ザボンの美味しい食べ方を覚えよう!
ザボンはミカン科に属するフルーツでグレープフルーツによく似た果物です。日本ではあまりポピュラーな果物ではないため、実際に入手しても食べ方がわからないという方も多いのではないでしょうか。
今回は、ザボンの美味しいおすすめの食べ方や気になる簡単レシピ、むき方や切り方までご紹介していきます。ザボンを初めて食べる方やいろんなアレンジレシピに挑戦してみたい方は参考にしてみてください。
ザボンとは
ザボンは、みかんやオレンジ、グレープフルーツのような柑橘系のフルーツです。まずは、ザボンのおすすめの食べ方や美味しい食べ方をご紹介する前にザボンの特徴や名前の由来についてご紹介します。
ザボンの特徴を知っておくことで色々な食べ方や様々なレシピに挑戦しやすくなり、アレンジレシピの幅も広がります。まずは、ザボンの知識を広げて美味しい食べ方やアレンジレシピに役立ててください。
ザボンの特徴
ザボンはマレーシアが原産で柑橘類の一種です。ザボンの樹の高さは3メートルまで育ち、サイズは約15センチから25センチです。大きなものだと、赤ちゃんの頭ほどの大きさのものまであり、みかん科の中ではもっとも大きな実をつけるフルーツです。
重さも500グラムから2キログラムまでさまざまです。そんなザボンの最大の特徴は、皮と実の間にある分厚いアルベトです。アルベトとは柑橘果物の果皮の内側にある繊維状の白い部分のことです。ザボンはこのアルベトが全体の半分ほどあります。
アルベトには本体よりも高い栄養価が含まれており、ジャムや漬物などの食べ方が人気でおすすめです。また、ザボンの果肉は薄い黄色で、さっぱりした口当たりが特徴です。味はグレープフルーツに似た苦味と独特な甘さがあります。
ザボンの名前の由来
ザボンの名前の由来をご紹介しましょう。ザボンはポルトガル語の「zamboa」からきています。現在ではザボンと呼ばれていますが、過去にはザムボア、ザンボ、またはザンボアと呼ばれていたようです。それが知らぬ間にジャポンに移り変わり、ザボンという名称に変化しました。
もうひとつは、ザボンは石鹸のように泡が立つことからシャボンとザンボを混ぜ合わせてザボンと呼ばれるようになったという説もあります。地域によってザボンのほかに、ブンタンやボンタンなど名前で呼ばれることもあります。
ザボンの食べ方
ここでは、そのままで食べるオーソドックスな食べ方をご紹介します。上記でご紹介したように、ザボンの皮は果肉と同じくらいの厚みのあるため、みかんのように手でむくことは難しいです。そのため包丁や果物ナイフを使って皮をむいていきます。
食べ方の手順や切り方・むき方の手順を詳しく解説していますので、初めてザボンを食べる方は下記を参考にしてみてください。
食べ方手順
それでは食べ方の手順をご紹介しましょう。はじめに、ザボンの上下を切り落とします。上部分と下部分を切り落としたら、縦に8等分から10等分を目安に切れ目を入れます。ザボンは皮が分厚いので、深めに包丁を入れても問題ありません。
切れ目を入れたら、白いワタ部分を手でむいていき、中身を取り出していきます。中身を取り出したら果実の周りの薄い皮をむき、お皿に盛り付ければ完成です。
ザボンの白いワタや皮も食べれる
ザボンの特徴といえば果肉を覆っている肉厚の皮です。実はこの肉厚の皮や白いワタも食べることができます。栄養価も高く美味しいです。下記では、ザボンの白いワタや皮を使った簡単レシピもご紹介していますので、うっかり捨ててしまわないようにしましょう。
ザボンの美味しい食べ方&簡単レシピ
ザボンを入手したら一度は作ってほしい簡単レシピをご紹介します。ザボンといえばグレープフルーツに似た酸味と独特の甘さが特徴ですが、最大の特徴はその大きな白いワタや皮です。ここで、ご紹介するのはご当地の名産やお土産になっている定番メニューですので、ぜひ挑戦してみてください。
食べ方①ザボン漬け
簡単に作ることができ、おやつにもぴったりなザボン漬けの作り方をご紹介しましょう。ザボン漬けは、ほんのりとした甘みと苦味があり、緑茶やコーヒー、お酒のおつまみにもおすすめです。
