TOEFLのiBTテストのスコア目安は?目標点数やTOEICとの概算法も紹介

TOEFLのiBTテストのスコア目安は?目標点数やTOEICとの概算法も紹介

就職活動の際にTOEICのスコアを基準にしている企業は多いですが、長期海外留学などを検討している人にはより難易度の高いTOEFLのiBTテストの受験をおすすめします。今回はTOEFLのiBTテストに関するスコアの目安や上げ方、おすすめの参考書などを紹介します。

記事の目次

  1. 1.TOEFLのiBTテストのスコア目安
  2. 2.TOEFLのiBTテストの目標点数
  3. 3.TOEFLのiBTテストのTOEICとの概算法
  4. 4.TOEFLのiBTの平均点
  5. 5.TOEFLのiBTのテスト形式
  6. 6.TOEFLのiBTとほかのテストの違い
  7. 7.TOEFLスコアをアップさせるコツ
  8. 8.TOEFLのiBTは留学や大学院への進学・外資系企業への就職に有利

TOEFLのiBTテストのスコア目安

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近年日本でも認知度を高めてきた「TOEFLのiBTテスト」ですが、就職活動に於いては未だTOEICのスコアが重視されている傾向にあります。日本で一般企業への就職を目標にしているならば、TOEFLのiBTテストに関してはそこまで拘る必要はないと言えるでしょう。

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何故なら、TOEICとTOEFLの難易度の違いを企業の採用担当が把握していないケースが多いからです。その為、特に英語と強い関連性のない企業に就職を希望している人は、基本的にTOEICで700点程度のスコアが確保出来ていれば十分だと言えるでしょう。

TOEFLのiBTテストとTOEICでは、試験内容の性質そのものが異なっており、難易度もTOEFLのiBTテストの方がかなり高い為、準備期間もそれなりにかなり必要になります。

TOEFLのiBTテストの難易度については、TOEICのスコアとの換算方法を詳しく後述で説明していますので、そちらを参照してみて下さい。

TOEICは英語のリスニングとリーディングのみの能力の目安を判るテストです。一方でTOEFLは、長期海外留学や海外の大学に入学する際に、リスニングとリーディング以外にもスピーキングとライティングのテストがあり、全体の英語力を測る為のテストです。

一般的にTOEFLと呼ばれるものは「TOEFLのiBTテスト」のことを示し、iBTテストでは、テスト会場でインターネットを通してPCを使い受験する試験です。

因みに、「TOEFLのiBTテスト」の「iBT」は「interbet based test」(インタネットをベースとしたテスト形式)の略になります。

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TOEFLのiBTテストは、英語のリスニングとリーディング以外に、スピーキングや長文のライティングテストなどもあり、試験時間もTOEICは約2時間15分程で終わりますが、TOEFLのiBTテストは4時間程掛かります。

iBTテストのスコア80から90点

日本で高等学校までの教育を終え、アメリカやイギリスなどの大学に入試することを目標としていたり、日本の大学を卒業した後に海外でのMBA取得を目標としている場合、TOEFLのiBTテストで一定のスコアを獲得できないと、入試試験すら受けさせて貰えません。

また、英語力の目安を測るテストとして、TOEFLのiBTテスト以外にも、主にイギリスで採用されている「IELTS」という似たような形式のテストがあります。

海外の大学や大学院に進学する際に必要なiBTテストのスコアの凡その目安を説明します。因みに、日本に於いてのiBTテストのスコアの平均点は120点満点中「71点」です。

TOEFLのiBTテストのスコアの目安として80から90点のスコアを獲ることが出来れば、かなりの英語上級者だと言えるでしょう。スコア80から90点というのは平均点である71点を10点~20点程上回っており、このスコアが出せる人はあまりいません。

TOEFLのiBTテストのスコア80から90点あたりの結果だと、一般の海外の大学院・MBAに入学することが出来る一つの目安になります。但し、非常に専門性の高い研究や論文の発表が求められるような大学院・MBAに入るには少しスコアが足りないとされています。

iBTテストのスコア90から100点

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TOEFLのiBTテストのスコア90から100点を獲ることが出来れば、目安としてほぼ世界中のトップクラスの大学や大学院に入ることが出来ると言われています。勿論、英語圏の大学に入る為にはTOEFLのスコア以外に、他の分野でも高い学力が求められます。

