老後を楽しむ為に貯金しておこう!
50歳後半でそろそろ老後の生活が気になる皆さん、老後を安心して、しかも、楽しく暮らす為には、いくらの貯金が必要と考えますか。老後を、夫婦で暮らす人もいれば、老後を独身で暮らす人もいるなど老後の生活パターンは色々です。ここで少し疑問があります。そもそも老後とは、何歳からなのでしょうか。
老後の一般的な考え方としては、年金がもらえる65歳です。しかし、年金がもらえる年代でも、会社でバリバリと働いている人も多くいます。一般的な企業の定年は60歳で、現在は62歳や65歳定年制度を採用している企業もあります。そのため老後の定義も曖昧です。
年金がもらえるのは65歳からが基本で、60歳で定年した人は、年金がもらえる65歳までは、今までの貯金の取り崩しや安い賃金でのアルバイトなどの収入で生活することになります。そんな貯金がメインの生活は不安です。また、老後にいくらの貯金が必要なのか悩みます。
年金だけでは不安
60歳で定年を迎え、65歳まで貯金の取り崩しやアルバイトなどで生活をしていた人たちは、その間には貯金などできず、年金がもらえる65歳になったとしても、貯金が少ない為、年金だけの老後の生活に不安を感じます。そんな不安を持っている人に老後に必要な貯金を含めた平均資金のお話をしていきます。
老後の生活は、日常生活の費用に加えて、病気などの医療機関に支払うお金も多くなります。老後は、食費などの節約をしても、病気などにより予期していない出費になることが起こります。そのため、少ない貯金では、不安を感じてしまいます。
老後に必要な平均資金を詳しく解説!
健康の意識が高まったことや、健康に関するサプリメントや器具などの影響から、寿命が延び、老後の生活が長くなる傾向にあります。そんな中、老後には、平均的に貯金を含めて、いくらの資金が必要になるのかといったことが心配になります。そのように貯金の額に心配している方に、老後に必要な貯金を含めた平均賃金を詳しく解説していきます。
独身65歳からの必要貯金「1750万円」
ここでは、独身の65歳からの老後の貯金を含めた平均資金はいくら必要なのかについてお話します。結論から言えば、老後の独身65歳からの必要になる貯金は「1750万円」です。では何故、老後にはこれほどの貯金が必要になるのでしょうか。
独身の65歳からの老後での生活に必要な毎月の支出は、食料関係が全体の25%ほど、光熱費や水道代で約9%、保険・医療が5.5%、住居に関する費用が8.7%ほど、娯楽や交際費が25%ほどが必要です。独身の65歳からの老後には、毎月15.6万円が必要になります。
独身の65歳からの老後の毎月の平均支入は12万円です。このように、老後の生活に必要な毎月の支入と支出をみると、毎月3.6万円の赤字であることがわかります。65歳から90歳までが老後の生活と考えるならば、毎月の赤字額が3.6万円で、老後の生活期間が25年間となり総額で1080万円の赤字となります。
介護費用・葬式費用を含めると
老後の生活期間25年間の赤字額が、1080万円でそれに介護費用472万円、葬式費用196万円を含めると1750万円が必要です。老後にはこれほどの貯金を含めた資金が必要なります。これは、65歳老後の国民年金などでの収入12万円をモデルにした試算です。
老後の毎月の収入が12万円より多ければ、老後に必要な貯金額「1750万円」よりも少なくなり、逆に、老後の収入が12万円より少なければ、老後に必要な貯金額は「1750万円」より多くなります。老後に必要な貯金を少なくするには、毎月の収入をアップする必要があります。
独身60歳からでは「2700万円」
独身の60歳からの老後の貯金を含めた資金はいくら必要なのか考えてみると、独身60歳からでは「2700万円」の貯金を含めた資金が必要です。60歳からの老後生活は、65歳からの老後生活に比べて930万円ほどが多くなり、その結果60歳からの老後生活には、貯金を含めた資金は「2700万円」ほどが必要になります。
夫婦65歳からの必要貯金「2950万円」
夫婦65歳からの老後の貯金を含めた資金は、いくら必要なるのかを、独身の65歳からの老後生活のように試算してみると、夫婦65歳からの老後には、貯金を含めた資金「2950万円」が必要になります。
夫婦65歳からの老後の生活に必要な毎月の支出は、食料関係が全体の27.3%、光熱費や水道代で約7.9%、保険・医療が5.5%、住居に関する費用が8.6%ほど、娯楽や交際費が25.4%が必要です。夫婦の65歳からの老後の毎月の平均支入は21.1万円で、平均支出が26.7万円です。
