自転車のライトは明るいものを!
自動車の免許を取得された方はご存知でしょうが、自転車は道路交通法上は軽車両という区分に当たります。該当する乗物としては、自転車、荷車、リヤカー、そり、人力車、牛車、馬車などがあります。その軽車両には、道路を走行するために必要な装備品は2つだけです。
1つ目は制動装置、すなわちブレーキです。2つ目は警音器、いわゆるベルです。つまり、ブレーキとベルだけ装備した自転車を運転することは違法ではないのです。ライト(前照灯・尾灯)についての、装備義務についての詳細は触れられていません。
そして、特定条件の道路を走行するために必要な条件の3つ目として、反射機材(後方反射板)があります。
①日没から翌日の日の出までの間②トンネル内(50m先まで明瞭に見通せない暗い場所)③その他、濃霧などにより50m先まで明瞭に見通せない暗い場所、などを通行する場合には装備が必要とされています。その際に、尾灯を点灯させることができる場合には、反射板は必要ないとされています。
では、前照灯(ライト)なしで、夜間に自転車に乗っても問題はないということなのでしょうか。実はそれは間違いです。そんな事をすれば自分自身が危険ですし、道路交通法違反となります。自転車本体に装備する必要がないだけで、自転車を運転する際には必要になります。
つまり、自転車を運転する人の頭に付けるヘッドライトでも、バックパックの肩ストラップ部分に装着するタイプのライトでも、着脱式のライトでも、前方を視認可能なライトを点灯して自転車を運転すればOKというだけのことです。それでは法律上求められる性能は、どの程度のものなのでしょう。
東京都道路交通規則の第9条1には「白色又は淡黄色で、夜間、前方10メートルの距離にある交通上の障害物を確認することができる光度を有する前照灯」とあります。これを明るさの単位のひとつであるルーメン(光源から発する全方向の光の量)で表すと、だいたい300ルーメン以上となります。
自転車のライトの選び方
現在では、ライトの主流はLED式となっています。少ない電力でも明るいので、携帯用や自転車用として適しています。自転車に装着するタイプは、防水機能付きや充電式が多く、着脱式や頭に装着するヘッドライト式などは防水機能がなく電池式のものもあります。
夕方から夜間に自転車を運転することが多いのであれば、自動点灯機能が付いたもの、自転車以外にもライトを使用する機会があるなら着脱式、といった具合に目的に応じて選ぶことが良いでしょう。
300ルーメン以上の明るさ
前述しましたが、300ルーメンが前方およそ10m程度を視認できる最低限度の明るさとされています。ですので、それ以上明るい分には何の問題もありません。ただし当たり前のことですが、明るければそれだけエネルギーを使用しますので、連続使用時間は短くなります。
自分自身が夜間自転車走行する時間を考えてライトを選択するようにしないと、夜間自転車を止めて、バッテリーを交換する作業が必要になってしまいます。また、街乗りであっても山道であっても、自転車のスピードが上がれば上がるほど路面状況の視認性は低下していきます。
少しでも安全に自転車を運転をするのであれば、明るいライトを使用しましょう。また、明るいことによって、対向する車や後方からの車などから自転車の視認性も向上するので一石二鳥です。そして、暗くなる前に点灯するのが良いので、自動点灯機能付きのライトがおすすめです。
電源の種類
自転車用ライトの電源は、電池式と充電式と発電式の3種類があります。どれも一長一短ありますが、スポーツサイクルなどの後付け式では、現在の主流は充電式です。
初期装着では、コストの安い発電式が多く、ママチャリやシティサイクルなどの自転車に採用されているのはブロックダイナモ式(旧型:ライトを点灯すると、漕ぐのが重くなりうるさい)が主流です。
最近では、電動式自転車が増えてきたために充電式やハブダイナモ式(新型:ライトを点灯しても重くならずに音も静か)への切り替わりが進んでいます。ハブダイナモ式になると充電式や自動点灯式のライトも使えるので、さらに省バッテリーとなり、おすすめとなります。
電池式
小さいものでは、ボタン電池や単5電池などを採用しているものもありますが、主流は単3電池か単4電池を採用したものになります。1~4本をセットして点灯させますが、継続的に使用することを考えると、充電式の乾電池を採用するのが最善策となります。
そして予備の電池を常に持ち歩いておくのが安心です。電池式の最も良い点は、電池が切れてもコンビニ等で直ぐに入手することが可能な事です。そして欠点は、電池を購入するコストがかかることです。
充電式
