初心者におすすめの革靴の簡単なお手入れ方法を紹介!
革靴にはお手入れが必要。しかしそうは分かっていても、「何だか難しそうだしおっくうに感じる」という方も少なくないでしょう。革靴の手入れは、本格的にやろうとすると大変になります。初心者さんはまず簡単な方法でお手入れするのがおすすめ。
この記事では、初心者さんにおすすめの簡単な革靴のお手入れ方法についてご紹介していきます。必要なグッズや毎日のケアの方法についてもまとめました。革靴の簡単なお手入れ方法を知って、いつもピカピカの足元をキープできるようになりましょう!
革靴のお手入れの必要性
革靴にお手入れが必要であることは、大半の方がご存じでしょう。しかし、そのお手入れは何のために行うのでしょうか?革靴のお手入れ方法の話をする前に、まず「なぜ革靴はお手入れが必要なのか?」というところから考えていきましょう。
見た目の印象を良くする
革靴のお手入れが必要な理由として、まずはじめに見た目の印象を良くするためという点が挙げられます。おしゃれは足元からと言いますが、どんなに良いスーツを身にまとっていても、よれよれの靴を履いていたら全てが台無し。
その一点だけで、「だらしない人」「ものの管理ができない人」というイメージを相手に与えてしまいます。この印象はそのまま「仕事ができなさそう」というイメージに繋がるので、ビジネスマンには大きな痛手になりかねません。
逆に、磨き上げられたピカピカの靴を履いている人は、「いかにもできそうな人」という印象を相手に与えることができます。こちらが話すことの説得力も上がるでしょう。ビジネスを円滑に進めるためにも、手入れの行き届いたピカピカの革靴を履いていることが大切なのです。
靴を長持ちさせる
革靴のお手入れの必要性として、もうひとつ挙げられるのが革靴を長持ちさせられるということ。革靴は、履き続けるとどうしても劣化していきます。履きこんで足には馴染んでいきますが、表面が劣化してしわが付き、だんだん傷も増えていきます。
しかし革靴はきちんと手入れすれば、傷もつきにくくなり、表面も傷むことなく光沢を増していくもの。天然素材である革は、クリームやワックスを使って適度に栄養を与えてあげることで長持ちするようになるのです。
革靴は値段の張るものですから、なるべく長く履き続けたいところ。長く履けば自分の足にもよく馴染みます。自分で育てた革靴への愛着は格別。人の肌と同じように、クリームを使って丁寧に労わってあげましょう。
革靴のお手入れの頻度
革靴の見た目を良くし、長持ちさせられる革靴のお手入れは、こまめに行うことが大切です。どのくらいの頻度で革靴のお手入れを行えばよいのかご存じでしょうか?なるべく簡単にお手入れしたい初心者さんに、最低限やっていただきたい革靴のお手入れ頻度についてまとめました。
本格的なお手入れは月に一度
革靴の本格的なお手入れは、月に一度で大丈夫です。手持ちの革靴の数やローテーション具合にもよりますが、目安としては、10回前後履いたら手入れする、と覚えておきましょう。3足をローテーションしているなら1か月に1度程度ということです。
履いた日も簡単なケアを
革靴は月1でお手入れしつつ、日々のお手入れも行うことが大切です。お手入れといっても、ごく簡単なやり方で問題ありません。帰宅後のルーティンに組み込んで習慣にしてしまうのがおすすめです。慣れれば流れ作業で、意識せずともできるようになるでしょう。
革靴のお手入れに必要な道具
革靴の手入れには、クリームやワックスなどいくつか専用のグッズが必要になります。ここでは革靴のお手入れをするために、初心者さんが揃えたい道具についてまとめました。ひと通り初めに揃えてしまうのがおすすめです。持っていないグッズがあればメモしておきましょう。
ブラシ
革靴のお手入れのためににまず必要なのは、ブラシです。革靴の手入れ用ブラシにはいくつか種類があり、用途によって使い分ける必要があります。
まずはホコリ取り用の馬毛ブラシ。次に、革靴にクリームを塗るためのペネトレィトブラシ。それから、クリームを伸ばすための豚毛ブラシ。そして最後に、艶出しのために山羊毛ブラシが使われます。
この4種類のブラシの中から、初心者さんに揃えていただきたいのは、ホコリ取り用の馬毛ブラシと、クリームを均一に伸ばせる豚毛ブラシです。