このように、老後の生活に必要な毎月の支入と支出をみると、毎月5.4万円の赤字で、65歳から老後の生活期間を25年と考えるならば、総額で1620万円の赤字となります。
介護費用・葬式費用を含めると
老後の生活期間25年間の赤字額が、1620万円で、それに介護費用472万円、葬式費用196万円を含めると2950万円です。老後には、これだけの貯金を含めた資金が必要なります。これは、65歳老後の公的年金の国民年金などでの収入21.1万円をモデルにした試算です。
夫婦65歳からの必要貯金は、独身65歳からの必要貯金の項目で説明したように、老後の収入が多ければ、老後に必要な貯金は少なくなり、逆に、老後の収入が少なければ、老後に必要な貯金は多くなります。貯金が多くあることは、老後の生活にゆとりがでます。
逆に貯金が少ないことは、老後の生活が苦しいことになります。そのため高額の貯金を作ることが大事です。高額な貯金をするのは短期間では無理なので、若い世代から貯金をするようにしましょう。
夫婦60歳からでは「4500万円」
夫婦の60歳からの老後の貯金を含めた資金はいくら必要なのか考えてみると、夫婦60歳からでは「4500万円」の貯金を含めた資金が必要です。夫婦の60歳からの老後生活には、65歳からの老後生活に比べて1600万円ほど多くなり、その結果夫婦の60歳からの老後生活には、貯金を含めた資金は「4500万円」ほどが必要になります。
老後の必要貯金はいくらかを計算!
老後の必要貯金は、公的年金の月額、公的年金以外のアルバイトや再就職などによる月額収入、配偶者の収入、退職金などの収入と老後の生活に必要となる生活費、家などのローンの残高、現在返済中のローン返済額、娯楽や子供の結婚などに必要な費用などを入力して計算することが可能です。
これらの項目を確認して、老後に必要となる貯金額を理解しておくことが、老後を安心して暮らす上で大事になります。
現在の貯金から必要資金を計算
60代の夫婦の貯金平均額は、1200万円ほどと言われています。60代の独身の貯金平均額は1300万円ほどです。このように現在の貯金から老後に必要となる資金を計算することが可能です。貯金額から老後の生活に必要な毎月の支出額を差し引けば、老後に必要となる資金が足りないのか、足りているのかがわかります。
足りない金額は早めの節約を!
老後に必要となる貯金を含めた資金が足りないとわかれば、足りない資金は早めに節約をしたり、足りない分を何かの方法で増やすしかありません。節約は、しっかり意識してやればできないことはないのですが、貯金を含めた資金を増やす方法はそう簡単には見つかりません。
老後に必要となる足りない資金を増やす方法は、現在貯金している年利がアップするコースに変更したり、国内株式・国内債券・海外不動産などの投資信託を始めたりする方法があります。
しかし、投資信託の運用は上手くいけば、大きな貯金を含めた資金になりますが、失敗すれば貴重な貯金を減らすリスクがあります。貯金を含めた資金を減らさないためには、専門的な勉強が必要です。
貯金はいつから準備すればいいの
老後に必要な貯金は、夫婦60歳からでは「4500万円」です。こんな大金は短期間で貯金することができません。では、貯金はいつから準備すればいいのでしょうか。単純に計算すれば、月に5万円、年2回のボーナス20万円ずつ貯金をすると、年間にして100万円貯金できる計算になります。年間100万円で40年で「4000万円」の貯金となります。
このペースでも「4000万円」しか貯金できなく、残り500万円が必要になります。40年間の貯金期間であれば20歳から準備が必要になると言うことです。20歳で月に5万円、年2回のボーナス20万円の出費が限界です。
そのため、「4000万円」の貯金をするには、節約などして毎月の掛け金やボーナスの金額を上げるしか方法がありません。とはいっても、若い年代の夫婦は、子育てや学費など子供に掛かる費用が多くあるため、そう簡単に貯金することができないのが現状です。
貯金額からの老後の夫婦生活水準
老後を迎えるために多くの貯金をしている夫婦もいれば、それほど多くの貯金がない夫婦もいます。どのくらいの貯金でどのような老後が送れるかを説明します。老後の生活水準をわかりやすくするために、500万円前後の貯金を待っている夫婦と1000万円前後の貯金を持っている夫婦に分けて説明します。
500万円前後の貯金は切り詰め生活に?
