シロッコファンはよく見る換気扇の部品の名前!
飲食店の厨房や一般家庭のキッチンに使用されているレンジフードに使われるファンで人気を集めているのがシロッコファンです。
昔ながらの換気扇はキッチンが外気に面するところでしか使えませんでしたが、シロッコファンにするとキッチンがどの場所にあっても機能するところから、高層マンションやキッチンが部屋の内部にある場合などに用いられています。
その便利なシロッコファンに関心はあって検討しているけど、どのような特徴や構造をしているのか想像がつかない、掃除方法などはどうすればいいのか分からない方に向けて詳しく解説していますので必見です。
シロッコファンの特徴
それではまずシロッコファンの特徴について解説します。従来のプロペラファンと違う特徴は第一にかたちが違うことが特徴となっています。
プロペラ式換気扇はその名の通り羽がプロペラ型になっていますが、シロッコファンの羽は細長い板状の羽が重なり合って円形状になっているのが特徴です。
加えてプロペラ式換気扇は比較的音は大きめですが、ここにもシロッコファンの特徴が表れています。それはシロッコファンの方がプロペラ式換気扇よりも音が小さめなことが次の特徴です。
続いてプロペラ式の換気扇の特徴はというと、直接外気面に向けないと取りつける事が出来ないところにあるのが一般的です。
しかしながらシロッコファンはダクト(冷暖房や換気などのために空気を送る管・風道)を通して自由な方向に排出出来る、あらゆる送風機に使用することが出来ているのがシロッコファンの特徴といえます。
役割
レンジフードと呼ばれるシロッコファンの役割はキッチンの場所を選ばないことに利点があります。何故ならば天井のあるところだったらどこでも設置できるからです。
一戸建ての場合はキッチンを窓側に設置する場合が多く、直接外気面に接する事が出来るのでファンは自由に選ぶことが出来ますが、飲食店や高層マンションなど外気に直接面していない場合に役割を担っています。
構造
シロッコファンの構造はプロペラファンと違い、シロッコファンの取り外しが出来るようになっているのが大きな特徴であり構造の違いでもあります。プロペラファンは脚立などに乗って掃除しますが、シロッコファンは構造上取り外しが簡単な構造になっていますので掃除に脚立は不用となります。
しかもワンタッチで取り外しが出来る構造となっていますので、女性でも専門業者に依頼することなく自分で取り外しが出来るため、その構造の利便性と手軽さから人気を集めています。
他のファン・換気扇との違い
それでは次に他のファン・換気扇との違いについて解説します。従来のファンの主流はプロペラ式換気扇ですので、ここではそれを例に取ります。その違いを二つに分けて解説します。
一つ目の違いは、シロッコファンとプロペラファンのどちらも調理に置いてのニオイや煙を吸い込み、外に出すという機能は同じなのですがそのニオイや煙を吸い込む羽の形状に違いがあるという点です。
二つ目の違いは、プロペラファンは直接ニオイをダイレクトに外に出しますが、シロッコファンはダクト(ニオイや煙が通る管・筒状の空気道)を通して外に出す点が大きな違いです。
シロッコファンのメリット
それでは次にシロッコファンのメリットについて解説します。プロペラファンにしてもシロッコファンにしても、設置してしまうと取り替えは容易ではありません。なんでも取りかかる前に十分に下調べをしてから決断しましょう。
下調べというのは、構造上のメリットとデメリットを比較するのが一番分かりやすくまた決断もしやすいことから、このことをふまえて次に後述します。
音が静か
シロッコファンのメリットの1つ目は何と言ってもその音の静かな事です。ここにプロペラファンとの羽の構造の違いが出てきています。プロペラファンの換気の音はもはや騒音ですので、気持ちが乱れる事はありません。
シロッコファンはプロペラファンと比べると音は静かなのですが、その分吸い込む力はプロペラファンと比べるとやや劣るところがデメリットです。そのかわりプロペラファンよりも電気代は安くつきます。
屋外の影響を受けにくい
