を定年退職するということは、普段日常で使われる挨拶とは違い「人生に一度限りの特別」なものです。

そんな最後の花道を飾る定年退職の挨拶ですが、職場の社員の方に感謝を言い、いつまでも思い出に留めてもらい、定年退職する方にとっても後味の良いエンドロールにしたいものです。

今回は定年退職をするにあたっての挨拶の基本構成、成功させるためのノウハウをスピーチ・メール・挨拶状のケース別に、例文を交えて紹介いたします。

定年退職の挨拶・スピーチの基本構成

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まずは定年退職するにあたっての挨拶・スピーチの基本構成を見ていきます。基本的には「感謝の言葉」から始まり、「思い出」に残った出来事に触れたあと、今後の「抱負」で前向きな将来について話し、「結びの挨拶」で〆る。つまり「起承転結」な構成が理想的です。

では定年退職の挨拶・スピーチの基本構成のそれぞれのポイントを具体的にみていきます。それぞれのケースに当てはめて、今後の定年退職の挨拶・スピーチの一助にしてください。

感謝の言葉

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定年退職の挨拶・スピーチをするにあたって、一番始めに触れるべき内容「感謝を言葉」です。無事に定年を迎えこうして挨拶ができることへの御礼、忙しい中送別会を開いてもらったことへの御礼、そして、いままで会社にお世話になってことへの御礼を述べていきます。

定年退職するにあたって、送別会など、いろいろ取り計らってもらった周囲への感謝、円満に定年になるまで見守ってもらった会社への感謝を率直に述べる場面です。会社を批判していると捉えられるマイナスの内容などは入れないほうが良いです。

端的な謙遜を込めた感謝の言葉が、ベテラン社員だけでなく、社歴の浅い若い社員にも伝わり、心証が良いイメージにつながります。

思い出を話す

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Photo by Silvia Viñuales

定年退職の挨拶・スピーチの感謝の言葉を述べたあと、自分自身の思い出を話すパートに入ります。オリジナルの思い出を時には当時の自分を謙りながら、回顧していったりすると、謙遜を尊ぶ日本社会では心証が良いでしょう。

自らの功績を述べる場合は「◯◯のおかげで、◯◯することができたのも良い思い出です。」のように、一人で成し得たものではなく、他者の協力もあり成し得たものであることを表現することを忘れないでください。

定年退職するくらいのキャリアがあるということは、その方が会社に如何に貢献してきたか、その内状を周りの方はよく知っているはずです。その方の功績は定年退職したあとも評価されつづけます。

抱負

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定年退職の挨拶・スピーチの起承転結の「転」のパート、抱負です。将来的な展望、予定を肯定的な内容・表現で伝えましょう。その際もできれば、「この会社で培った◯◯力を活かして」など、会社を介した経験値を応用させていくといった表現にすると会社の方にも喜ばれます。

今後の具体的なプランはプライベートなことですので、公にしなくてもマナーを失することにはなりません。その方と会社とのそれぞれの関係性の中で、公開しても抵抗感がない程度の内容で済ませてください。ある程度抽象的な内容に抑えることも問題ありません。

結びの挨拶

定年退職の挨拶・スピーチの〆のパート、「結びの挨拶」です。「最後になりましたが」のような導入部から入り、再度感謝の言葉で〆るのが理想的です。マイナスの表現やマナーに気をつけながら結びの言葉を選んでください。

締めの言葉の間に「これから暑く(寒く)なって参りますが、お体にご留意しながら」や「今後ますますの発展を心より楽しみにしながら」など周りの方への配慮の言葉などをいれるとより丁寧な印象になります。

定年退職の挨拶・スピーチを成功させるポイント

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以上が「起承転結」の基本構成ですが、最後の挨拶・スピーチという大切な場。「いい挨拶だった」と思わせるために、どこに留意すべきポイントがあるのでしょうか?