ペネトレィトブラシは、布などでクリームを塗ることもできるのでそちらで代用可能。このブラシのメリットとしては、細かな部分にクリームを塗りやすくなることです。手持ちの革靴に細かな穴飾りなどが施されていて塗りにくい場合は購入を検討してみると良いでしょう。
山羊毛ブラシは比較的上級者さん向け。これも目の細かい布で代用できるので、そちらで問題ありません。革靴のお手入れに慣れてきて、もっとこだわりたくなったら使ってみましょう。
クリーム
革靴のお手入れに次に必要なのが、革靴クリーム。こちらも種類があり、用途によって使い分けます。まずは革靴を保湿するための乳化性クリーム。履き続けるにつれてなくなっていく革の水分と油分を補給し、革靴を長持ちさせてくれます。
次に革靴に艶をだすための油性クリーム。これを使ってお手入れすることで、革靴特有の美しい光沢を出すことができます。保湿効果はないので、必ず乳化性クリームを塗ってから使うようにしましょう。
初心者さんが最低限必要なのは、この3種類のうち乳化性クリームだけです。乳化性クリームのみのお手入れでも自然な艶が出るので、ナチュラルな仕上がりにしたい場合はあえてこれだけにすることも。
乳化性クリームで出せる艶では物足りない場合、油性クリームか、後述するワックスの導入を考えてみてください。初心者さんには扱いが簡単な油性クリームがおすすめです。
クリーナー
革靴のお手入れ用品で次におすすめなのは、革靴用クリーナーです。革靴表面に付いたほこりなどは馬毛ブラシで落とせますが、問題はこびりついたほこりや油汚れ、前回塗ったクリームの残りなど。これらを綺麗に落とすためにクリーナーがあると便利です。
クリーナーも種類があり、革に優しい保湿オイル入りのものや、強力に汚れを落とす代わりに革へいくらかダメージがあるものなど、用途が変わってきます。手持ちの靴を眺めてみて、汚れが酷いようなら強力タイプ、そこまででもなさそうなら革に優しいタイプを選ぶのがおすすめです。
判断のつかない初心者さんは、革靴を専門店に持ち込んで話を聞いてみるのも良いでしょう。知識豊富な店員さんのいる革靴ブランドなら、力になってくれるかも。
ワックス
革靴のお手入れ用品としてクリーム同様に存在をよく知られているワックス。こちらも油性クリーム同様、革靴に光沢を出すために使われるものです。
どちらも目的は同じですが、油性クリームの方が光沢が控えめで、扱いが簡単。ワックスは鏡面磨きという磨き方の技術が必要になりますが、油性クリームよりもさらにピッカピカに仕上げることができます。とことん深い輝きを追求したいなら、ワックスを購入して鏡面磨きを練習してみましょう。
磨き布
革靴のお手入れ用品で見かける靴磨き布。汚れ落とし用、乳化性クリームの仕上げ磨き用、そしてワックスを使う鏡面磨き用と主に3種類の用途があります。
リムーバーをしみ込ませて使う汚れ落とし用には、吸水性が高く少し目の粗い布がおすすめ。使い古したTシャツなどでOKです。乳化性クリームをブラシで塗った後の仕上げ用とワックスの鏡面磨き用には、目が細かく吸水性の高いフランネルの布がベストです。
靴磨き用のフランネルはポリッシュクロスとも呼ばれます。おしゃれなデザインのものが市販されていますが、手芸店でネル生地を購入してカットしながら使う方が経済的でおすすめ。初心者さんは汚れ落としからワックスまで、このネルのクロスが1枚あれば大丈夫です。
あればコットンの使い古した布を汚れ落とし用にしてみても良いのですが、慣れないうちはうっかり革を傷つけないように注意しましょう。目の細かなネルなら、汚れ落としに時間がかかる代わりに、使っても傷を付けにくいのでおすすめです。
シューキーパー
革靴のお手入れグッズとして、最後にシューキーパーをご紹介します。革靴の形を整え、しわを伸ばすシューキーパーは、お手入れ時に必須のアイテム。毎日使うことになるので、なるべく靴に合った良いものを選びましょう。
シューキーパーは木製とプラスチック製のものがありますが、初心者さんはまず木製をひとつ持っておきましょう。木製のシューキーパーは、革靴の湿気を吸収し、雑菌の繁殖によるにおいを軽減してくれます。表面にニスが塗られていない無垢材のものを探しましょう。
革靴のお手入れ方法
革靴のお手入れは、月に1度の本格的なお手入れと、毎日の簡単なケアの2種類です。必要な道具が揃ったら、お手入れを始めてみましょう。ここでは、それぞれのお手入れの方法と手順についてまとめました。適切なお手入れ方法を覚えて、手持ちの靴をきれいに保つ習慣を作りましょう!
