青函トンネルは車で通れる?フェリーの料金・時間・総距離も紹介!

青函トンネルは車で通れる?フェリーの料金・時間・総距離も紹介!

青函トンネルは北海道と青森を結ぶトンネルで、通れるのは鉄道だけで車は通ることできません。そのため青函トンネルを通れない車を北海道青森間で運ぶにはフェリーを活用するしかありません。青函トンネルと青森北海道間のフェリーに関して解説していきます。

記事の目次

  1. 1.青函トンネルとは?
  2. 2.青函トンネルは車で通れるのか
  3. 3.青函トンネルではなくフェリーを使おう
  4. 4.津軽海峡ルートで車を運ぶ
  5. 5.ノスタルジック航路で車を運ぶ
  6. 6.青函トンネルではなくフェリーを利用する際の注意点
  7. 7.青函トンネルは新幹線が通っている
  8. 8.青函トンネル開通までの経緯
  9. 9.青函トンネルは車では通れない!フェリーで車を運ぼう

青函トンネルとは?

Photo by rail02000

本州から北海道に向かう場合に越えなければならないのが津軽海峡です。津軽海峡はマグロ漁やイカ漁などが盛んで良質な漁場ですが、時期によっては荒れやすいのが特徴です。

その津軽海峡を通って青森と北海道を移動する方法は30年以上前まで船での移動手段しかありませんでしたが、物流量の増加などによって青函トンネルが建設され鉄道による移動ができるようになりました。

青森と北海道を繋ぐトンネル

Photo by woinary

青函トンネルは青森県側津軽半島の龍飛崎から津軽海峡の海底を通り、北海道を結ぶ海底トンネルです。全長約54kmある海底トンネルで、現在世界で最も長い海底トンネルとなっています。

開通当初は世界で最も長い距離のトンネルでもありましたが、スイスに全長約57kmのゴッタルドベーストンネルが開通したことによって世界一の座を奪われてしまいました。

しかし、海底トンネルの長さとしては世界一を死守しており、海底トンネルの世界2位は現在イギリスとフランスを結ぶ英仏トンネルになっています。

青函トンネルは車で通れるのか

Photo by ume-y

青森と北海道の間にある津軽海峡は時期によって荒れやすく、日によっては青函連絡船が運休になることがありました。しかし、青函トンネルは天候の影響を受けることがないため、青森と北海道間の移動に大きな変化をもたらしています。

現状青函トンネルを通れるのは鉄道車両のみで、車は通ることができません。また、青函トンネルを通れる鉄道の中にも通れる車両とそうではない車両があり、青函トンネル通れるように作られた車両のみが通過可能です。

54kmという長さから車の移動は不可能

Photo by rail02000

青函トンネルは計画当初から鉄道用のトンネルとして設計されており、現在も鉄道用のトンネルとして使われています。そのため、車では青函トンネルを通ることはできません。

また、青函トンネルが鉄道用としてではなく車用として作られたとしても、海底深く掘られたトンネルを車で安全に利用するのは現代の技術を持っても難しいです。

万が一車がトンネル内で事故を起こしたとしても距離の長い青函トンネルでは救急隊が到着するまでに時間がかかり、被害を拡大させる恐れがあります。これらのことから青函トンネルを車で通ることはできません。

青函トンネルは車やバイクで通れるのか?料金や時間をフェリーと比較! | 副業・暮らし・キャリアに関するライフスタイルメディア
本州から車やバイクで北海道に行く場合、移動手段として挙げられるのが青函トンネルやフェリーになると思います。果たして青函トンネルは車やバイクで通れるのでしょうか?ここでは、青函トンネルは車やバイクで通れるのか、料金や時間をフェリーと比較しながら紹介します。

青函トンネルではなくフェリーを使おう

Photo by 上島町

車を使って青森と北海道間を移動する場合は青函トンネルを含めて車が通れるトンネルや橋がないため、フェリーで向かうのが一般的です。現在いくつかのフェリー会社が青森と北海道を結ぶフェリーを運航しており、航路がさまざまあるため自分に合った航路のフェリーを利用するのが最適です。