馴染深い社内の場。「人となり」は周知されているので自然体であることで基本大丈夫ですが、その姿勢の中でも「言葉遣い・マナー」と「感謝の気持ち・今後の抱負」この2つのポイントの注意点に着眼して以下で具体的に掘り下げて紹介していきます。

言葉遣い・マナーに注意

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社内向けに定年退職の挨拶をする場合には、対象は同期以外はほとんど年下の方です。年下の方が対象だとしても、同じ会社の社員としてお世話になった心配りは忘れないようにし、先輩としての立場・マナーを弁えながら挨拶をするようにしましょう。

特に言葉遣いのマナーには注意が必要です。敬語を使い、丁寧に自らの思いを述べれば、「誠実さ」が自ずと伝わります。あとは聞き手も挨拶の場が大切な瞬間であることを知っていますから、あくまで自然体でいつもの振る舞いであれば、自然とメッセージが伝わって行きます。

上記のように目下の者が多い中でも、敬語を忘れず、丁寧に接することで、「〇〇さんは優れた功績を持った方なのに謙遜を忘れず、素晴らしい先輩だ」という印象を持たれ、尊敬の念を抱く切っ掛けになります。

感謝の気持ち・今後の抱負を伝える

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会社に感謝の気持ちを伝えることは、聞き手にとって、とても嬉しいものです。定年になるまでに勤め上げた方なら、仕事上紆余曲折、時には辛く悲しい体験をした時でも、最後はプラスに転じることができたという、話の締めくくり方をすれば、話の内容の印象は良いものになります。

感謝の言葉と同じく、今後の抱負を伝える際もポジティブな抱負を伝えることが好印象をもたれるポイントです。余暇を満喫したい場合は「〇〇方面でゆっくりしたいと思います。」趣味を満喫した場合は「〇〇に励みたいと思います」など、さらっと話せば問題ありません。

新しい職に付く場合は、「この会社で培った経験を活かして、〇〇の分野で励みたいと思います。」など退職する会社のメリットを付加した内容にすると、後味の良いものになります。

定年退職の挨拶・スピーチの挨拶例文

では実際に定年退職の挨拶・スピーチする場合の例文をご紹介いたします。あくまで基本的な一例ですので、言葉使いやマナーに留意し、独自な挨拶に仕上げてもらう上での参考にしてください。

今回は定年退職の挨拶を、社内スピーチの場合、送別会の場合に分けて例文を挙げて、具体的にイメージできるようにしていきます。

社内スピーチ

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まずは社内スピーチです。馴染みの社員の前であれば、さらっと挨拶できるとお考えになるかもしれませんが、いざ前に立ってスピーチすると、声がうわずって緊張することもありますし、噛んだり、汗が出てきたりと不測の事態もありえます。

できるだけリラックスして挨拶当日を迎えられる様に、予防線を張りましょう。例文を「大人数の場合」「少人数の場合」に分けてご案内いたします。例文を通して自分がどのシュチュエーションに近いかをイメージしていくと、より自信をもって当日を迎えることができるはずです。

少人数の場合

まずは、「少人数の場合」の例文を見ていきましょう。中小零細企業にお勤めの方や、同じ部署内での挨拶で済ませて良い場合の方など、ご参照ください。

「お疲れ様です。私◯◯は、この度本日◯月◯日付で定年退職することとなりました。入社して◯◯年間、皆様には本当にお世話になりました。

入社当時、新社会人となり何もわからなかった私に、一から仕事を教えていただきました。長い年月が過ぎ、やがて後輩を育てる立場にもなりましたが、入社当時の私を見ているようで感慨深く思います。(もっと具体的にエピソードを挿入してみるのも印象づけとして効果的です。)

退職後は◯◯について以前から興味がありましたので、ゆったり楽しみつつ家族や仲間と思い出作りに励みたいと考えています。

皆様も健康にお気をつけていつまでもご活躍することをお祈りし、退職の挨拶とさせていただきます。誠にありがとうございました。」

大人数の場合

つぎに、「大人数の場合」の例文を見ていきましょう。少人数とは違い、遠い部署で、直接の関係性が薄い人や、取締役の面々も同席していることが想定されます。司会進行がいることも想定されるので、その紹介を受けて、挨拶に入るシチュエーションで設定いたしました。

「本日はお忙しい中、貴重なお時間をいただきましてありがとうございます。私◯◯は、先程ご紹介いただいた通り、本日〇月〇日付で◯◯年間勤めました◯◯株式会社を定年退職することとなりました。◯◯社長、◯◯専務、ならびに皆様には感謝をしてもしきれません。

