3人家族の生活費は?
核家族化が進み少子化も加速し、共働きの家庭が増えて、夫婦と子供一人という3人家族が増えてきています。3人家族の平均的な生活費の実態はどんなものでしょう。子どもが赤ちゃんの場合と学校に通う年齢の場合では、生活費の内訳はどのような差があるのか調べてみましょう。家計に役立つ節約のアイディアをご紹介します。
3人家族の生活費は平均26万円
夫・妻・子供1人の場合の平均的な生活費を見てみると、平均的な3人家族の生活費は約26万円です。子どもが塾に行く年齢では教育費の割合が高くなり、赤ちゃんがいる場合はおむつ代などかかるので生活雑貨が高くなる傾向があります。
夫婦の年代によっても変わってきます。20代では約20万円。30代では22.5万円。40代では26.25万円。50代では30.55万円。60代では29.7万円。70代では26.45万円。80代で25万円となっています。
20代では子どもがまだ赤ちゃんのことが多く、30代、40代となるにしたがって食費や教育費が増えていくと思われます。そして60代からは子どもも独立していき、生活費も低くなってくると考えられます。
住宅費 | 80,000 |
食費 | 50,000 |
電気代 | 15,000 |
ガス代 | 4,000 |
水道代 | 5,000 |
教育費 | 15,000 |
スマホ | 14,000 |
プロバイダー | 5,000 |
交通費 | 25,000 |
生活雑貨 | 5,000 |
保険 | 18,000 |
お小遣い | 24,000 |
3人家族の月収の平均は44万円
それでは、3人家族の平均的な収入を見てみましょう。赤ちゃんがいる家庭では、年齢も若く妻が専業主婦というパターンが多くなり、収入も低くなる傾向です。
夫が正社員の場合、20代では350万円。30代では594万円。40代では707万円。50代では777万円。60代では558万円と言われています。
3人家族の生活費の内訳
3人家族の生活費の内訳で、どの家庭でも大きな割合を占めるのは住居費と食費でしょう。住居費は住む地域によってもかなり差があります。食費と教育費については、子どもの年齢によって開きがあり、育ち盛りの子どもがいれば食費も多くなり、塾や習い事に通うような年齢になれば教育費は高くなる傾向にあります。
住居費の平均6万から10万円
夫婦2人だけの生活から子どもが生まれ3人家族となる時、どの家庭でも住居をどうするかを考えると思います。2人だけ、または子どもが赤ちゃんのときは1LDKで十分でしょう。
でも、子どもがだんだん大きくなって、荷物も増え、子供部屋が必要になると2LDKもしくは3LDKくらいは必要になってくるはずです。
住居費は購入・賃貸とも住む地域によってかなり差があります。やはり都心から離れるほど安くなる傾向があります。相場は6万~10万円くらいになります。
購入の場合もローンの月々の支払いも、やはり5万円~10万円が約半数となっており、だいたい同じくらいです。ただしどちらも、都心だと平均よりかなり高くなってしまいます。
住居費以外の生活費の平均は20万円
生活費の内訳で、比較的大きな割合を占めていて、また節約することができないのが住居費です。住む地域によっても差があって各家庭の住居費にはどうしても開きがあります。
なので、生活費の内訳で比較ができるのは、3人家族では約20万円と言われている住居費以外の生活費ということになります。そして、節約の余地があるのも住居費以外です。
そこで生活費を節約するアイディアを、食費・電気代・水道代・ガス代・通信費の内訳ごとにご紹介します。だれでも参考にできるアイディアがきっと見つかるでしょう。
3人家族の生活費を節約するなら?