津軽海峡ルート・ノスタルジック航路

Photo by tsuda

フェリーを使って北海道青森間で車を運ぶ場合、フェリーの航路には津軽海峡ルートとノスタルジック航路の2種類があります。

津軽海峡ルートは青函連絡船と同じように青森市から函館に向かう航路になっているのに対して、ノスタルジック航路は大間と函館を結ぶ航路になっています。

青森と函館を結ぶ青函連絡船も使っていた津軽海峡ルートよりも、大間函館間を往復しているノスタルジック航路は距離が短くなっています。

津軽海峡ルートで車を運ぶ

Photo by darkensiva

青函トンネルを通れるのは鉄道のみのため、車を運ぶ手段はフェリーだけです。。津軽海峡ルートのフェリーは昔青函連絡船が通っていたルートを通るフェリーで、津軽海峡フェリーと青函フェリーがそれぞれ1日往復8便ずつ運航しています。

それぞれ特色あるサービスを提供しており、リーズナブルな価格で車を北海道青森間で移動させたいときは青函フェリーが最適です。対して、津軽海峡フェリーが運航する船には個室などもあり、プライベート空間でくつろぎたいという人におすすめです。

また、それぞれの会社で季節によって値段が変動するように設定されており、閑散期と繁忙期で値段が変わってきます。

車を運ぶ場合の料金

Photo by Kentaro Ohno

津軽海峡ルートのフェリーで車を運ぶ場合、津軽海峡フェリーでは3段階青函フェリーの場合は2段階の料金設定になっています。青函フェリーが運航するフェリーの場合、10月から5月までと6月から9月までの2つの季節に分かれているのが特徴です。

10月から5月までの時期は料金が安く設定されており、4m未満の車は12,800円6m未満の車は16,000円で青森函館間を移動できます。対して6月から9月までは4m未満は16,000円6m未満は20,000円という料金設定です。

青函フェリーが2シーズン制をとっているのに対し、津軽海峡フェリーが運航している便は年末年始とGWを除く10月から5月にかけてのA期間と年末年始に夏休み期間中を除いた6月から9月のB期間、GW期間と夏休み期間を合わせたC期間の3つに区分されます。

そのうちA期間が一番安くC期間が一番高く設定されていますが、軽自動車で利用する場合A期間は1台13,160円C期間1台18,920円で利用可能です。青函フェリー運航便と津軽海峡フェリー運航便共に車両が大きさに比例して料金も高くなります。

人だけの場合の料金

Photo by Kentaro Ohno

人だけの場合も季節による料金の設定は車を運ぶ場合と両社とも同じです。青函フェリーの場合は客室に等級がないため10月から5月までの時期は大人1人1,600円のみで、繁忙期の6月から9月までの時期は大人1人2,000円という料金設定になっています。

小学生以下の子どもの場合は子ども料金が適用され、大人料金の半額で利用が可能です。対して津軽海峡フェリー運航便の場合はスタンダードから最高プレミアまでの客室が用意されており、それぞれ利用する客室によって料金は異なります。

一番料金の安いスタンダードの場合、A期間は大人1人あたり2,220円でC期間は3,190円になり12歳未満の子供に関しては大人料金の半額の料金です。

移動時間・距離

Photo bypasja1000

津軽海峡ルートは青森市内のフェリーターミナルと函館市内のフェリーターミナルを結ぶ航路のため結構な距離があります。直線距離で約110kmもあり、3時間半から4時間程度必要です。

そのため、人だけの移動で急いでいる場合は青函トンネルを通れる北海道新幹線を利用したほうが短時間で移動できます。フェリーで安く移動するか新幹線を使って短時間で移動するかはそれぞれの好みになってきます。

ノスタルジック航路で車を運ぶ

Photo byKookay

津軽海峡フェリーは津軽海峡ルートの他に、ノスタルジック航路でフェリーを運航しています。ノスタルジック航路は青森県の大間と函館を結ぶ航路です。大間は下北半島の先端に位置するため、短時間で青森と北海道の移動ができますが一日に2便の設定しかされていないため、津軽海峡ルートと比べてやや不便です。

車を運ぶ場合の料金

Photo bypasja1000

ノスタルジック航路を使って車を運ぶ場合の料金は津軽海峡フェリーが運航する津軽海峡ルートと同じく、3つの期間によって料金が変わる設定になっています。繁忙期を除いた10月から5月のA期間は軽自動車の場合は9,870円必要です。