私の入社当初は、まず◯◯から始まりました。初歩的なイロハの「イ」でも覚えるのが精一杯だった私も、長い間皆様に支えられて◯◯年、今日に到ることができました。時間を惜しまず熱烈なご指導していただいた先輩方や上司の方々には、感謝に堪えません。

今後は、◯◯や◯◯の業務につきましては、△△さんに引き継いでいただく予定です。安心してバトンを委ねられる素晴らしい人物です。改めてよろしくお願いいたします。退職後に関してですが、一旦ゆっくり休んだ後、第二の人生として、様々な計画を立てていきたいと思います。

最後になりましたが、◯◯株式会社と皆様の益々のご発展をお祈りし、退職の挨拶とさせていただきます。本日は誠にありがとうございました。」

その他に付け足す挨拶

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その他に考えられる「挨拶をするシチュエーション」として、朝礼時、終礼時、全体会議など、社員が集合している時が多いことが想定されます。議事進行者の紹介を受けて時間的な状況を鑑みて「おはようございます。」「お疲れ様です。」などの言葉から始めるとスムーズでしょう。

紹介を受けてすぐ本題に移る前段階、「つなぎ」の挨拶をすることで、マナーも守ることができます。ちょっとした気配り程度のニュアンスですがご参照ください。

送別会での挨拶

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つぎは「送別会での挨拶」です。送別会の場合は、お料理やお酒も入り、同席者との距離も上記よりも「近い」ことが想定されます。より固さをとったニュアンスの文章例をご紹介いたします。

「今日はお忙しい中、私のためにこのような場を設けていただき、ありがとうございます。私は◯月◯日をもちまして、この◯◯社を退職となります。

入社してから◯◯年経ちました。当時は未熟で失敗の連続でした。そんな日々でも諸先輩方から時には厳しくも暖かいご指導いただき、今日に至ります。(同僚などとの笑いを交えた思い出を挿入すると場が盛り上がり、かつオリジナリティ溢れるスピーチになります)

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退職後は興味のあったクライミングに挑戦してみようと思っております。第二の人生の幕開け、そして新たなる頂へ挑戦という意味を込めて、秋の大会に出場できるようにトレーニングしていきます。

最後になりましたが、このような楽しい会を開いてくださった皆様に感謝です。とても良い思い出ができました。これからは、遠くから皆様と◯◯株式会社のご活躍をお守りしていきます。今日は大いに楽しく飲みましょう。」

定年退職の挨拶・メールの挨拶例文

次に定年退職の挨拶・メールでの挨拶例文をご紹介いたします。スピーチと違い、メールは文章として、受け手側に残ることになります。一般的なメール同様、文章的なマナーはもちろん、後々読み返してみても、良い印象が残る文章となるように、ご留意ください。

今回はケース別に、「社内の人に向けて」「社外の人に向けて」それぞれご紹介いたします。受取人の立場を考慮した文例となります。ぜひご参照ください。

社内の人に向けて

社内の人に向けてのメールは、同僚・同じ部署の上司や部下など、身近な距離の人にメールを送る場合と、全社員へメールを一斉送信する場合とが考えられます。

件名:定年退職のご挨拶 内容:私事となり大変恐縮ではありますが、この度○○年〇月〇日をもって定年退職する運びとなりました。社員の皆様には入社時から大変お世話になり、今に至ります。誠にありがとうございました。

本来ならば直接ご挨拶を申し上げるべきところ、メールでのご挨拶となり大変失礼いたします。省みますと当時、諸先輩方から一から業務をご指導いただき、入社から○○年間勤め上げることができました。

○○部長からは、入社当時から厳しくも暖かいご指導をいただきました。おかげで社会人としての大切な素養をたくさん育むことができました。感謝に堪えません。

定年後はゆっくり休む期間を挟んだのち、これまでの貴重な経験を活かして○○に励んで参りたいと考えております。

最後になりましたが、社員皆様のご健康とさらなるご健勝とご活躍、○○株式会社の更なる発展・進化を心よりお祈り申し上げます。今後何かありましたらこちらへご連絡いただけると幸いです。メールアドレス:◯◯◯◯@◯◯◯◯ 携帯番号:◯◯◯-◯◯◯◯-◯◯◯◯
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社外の人に向けて