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従って、iBTテストのスコア90から100点を獲ることが出来て、更に他の分野の学力も優れていれば、ハーバード・スタンフォード・オックスフォード・ケンブリッジなどの有名校への入学も夢ではありません。

iBTテストのスコア100から110点

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大学によっては、iBTテストのスコア100以上を最低ラインとしている大学もあります。ここで注意点として、必ず入学を目標といている入学したい大学のミニマムスコア(スコアの最低ライン)の目安を事前に確認しておく必要があります。

大学によっては、iBTテストのミニマムスコアはそこまで高い必要としていない代わりに、何か別の分野で突出した結果を残している生徒を優先的に入学させる大学もあります。

iBTテストのスコア110から120点

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iBTテストのスコア110から120点を獲得出来れば、ほぼネイティブスピーカーと同等の英語力があると言えます。このレベルのスコアを出せる日本人は一回のテストで約300人に1人程度だと言われています。

そもそも、TOEFLのiBTテストを受ける人は、帰国子女であったり、翻訳家や通訳をしている人など、英語力に比較的自信がある人が多いと考えられます。

因みに、イングランドのエリート大学として知られている「University of Oxford」(オックスフォード大学に入学するには、TOEFLで最低スコア110点以上、IELTSに換算すると7.5以上のスコアが求められています。

イングランドのもう一つの有名大学「University of Cambridge」(ケンブリッジ大学)も、TOEFLのスコア110点、IELTSでスコア7.5以上と、全く同等の英語力が必要とされます。

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アメリカの大学は、マサチューセッツ工科大学ではTOEFLでは最低90点、IELTSで換算すると6.5以上のスコアが求められ、スタンフォード大学ではTOEFLでは最低100点、IELTSで換算すると7.0以上のスコアが求められます。

世界で最もエリート校として認知されているハーバード大学は、TOEFLでのミニマムスコアは100点以上で、IELTSに関しては特に明記していません。

TOEFLのiBTテストの目標点数

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TOEFLのiBTテストを受験するにあたり最も大切なことは「目標設定」を明確にすることだと言えるでしょう。海外の大学に入学する目標やMBAの取得を目標としたもの、あるいは外資系企業に入社する為の目標など様々な目標が考えられます。

それぞれの目標に対する目安のスコアを事前に設定することで、どれくらいの準備期間が必要なのかが決まってきます。

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先述の通り、TOEFLのiBTテストは難易度も高く試験時間も4時間と長丁場になります。従って、帰国子女やもともと英語が得意な人以外は、それぞれの目標達成の為に、それなりの準備期間が必要になってくることを想定した方が無難だと言えます。

交換留学生や正規留学生なら70から80点

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主に海外の大学への交換留学や正規留学を目標とした場合、目安となるスコアは凡そ70点~80点程だと言われています。注意点としてこの場合の留学は、所謂「語学留学」ではなく、「英語の授業を受けるレベルに達してる」正規留学だという点です。

従って、留学した際には全ての手続きやコミュニケーションも英語をベースとして行わなければならないので、当然それにふさわしい英語力が必要となります。

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スコアの目安が70から80点というのは、帰国子女や英語がもともと得意な人にとってはそこまでの準備期間は必要ありませんが、そうでない人に関してはかなりの準備期間が必要になると考えられます。

場合によっては、3か月~半年ほどの語学留学を一回してから受験することをおすすめします。スコアの目安が70から80点というのはIELTSのスコアに換算した場合6.0~6.5となり、TOEICではほぼ満点に近いスコアが求められます。

ほぼ全ての大学の語学入学基準を目指すなら80から99点

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先述した、オックスフォード・ケンブリッジ・ハーバード・スタンフォードなどの世界トップ10に入る程の大学以外への入学を目標とした場合、目安として80~90点のスコアを目標にすれば、語学入学の最低基準は達成出来ていると言えるでしょう。