対して、一番の繁忙期であるゴールデンウイークと夏休み期間のC期間は軽自動車の場合、14,190円という料金設定になています。

人だけの場合の料金

Photo by Kentaro Ohno

津軽海峡フェリーが運航する津軽海峡ルートのフェリーはスタンダードからプレミアまで6種類の等級の客室がありますが、ノスタルジック航路の場合はスタンダード、カジュアルシート、ファーストシートの3種類になります。

一番料金が安いの席がスタンダードですが、A期間が1,810円でC期間が2,600円という設定です。対して一番料金が高い席はファーストシートとなり、A期間が大人1人2,460円C期間が大人1人3,450円という設定になっています。

12歳未満の子供に関しては子ども料金が適用されるため、大人の料金の1/2の価格で利用可能です。

移動時間・距離

Photo byPIRO4D

ノスタルジック航路は大間と函館を結ぶ航路のため、津軽海峡ルートと比べるとかかる時間も距離も短くなっています。ノスタルジック航路は下北半島の先端にある大間から函館に向けて運行されているため、直線距離で約40kmぐらいで時間は90分程度しかかかりません。そのため、フェリーに乗っている時間は津軽海峡ルートと比べ長くないです。

青函トンネルではなくフェリーを利用する際の注意点

Photo byIndiraFoto

青函トンネルを通れるのは鉄道のみで、車を北海道青森間で移動させたい場合はフェリーを利用するしかありません。しかし、フェリーを利用する場合、さまざまな気をつけなければならない点があります。続いては、青函トンネルではなくフェリーを利用する場合の注意点について解説していきます。

車両の全長

Photo by TAKA@P.P.R.S

フェリーを利用して車を運ぶ場合、多くは車の全長によって料金が決まることがほとんどです。そのため4m未満の軽自動車であってもけん引などで車両の全長が4mを超えている場合は軽自動車の運賃は適用されません。また、津軽海峡フェリーや青函フェリーに限らず、車の全長が長くなれば長くなるほど料金が高くなります。

車両の重さ

Photo by zamojojo

フェリーを利用するにあたって車両の重さも重要なポイントになってきます。フェリーが安全に運行するために重すぎる車両は積載することができないからで、基本的には一般の乗用車であれば問題ありません。また、青函フェリーや津軽海峡フェリーが運航するフェリーは関係ありませんが、他の会社によっては運賃計算に関係することもあります。

青函トンネルは新幹線が通っている

Photo bymotihada

青函トンネルは鉄道用のトンネルとして建設され、青森北海道間を結ぶ在来線特急や貨物列車が利用してきました。しかし、北海道新幹線の開業により在来線特急の利用はなくなり現在は新幹線と貨物列車が利用しています。

過去には札幌上野間を走っていた寝台特急北斗星やカシオペア、札幌大阪間を走っていたトワイライトエクスプレスなどが青函トンネルを走っていましたが、北海道新幹線の開業工事に合わせて廃止されてしまいました。

そのため、現在一般の人が青函トンネルを利用して青森と北海道を移動る場合は、青函トンネルを通れる北海道新幹線を利用するしかありません。

北海道新幹線の料金

Photo by othree

北海道新幹線を利用して青函トンネルを通る場合、最短でも木古内奥津軽いまべつ間の乗車券と特急券が必要です。この区間で北海道新幹線を利用すると乗車券と特急料金合わせて3,960円かかります。

しかし、木古内と奥津軽いまべつの駅に停車する列車は少ないため、新青森と新函館北斗駅間で北海道新幹線を利用するのが便利です。新青森と新函館北斗の区間で新幹線に乗車する場合の料金は7,260円になります。

北海道新幹線の乗車時間

Photo by Kanesue

乗車区間が短い距離の木古内と奥津軽いまべつで乗車する場合、乗車時間は約30分程度です。対して、乗車区間の距離が長くなる新函館北斗と新青森駅間の乗車の場合、乗車時間は約1時間程度となります。

新函館北斗から函館中心部の函館駅までは約15分かかるため、新幹線を使って青森市内から函館市内まで移動する場合にかかる時間はうまく乗り継ぎができれば1時間30分程度で可能です。

