初心者でも簡単なワイパーの外し方
車が好きで、洗車も自分でやるのが好きな方も多いのではないでしょうか。でも、いかに車が好きでも、ガソリン代や車検などの出費はできる限り抑えたいもの。ちょっとした傷の補修や消耗品の交換など、自分でも簡単にできることは、自分でやってみませんか?
数ある消耗品の中で、今回はワイパーの交換について紹介します。紹介するワイパー交換は、ブレードだけでなく、アームの外し方も含めて紹介しますので、雨が降った時の視界を良好に保つためにも、自分で気になった時にすぐワイパー交換できるようにしておきましょう。
なお、ワイパー交換を自分でやることによる費用的なメリット(ディーラー交換との比較)や、ワイパー交換のタイミングをどのように判断するのかも紹介します。初心者でも簡単に交換できますので、車をより快適に運転するため、しっかり覚えておきましょう。
外す前の準備
まずは、ワイパーがどのような部品から構成されているかを把握しましょう。ワイパーは「ワイパーアーム」「ワイパーブレード」「ワイパーゴム」の3つの部品から構成されています。
「ワイパーアーム」は、モーターに繋がっている一番太い部分。「ワイパーブレード」はワイパーアームとつながり、「ワイパーゴム」を装着し、ワイパーゴムをフロントウィンドに押し付ける役割を果たしています。
「ワイパーゴム」が直接フロントウィンドと接し、雨等をふき取る部分を指しています。ワイパー交換というと、まずは「ワイパーゴム」を交換することが多いですが、「ワイパーアーム」の劣化も目立つ部分なので、見た目がきになったらアーム交換もおすすめです。
外し方①ネジを見つける
ではまず、ワイパーアームの外し方を紹介します。少しハードルが高く感じるかもしれませんが、初心者でも簡単に交換できますし、ディーラー等に依頼するよりも費用的にはかなりお得なので、是非チャレンジしてみましょう。
アームは新車時、黒く塗装されていることが多いですが、経年で錆や色落ちが気になってくるようになります。このような状態のアームを交換する場合も、自分で塗装するにしても取り外すことが必要になります。
外し方はまず、ワイパーアームの根本にある六角形のボルトを探すこと。車種によってはキャップでカバーしている場合もあるので、その場合はキャップを外すと中にボルトを見つけられます。
アームを外す際、外す前にアームの先端がどこにあったか、色のついたテープなどで印をつけておくと便利です。
外し方②アームのボルトを外す
次の工程は、先ほど見つけた六角形のボルトを外すこと。ここではボルトを外すためのレンチやソケットといった工具が必要になりますので、事前に用意しておく必要があります。トランクの中やトランクカバーの下などに工具入れが入っていることもあるのでまずはそこを見てみましょう。
工具が用意出来たら、アームについているボルトに合ったサイズのレンチやソケットを使い、ボルトを外します。たいていの場合、反時計回り(左にまわす)で外れていきます。当然、付け直すときには時計回り(右にまわす)で締めていきます。
外し方③アームを取り外す
前の工程でボルトが外れれば、アームは簡単に外れます。しかし、長期間交換していないような場合は、接続部が錆びてしまっているような場合は、簡単に外れないこともあります。そんなときも、潤滑剤を使うことで外れる様になりますので、落ち着いてアームを外しましょう。
取り付けは、この逆の手順。アーム先端部分があった場所の印に新しいアームの先端が来るように注意。キャップの締め忘れには注意してください。このように、ワイパーアームの外し方は、実は初心者にもとても簡単な作業です。
ただし、アームは車種毎に形状や長さが違いますし、左右で形状と長さが違う車種もあります。そのため、自分で探すときには車種、年式やグレードをしっかり確認してから購入してください。ディーラーでも注文可能なので、不安な方は部品注文だけをディーラーにすることが確実です。
ブレードも一緒に取り外す
アームをはずしたら、ワイパーブレードをアームから取り外しましょう。ブレードの外し方は、アームよりも簡単です。たいていの場合、ブレードはアームとU字型のフックで引っかかっているだけです。
ブレードとアームの連結部にクリップのストッパーがありますので、ストッパーを押しながら、ブレードを手前に引っ張ることでブレードとアームが分離されます。
ワイパーの交換費用
ワイパーの外し方について紹介してきましたが、初心者でも簡単にできることがお分かりいただけたのではないでしょうか。次に気になるのは費用ではないでしょうか。多少なりとも労力を使うので、どの程度の費用対効果があるのかは気になるところ。
費用的な効果を確認するためにも、ワイパーの価格、ディーラー等に依頼した際に発生する工賃についても紹介していきます。費用面でのメリットを確認すれば、自分でやってみようという気持ちも更に高まるのではないでしょうか。