以前はAC充電のタイプが主流でしたが、現在ではUSB充電が主流となっています。充電式ライトの欠点は、充電が切れると何もできないことでしたが、現在はUSB充電が主流なので、スマホ用のモバイルバッテリーなどからの充電が可能となります。
休憩中、製品によってはライト使用中でも充電をしておくことで、充電切れを防いで長時間の連続使用が可能です。充電式の最大の利点は、コストが安い事です。そして欠点は、充電に時間がかかることです。
ただ、最近では急速充電可能なものや、カートリッジタイプの充電池なども出回ってきたので、使い勝手が良くなってきました。
価格
価格については、100円~2万円くらいまでと幅広くあります。自分自身の安全を確保するものですので、満足する性能を満たすものを購入するようにしましょう。売れ筋の価格帯は、3,000~10,000円までの間です。おすすめは、300ルーメン以上、できれば500ルーメンくらいあればかなり明るいです。
自転車の平均時速を20kmとすれば、50kmくらいのロングライドにも対応できるように、連続使用時間は3時間以上が理想です。安全確保とバッテリーセーブの両方に役立つのが自動点灯機能です。日中でも、高架下やトンネルなどの暗い場所では自動点灯して明るい場所へ移動すると自動消灯します。
夕方から夜になる時間帯は、自転車事故の多い時間帯です。この時間帯に自転車に乗車する方は、学生や主婦の方が多いというデータがあります。自身の安全のためにも、自動点灯機能が付いたライトを装着することを強くおすすめします。
サイズ
明るければ、サイズは大きくても小さくても問題ありません。ただし、自転車に装着するタイプであれば、軽量が良いです。それは、ロングライドになるほど身体の負担が大きくなるからです。1gでも身体的な負担は少ない方が良いです。
また、電池式ライトは電池が重いため、路面の衝撃などで装着角度がズレたりすることがあります。しっかりと固定するためには、ライトに付属している以外の社外品パーツが必要になることもあります。できれば小さくて軽い物を選ぶと良いでしょう。
デザイン
デザインについては、好みとしか言いようがありません。自分の保有する自転車のカラーやタイプ(ロードサイクル、マウンテンバイク、MTBなど)によって選ぶと良いでしょう。
ペンシルタイプやボックスタイプなどの形、色、そして取り付け部品など。黒を基調とした製品が多いですが、探せば他の色も見つかります。
おすすめの自転車ライト14選【フロント用】
自転車フロント用ライト(前照灯)のおすすめ製品を14種類紹介します。それぞれに特徴のある製品となっておりますので、自分の生活スタイルに合ったライトを選ぶようにしましょう。
晴れの日にしか乗らないのであれば、防水機能は必要ありませんが、街乗りをしていると雨に降られることもあるので防水機能はあって困る物ではありません。自動点灯機能や明るいライトも同様です。
もし迷った場合には、予算に余裕があるのであれば高機能な方を購入しておけば間違いがありません。後で必要がなければ、機能をOFFにするか、上手に使用すればよいのです。
おすすめ①ATARAXIA・600ルーメン
ATARAXIAはリーズナブルなライトで有名なメーカーです。IPX6防水、充電式です。明るさと連続使用時間は、150ルクス/5時間、300ルクス/2.2時間、600ルクス/1.5時間と3段階で調整可能です。
現在は、通信販売各社において在庫切れ、再入荷未定となっていますので詳細を調べるのは困難な状況となっています。早い改善がされることを多くの人が願っているようです。
おすすめ②ATARAXIA・800ルーメン
ATARAXIAの中級モデルです。IPX6防水で、充電式なおかつ軽量です。明るさと連続使用時間は、次の通りです。
高光度800ルーメン/約1.5時間、中光度400ルーメン/約2.2時間・低光度200ルーメン/約4.5時間、SOS点滅50~100ルーメン/約18時間、高速点滅800ルーメン/約4.5時間という5つのモードとなっています。
おすすめ③ATARAXIA・1200ルーメン
ATARAXIAの上位モデルです。最大光量の1200ルーメンでとても明るいです。連続使用も約3.5時間と実用性のある製品となっています。防水もIP65と十分な性能です。モードは、1200・300・点滅の3モードです。おまけのテールライトもついていて、お得な内容となっています。
おすすめ④CAT EYE・HL-EL471RC
CAT EYEは、日本の老舗メーカーです。VOLT800は、800ルーメンの高光度ライトです。カートリッジ式のバッテリーを採用しているので、充電式ライトですが予備バッテリーの使用でロングライドが可能です。
明るさと連続使用時間は、800ルーメン/約2時間、400ルーメン/約3.5時間、200ルーメン/約8時間と点滅/約100時間となっています。