従来のプロペラファンは、直接外にニオイや煙を出しますので排気量は多いのですが、風の強い日には排気量が落ちます。加えて台風の時など外気面のシャッターから騒音が聞こえてきますので、キッチン近くのダイニングでは耳障りとなります。
シロッコファンは、ダクトを通しているので外気の影響を受ける事がないのがメリットです。そのかわり、プロペラファンとの違いは羽が多い構造となっていますので、油汚れやほこりがつきやすく定期的な掃除が必要となります。
設置しやすい
シロッコファンのメリットとしてその設置のしやすさにあります。天井に埋め込む型なので、敷地面積には天井は全てあります。このことから天井があればどの部屋でも設置が出来るというのが大きなメリットです。
加えてプロペラファンはむき出しなのがデメリットです。この違いからシロッコファンはレンジフード型ですので見た目がスタイリッシュで生活感が無く、なおかつおしゃれで都会的なのがメリットとなり最近の住宅では主流となっています。
シロッコファンの掃除方法
それでは次にシロッコファンの掃除方法について解説します。多忙を極める現代は家事や掃除に出来るだけ手間ヒマかけず、簡単に済ませて休息をとりたいものです。
このことからシロッコファンの掃除に費用をかけず、出来るだけ簡単かつキレイに掃除出来る方法について次に後述しますので参考にして下さい。
専業主婦がいたのは昭和のおとぎ話ですので今は働く主婦がほとんどです。仕事で疲れて帰ってきてなおかつ家事が待っていますので、出来るだけ掃除を効率よくこなしましょう。
①業者に依頼する
一番簡単な方法は業者に依頼することです。キッチンの掃除で一番大変なのが何と言っても換気扇です。プロペラファンと違い取り外しは簡単ですが、シロッコファンは部品が多くあり掃除が大変です。
なおかつ羽が棒状に重なっていますので、しかもひとつひとつに油汚れやほこりが積もっていると、取り除くのにかなりな時間がかかります。せっかくの休みの日にはお休みしたいのが人間ですので、半年に一度くらいだったら業者に依頼しましょう。
②自分で清掃する
その昔人間が火を起こすとき、初めて道具を使うことを覚えました。そのときから道具を使うことによって人間は進歩を遂げたといいます。このことからシロッコファンの掃除をする時には道具を用いましょう。
「おそうじ棒」は特におすすめです。ホームセンターや100均に立ち寄ってみて探してみましょう。シロッコファンの羽の構造が板状になっていますので、大変掃除がしにくくなっていますが、「おそうじ棒」を使うと簡単に汚れが取れるのでおすすめです。
シロッコファンのお掃除に適しているのが5個110円のスポンジです。それをキッチンばさみで適当な幅に切りましょう。シロッコファンの羽のすき間にきれいに収まって汚れを落としてくれます。
それから古くてほつれているタオルがあれば、2枚に切って厚めのふきんを作りましょう。そのタオルで拭きあげるとよく水分を吸い取ってくれますのでおすすめです。出来るだけ廃物利用をしましょう。
必要な物
シロッコファンの掃除に必要な物をご紹介します。まず手が荒れないようにゴム手袋は必須です。皮膚が弱い方には裏起毛のゴム手袋はかゆみが出る場合がありますので避ける方が無難です。
一つ目の洗剤は油汚れに強い泡状タイプの洗剤ですが、アルカリ性洗剤はNGです。腐食やサビの原因になるので、洗剤は裏の説明書をよく読んで選びましょう。
オキシクリーンや重曹・セスキ炭酸ソーダもアルカリ性ですのでNGです。食器用洗剤も弱アルカリ性がありますので避けましょう。洗剤は中性洗剤を使いましょう。
手順
シロッコファンの掃除をするときには、まずレンジフードのすぐ下に新聞紙・いらない大きなビニール袋を置いておきます。そうすればレンジフードのふたを開けた時に、油がたれてきたり掃除した時の洗剤がたれても、その新聞紙を捨てるだけで済みますので簡単です。
次にレンジフードのふたをはずします。レンジフードの裏に汚れがついているので、そのまま下におろします。それからシロッコファンをはずします。レンジフードとシロッコファンに、油汚れ専用の泡状の洗剤を吹きつけます。それから一定時間おきます。
