4人家族・食費の平均
子ども2人がいる4人家族で、家計が赤字になったり、プラスが出ない月が続く場合は、毎月の支出を見直すのか急務になります。出費の中でも、特に節約につなげやすいのが「食費」です。
家計簿を付けているご家庭も多いですが、忙しいと「家計簿を付けているだけ」になりがちなので、これを機に食費の内訳を見直していきましょう。
平均8万円
一人暮らしを経験した人からすると、その額に驚くかもしれませんが、子ども2人とその両親、あわせて4人家族の食費の平均は「8万円」と言われています。自分一人の食事と違い、子供にも食べさせることを考えると、どうしても食費がかさみがちです。
子供には、栄養バランスの取れた食事や新鮮で質のいいものを食べさせてあげたいのが親の心情ですから、成人が一人で食べるものとは事情が変わってきます。
もちろん、食事にこだわりがあり、有機野菜や国産のものだけを厳選している家庭や、質より量で外国産のものを取り入れている家庭など、食事に対する考え方の違いもあるので、家庭ごとの方向性でも大きな差が出てきます。
子供の年齢・性別で変わる
4人家族の食費は平均8万円とされていますが、あくまでも「幼児が2人いる家庭も、中高生が2人いる家庭もひっくるめて算出した平均額」なので、子供の年齢や性別ごとに見ていくと平均額が大きく変わってきます。
幼児が二人いる家庭であれば、子供が食べる量自体が少ないため、食費は8万円を下回ることが多いです。一方、育ち盛りな中高生が二人いる家庭は、子供が大人よりもたくさん食べる場合も多いので、食費が平均額を上回りがちです。
4人家族・中高生がいる食費の目安
中高生がいる家庭の食費は、幼児がいる家庭とは内訳が違ってきます。ただでさえ成長期で栄養が必要な中高生ですが、その中でも特に部活動でスポーツをやっている場合は、毎食かなりの量を食べます。他にも、部活動で飲むドリンクや、疲労回復のための果物、栄養バランスを取るための野菜も大量に消費します。
①月の目安・8万円~10万円
中高生がいる家庭での、4人家族の食費の目安は「8万円~10万円」です。単純に食べる量が増えるだけでなく、これまでは給食やお弁当などで安く食べられた「昼食」の事情が変わることも一つの要因となります。
毎日学食で食べる場合や、お弁当を持参する場合、売店やコンビニで買って教室で食べる場合など、交友関係によって昼食の取り方も多様です。給食であれば毎月平均5000円未満で済む食費が、倍以上に跳ね上がることもあり得ます。
たくさん食べる中高生が2人いて、それぞれが毎日学食で昼食をとる場合、4人家族で食費が10万円になっても何ら不思議ではありません。
②週の目安・2万円~2万5千円
食費を節約するのであれば、月だけではなく週単位でも推移を見ていきましょう。毎月の平均が8万円~10万円なので、1週間で2万円~2万5千円が目安です。
毎週決まった曜日に食費用のお金を2万5千円補充すると、週単位でお金を管理できるので、家計簿を付けていない家庭でも出費が重なる傾向を把握しやすくなります。
毎週同じような額であれば安定していますが、月末や月初に外食が続くなど、週によって平均額に大きなバラつきが出るなら、まずはそこから見直していくことが重要です。
4人家族・幼児がいる場合の食費の目安
4人家族でも、中高生がいる家庭と比べると、幼児がいる家庭の方が、単純に食べる量が違うため食費は少ない傾向にあります。
ただ、中高生と幼児の食費の内訳で違ってくるのが「おやつ」の項目です。幼児は一回で食べられる量が少ないため、3回の食事でとりきれなかった栄養を、おやつやジュースで補います。工夫するのが最も難しい項目と言えるでしょう。
多くても5万円~6万円
幼い子供が食べることを考えると、賞味期限が迫っている割引食材を買いにくいのはもちろん、安全な有機野菜で、国産のもので、バランスが取れるように多様なもので、質のいいもので、と値が張るものに手がのびてしまいがちです。
子供の安全のためなら食費にはいくらでもお金をかけたくなりますが、幼児がいる家庭での食費の目安は、月5万円~6万円に設定しましょう。
4人家族・食費8万円は高い?