3人家族の生活費の平均が住居費以外で20万円でしたが、実際には赤字になる、または貯金に回す余裕がないということも多いでしょう。収入を増やすことができなければ、節約するしかありません。今一度生活を見直して、節約できるところを探してみましょう。目標を決め、ゲーム感覚で節約すると、達成感もあり楽しんで出来るでしょう。
食費が一番節約しやすい
生活費の内訳で、節約は住居費・保険など金額を変えることができない固定費以外で考えなければなりません。内訳の中でもいちばん節約しやすいのは食費でしょう。
買い物をする店や、商品によっても値段がかなりちがいます。スーパーの特売やドラッグストアなどの特売品をうまく利用すれば節約も難しくありません。
食費の平均は約5万円
一般的な3人家族の食費の平均は、約5万円と言われています。これを1か月で割ると、1日約1,600円くらいになります。これはどうでしょう。
もし、外食に月1万円使うとなると、それ以外の食費は1日約1,300円くらいに抑えなければなりません。夫婦と赤ちゃんだけの家庭なら無理ではないかも知れません。
でも、子どもが男の子で部活で活躍するような年齢になると、ちょっと5万円ではおさまらないという家庭も少なくないでしょう。
3人家族の食費を節約する方法
3人家族の食費を節約するためには、具体的にどうすればいいでしょう。とはいえ、節約のために子どもにおやつを我慢させるなどは出来るだけ避けたいことです。
工夫して無理なく、上手に節約するポイントをご紹介します。まずは目標金額を決めて、それをめざして計画的に買い物しましょう。
食費は家計の14%が目安
3人家族の食費は、家計の約14%を目安にします。収入が25万だったら約35,000円です。30万で42,000円になります。あくまで目安ですが、目標金額にするといいでしょう。買う物によって買い物をする店を変えたり、商品の選び方を変えるだけでも、食費をかなり抑えることができます。
1週間単位の食費を決める
上手に節約している人の多くが実践しているのが、1週間ごとの予算を決めることです。予算が5万円の場合、外食1万円と考えてそれを除くと、一週間1万円ということになります。
3人家族の食費の予算が35,000円だった場合はどうでしょう。一週間で8,750円ですが、外食として5,000円取っておいたとしたら7,500円となります。
買い物はできるだけ減らす
予算をだいたい決めたらまとめ買いして、買い物の回数を減らす事をおすすめします。買い物に行くと、ついつい予定外の物も買ってしまい、予算オーバーする原因になります。
子どもを連れていくと、目の前のお菓子やおもちゃを欲しがったりして、つい無駄遣いもしてしまいます。また、時間の無駄を省くメリットもあります。
買うものによって店を変える
店によって安く買えるものが違うことが多いので、野菜が安い店、肉が安く買える店、日用品が安く買える店など、買うものによって買う店を変えることで節約につながります。
意外におすすめなのはドラッグストアの食品コーナーです。スーパーマーケットのように品ぞろえはないことが多いのですが、乳製品や卵、肉類や飲料などが安く買えることがあります。
新聞の折り込みチラシや、店頭のチラシをチェックしておくとお買い得情報を知っておくことができます。覚えておいて、日用品を買う時に一緒に買うようにします。
おやつは手作り
おやつは手作りすると、節約にもなり身体にもいいのでおすすめです。混ぜたりこねたりを子どもに手伝わせると、大喜びです。
手間や時間も少しかかることもありますが、買い物を時短にして、その分、子どもとおやつ作りでコミュニケーションをとるのも楽しいです。
手間があまりかけられない時には、サツマイモをふかしたり、ホットケーキミックスを利用するなど、簡単な手作りおやつもいいものです。
節約食材のアイディア
食費を節約するためには、安い食材を上手に使うことは欠かせません。身近な、お財布にやさしい食材の代表として、ここでは鶏むね肉、もやし、豆腐を美味しく料理するための、特別な材料もなく今日からお試しいただける、ちょっとしたアイディアをご紹介します。簡単なひと手間でグンと美味しくお料理できます。ぜひお試しください。
鶏むね肉を柔らかくする方法