大学ごとの目標点数

ここで、アメリカとイギリスの大学を目標としている人に、のTOEFLのミニマムスコアをいくつか紹介します。但し、ミニマムスコアが110点以上に設定されている先述の、LSEやハーバードなどは入学すること自体あまり現実的ではないので、ここでは割愛します。

例えば、秋篠宮佳子さまが1年間交換留学されていた、英国の名門リーズ大学は、IELTSのミニマムスコアを6.0と設定しています。IELTSの6.0はiBTの70点に相当に換算されます。

その他にイギリスで人気のある、マンチェスター大学マンチェスタービジネススクールはTOEFLのミニマムスコアを90点に設定されていて、IELTSに換算すると6.5になります。

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続いてアメリカで人気のある大学に留学する際のミニマムスコアの目安をいくつか紹介します。学力のレベルが高い上位10校の内、TOEFLのスコアが100点以下で入学が可能なのは、理系に特化したマサチューセッツ工科大学のみです。

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また、リベラル・アーツ・カレッジの中で人気の高いマサチューセッツ大学アマースト大学はミニマムスコアが80点で、マイアミ大学とミシガン大学は共にミニマムスコアが85点に設定されていて、iBTで80~90点獲れればこれらの大学の正規留学は現実的だと言えます。

大学院への進学・外資系企業への就職を目指すなら100~120点

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続いて、大学院への進学(MBAの取得)や、一流の外資系企業への就職を目標とした場合の、TOEFLのスコアの目安について説明します。しかし、これらは一概に〇〇点以上のスコアを獲っていれば確実に留学・就職出来ると断言することは困難だと言えるでしょう。

何故なら、企業は「英語力はネイティブレベルであることを前提に」して、その企業の分野についての能力を重視するからだと言えます。

例えば、有名外資系だと「アクセンチュア」や「ゴールドマンサックス」、また最近では所謂「GAFA」などが挙げられますが、これらは英語力よりもコンサルティングや金融、またはSEとしての能力を重視するのは当然だと言えます。

因みに、TOEFLのスコア100~120点は、IELTSのスコアに換算すると7.5~8.0になります。IELTSの満点スコアである8.0を獲得するのはネイティブでも困難だとされています。

TOEFLのITPでのスコアレベルの目安は?基準や見方もご紹介! | 副業・暮らし・キャリアに関するライフスタイルメディア
留学に際して語学力の証明に必要なTOEFL。しかし「必要なスコア」や「試験のレベル」について知らない人もいるでしょう。本記事ではTOEFLの試験レベルや必要なスコア、またTOEFLの中でもITPテストの概要とITPテストを受験する意義についても説明します。

TOEFLのiBTテストのTOEICとの概算法

続いて、TOEFLのiBTテストのスコアとTOEICのスコアとの概算法について説明します。今まで日本人の多くの人はTOEICに関してはそれなりの知識があり、実際に受験したことがある人も比較的多いと言えるでしょう。

しかし、TOEFLのiBTテストのTOEICでは難易度にかなりの差があり、更に受験費用も高額な為、TOEFLのiBTテストをTOEICのように気軽に受けることはおすすめできません。

公表された概算法

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それでは、実際にTOEICの受験経験がありスコアを持っている人がそのスコアをもとに、TOEFLのPBTスコアを受けた場合の換算法を紹介します。これはTOEICとTOEFLを実際に開発したアメリカの「ETS」という機関が公表している換算法です。

TOEICのスコアをTOEFLのPBTスコアに換算するには、「TOEICスコア×0.348+296」という計算式を用いてそれぞれのスコアを換算することが出来ます。

例えば、現在のTOEICのスコアが仮に800点だとすると、800×0.348+296という計算式になり、TOEFLのPBTスコアは574点になるという事になります。

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但し、注意点として、あくまで換算方法は各テストのスコアの目安であり、実際にテストを受けてみると、事前に換算していたスコアと異なるケースもあるので、換算スコアはあくまで目安として参考スコアと捉えておいた方が良いと言えます。

