奨学金の返還免除とは
奨学金について皆さん詳しくご存じですか?お金に関わることだし、なかなか聞きにくいことです。ですが奨学金が利用される方が多いのが事実です。勉強・教育をしたくて学校に入ったけど、奨学金の返済が厳しいことや返済を免除にしてもらえないかと悩みを抱えてませんか?
これを機に知識をつけ奨学金の返済について、正しく学んでいくことで今後に備えていきましょう。
死亡又は精神もしくは身体の障害による返還免除
奨学金を返していかなければならない中で少しでも返還を免除する方法があります。奨学金のほとんどが勉強・教育が修了したら返済を始める賃与型ですが本人が死亡したときや精神や身体の障害により返済が難しいと判断される場合は賃与であっても返済義務を免除してもらうことができます。
成績優秀者が利用できる制度
死亡や心身の問題以外にも奨学金の返還を免除できる方法があるんです。それは特に優れた業績による返還免除というものです。条件としては大学院で勉強・教育のために第一種奨学金を受けたもののうち3割を上限として、大学院在学中に大学院在学中に特に優れた業績をあげたものが免除を受けることができます。
奨学金賃与期間終了後に全額あるいは一部を返還を免除してくれる制度となっています。学問だけでなく文化や芸術、スポーツなどの活躍やボランティアの社会貢献活動も評価の対象になっています。
なので色んな対象者がいるので幅広い人材が特に優れた業績による返還免除を受けることができます。
学長の推薦状が必要
大学内で学長から免除候補者として推薦を受ける必要があります。推薦を受けた学生が学識経験者により業績優秀者奨学金返還免除委員会がありそれによる審査を受けたのちに免除対象者に認定され免除を受けることになります。大学から推薦を受けることができれば100%に近い確率で免除を受けられるます。
奨学金の返還免除の申請条件・ポイント
奨学金の返済免除を受けられるのはあくまで「大学院まで進んだ方」が対象になっていますので、学部生の学生は奨学金を受ける資格がないので注意が必要です。勉強・教育を受けて奨学金の返還免除も受けたいとしてもこの奨学金の場合はそういう条件なので覚えておきましょう。
①申請書は高得点を付くように記入
奨学金の免除を申請書に記入するためには、大学院における研究テーマの概要、特に優れた業績の要旨について添付されている解説書の3つに従って記入を行います。この申請書をもとに自分の実績がいかに有意義かを審査員が各項目ごとに点数を0から2点で付け合計点の高い順に対象者を決める形になっています。
②学外での成績も重視する
学内での勉強・教育の評価だけではなく学外の成績にも目を向ける必要があります。学外の学会発表や論文の掲載、特許出願、ボランティア活動など学外の成績はかなり奨学金免除を受ける上でかなりのポイントになるのです。
大学院での成績優秀は大前提となりますが、奨学金を受けたい方が多くいる中で学外の実績は差別化を図る重要な要素となってきます。注意点としてはその業績を証明するものは必ず残しておく必要があります。
大学院で第一種奨学金の貸与を申請
第一種奨学金の対象者は国内の大学院・大学・短期大学・高等専門学校・専修学校に在学する学生・生徒が対象になります。この第一種奨学金はある程度勉強・教育が優秀でないと受けることができないので注意が必要です。
メリットとして利息が無利息で借りられます。その代わりに選考基準が高いです。主に特に優れた学生及び生徒で経済的理由により著しく勉強・教育の場での修学困難な人に賃与すると定めています。
日本学生支援機構の奨学金をうけるために申請する場合は学校を通じて行うことになります。なので奨学金の申し込み手続きは在学している学校の指示に従って行いましょう。
申し込み手続きにあたっての確認事項
奨学金の申し込みを行うにあたっての確認事項があります。個人信用情報の取扱いに関する同意、保証制度の選択、利率の算定方法の選択の3点が主にあります。詳しくは学生として在学している学校に確認の上、返還をする本人が親と相談してしっかり決めていく必要があります。
申請が無ければ免除の権利は無い
申請と言っても、特に優れた業績による返還免除は大学内で推薦を受けることが出来なければなりません。勉強・教育は優秀でも、第一の条件として第一種奨学金を受けていることが対象なので、まず第一種奨学金に申請することが大事です。年度の初めの春に募集が実施されるので検討している人は期限内に提出するようにしましょう。
①学業や活動を活発に行う
大学院で第一種奨学金を受ける場合、勉強・教育面で特に優れた学生と認められなければなりません。資格として修士・博士前期課程又は専門職大学院過程もしくは修士・博士後期課程又博士医・歯・薬・獣医学過程で経済的理由で困難で優れた学生と基準として定められています。
そこで成績や研究能力又高度な専門性を有する活動などを積極的に行い、認められることが奨学金を受ける上で一番の近道です。ただし休学中や留年中は申し込むことが出来ないので注意が必要です。
②所得税が一定以下
取得においても奨学金が受けれるか変わってくる場合があります。本人の収入と配偶者の収入金額の合計が修士・博士前期課程・専門職大学院課程の場合299万円で博士・博士後期課程・博士医・歯・薬・獣医課程の場合は340万円以下の時に選考対象になります。
ただし収入額が基準の額を超えていても採用される場合がありますので、学校に確認するまでは諦めるのは早いです。一定額を超えていた場合は収入金額から必要経費を控除した額となります。
奨学金は所得税や贈与税はかかってくるの?