おすすめ⑤CAT EYE・HL-EL151RC
CAT EYEのVOLT200は、200ルーメンのエントリーモデルです。一般的な自転車用ライトの目安である300ルーメンより低い光度ですが、エントリーモデルとして人気です。街灯のある場所や町中しか走らないのであれば、十分明るいと言えるでしょう。
おすすめ⑥TaoTronics・TT-HP007
TaoTronicsは、アメリカの家電メーカーで現在では世界中で展開しています。700ルーメンで約3時間という、明るいのに長時間の使用が可能なのが特徴です。IP65防水とUSB充電式で使い勝手もよく自転車以外に使用することも可能です。
おすすめ⑦INVAVO・自転車ヘッドライト
INVAVOの高光度1200ルーメンモデルとなるパワフルなライトです。IP67防水で、充電式です。モードは強1200ルーメン・約3.5時間、弱400ルーメン・約6時間、そして点滅の3モードとなっています。テールライトもセットとなっているのでコスト的にもお得です。
おすすめ⑧GENTOS・SG-355
GENTOSは、日本のLEDライトのメーカーです。このSG-355は、自転車用としても汎用としても人気の製品です。防水より1段階弱い防滴仕様となっていますが、100ルーメンで連続点灯10時間という高い実用性能を持っています。
充電式ではなく、単4乾電池3本という仕様ですが、充電式電池が使用可能です。ワイドビームとスポットビームの切り替えができ、天候や時間帯に応じたライティングを可能にしています。
おすすめ⑨CAPTAIN STAG・Y-4618
CAPTAIN STAGは、日本のアウトドアブランドです。輝度表示は600カンデラなので、ルーメンに完全に変換するのは難しいのですが、およそ100~200ルーメン程度ではないかと考えられます。雨と衝撃に強い構造と、電池式、取り付け取り外しが簡単なので、自転車用や懐中電灯として人気です。
おすすめ⑩LIGHT&MOTION・URBAN1000FC
LIGHT&MOTIONは、アメリカのライト専業メーカーです。そんなメーカーのハイエンドモデルが、URBAN1000FCです。IP67の防水性と高光度で使い勝手がよく、自転車にもヘルメットにもアタッチメントを変えることで装着ができます。
明るさと連続使用時間は、ハイモード(1000ルーメン)/約1.5時間、ミドルモード(500ルーメン)/3時間、ローモード(250ルーメン)/6時間、パルスモード/12時間と4モードを選択可能です。
おすすめ⑪BV・防水ヘッドライト
BVの防水ヘッドライトですが、明るさの異なる3種類のラインナップがあります。①70ルーメンタイプは、夜間走行には推奨できませんが、自己存在を示すための使用には使用できます。②300ルーメンタイプは、小型で明るくコストパフォーマンスに優れています。
③700ルーメンタイプは、夜間走行の多い方向けの高輝度モデルです。アルミ合金内臓で、熱を安全に逃がすシステムを採用していますので過熱の心配がありません。
おすすめ⑫BIGO・自転車ライト
最大輝度1000ルーメンになる多目的ハンディライトで、自転車以外にも活躍します。IP67規格の防水とハイ・ミドル・ロー・点滅・SOSの5つの点灯モードがあります。モードの切り替えは、ライト後部のボタンによって簡単に切り替えが可能です。充電式ではなく電池式では珍しい高輝度タイプです。
おすすめ⑬OlymFits・自転車ライト
最高輝度200ルーメンなので、自転車用としての使用には少し注意が必要です。IPX5の防水と大容量の充電式、さらにテールライトまでセットになっているのでコストパフォーマンスの高いモデルとなっています。
現在は通信販売各社において、在庫切れ、入荷予定なしとなっています。ヘッドライトが300ルーメンのセットになるとお客様も喜ぶでしょう。
おすすめ⑭AnutriON・自転車ライト
高輝度1200ルーメンとあり、かなり明るいです。充電式で最大輝度でのハイモードとローモードで約4時間、SOSモードで約6時間の使用ができます。
現在は、通信販売各社において在庫切れ、入荷予定なしとなっています。こちらの製品も詳細情報を調べるのが困難な状況となっています。
おすすめの自転車ライト13選【リア用】
前述のとおり、自転車の夜間走行には、後方反射板を装着していればテールライトは必要ありません。テールライトを装着するということは、夜間の走行で自分自身の安全を確保する目的ということになります。
それであれば、装着場所はシートポスト(サドルの下、高さを調節する部分)が車両等からの視認性がよく、おすすめです。ライトの形状によっては、どうしてもシートポストへの取り付けが難しい場合があります。そんな場合には、リアフレームの左右どちらかへ取り付けます。