テストスコア換算表

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ここではTOEFLのiBTテストのスコアと、IELTS、TOEIC、英検のスコアを換算した場合の目安になるスコアを紹介します。この換算表を見ると、如何にTOEFLのiBTテストの難易度が高いかを知ることが出来ます。

下の表は、TOEFLのスコアをIELTS、TOEIC、英検それぞれのスコアに換算した場合の目安になるスコアの換算覧となりますので、是非参考にしてみて下さい。

TOEFLのスコア100~120点はIELTSの8.0TOEICの990点に換算出来ます。またそれ以降はTOEFLのスコアが10点ずつ下がっていくにつれ、IELTSは0.5点ずつさがります。

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TOEFLとTOEICの換算法は基本的に上記に記した計算方法をベースにして計算することが出来ます。TOEFLが70点の場合、目安としてTOEICのスコアは800~900とされ、TOEFLが60点の場合、TOEICのスコアは800~900のになるとされています。

TOEFLのiBTの平均点

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2017年のTOEFLが行った各国のiBTの平均点調査では、日本はアジアで最下位でした。突出しているのがインドの94点、その次にフィリピン、香港と続きます。これらの国は第2公用語として英語が扱われているので必然的に平均点が高い結果になったと言えます。

他の国に比べて平均点が低い

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一方で、韓国は83点、中国は79点と近隣諸国と日本との英語力にはかなりの差があります。実際、韓国や中国の中堅以上の会社員は殆どそれなりの英語が話せるの対し、日本では1流の上場企業の会社員でも、「英語だけは苦手」という人々がかなり多いのが事実です。

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この理由は定かではありませんが、日本人の殆どが中学・高校と最低6年間の英語教育をしているのは事実です。やはりこの理由として行きつくとことは日本の英語に対する教育方針が上手くいっていないと考えるのが一般的だと言えるでしょう。

TOEFLのiBTのテスト形式

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続いて、TOEFLのiBTのテストがどの様な形で形成されているのかを説明します。先述の用のTOEICはリスニングとリーディングのみで構成されているのに対し、TOEFLのiBTのテストはその他にライティングとスピーキングが含まれます。

TOEFLのスコア構成

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TOEFLの最終的なスコアはリスニング・リーディング・ライティング・スピーキングの各セッションでの合計スコアが最終的なスコアになります。各セッションの配点は30点ずつで合計120点満点になっています。

TOEFLのiBTテスト形式

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TOEICはリスニングとリーディングという比較的優しいカテゴリーのみで構成されていましたが、TOEFLはこの2つに加え、ライティングとスピーキングが加わります。その為、殆どの受験者はあまり今まで対策してこなかったライティングとスピーキングで苦労します。

ここでは各項目の出題形式を説明していきます。また、IELTSも全く同じテスト形式が採用されており、難易度も殆ど同じです。

リスニング

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リスニングのセクションでは問題数が34問~51問出題され、制限時間は60分~90分のケースが一般的です。特に難易度が高いのは複数人で会話をしている様子を聞き取り、「誰が何を誰に伝えたか」などを正確に聞き取る必要があります。

また、講義形式問題が6問設置されていて、これらも話すスピードがかなり速い為、事前に繰り返し対策を練る必要があります。

リーディング

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次にリーディングですが、ここでは3~5つのパラグラフが用意されており、各パラグラフは700文字前後で構成されています。問題数は36問~70問あり、制限時間は60~100分と全てのセクションの中に於いて最も長く設定されています。

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リーディングの問題を解く上で重要なことは、「全ての英単語を理解する必要はない」ということに尽きます。必ず分からない英単語が出てきますが、取り敢えずそれらの単語は無視して文章の内容を理解することに注力することです。

そして、文章を全て読み終えた後に意味が分からなかった英単語については、その単語の前後の文章から意味を「予測」するのです。

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IELTSやTOEFLのリーディングで使用される文章には、かなり専門性の高い単語や内容が使われます。「人権問題」や「環境問題」に関する文章なども普通に出題され、これらは易しい部類に入りますが、稀に「量子力学」等の非常に専門的なテーマも出題されます。