食卓におなじみの鶏肉ですが、日本では一般的にむね肉が安いです。でも胸肉って料理するとパサパサすることが多くて、子どもにもあまり評判がよくありません。
。最近は柔らかくする調味料が市販されていますが、どこのご家庭にもあるもので簡単にジューシーなお肉に変身させられます。
用意するのは、鶏むね肉と水(鶏肉の重量の10%くらい)、砂糖(1%くらい)、塩(1%くらい)です。大体、お肉が300gだったら、水が30㏄、砂糖と塩が3gくらいです。
それらを一緒に袋に入れて1時間くらい漬けておきます。それから料理すると、柔らかくてジューシーなお肉になります。
もやしをシャキッと炒める
安くてボリュームがが出る炒め物の立役者、もやしですが、料理すると水分が出て、炒め物が美味しく出来ません。この解消法は、もやしの下処理で解決できます。
もやしを料理する前に、50℃くらいのお湯にいったん取って、水分を吸わせます。50℃は熱湯と水道水を半々に入れたくらいの温度です。水を切り、もやし全体に油をまぶします。
そして、炒めるときは手早く、炒め過ぎに注意しましょう。塩分が入るともやしの水分が出てきてしまうので、味付けを最後の仕上げにすることがポイントです。
豆腐を美味しく水切りする
日本人にとてもなじみの深い豆腐は、節約食材としても優秀です。でもメニューがマンネリ化しやすいのが悩みです。そこで水切りすると、炒め物などにも使えてバリエーションが増えます。
豆腐の水切りを時短でしたい時には、キッチンペーパーで包んで、レンジで1~2分チン加熱します。お皿で重しをするとさらに早いです。取り出すときに熱いので注意します。
時間があるときは、豆腐の表面に塩を振り、キッチンペーパーで包んで冷蔵庫でキッチンペーパーを途中替えながら、半日くらい水切りします。さらに美味しく水切りする方法です。
3人家族のその他節約方法
食費以外でも、節約のために見直す部分はいろいろあります。内訳としては光熱費が次にあがるでしょう。季節や赤ちゃんがいるかいないかでも、差が出るところではありますが、少しずつでも節約の習慣をつけることは、長期的には節約につながっていくでしょう。塵も積もれば山となるです。
電気代の節約方法
電気代を安くする効果的な方法に、契約アンペアを減らすという方法があります。アンペア数によって基本料金が変わるので、見直す価値はあります。3人家族で子どもが小さい場合には一部屋で過ごすことも多く、意外にアンペア数も少なくて済む可能性があります。同時に電子レンジとドライヤーを使わないようにするなど、ルールを作っておきましょう。
エアコンの節電ポイント
家庭の消費電力で大きいものの一つはエアコンです。赤ちゃんのいる3人家族の生活には欠かせません。そうでなくても節電と言って夏場、熱中症で倒れることにならないようにしましょう。
温度設定を夏は28℃、冬は20℃にすることでかなり節電できます。そして意外に、こまめに電源を消したり付けたりするよりも、自動運転にしておく方が節電できます。
そして、フィルターの掃除をマメにしましょう。2週間から1カ月に1回が理想的です。また室外機のまわりは、ファンの邪魔にならないように、物を置かないこともポイントです。
冷蔵庫の節電の注意点
冷蔵庫は温度を「高」から「低」にするだけでもかなり違いが出ます。夏場以外は「低」にするなど工夫しましょう。ドアの内側にカーテンを取り付けるのもいいでしょう。
冷蔵庫の中は詰め込み過ぎないのがいいのですが、冷凍庫は逆にすき間が少ないほうが節電になります。また、冷蔵庫に食品を入れるときは粗熱を取ってからにしましょう。
古い電化製品を替える
家電製品の省エネ化が進み、古い家電との差は歴然です。特に冷蔵庫などは2000年に入ってからは3分の1にもなっています。冷蔵庫に関して意外なのは、容量が大きいほうが電気代が安くなります。
エアコンも省エネ化が進んだ家電のひとつで、2000年以前のエアコンと比べると年間では17,000円以上と、大変な差が出てきます。
最近ではかなり交換が進んでいるようですが、白熱電球からLED電球に切り替えることが節電になります。また使わない時にはこまめに消すことも節電のポイントです。
水道代の節約方法