いったんお湯で洗い流します。それからシロッコファンを先にご紹介した「おそうじ棒」か「キッチンばさみで切り込みを入れた安物スポンジ」でこすります。以上できれいに汚れは落ちます。
シロッコファンの修理方法
それでは最後にシロッコファンの修理方法について解説します。先にご紹介した掃除を定期的に行っておけば故障は比較的少なく済みます。何故ならば電化製品の故障の原因多くは汚れによるものが多いからです。
年数がたって老朽化しているものは別ですが、もしくは風が強い地域にお住まいの方は要注意です。シロッコファンが逆回転するおそれがありますので強風の時には電源をOFFにしましょう。
以上のことに注意をし、それでもなおかつ修理が必要な時の修理方法を次に後述しますので参考にして下さい。
修理が必要なとき
シロッコファンの修理が必要と思う時はどんな時でしょうか?電源を入れて機能しない時はもちろんですが、修理が必要な時とは不快な音がひっきりなしにする時です。強風でシロッコファンの回転方向が逆になっていしまい軸に影響が出たりします。
その他にもシロッコファンの奥の排気ダンパが開きっぱなしになって、冬は冷気・夏は熱風が逆流してくるときがありますので、なにかしらいつもと違うときは慌てずにまず使用説明書をよく読みましょう。
業者に依頼する場合
レンジフードやシロッコファンに異常があって、修理業者にどうしても依頼しなければならない場合があります。そんなときはとびこみで修理業者を見つけず、まず地域の人に相談しましょう。
何故ならば業者によって見積価格が違うことと、それに加えて一部の修理だけで済む業者と、部品全てを取り替えが必要だという業者がいるからです。
以上のことから最低でも2~3社の見積もりを集めてから決断する事をおすすします。良い業者に当たったときはその会社の名刺を保管しておきましょう。
自分で交換する場合
レンジフードから異常な音が聞こえてきた場合、まずは業者に見積もりに来てもらって、故障している箇所を指摘してもらいましょう。安価で修理出来るのならば業者に依頼するのが一番無難で安全ですのでおすすめです。
しかしながら、レンジフードごと交換するしか無い場合は、決してお安くはない品物なので、自分で出来る範囲だったら、ダメ元で修理を頑張ってみましょう。では自分で出来る範囲の「ベアリング交換」をいかに後述します。
ベアリング交換
ではシロッコファンのベアリング交換について解説します。詳しくはネット検索で該当するものを選択して検討してみましょう。つぎに後述する内容からして無理がある方は取り返しがつかない前に業者に連絡しましょう。
ネット通販でリサイクルモーターを購入します。その時点で高額でしかもDIY初心者でしたら再考をおすすめします。それから部品交換に必要な工具もそろえる必要があります。もともとDIYが趣味で工具をお持ちの方でしたらデメリットは少ないのですが、工具からそろえるのでしたら再考しましょう。
レンジフートを分解後にモーターを取り外します。モーター外装を分解し、羽の取り付け部分のピンを取り外します。そしてベアリングを取り外し、新しいベアリングの圧入します。以上で完成ですが、修理の途中で工具がそろっていないとトラブルになりますので、今一度再考しましょう。
シロッコファンは使いやすい換気扇!
以上シロッコファンの特徴についてと、シロッコファンのメリットとデメリットについて、加えてシロッコファンの掃除方法と修理方法まで解説しました。以上をよくお読みいただけましたら、シロッコファンが使いやすい換気扇であることを理解していただけたかと思います。
従来のプロペラファン換気扇であれば、年をとっていくにつれ掃除や交換などに危険を伴うことになります。プロペラファン換気扇は脚立を用いないと掃除や交換が出来ないからです。
レンジフードであれば、見た目もスタイリッシュかつ脚立がなくとも掃除や交換が出来る事から、安全・安心です。なにかと疲労を伴う現代では、出来るだけリスクを少なくすることが、ストレスフリーにつながりますので、いかに楽をして快適に過ごすかに知恵を絞りましょう。