500万円前後の貯金がある夫婦の老後の生活は、老後の資金としては充分ではなく、毎月の赤字となる生活費の穴埋めとして使うため貯金の残高が少なくなり、そのため、食事代の節約と贅沢品の購入などは出来なく、切り詰めた老後の生活になります。
切り詰めた生活以外に、介護費用や葬式費用の準備が必要です。そのため最低でも介護費用や葬式費用が出せるだけの貯金が必要になります。それには、65歳から70歳まで、アルバイトや再就職などで最低でも月に8万円ほどの収入が必要になります。
最低でも月8万円ほどの収入があれば、節約により、毎月8万円を貯金することが可能になり、5年間で480万円の貯金をすることができます。
そこに、生活水準を落とし、節約と合わせて月に、1万円ほどの貯金をすれば、70歳まで働いたとして、トータルで1000万円近い貯金が作れます。
毎月夫婦で20万円の生活
500万円前後の貯金がある夫婦の老後の生活は、切り詰めた生活になるとお話しました。これは毎月20万円で生活をしなければならないことになります。500万円前後の貯金では、生活費に毎月20万円以上かけ赤字が続いていけば、貯金が底をつき生活が成り立たない老後に破産することを意味しています。
そのためには、携帯・スマホなどの通信費を抑えたり、ポイントがもらえるクレジットカードでの買物をしたりするなどの節約が大事です。
特にクレジットカードで買物をすることは、現金を使うことが少なくなり、ATMの使用が抑えられて引き出しの手数料を節約することができます。
1000万円前後の貯金で普通の生活
1000万円前後の貯金がある夫婦の老後は、500万円前後の貯金がある夫婦の老後よりは、楽な生活が送れます。貯金に余裕があるので、特別に節約を意識する必要はありません。しかし、夫婦の老後に必要な貯金額は「2950万円」です。そのことから考えるならば、贅沢品の購入などは慎重にした方がいいでしょう。
40万円の生活は理想の形
500万円前後の貯金がある夫婦と1000万円前後の貯金がある夫婦をみてきました。500万円前後の貯金がある夫婦の老後の生活水準は、食費などの切り詰めた生活、1000万円前後の貯金がある夫婦の老後の生活水準は、食費などの切り詰めは必要ありません。しかし、贅沢品の購入は慎重にとお話してきました。
500万円前後の貯金がある夫婦の場合は、毎月20万円以下の生活、1000万円前後の貯金がある夫婦の場合は、毎月20万円以上の生活が送れます。しかし、老後の生活は、美味しい食事をして、欲しい品物が購入できるなど月40万円の生活が理想です。
老後にお金が無くなってしまったら?
老後の生活になっても、以前の生活水準を変えられないことや、予期していなかった高額の医療費、住宅ローンの残高などの影響から貯金が底をつき、老後のための貯金を含めた資金が無くなってしまったらどうしたらよいでしょうか。老後にお金が無くなってしまったら資金を調達するしか道はありません。
リバースモーゲージの活用
老後に貯金などの資金が無くなってしまったときや老後の生活の貯金を含めた資金が足りるか不安といった悩みを解消してくれるのが、リバースモーゲージの活用です。リバースモーゲージとは、自宅の一軒家を担保にしてお金が借りられる制度です。自宅の一軒家を担保として金融機関から老後資金としてお金が借りられる制度のことです。
住宅を担保に借入
リバースモーゲージは、住宅を担保に借入ができる制度なので、金融機関から老後資金として借りたお金が返済できない場合でも心配する必要がありません。住宅が担保になっているので、返済できないときは、自宅の一軒家を渡すことで解決します。
一般的なローンは、借りたお金の利息と元本を月々返済します。リバースモーゲージの借りたお金の返済は、借入残高に対する利息のみだけを支払うため、毎月の出費が抑えらるメリットがあります。
しかし、借りたお金の利息だけを支払う制度の為、一般的なローンの利息よりも高く設定されているデメリットがあります。そのため、多額の借入は避けるようにしましょう。また、担保としている住宅は、毎年の評価が行われ、担保評価が低くなると借りられる限度額が変更されることもあります。
老後に苦労をしない為に計画を立てておこう!
老後に必要な貯金をみると、夫婦60歳からでは「4500万円」の貯金が必要です。夫婦65歳からでは「2950万円」の貯金が必要になることがわかり、改めて老後には、多額の貯金を含めた資金が必要であることを知ったのではないでしょうか。
また、これらの貯金をするには、短い期間では出来なく、若い世代からの貯金が必要です。しかし、若い世代からしっかりと貯金することは簡単ではありません。今回お話したことを参考に、老後に苦労をしない為に計画を立てておきましょう。