専用パーツが付属しているものが多いですが、購入が必要になるケースもあります。また、簡単に装着できるものは、簡単に外せるので、自転車を駐車する際には盗難防止のために外しておきましょう。それでは、おすすめの自転車ライトリア用を13種類紹介します。
おすすめ①Coperranmy&Landy・LEDテールライト
LEDレーザーで、地面に赤いラインを描くことで自転車の存在を示す珍しいタイプのライトです。防水対応なので装着しっぱなしでも問題ありません。電池タイプなので、夜間のロングライドの際には、予備を準備することをおすすめします。
おすすめ②ノグ・ブラインダーモブ
充電式で連続使用時間も長く、防水もしっかりとしている、明るい製品です。歩行者や対向車には眩しくならないように照射角度が90℃に調整されている「キッドグリッド」と、遠くまでは届かないけれど近くの車などに存在をアピールする「MR.チップス」があります。
おすすめ③Unico・トライスター リアライト
ベルクロ(マジックテープ)タイプのテールライトです。防水機能もあり、自転車でも身体でも、荷物でも取り付け可能なのが魅力です。電池式ですが、連続使用時間は175時間と長く、実用性は高いです。
おすすめ④HAHAKEE・自転車テールライトウインカー
IPX4の防水機能と、自動車やオートバイと同様の方向指示機能を持つテールライトです。点灯方式はリモコンで簡単に操作することが可能です。方向指示機能以外には、定常灯、警告灯、点滅灯などの機能もあり、安全に走行できるテールライトになっています。
おすすめ⑤ノグ・ブラインダーロード
3つのハイパワーLEDと1つのXPD LEDによって、およそ800m先からでも見えるほどの光量と視認性があります。LEDの取り付け角度もそれぞれに工夫されており、光がワイドに広がるように工夫されています。
おすすめ⑥アイリブ・自転車用LEDテールライト
ボタン操作のいらない、照度センサーで自動点灯するオートタイプのテールライトです。振動センサーも備えており、夜間には自転車を駐輪後に自動消灯します。点灯不要時には強制OFFすることも可能ですので、バッテリーの消耗を抑えることもできます。
おすすめ⑦ノグ・ブラインダーミニ ドット
ノグのテールライトは、照射角度によって3タイプあり、ドットは20℃のスポットライトタイプとなっていて、遠くから視認性の良いタイプとなります。
IP67の防水性と5種類の点灯パターン、長い点灯時間、ケーブルいらずでダイレクトにUSBを差し込んで充電できるなど、おすすめの理由がたくさんあります。
おすすめ⑧ノグ・ブラインダー ミニ チッピー
ノグのテールライト、チッピーは照射角度が120℃となります。遠くまでは届きませんが、自己の存在を示すのには適しています。渋滞の多い道や日中の自転車運転が多い方へおすすめしたいライトとなります。基本性能は前出のドットと同様です。
おすすめ⑨パナソニック・LEDかしこいテールライト
自転車の振動と照度の2つのセンサーによって自動点灯・消灯する、正にかしこいライトです。使用する電池によっては、連続使用時間が100時間以上にもなる経済性のよさもおすすめの理由です。少し大きすぎるという声もありますが、しっかりと固定すれば大丈夫です。
おすすめ⑩キャットアイ・テールライト OMNI5
高い視認性を確保するための360度発光をするために、本体は全てクリアになっています。テールライトとしては多い、5つものLEDが採用されておりながら、消費電力は抑えめになっていて、通常モードでも60時間の連続点灯が可能です。
おすすめ⑪LEZYNE・FEMTO DRIVE REAR
シリコン製のストラップで、自転車でも身体でも、思った場所に取り付けることが可能です。本体のカラーも5色と豊富で、ボタン電池式ながら、明るく連続点灯時間も30時間と長いのもおすすめの理由です。
おすすめ⑫キャットアイ・RAPID mini TL-LD635-R
電池残量が少なくなると、発光モードが自動的に点滅に切り替わりるバッテリーオートセーブ機能があります。(その後約1時間使用可能)点灯・点滅・ラピッド・パルスと4モードの発光パターンがあるのも、視認性を高めている理由のひとつです。
おすすめ⑬キャットアイ・HL-EL460RC-REAR
USB充電式で高輝度赤色LEDを搭載したモデルです。自転車用のテールライトでは珍しいカートリッジ式のバッテリーでインジケータがあり、充電量を視認することができます。ロングライドの際には、予備バッテリーと交換することもできます。
交換した予備バッテリーは、モバイルバッテリーなどで充電しておくことで、直ぐに使用可能となります。現在、通信販売各社において取り扱い中止になっています。
自転車のライトは自動点灯が便利!