せっかく受けた奨学金なのに所得税がかかると困ります。実際に所得税や贈与税などの税金がかかってくるかは奨学金の種類によって変わってきますので、しっかり調べることで後悔しないよう気を付ける必要があります。今回はそれぞれの税金を支払うのか必要性をお伝えします。
貸与型奨学金は税金かかるの?
所得税に関して貸与型奨学金は所得税に課されません。借金は所得に当たらないためです。なので所得税に申告も不要となります。贈与税は借りたお金についても贈与税は課されません。所得税と同様に借金贈与に当たらないので贈与税の申告は不要になります。つまり貸与型奨学金は税金はかかりません。
給付型奨学金は税金かかるの?
所得税に関して給付型奨学金として給付されたお金は所得税に課されません。所得税法第九条第一項第十四号で「学資に充てるため給付される金品」は非課税所得と定められているのです。なので所得税については申告不要となります。
贈与税に関しては会社などの法人からだと奨学金は贈与税に課されませんが、法人以外からの奨学金として給付される場合は1月1日から12月31日の1年間に給付された奨学金の合計が110万円以上だと原則110万円を差し引いた残りの額に対して贈与税がかかるので注意が必要です。
奨学金の返還免除は障害も対象
奨学金を払っていく上で少しでも減らしたい場合、方法がいくつかあるんです。一つとして、借主が支払うことが障害などで困難になった場合に奨学金の返還の免除を受けることが可能です。その免除を受ける場合は3つの条件のどれかに当てはまっている必要があります。今後何かあるか分かりませんので確認していくことをお勧めします。
①奨学金借主が死亡
もし、借りた本人が死亡してしまった場合、返済能力が失ってしまいます。この場合は返還を免除可能になります。その際日本学生支援機構に相談し願出書を受け取り記載する流れになります。それと死亡の事実を記載した戸籍抄本や住民票などの公的証明書を一緒にだして申請を行う形になります。
②労働能力に高度の制限を有している場合
労働能力に高度の制限を有している場合も対象で、主に一定の症状が回復は困難で労働を行っていくのも困難な状況の場合となります。この際も同様に日本学生支援機構に相談したうえ書類を送付し申請を行っていく流れになります。
ちなみにどの条件にも言えますが、滞納金がある場合はその対処を行う必要があります。その際の手続きについても日本学生支援機構にて一緒に相談を行っていき対応してください。
③精神や身体の障害で労働能力を喪失した場合
精神の障害や身体の障害で労働能力を喪失した場合の対象になっている時には同様に日本学生支援機構に相談し願出書を送付しますが、必要な書類として奨学金返還免除と精神の障害や身体の障害による返還不能の事情を称する書類、医師又は歯科医の診断書を一緒に送付し申請を行っていきます。
精神の障害や身体の障害、高度の制限を有している場合など条件によって必要書類は変わってきますが、困ったらまず日本学生支援機構にご相談することをお勧めします。
奨学金の返還免除の注意点
奨学金の返還免除はとても魅力的で、奨学金は受けている人にとっては是非受けたい制度です。その免除を受けるためには申請して合格することが出来れば、念願の奨学金免除を受け取れるのですが、必ずしも上手くいかないことが出てきますので、最悪な事態にも対応出来るように準備していく必要があります。
申請しても必ず合格するとは限らない
いざ申請して奨学金受け取るには大学の上位3割の学生として推薦を受ける必要があります。なかなかの狭き門ですので、倍率は高いです。絶対とは言い切れませんが、奨学金の返還免除を目指して学内、学外で勉強・教育での活動や研究や成果をだしてアピールしていきましょう。
全額免除・半額免除
奨学金の返還免除を勝ち取った方には、もちろん免除がされることとなります。免除される金額は全額又半額となっていますのでとても大きい額となります。努力した人は努力した分だけ報われる可能性がありますので、諦めず勉強・教育など自分が選んだ道を進みながら学んでいってください。
不合格の場合の副業!