子供の年代や性別・活動量によって違いますが、4人家族の食費が8万円であれば平均的な額です。平均的な額であれば、これから意識していくだけでも節約の余地があります。
ただ、4人家族の食費の節約を母親一人で管理しなければならないのであれば、一人だけに負担がかかるため、長続きするのは難しいです。
一人当たりの目安
一人当たりの食費の目安は、単純に計算すると2万円です。ただ、昼食を外食で済ませたり、コンビニなどで買っている場合は、昼食1食500円を月に20日分で計算すると1万円。食後のコーヒーや飲み物も買っていたら、昼食費だけで目安の半分以上を費やしてしまうことになります。
昼食時に毎回ペットボトルのお茶を購入しているのであれば家から持参したり、おやつを買う場合はコンビニではなくスーパーで買うなど、節約の工夫をしなければ「一人2万円」という目安でさえ難しいのです。
4人家族・食費の節約術
食費が毎月10万円かかっているのであれば、「他の選択肢を見落としているため、知らない内にコストがかかるものを選択してしまっている」という可能性があります。この場合、節約ポイントを把握していないため取りこぼしが多く、結果として「あまり意識できていない」状態です。
「あまり意識できていない」ということは、意識の仕方を知るだけで、まだまだ節約の余地が生まれるということです。食費節約の代表的なポイントを押さえておきましょう。
①外食を減らす
外食は、洗い物の手間がないため、忙しい時に助かる手段ではあります。「家で作れない分、作りたての温かいものを食べさせなければ」という気持ちがあると、外食を頼りがちです。ただ、コスパとしてはかなり悪い部類にあたります。
4人家族で外食をすると、たった外食一回で3日分前後の食費がかかります。外食が多いと、食費がどんどんかさんでいくのです。簡単に作れるレトルトや、スーパーで購入できる惣菜などを利用して、外食を極力減らすだけでも食費が節約できます。
②食費専用の財布を持つ
「家計簿を付けるだけで精いっぱいで、食費を節約するために記録を見返すなどの、具体的な活用があまりできていない」という方もいます。そんな場合は「食費専用の財布を持つ」ことから始めてみましょう。
トイレットペーパーやティッシュ、シャンプー、洗剤などの「日用品」と「食費」を同じ財布から支払っていると、食費に対する意識が薄れます。
食費専用の財布を持ってみると、食費だけでどれだけかかっているかが把握しやすくなります。「生活雑貨も一緒に買ってるからこれくらいかかってもしょうがない」と見逃していたものの中に潜む「無駄な食費」が炙り出されるので、結果的に無駄買いを減らすことができます。
4人家族・食費節約のコツ
一般的に、食材の調達から調理から後片付けまでの食事の工程を、外で済ませるものほど高くなり、自分でこなすほど安くなります。
いきなり「食費を3万円節約する」などの高い目標をかかげると、「週3回の外食をすべて自炊にする」といった大幅なライフスタイルの変化があり、極端に負担が大きくなります。
大きな負担を抱えたまま継続するのは難しく、挫折しがちです。節約が長続きするコツは、「できそうなことを少しずつ取り入れて、安い方にジワジワ乗り換えていく」ことにあります。
節約を無理なく少しづつ取り入れていくには
外食が多い家庭が、いきなり「すべての食事を家で作って食べる」というのはかなりハードルが高いと言えます。外食が多いのであれば、同じ外食でも単価の安い店へ切り替えるところから始めましょう。
一口に外食と言っても「中華料理店」と「フードコート」では単価が違います。惣菜でも「宅配」と「店内調理」では、単価が違うものです。ここから乗り換えていくと、少しずつ節約の仕方がわかるようになります。
「いつもは中華料理屋だけど今日はフードコートにする」なら難しくはありません。「いつもは惣菜だけど、今日はレトルトで」なら、負担があまり増えません。負担があまり変わらないもので、単価を下げるところから入るのが、長続きのコツです。
4人家族の食費は5万円前後に抑えよう!
主婦が毎月あったら助かる額は「現状プラス3万円」だと言われています。4人家族の食費の平均は8万円なので、毎月の食費を5万円まで抑えられれば、毎月3万円が捻出できます。給料が3万円あがるのを待つよりも、食費を節約する方が現実的です。少しずつできることから節約を取り入れて、食費を5万円前後に抑えていきましょう。