この分からないであろう英単語は予め運営側(ETS)によって決められていて、それらの単語の意味を「予測」する能力も測られているのです。

正直、TOEFLのリーディングの問題集を見るあまりの難易度の高さに心が折れてしまいそうになる人も少なくないでしょう。しかし繰り返し練習すること以外にスコアを上げることは困難です。問題集が苦手な人は英字新聞を毎日読むことをおすすめします。

ライティング

続いて、ライティングのセクションについて説明します。ライティングに関しては、与えられたトピックに対して200文字前後の英文を書く問いと、読み聴いた内容に対する作文形式の英文を300文字程度書く形式の問題が出題されます。制限時間は50分です。

ライティングは、関係代名詞や過去分詞などの文法は勿論、冠詞やカンマの使い方や、接続詞の使い方まで細かくチェックされます。

ライティングは練習を重ねるにつれて、最もスコアが取り易いセクションだと言えるでしょう。難しい単語は使う必要はなく、読んで分かり易いものを書くよう心掛けましょう。

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兎に角ケアレスミスをなくし、正しい英語の文章を書くことが大切です。例えば、多くの人が勘違いしている例として、正しい英文では「But」が文章の初めに来るのはNGです。文章の初めに「But」(しかし)を使う場合、「However」が使われます。

同様に文章の初めに「So」(~だから)が来るのも厳密に言えば間違いで、「Therefore」という接続詞を使うのが適切です。

このような、基本的な部分でのミスは大幅な減点の対象になってしまう為、正しい英語のライティングの勉強をする必要があります。

スピーキング

日本人の殆どの人が最も苦手とするセクションはスピーキングの問題だと言えるでしょう。スピーキングの問題は6問前後出題され、「与えられたトピックに対しし自分の感想を英語で話す」というものです。

スピーキングでの注意点はやはり発音とアクセント、また長い単語の場合どこにイントネーションを置いているかという点がスコアと直結します。

大切なことは、早く話そうとせずに「ゆっくりと、正しい発音で話すこと」です。特に「R」と「L」の発音の区別が出来ていない日本人は多いので、注意しましょう。

TOEFLのiBTとほかのテストの違い

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TOEFLにはiBTテストの他に、TOEFL CBT・TOEFL PBT・TOEFL ITPといった性質の異なる3つのテスト形式があります。ここでは、TOEFLのiBTテストと、他のバージョンとのテスト形式の違いを説明します。

TOEFL CBTとは

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TOEFL CBTとはTOEFLのiBTの古いバージョンになり、2006年の9月に初めて日本にTOEFLのiBTテストが導入されて以来、廃止されています。つまりTOEFLのiBTテストはCBTより更に正確な英語力の判定をする為に作られたテストなのです。

TOEFL CBTとTOEFLのiBTの主な違いは、文法問題が廃止され、その代わりにスピーキングのテストが加わった点が最も大きな違いだと言えるでしょう。

日本人が最も苦手としているスピーキングが導入され、文法問題を比較的得意としていた日本人の受験者にとってはかなりのマイナス要素の多い変更だと言えます。

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また、他の変更点として、トータルの試験時間も3時間半から4時間と更に長くなったことや、試験の実施部がCBTでは1か月に1回だったのに対しiBTは1週間に1回実施されるようになったことが主な変更点として挙げられます。

TOEFL PBTとは

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TOEFL PBTとは、TOEFLが初めて実施された1964年に採用されていた、ペーパーテストのことです。「PBT」は「Paper based test」(紙媒体をベースとしたテスト)の略になります。日本では2007年に廃止されおり、今では世界でも約15カ国程しか採用していません。

また、試験項目はリスニング・リーディング・文法問題の3つで構成されており、トータルの試験時間も2時間半と、現在よりもかなり短く設定されていました。

TOEFL ITPとは

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TOEFL ITPとは大学や語学学校、企業、官公庁など団体向けのペーパーベースのテストで個人で申し込む頃は出来ません。基本的には前述のTOEFL PBTテストよりも更に正確な英語力を判断できるように、テストの内容の精度も上がっています。

試験費用はiBTの受験費用が$235(2019年11月時点のレートで約25,000円)なのに対し、ITPテストの場合受ける人数にもよりますが、iBTの約1/7の費用で済みます。