現在の自転車用ライトには、様々な点灯方式があります。ライト本体にスイッチがあるタイプでは、いちいち自転車の運転を中断してライトのスイッチをオンオフする必要があります。前述のとおり、おすすめは自動点灯式ですが、リモコン式や振動検知式などもあります。
振動検知式は自動点灯式と併せて採用されていることがほとんどです。自転車の振動がなくなってから30~60秒間は点滅して、存在をPRしてから自動消灯します。最新型では、振動がなくなってしばらくするとメインライトが自動消灯し、デイライトのみが点灯し続けます。
そうすることでバッテリーを節約しながら自己の存在はPRします。再び走り出して振動を検知すると、メインライトが自動点灯します。このタイプでは常時点灯タイプのライトよりも、30~40%程度バッテリーが長持ちすると言われています。
車輪が回ると発電!
前述した、ハブダイナモ式ライトが車輪が回ると発電するライトです。「ハブ」とは自転車の「車輪軸」のことです。発電する仕組みは、自転車の車輪が回転することによって、ハブに組み込まれている磁石が固定されたコイルに対して回転します。そうすると、誘導起電力が発生します。
また、コイルに回転磁界を加えることによって、持続的な交流電流が流れます。この現象を利用した発電機のことを「ダイナモ」と呼びます。自転車を漕ぎ、ハブが回転することにより、自動で発電しライトを点灯します。最近では、各社から様々なタイプが販売されています。
常に電力が供給されるので、自動点灯式のライトが使用できること、ブロックダイナモ式よりも明るいライトが使用できるのがメリットです。
自転車のライトの注意点
ここまで自転車のライトについて様々なことを書いてきました。まとめてみると、本当に注意するべき点としては2つだけです。1つは、道路交通法上の要件を満たしていること。もう1つは、自分自身の安全のために路面が視認しやすく、他者から視認され易いライトを選ぶことです。
この2つを満たしているのであれば、どのようなライトを使用することもできます。つまり、「白か淡黄色」で「300ルクス」以上の明るさのライトであれば、価格もメーカーも関係ありません。自作のライトでも、LEDが10個付いていても、自動点灯機能が敏感過ぎても大丈夫です。
100均のライトでは10m先が照らせない!
100円ショップでも、自転車用の前照灯(ライト)が購入できるのが当たり前になってきました。しかし、不要のトラブルを避けるために、商品には「このライトは補助灯としての使用に限定してください。道路交通法上で求められる前照灯の光度ではありません。」との記載があります。
前述したとおり、東京都の例では10m先の障害物が確認できる光度が必要です。しかし、例外的に5m先を確認できることができればよいのが山形県、静岡県、神奈川県と3県だけあります。上記3県に限り、100円ショップのライトでも光度は確保できそうです。
しかし、それ以外のエリアにおいては法律違反となります。実際に100円ショップのライトを使用して、法律違反として検挙される可能性は0に近く、ライトが点灯していれば職務質問されることもないでしょう。しかし、違法な行為であるということは事実です。
そして最も重要な事は、光度が不足しているライトで夜間自転車の運転をすると、前方の路面が見えにくい。そして、車両などからも自転車が見えにくいので、自分自身が危険にさらされるということです。
自転車のライトは明るく照らせる安全なものを!
結論として、自転車用のライトは明るければ明るいほど運転時の安全性は高くなります。しかし、その明るさの分、連続使用時間は短くなるので注意が必要です。
おすすめは、充電式、自動点灯、防水、できれば500ルクス以上、連続使用時間3時間以上、の性能があれば、どのメーカーの製品を選んでも問題はないでしょう。快適で安全な自転車ライフを楽しんでください。