本格的なお手入れの手順
まずは、革靴の本格的なお手入れの手順を覚えておきましょう。革靴のお手入れは、汚れを落とし、栄養を与え、仕上げに磨く、という3つのステップで行います。
まず初めの汚れ落としは、馬毛ブラシを使って、まんべんなく全体の汚れを落とします。次に革靴クリーナーをフランネルの布に浸透させ、大きな汚れを取りましょう。
次はクリームで、革靴に栄養を与えます。少量を指やクロス、あればペネトレィトブラシに取り、全体に塗布します。クリームを塗ったら豚毛ブラシに持ち替え、クリームを均一に伸ばしましょう。
そして最後に、クロスで全体を磨き、余分なクリームを落としつつ艶出しを。つま先とかかとは特に丁寧に磨いてピカピカにすると見た目が良くなります。これで月に1度のお手入れは完了です!
これは最低限の簡単なケア。慣れるまでは多少面倒に感じるかもしれませんが、手際よくやれば10分で終わる内容です。慣れてきたら油性クリームやワックス、山羊毛ブラシなどでより美しい革靴になるよう、手入れを追求してみるのも面白いでしょう。
履いた日のケアの仕方
月に1度の手入れをしながら、毎日帰宅後の革靴ケアも習慣づけましょう。こちらは2ステップで完了です。履いて帰ったあとに、玄関で馬毛ブラシを使ってブラッシング。その日付いたホコリを落とします。それから靴に合ったシューキーパーを入れましょう。
これで毎日のケアは終わりです。とても簡単なので、忘れさえしなければ続けることができるでしょう。ブラシとシューキーパーは、手に取りやすい位置に置いておくと取り掛かりのハードルが下がります。
付着したホコリは放っておくと革靴を見た目にくすませます。さらに革靴の水分や油分を吸収し、乾燥の原因にも。革靴を長持ちさせるためにも、日々のケアを怠らないようにしましょう。
お気に入りの革靴を長持ちさせる方法
革靴のお手入れ方法は案外簡単。ですが、なるべく革靴を長持ちさせるためには、そもそも汚れさせない、形を崩させない扱い方も大切です。ここではお気に入りの革靴を長持ちさせる方法についてまとめました。革靴を丁寧に扱い、より長く愛着を持って履けるようになりましょう!
毎日同じ靴を履かない
革靴を長持ちさせる方法として、まず大切にしたいのは、毎日同じ革靴を履かないということ。1日履いた革靴は、足の汗や水分をたくさん吸収しています。湿った革靴は乾くまでに半日は必要。また靴の傷みを避けるためにも、革靴は最低3足は用意し、ローテーションさせるようにしましょう。
履く時は靴べらを使用する
革靴を長持ちさせるためには、靴べらをきちんと使うことが大切です。靴べらを使わず足を押し込むように履いていると、かかと周辺がすり減ったり型崩れする恐れが。玄関の手に取りやすい位置に靴べらを置いて、必ず使うように心がけましょう。携帯式の靴べらを持ち歩くのもおすすめです。
たまにしか履かない靴はカビや型崩れ対策を
たまにしか履かない革靴や、ブーツなど季節品を長期間保管する際には、型崩れやカビなどを防ぐためにケアしてから収納しましょう。
まずはいつもの定期ケアを。それからシューズキーパーで形を整え、購入したときについてきた不織布の袋に靴をしまいます。袋をなくしてしまった場合は箱でも大丈夫。乾燥剤を一緒に入れてあげるとなお良いでしょう。
新しい靴は履き下ろす前にお手入れ
新品の革靴は乾燥状態。長く履くためには、買った段階で適切なお手入れが必要です。乾燥した革靴はしわになりやすいので、まずはシューズクリームを塗り、革に栄養を補給。それから、防水スプレーでシミを予防しておきましょう。
革靴の簡単なお手入れ方法を試してみよう!
革靴を美しく保ち、長持ちさせるためには正しい方法でお手入れをすることが大切です。ブラシやクリームなど必要な道具をそろえ、こまめなケアを行いましょう。この記事では、革靴の簡単なお手入れ方法や手順をご紹介しました。
ピカピカに輝く足元は、清潔感や高い自己管理能力などを見る人に印象付けます。革靴をお手入れする習慣を身に着け、ビジネスシーンで一目置かれる存在感を発揮できるようになりましょう!