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TOEFL ITPテストには、Level 1とLevel 2という2つのレベルがあり、Level 1 はTOEFL PBTテストと問題数や内容、また試験時間もほぼ同じです。Level 2はLevel1より比較的難易度が低く設定されており、とタールの試験時間も短くなっています。

iBTとITPの大きな違いは、iBTは個人の留学やMBA取得の目的としての英語力を測るテストですが、ITPは団体で受けて、各個人の凡その英語力の目安を測る目的だという事です。

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その為、ITPテストにはリスニング・リーディング・文法問題の3つで構成されており、iBTのようにスピーキングとライティングは含まれていない為、難易度もiBTより低く設定されています。試験時間も約2時間とiBTの約半分となっています。

TOEFLスコアをアップさせるコツ

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TOEFLのiBTでは、かなり難しく聞いたことがないような英単語が沢山出てきます。特に専門用語などは難しく、全ての英単語の意味を把握するのは不可能に近いと言えます。その為、分からない英単語が出題されることを前提に試験勉強をする必要があります。

TOEFLの頻出単語を学ぶ

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TOEFLでは比較的頻繁に出てくる単語が多い傾向にあるので、これらを繰り返し勉強し覚えることは大切です。しかし、全ての英単語を短期間で覚えるのは不可能に近いと言えます。その様な場合、先述した通り分からない単語の意味を「予想」する練習もしましょう。

また、英語力を上げるのに欠かせないのが、分からない単語を「英和辞書」で調べるのではなく「英語辞書」で調べる事です。

「英語辞書」で分からない単語を調べる事により、他の単語の使い方等も身に着ける事が出来るようになります。

公式問題集を解く

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本番を想定して「模試」のようなイメージで、一回TOEFLの公式問題集を解いてみるのも実践的な勉強方法だと言えるでしょう。公式問題集は英語版と日本語版の二種類ありますが、「英語版」を購入することをおすすめします。

これも「英語辞書」で分からない単語を調べるのと同じ理屈で、日本語が一切含まれていない問題集を買うことで、より本番に備え「英語」を身近なものにする1つの方法です。

各セクションの勉強法を理解する

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これは、先述の通り4つのセクションのどの部分が自分にとって苦手なのかを理解することにより、効率良く勉強することが出来ます。また、方法としては実際にTOEFLでハイスコアを出したことがある人にアドバイスを貰うのも良いでしょう。

問題集を繰り返し説く

問題集を繰り返し説くのは、全ての分野に於いて重要です。但し、TOEFLを受験する人はハイスコアを獲ることが目的ではなく、留学してMBAを取得したり、外資系の企業に入社するということが最終目標だという事を忘れてはいけません。

その為、普段から英字新聞を読んだり、英語の映画を字幕なしで観たりして、自分の周りの環境をなるべく英語と関連性の高いものにするということも大切です。

おすすめの問題集・参考書

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ここでTOEFLでハイスコアを出すためにおすすめの参考書を紹介します。一つは「TOEFL Practice Online」という実際にTOEFLを実施している機関が出している、本番形式でTOEFLのiBTテストの過去問を解けるというものです。

また、先述した「英語辞典」もおすすめです。これは日本語の「広辞苑」にあたります。特に「オックスフォード英語辞典」は最も有名で読みやすくおすすめです。

TOEFLのiBTは留学や大学院への進学・外資系企業への就職に有利

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ここまでTOEFLのiBTについて色々と解説しましたが、もう1つ重要な点として海外の大学に正規留学する際の費用についてです。アメリカの私立大学の年間の学費の平均は約$25,000です。これは日本の大学の約3倍にあたります。

TOEFLのiBTの受験料も$250と決して安くありません。特に留学目的でテストを受ける場合、かなりの出費が数年間続くことは忘れないようにしましょう。

そして、それらの出費が今後の自分への投資になるように、明確な目標設定と、正しい勉強法で努力を重ねてから、TOEFLのiBTを受験することを心掛けましょう。

Yusuke@117
ライター

Yusuke@117

宜しくお願い致します。

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