先ほど説明した通り、不合格の場合もあるわけです。なので最悪の状況を想定し、前もって準備しておきましょう。例えばバイトなど候補に出てきます。上手に時間を作って行う方もいますが、並行して大学上位3割に入れる人の方が難しいです。選択肢の一つではありますが色々と考えていく必要があります。
不合格であれば奨学金の返還は免れない
奨学金の返済は基本的にん卒業後に社会人として働きながら返していきます。無理なく返済出来ればいいですが、色々借りると返済が重なり大変になるのも事実です。このような状態にならないように奨学金を受ける段階で返済計画をある程度立てることが理想になってきます。
副業をしてお金を貯金しておく
もう一つの方法として大学院生活中に副業をするのも一つとなります。ブログからの月数万の収入やポイントサイトでクレジットカード発行で収入を作ることもできます。いまはネットでのサイドビジネスも流行っていますので、空いた時間に行い貯金しておけば返済にあてることができます。
他の奨学金の返還免除は無いの?
場所のよってはそれぞれで行っている奨学金の返還免除が無い学校もあるのですが、各学校によってはそれぞれの免除を行っているところもありますので、現在在学中の学校又行こうとしている学校などに奨学金の返還免除がないか確認してみてください。条件も様々ですのでしっかりとみていく必要があります。
学業優秀者のよる免除
各大学や専門学校など勉強・教育を学ぶ場でも用意している場合があります。学業優秀者を対象にしたもので、特に優秀な成績で入学した学生に、入学金や授業料が免除になる制度を実施している学校もあります。又、入学後の業績によって途中から授業が免除になることもあります。
学資負担者の死亡
すべての大学とかで実施しているわけではないが、これは入学一年以内に学資負担者が死亡した学生や、学資負担者が精神的障害又身体的障害により学資提供がこれ以上困難になってしまった学生に対して免除できる制度です。入学金や授業料が免除を受けることが出来るという制度を実施している大学もあります。
在学生あるいは卒業生の家族に対する免除
こちらは在学中もしくは卒業した学生が、兄弟だったり、もしくは子どもや孫である場合を対象にして、入学金を免除できる制度になっており学校でそれぞれ実施しているものとなります。このように免除の制度が色々あるので行きたい学校やこれから行く学校などを確認し参考にしてください。
地方公共団体による免除や補助金について
先ほど説明した免除は国や学校などが行っている内容となっていますが、その他にも各市町村によっても独自の奨学金返還を補助金というかたちで地域創生の推進として支援してくれる制度があります。それぞれ市町村で行っている種類が多いので何個かピックアップして説明します。
佐世保市奨学金等返還補助金制度
佐世保市内で働く若年層を対象に奨学金等の年間返還額を最大3分の2に相当する額の補助金を10年間交付するものとなっています。佐世保市に居住しているや今後10年以上定住する奨学金を返還しているなど基本要件を5つ満たした上で個別要件を当てはまるものによって補助金を受けられるものとなります。
個別要件とは?
基本要件とは別に個別要件があり、佐世保の離島に定住し働く人、特定の創業支援制度を受け創業する人、市内の製造業・情報サービス業を営む企業に就業する人、市内で一次産業に就業する人、保育士として保育所に就業する人、その他就業(給与月額基本給20万円以内)があります。
当てはまる要件ごとに奨学金の返還免除額が変わってきますが佐世保市に住む予定で考えている方は検討してみてください。
申請について
まずは要件を満たすか確認する必要があります。それを確認して8月から11月に申請書を提出して認定されれば、奨学金の返還免除を補助金という形で請求出来き、審査後補助金の交付が行われることになります。要件に当てはまれば、最低でも3分の1を補助金として受けられるので額として少なくありません。
旭川市での奨学金返済補助制度
旭川市での行っている奨学金の返済補助金としてもあります。これの場合は第一種奨学金のみ対象となっています。対象者は大学、短期大学・高等専門学校・専修学校、大学院のいずれかに在学中で令和元年に卒業又平成28年以降に卒業し、令和2年度に就業及び居住し3年以上継続する意思がある方を対象としています。
補助金の金額はどれくらい?
旭川市内に定着している期間内に第一種奨学金の返還金を補助金として返済した金額の2分の1以内ででます。大学や短期大学など教育機関によって補助金の条件が変わってきますので、どれくらい補助金としていくらもらえるのか、検討されている方は確認してみてください。
申請について
補助金を受けるためには旭川市内で就業する前年度に市へ登録を行うことが必要になります。登録がなければ補助金を受けることが出来ないので注意が必要です。提出書類は様式第1号の旭川市若者地元定着奨学金返済補助希望者登録応募用紙と奨学金の借り入れを証する物と在学証明書が必要になります。
補助金は地方が若者に定住して欲しいという施策で行っているものが多いです。皆さんが興味がある場所が見つかるかもしれません。気になる方は調べてみてください。
条件に合う人は奨学金の返還免除にチャレンジしよう!
いかがでしょうか。奨学金返還の免除は知ることはとても大切です。それぞれ受けるために条件はありますが、当てはまる方もしくは努力すれば届きそうな方など可能な場合は申請することをお勧めします。
おすすめはしますが、返還の免除だけにとらわれないよう、ご自身が学びたい場所はしっかり選んで、それぞれの専門的知識を身につけて自分の夢をつかんでください。