津軽海峡ルートのフェリーを使って青森市内から函館市内へ移動する場合、4時間近く時間がかかるため急いで移動する必要がある場合は新幹線のほうが便利です。

青函トンネルは貨物列車も通ってる

Photo by rail02000

青函トンネルは鉄道しか通れないトンネルですが、新幹線だけではなく貨物列車も多く走っています。青函トンネルとその前後の区間は貨物列車と共用している区間のため、スピードを出して走行できないのが特徴です。

また、青函トンネルは現在新幹線が走れるような規格になっているため、青函トンネルを貨物列車が通るためには新幹線の規格に合わせる必要があります。そのため、青函トンネル区間を走るための専用機関車がけん引しているのも特徴です。

青函トンネル開通までの経緯

Photo by rail02000

現在貨物列車や新幹線は青函トンネルを通り往来していますが、青函トンネル完成までは青函連絡船という船に鉄道車両を載せて北海道と青森を結んでいました。ではなぜ青函トンネルを作り、鉄道を走らせることになったのでしょうか。青函トンネルが開通に至った経緯について詳しく解説していきます。

戦前から北海道と青森を結ぶトンネルの構想が上がる

Photo by jeff~

青函トンネルの構想は戦前のころから考えられていました。鉄道車両を船に載せて運ぶ方法は荷物や乗客が乗り換える手間が省けるため便利に思われますが、鉄道車両を船に載せるためには専用の設備が必要で、列車の船からの積み下ろしに意外と時間がかかっていました。

また、津軽海峡は季節によって荒れやすく、青函連絡船を運航できない日もあるため、安定的に輸送できる環境ではありませんでした。そのことから当時の国鉄は青森と北海道を結ぶ海底トンネルを作り、そのトンネルで安定的な鉄道輸送を目指す考えが出てきます。

青函連絡船の事故によりトンネル開通の気運が高まる

Photo by woinary

戦前から青函トンネルの構想はあったものの、工事を行うための資金や技術などがないことかから構想の段階で止まっていました。しかし、とある事故によって青函トンネル建設への気運が高まってりました。

その事故が青函連絡船洞爺丸の沈没事故です。台風接近中で海が荒れている状況の中出港し、途中で洞爺丸が転覆したことによって死者と行方不明者が約1000人以上でた史上最悪の海難事故です。

乗客だけではなく殉職した国鉄職員も多かったことから、安全に青森北海道間の鉄道輸送が行えるようにと青函トンネル建設を求める声が強まりました。

20年以上をかけてトンネル開通

Photo by Grilled Ahi

洞爺丸の転覆事故から青函トンネル建設の気運が高まり、青函トンネルの計画及び建設が始まりましたが、開通までには20年以上の月日がかかりました。

海底を掘って全長50km以上あるトンネルを作る工事は世界でも例がなく、さまざまな調査を行いながら工法やルートが決められていきました。工事中一番苦しめられたのは地中から湧き出る水で、この湧き出る水が工期が長引いた原因の一つです。

青函トンネルは車では通れない!フェリーで車を運ぼう

Photo byGFoto

青森と北海道を結ぶ青函トンネルは津軽海峡の海底に掘られた鉄道用のトンネルで、現在は北海道新幹線と北海道と本州を行き来する貨物列車の運航のために使われています。

新幹線の線路幅と貨物列車の線路幅の規格が異なるため、現在の青函トンネルには上下線とも三本のレールを敷くことによって新幹線も貨物列車も走行できるようになっています。

そのことから車での青函トンエルの利用はできず、車を青森から北海道もしくは北海道から青森へ運ぶときはフェリーの利用が一般的です。

青森北海道間を結ぶフェリーには津軽海峡を渡るルートとノスタルジック航路の2種類があります。それぞれの航路でかかる費用や時間は異なるため、目的地や都合に合わせてフェリーを使い車を運びましょう。

あきなり
ライター

あきなり

24歳のフリーライター。趣味は料理、野球観戦、映画鑑賞、読書など。現在、フードコーディネーターなど料理にまつわる資格を取得するために勉強中。読者に有益な情報を届けられるように心がけています。

関連するまとめ

人気の記事