ザボンの皮をむき果肉を取り出したら、外皮の黄色い部分をとります。外皮をむくのは包丁でも可能ですが、ピーラーを使うと簡単なのでおすすめです。ワタ部分だけを集め、お好みのサイズにカットします。
大きめの鍋にたっぷりお湯をわかし、ワタが透明になるまで茹でます。茹で時間の目安は約30分です。ワタは浮いてしまうことがあるので、落とし蓋をするといいでしょう。茹でおわったら、ボールに水とザボンをいれ24時間を目安にアク抜きをします。
アク抜きが終わったら、ワタの水分を絞ります。鍋に砂糖と水、ザボンを入れます。砂糖と水は5:1です。砂糖の分量はワタと同じにします。ワタをとった時点で分量を計っておくのがおすすめです。ザボンが焦げ付かないように水気がなくなるまで、弱火でコトコト煮ていきます。
水気がなくなったら、お皿にうつして冷まし、冷めたらグラニュー糖をザボンにまぶして完成です。2日から3日にわけてグラニュー糖をかけてあげるとより美味しいザボン漬けが出来上がります。
とても簡単なので、ザボンの簡単レシピに挑戦してみたい方は試してみてください。食べやすい大きさなので、子供のおやつにもおすすめです。
食べ方②ザボンジャム
次はザボンジャムのレシピをご紹介しましょう。ザボンジャムはパンに塗ったりパンケーキのトッピングに使ったり様々な美味しい食べ方ができます。栄養も満点なのでおすすめです。
ザボンをむき果肉を取り出します。むいた皮を一口サイズに切り、鍋に入れ、グラニュー糖をザボン全体にムラなくあえていきます。グラニュー糖はザボンと同じ分量にします。グラニュー糖が溶けたら、弱火で実をほぐしながらとろみが出るまでコトコト煮込みます。
とろみがでたところで、味見をして甘さを調整します。水分をとばしすぎると、冷めたときに固くなってしまうので、水気をとばしすぎないようにするか、水をまぜながらおこなうといいでしょう。
十分に煮たら、鍋からお皿に移し変えて冷やします。冷やしたら、ビンや容器に詰め替えて完成です。甘くてほんのり酸味のきいたザボンジャムは小さな子供から大人までその味わいを楽しむことができるおすすめレシピです。
その他ザボンのおすすめレシピ
次は、その他のザボンの簡単にできるおすすめレシピをご紹介します。ここでご紹介するのは果肉をメインにしたレシピです。そのままザボンを十分に美味しさを堪能できますが、食べ方に一工夫加えるとより美味しく食べることができます。
ここで、ご紹介するレシピはどれも簡単で家でも作ることができるものばかりですので、いつでも気軽に味わうことができます。サラダやお菓子にすることで、ザボンの風味やザボン特有の酸味や甘みをより引き立たせることができます。
ザボン・バニラ豆乳スムージー
ザボンを使ったレシピの中でもおしゃれな見た目を楽しむことができるのが、ザボン・バニラ豆乳スムージーです。ザボンとミキサー、豆乳があれば簡単に作ることができビタミンやタンパク質などの栄養も豊富です。それでは、ザボン・バニラ豆乳スムージーのレシピをご紹介しましょう。
皮をむき、果肉だけを取り出し、種をきれいに取ります。豆乳と一緒にザボンをミキサーに入れ、つぶがなくなるまで、ミキサーしていきます。目安は大体30秒です。十分にミックスできたら、グラスに注いで完成です。
ザボンのほんのり酸味のある甘みと豆乳の濃厚な甘みがマッチしてとても美味しいです。ザボン特有の苦味や酸味が苦手という方でも、スムージーにすれば美味しく楽しめます。
ザボンと水菜のサラダ
次はとてもヘルシーなザボンと水菜のサラダをご紹介しましょう。火を使わずサクッとできる簡単お手軽レシピなので、ザボンを入手した際はぜひ試していただきたいメニューです。
まずは材料をご紹介します。ザボン1/2個、水菜1/2袋、いんげん1/2、スライスハム3枚です。ザボンの皮をむき、果肉を取り出し、種をすべてとります。
水菜は5cmほどに切ります。ハムは細切りに、いんげんは茹でてから薄切りにしたものをすべて混ぜ合わせて、お好みのドレッシングををかければ完成です。
ヘルシーでコスパがよく、水菜のシャキシャキした食感とザボンのあっさりしたほどよい甘さの風味がよく合います。水菜とザボンのあっさりした風味に合うドレッシングはとても多いので、色々なドレッシングの味を何通りも楽しむことができます。