社外の人に向けてのメールは、日頃の感謝を伝えることはもちろん、今後の業務に支障がないように、「引き継ぎ」を明確にし、文章表現などにも失礼に当たらないように留意する必要があります。

件名:定年退職のご挨拶 宛先:株式会社◯◯ ◯◯部 ◯◯ ◯◯様 内容:いつも弊社がお世話になっております。株式会社◯◯ ◯◯部の◯◯です。この度、株式会社◯◯を、◯◯月◯日付で定年退職をする運びとなりました。


在職中は、言葉で言い尽くせない程の様々なお力添えいただきました。おかげで無事勤め上げることができました。誠にありがとうございました。◯◯年間をいう、自分の人生の中でも長い年月を◯◯で費やせたことは一生涯の宝物です。

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後任ですが、◯◯部の◯◯が務めさせていただきます。本来、直接伺いご挨拶すべきところでしたが、本メールでの急なご連絡となりまして大変失礼いたします。後日改めて、◯◯とご挨拶に伺わせていただきますので、今後ともご厚誼を賜りますようよろしくお願い申し上げます。

なお、退職後につきましては、落ち着きましたら、○○への活動の準備をいたしたいと考えております。その時は改めてご連絡させていただきます。末筆ながら、貴社のますますのご発展をお祈り申し上げます。

定年退職の挨拶・挨拶状例文

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挨拶状はメールと同じ役目を果たしますが、メールと違い、紙面のスペースが決まっており、その中に文章を納める必要があります。よって、挨拶状の場合は内容の要点を絞り、簡潔に構成していく必要があります。

以下で挨拶状の実際の例文をご紹介いたしますので、挨拶状の作成をお考えの方は、ご参考にしていてだければ幸いです。

定年退職の挨拶状とは

書面で送る挨拶状は、メールで送る挨拶状とは違い、挨拶状そのものの選定や郵送手配など、手間がかかります。しかし、お世話になった取引先へ「手間」をかけることにより「御礼の手厚さ」を伝えられます。そのことにより、受け手にとって、丁寧さや誠実さが伝わります。

その種類としては、「葉書のみ」「文面用紙と封筒」「二つ・三つ折りカードと封筒」など多岐に渡ります。また、文面用紙も上質紙、大礼紙、レザックなど、質によって雰囲気が変わります。品がよいもの、フォーマルでシンプルなものなど、自分の好みによって選んでみましょう。

また、挨拶状は書き方も選べます。見やすくパソコンで文字を打ち込みプリントアウトで、また、より手作り感が出る手書きで、など手紙ならではの選択肢です。

書き方・例文

次に定年退職の挨拶を例文をご紹介いたします。挨拶状ではオーソドックスな表現「謹啓 ◯◯の候」という言葉など、要所要所を押さえながらオリジナルな文章に仕上げてください。

謹啓 ◯◯の候 皆様方にはますますご健勝のこととお慶び申し上げます。さて、私ことこのたび◯◯◯◯を定年退職いたしました。入社以来、公私にわたりまして一方ならぬご懇情を賜りました。誠にありがとうございました。

おかげさまで在職〇〇年の間大過なく勤めることができました。感無量でございます。改めて厚くお礼申し上げます。早速拝眉の上、御礼申し上げるべきところではございますが、取り敢えず書状にて御礼かたがた御挨拶申し上げます。

定年退職の挨拶・スピーチは最後の一仕事!マナーを守って成功させよう

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定年退職の挨拶は、最後の花道で、最後の仕事です。失敗したからといって、いままでのキャリアに傷がつくことはありませんが、後味の良いものにすることで顧みる際、感慨深いものになります。

スピーチ・メール・挨拶状など、様々な形式がありますが、聞き手である対象を慮るマナーを随所を見せれば、成功間違いなしです。最後の一仕事の成功をお祈りしております。

SDA
ライター

SDA

本記事をお読みいただきありがとうございます。近頃はイベント自粛で何かと我慢な日々ですね。ただ最近は、家の中でも新たな発見があるものだと気づかされました。今後はインドアならではのお役立ち情報があれば、記事の通じてどんどん発信していきたいです。明るく取り組んでいきますのでよろしくお願い申し上げます。

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