3人家族では平均の水道代は約5,000円です。水道代の節約ポイントの一つはお風呂でしょう。シャワーを節水式にすると、無理なく節水できます。また、湯船にお湯を多く張り過ぎない、シャワーを出したままにしないなど、お風呂では節約のポイントが多くあります。家族で協力して気を付けることが必要です。
ガス代の節約方法
ガスコンロを使う時には、適当な火力で使用しましょう。強すぎて鍋やフライパンから火がはみ出しては、はみ出す分は余計なガスを使っていることになります。弱すぎても時間がかかり非効率です、また、鍋などの調理器具の底の水気をふき取ってから火にかけましょう。
家庭でのガスの使用量が一番多いのはやはり給湯器です。お風呂はなるべく時間をあけずに入り、追い炊きの回数を少なくしましょう。お湯が冷めないようにふたや保温シートなどを使うのも効果的です。キッチンでの洗い物に使うお湯の温度を少し下げるのもおすすめです。小さいことですが、年間では結構節約できます。
通信費の節約方法
通信費の節約の方法には、ふたつあります。ひとつは、スマホを格安SIMに替えることです。Y!mobileやmineo、楽天mobileなど、今はとても多くなりました。
電波や速度などが気にかかるところですが、キャリアの回線を利用したサービスなので、電波や速度、エリアなどの心配はありません。
もうひとつは、光回線を、キャリアとセットで利用すると割引価格で利用でき、かなりの節約になります。3人家族なら、家族割など利用するとさらにお得です。
大手キャリアでも、ソフトバンクの「ウルトラギガモンスター+(プラス)」をはじめ、ドコモも続いて格安の新プランが発表され、auも続く動きです。また、楽天もキャリアとしてのサービスが始まる予定で注目されています。
赤ちゃんの必要品は貰い物を探す
赤ちゃんの時に使う衣類や道具類は、新品ですべて購入すると、かなりな出費になってしまいます。赤ちゃんの肌に直接触れる肌着や布団類は抵抗がある場合もあるかも知れませんが、ベビーバス、ベビーベッド、ベビーカーなど買うと高価なものは、友人や親せきからもらえる機会があれば、ぜひ利用しましょう。
メルカリなどのフリマアプリや、リサイクルショップを覗いてみるのもいいでしょう。ネットで購入すれば赤ちゃんがいて外出が難しい場合でも、足を使わずに買い物出来て便利です。
3人家族の生活費の貯蓄の目安
夫婦2人から赤ちゃんをむかえた時、将来かかる子どもの教育費などのことを考えて貯蓄について考えるいい機会です。意外にかかる教育費も、急には用意できるものではありません。比較的お金がかからない赤ちゃんのうちに生活費を見直し、できるだけ貯金に回せるように工夫していきたいものです。
収入の20%の貯蓄が理想的
収入の20%を貯蓄に回せると理想的です。収入が30万円なら6万円になります。その他の生活費が24万円ということになりますから、節約を意識し、贅沢をしなければ可能な金額でしょう。収入が20万円だと4万円になります。3人家族で生活費16万円は、かなり節約をがんばらなくてはなりません。
最低10~15%を目標
それでもやはり、工夫して収入の10~15%は貯蓄していきたいものです。20万円の収入なら2万~3万円、収入が25万円なら2万5000円~3万7500円となります。3人家族でも子どもが小さいうちは、食費、教育費は少なくて済むので工夫と節約次第で実現できるでしょう。
収支をきちんと見直す
子どもの入園、入学、または家賃など住居費の変動、夫の収入の変化などで家計はだんだんに変化していきます。それぞれのタイミングには、収支の見直しをして、無駄がないかをチェックしましょう。スマホの更新時なども通信費を節約するいい機会です。お得な情報がないかもチェックしましょう。
日々の収支の見直しをするのも効果的です。忙しい毎日、家計簿をつけるのはなかなか大変ですが、家計簿アプリなどを使うと、自動で計算してくれたり、時短でできるので、家計簿をつけるのも苦じゃなくなります。家計簿をつけると、意外な無駄を発見できるものです。
3人家族の生活費を見直し貯蓄に回そう!
3人家族の生活費の平均に比べていかがでしたか?いまは3人家族でも、これから4人家族、5人家族となっていく可能性もあります。無理のないやり方で、貯蓄することも大切です。節約も楽しくできる方法を探して、長く続けていくことがポイントです。ここに挙げたいくつかの方法もぜひお役立てください。