ザボン皮のカスタードパイ
次はザボン皮を使ったカスタードパイをご紹介します。上品なザボンの風味がカスタードパイの甘さとマッチしてとても美味しいです。ザボン漬けやジャムとはまた一味違った味わいを楽しむことができます。
それでは、カスタードパイに使用する材料をはじめにご紹介します。ザボン皮1/4個、砂糖 (ザボン煮用)20g、牛乳200cc、砂糖(カスタード用)大さじ4、全卵2個、小麦粉(薄力粉)大さじ2、バニラまたはバニラエッセンス適量、冷凍パイ生地1枚、バター5g、グラニュー糖大さじ1です。
カスタードパイに使用するのは白いワタの部分です。ザボンをむき、外皮をピーラーもしくは包丁でむきます。苦味を取り除くために、白いワタを鍋に入れ熱湯で30分ほど茹でます。
茹でおわったら冷まし、一口サイズに切り、水を変えて再度、熱湯で30分ほど茹でたら、そのまま冷蔵庫で半日程度浸しておきます。半日浸したら煮汁を捨てて苦味が残ってないか確認しましょう。苦味がなくなるまで茹でる&半日浸しを繰り返します。
苦味が和らいだことを確認できたら、鍋に水200ccと砂糖20g、ザボンを入れ沸騰させ混ぜていきます。ザボンを投入するときは、できるだけ水気を絞って入れるのがポイントです。
牛乳・卵・薄力粉・砂糖・バニラを鍋に入れて、カスタードクリームを作ります。ダマにならないように注意しながら弱火でコトコト煮込みます。温めたバターを型の内側に塗りパイ生地を敷き詰めていきます。
ザボンは水気を取り、汁が滴らない程度に絞り、型にザボン半分と煮込んでおいたカスタードクリームを入れ、残りのザボンを敷き詰めます。グラニュー糖を適度に振りかけてオーブンでこんがり焼いていきます。180度30分を目安に焼いていきましょう。
とても簡単なので、ザボンの皮を美味しく食べたい方はぜひ挑戦してみてください。ザボン皮の風味はサクサクのパイとのバランスも絶妙で美味しいです。
ザボンゼリーのチーズケーキ
ザボンをそのまま食べるのは苦手という方はチーズケーキと組み合わせてみましょう。チーズケーキの甘みとザボンの酸味がマッチしてとても美味しいです。
材料は、ザボン150g、水150cc、バニラシュガー大さじ3、ゼラチン8g、クリームチーズ250g、生クリーム200g、砂糖大さじ2、小麦粉大さじ2、卵2個、ぼんたん汁2個~3個、バター入りビスケット10枚です。
はじめにチーズケーキのボトムの作り方をご紹介します。袋に入れ砕いて粉状にしたビスケットと水を混ぜて丸型のクッキングシートの底に敷きます。180度15分を目安にオーブンで焼き、冷ましておきます。これでボトム部分は完成です。
次はチーズケーキの作り方です。ミキサーにクリームチーズ、生クリーム、砂糖、小麦粉、卵、ザボンをいれ、なめらかになるまでよく混ぜれば完成です。ボトムの上にチーズケーキ部分をいれ、オーブンで180度50分を目安によく焼き、冷蔵庫で冷やしておきます。
次にゼリー部分の作り方をご紹介しましょう。ザボンの皮をむき、果肉を取り出したら食べやすいようにほぐします。ザボン、砂糖、水を鍋に入れ、ひと煮立ちさせ、約60度まで冷ましたらゼラチンを投入によく混ぜ合わせたら完成です。
先ほど作っておいた、チーズケーキの上にザボンの果肉を乗せ、ゼラチン入りのザボン汁をかけたら冷蔵庫で冷やして完成です。レアやベイクドなど好みや気分によって何通りも楽しむことができる簡単レシピなのでぜひ挑戦してみてください。
ザボンのいろいろな食べ方を試してみよう!
ザボンの美味しい食べ方についてご紹介してきましたが参考になりましたでしょうか。ザボンは、果肉だけでなく白いワタや厚みのある皮まで色々な食べ方で味わうことができ、レシピによってそれぞれ違う味わいや風味を堪能することができます。
普段あまりザボンを食べないという方や初めてザボンを食べる方も、この記事を参考に様々な食べ方やアレンジレシピに挑戦してみてください。ザボンを心行くまで堪能できるお気に入りの食べ方を見つけ、その魅力を味わってみてください。