ワイパーの価格
先に紹介したように、ワイパーブレードは車種によって長さや形状が違うことから、価格についても幅があります。そのため、大よその費用になりますが、1本あたりの費用は4000円~6000円です。車1台で2本必要なので、1回につき8000円~12000円かかることになります。
ディーラー等で依頼する場合の工賃
次に、ワイパー交換の工賃にどの程度の費用が発生するかを確認しましょう。この費用もおおよその目安になりますので、参考まで。工賃は、交換を依頼する場所により差があります。
ディーラーに依頼した場合、おおよそ2000円~3000円程度の工賃が発生することが多いようです。カー用品店に依頼した場合には、300円程度。ディーラーとカー用品店に依頼した場合でも、このような違いがあります。
ガソリンスタンドでも交換できますが、ガソリンスタンドの場合は、ワイパーブレード等の価格に工賃が含まれている場合もあるようです。
ワイパーの交換時期の目安
ワイパー交換が初心者でも簡単という事はわかっても、どのタイミングで交換すればよいのかわからないという方も多いのではないでしょうか。交換タイミングとして、「ゴムが裂けてから「動かした時にビリビリ音がしたら」「雨が拭けなくなったら」という方も多いのではないでしょうか。
週末だけ乗る程度の方であれば、遅くても車検タイミングでワイパー交換すれば大きな問題は無いと言われています。ただし、本当に使えなくなるような状況にはならないという事です。
ゴム部分の交換は半年に1回が理想
ワイパーゴムは、メーカー推奨が1年に1回の交換が推奨されています。ただし、あくまでも目安で、一般的な使用を想定した場合に1年に1回の交換が推奨されていますので、季節や使い方によっては、半年すぎたころから性能が落ち始めていることも多いのです。
分かりやすい症状は、「水滴を拭いたガラス面にスジが入る(水捌けが悪くなる)」ことで、ゴムが硬化する等の痛みが原因になります。ワイパーゴムの劣化は、フロントガラスに細かい傷がつくリスクがあるので、少しでも変化を感じたら、早めの交換をお薦めします。
フロントガラスの補修は、ワイパー交換とは比較にならない費用と労力がかかりますので、フロントガラスに傷をつけないことを優先し、ワイパー交換を半年に1回等の頻度で行うのがおすすめです。
ワイパーを長持ちさせる方法
ワイパー交換は初心者でも簡単。でも、できればワイパーそのものを長持ちさせて、交換頻度をさげたいものです。そのためには、次に紹介する2つのことを守れば、ゴムの劣化を遅らせることができます。少しでも長くワイパーを使うために気を付けてワイパーを使いましょう。
ガラス汚れをワイパーで落とそうとしない
ワイパーを長持ちさせる秘訣の1つ目は、ガラスの汚れを、無理にワイパーだけで落とそうとしないことです。例えば、フロントガラスに鳥の糞が付いてしまったとき、または長期間屋外に置いたままにした後に埃が残っているようなケース。
このような場合は、ワイパーで落とす前に水で洗い流すようにしましょう。ウォッシャー液を吹き掛けたとしても、鳥の糞や埃は落ちません。急を要する場合は仕方ありませんが、それ以外の時は、まずは水洗いからがおすすめ。
ガラス表面にワイパーが張り付いていないか
次に注意したいのは、ワイパーがガラス面に張り付かないようにすること。ワイパーの張り付きはいつでも起きるわけではありません。夏や冬、または寒冷地等で発生することが多いので、季節や場所によって注意するようにしましょう。
夏場の日差しにより、ワイパーのゴム部分がガラス面に張り付いてしまうことがあります。また、冬場は凍結により張り付いてしまうことがあります。これらの季節には、駐車時にワイパーアームを立てて駐車することをお薦めします。
なお、夏場の張り付きには水をかけて。冬場の張り付きには、ぬるま湯をかけることで、張り付きを解消してから乗車するようにしましょう。冬場はガラスが冷えているので、熱湯をかけてしまうとガラスが割れる可能性があるので避けましょう。
ワイパーの外し方は簡単に取り換え可能!
ワイパーの外し方、工賃、使用時の注意事項を紹介しましたが、思っていたよりも簡単にできることだとわかっていただけたのではないでしょうか。自分で作業したものは、愛着も深くなるものです。
まずはワイパー交換からはじめ、徐々に簡単なメンテナンスを自分でやるようにしてみてはいかがでしょうか。自分でメンテナンスした車は、より大切に乗るようになりますし、お気に入りの車を長く乗れるようになります。
セルフカーメンテナンスの第一歩を踏み出すのに、手軽なワイパー交換にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。