玄米の正しい食べ方や注意点を紹介!
玄米は栄養価が高く、繊維質やミネラル、繊維質などががたっぷりと含まれています。完全栄養食と言われ、健康が気になる人にもおすすめです。またダイエット効果や美肌効果をはじめ様々な効果があります。
そこで今回は、玄米を初めてたべるという方のために、玄米の選び方や美味しい炊き方、正しい食べ方、注意点などを紹介しましょう。また玄米を使った美味しいアレンジレシピも紹介します。工夫して玄米を毎日の食事に取り入れましょう。
玄米とは
玄米とは精白されていないお米のことです。籾から籾殻を取り除いた状態で、茶色をしています。一方、白米は玄米から糖と胚芽を除き胚乳のみにした状態のお米で、色は白色をしています。
玄米は胚芽を付けた状態なので、水に浸ければ発芽する健康な状態のお米です。胚芽や糠には大変優れた栄養があり、ビタミンやミネラルなどをバランスよく含んでいるため完全栄養食とも呼ばれています。また食物繊維が多く、白米の6倍含まれています。
美肌やダイエットにも効果
玄米は白米に比べ栄養価が高く、特にビタミンB1群が豊富に含まれています。ビタミンB1は白米の約約8倍、ビタミンB6は約10倍含まれています。ビタミンB1やB6には糖質や脂質を効率よくエネルギーにする働きがあり、ダイエットには効果的です。
また玄米には白米の約6倍もの食物繊維が含まれています。食物繊維は腸内環境を整えたり、血糖値の急激な上昇を抑える働きがあります。空腹感を抑える働きもあり、ダイエットに効果的な食品です。
玄米の選び方
玄米は白米に比べ栄養価が高く、ダイエット効果など様々な効果があり、健康なお米として人気があります。しかし玄米は白米に比べ需要が少なく、白米よりも手間がかかるため、一般に価格が高めです。
また玄米には残留農薬の問題もあり、玄米を選ぶときには注意が必要です。ここでは玄米を選ぶ時に気を付けたい注意点についてお伝えしましょう。
天日干しされたものを選ぶ
玄米は精米と異なり胚芽が残っているお米で、水に浸けると発芽するとお伝えしましたが、実は発芽しない玄米もたくさんあります。これは籾を乾燥させるとき、高温で加熱処理をしているためです。
玄米は発芽する健康なお米というイメージがありますが、加熱処理をしてしまったものは「生きた玄米」とは言えません。玄米を選ぶときは天日干しされたものを買うようにすると、より健康的なお米を食べることができます。
農薬未使用のものを選ぶ
お米は糠の部分に農薬が多く残ります。白米は精白され糠が取り除かれているのであまり心配はありませんが、玄米は糠をそのまま残しているので、どうしても残留農薬が気になります。そのため、玄米を食べる時はしっかりと研ぐことが大切です。研ぐことによって、農薬が7%ほど除去されます。
残留農薬が気になる方は、有機JASマークがついたお米の中から、農薬未使用の玄米を選ぶのがおすすめです。農薬を使っていないため安心して食べることができます。
玄米の食べ方・注意点①アブシジン酸の毒性を消す
玄米は健康食とされていて、ダイエットに積極的に取り入れようと思っている方も多いことでしょう。また不足しがちなビタミンやミネラル、食物繊維などを補うために、ご飯の食べ方を白米から玄米に変えようと考えている方もいることでしょう。
しかし玄米の食べ方には、白米にはない注意点がいくつかあります。白米と同じような炊き方や食べ方をしていると、トラブルが起こる場合もあります。ここでは玄米の食べ方で注意してほしいアブシジン酸についてお伝えします。
アブシジン酸とは
生の玄米にはアブシジン酸という発芽抑制因が含まれています。これは発芽を抑える物質で、水がない場所や気温が低い場所など、発芽しても育たない場所で米が発芽することを防ぐ役割があります。
アブシジン酸とは植物ホルモンの一種です。玄米に多く含まれているアブシジン酸を摂取すると免疫力を弱めたり、ガンのリスクが高くなったりすると言われることもあります。
「アブシジン酸は毒性があり、玄米は毒」と言われることも多くありますが、アブシジン酸が人に対して有害というエビデンスはなく短絡的な考え方と言えるでしょう。
毒性を消す方法
玄米に含まれるアブシジン酸は熱に弱く、玄米を洗って炊くと消えてしまいます。したがって、玄米を食べる時、アブシジン酸に関する注意点はほとんどないと言ってもいいでしょう。
しかし玄米を販売するサイトでは、玄米の食べ方の注意点として、玄米を長時間水に浸ける方法や、フライパンで乾煎りする方法などが紹介されています。
玄米に含まれるアブシジン酸がどうしても気になる方は、次のような方法でアブシジン酸を取り除くといいでしょう。参考までに紹介します。
長時間浸水させて発芽させる
アブシジン酸は加熱すると消滅してしまうため、玄米を炊いて食べる時にはほとんど気にすることはありません。しかしどうしても気になる方は、玄米を販売するサイトで次のように紹介されているので試してみるのもおすすめです。
まず通常通り玄米を水で洗います。次に玄米を水に水に浸け、日の当たらない場所で12時間から17時間、置いておきます。すると玄米が発芽し、発芽玄米になります。浸水した水を流し、玄米を洗い、通常通り炊きます。
フライパンなどで乾煎りする
玄米に含まれるアブシジン酸は熱に弱く、炊飯器で普通に炊く炊き方でも消滅します。そのため特に注意点としてはないのですが、玄米を炊く前に乾煎りして高熱処理をするといいと紹介されていることもあります。
その方法は、玄米を水でさっと洗い、濡れたままフライパンに入れ、強火で乾煎りします。5分から6分、乾煎りしていると水分が飛び、香ばしい匂いがしてきます。乾煎りの後、水を加え普通に炊き上げます。アブシジン酸がどうしても気になる方は試してみるといいでしょう。
玄米の食べ方・注意点②フィチン酸の影響を消す
玄米の食べ方で、次の注意点はフィチン酸です。玄米の食べ方に関して、アブシジン酸と並んで取り上げられることが多いのがフィチン酸です。フィチン酸も毒性があり、したがって玄米は有害と言われることがあります。
しかしフィチン酸はデトックス効果があり、体の中をきれいにしてくれます。デトックス効果がとても強力なため、必要なミネラルも排出してしまいます。その一方で、農薬や有害物質などを体外に排出する働きもあります。
フィチン酸とは
フィチン酸は有機リン酸化合物の一種で、体の中で鉄や亜鉛などのミネラルと結合しやすい性質を持ちます。フィチン酸は水に溶けにくく、体に吸収されにくいため、フィチン酸と結びついたミネラルも一緒に体の外へ排出されてしまいます。
そのため玄米に多く含まれているミネラルは、体に摂取されても、フィチン酸の影響で、吸収されないまま排出されていることになります。そのため、「フィチン酸には毒性がある」と言われることがありますが、毒があるというわけではありません。
フィチン酸の影響を消す食べ方
フィチン酸は玄米に含まれているミネラルを排出してしまうと言われていますが、有害物質も体の外に排出する役割もあるため、フィチン酸の影響を消す食べ方は、あまり必要ないかもしれません。
フィチン酸が玄以亜に含まれるミネラルと結びつくといっても、全てのミネラルが排出されるわけではありません。フィチン酸はデトックス効果もあるので、次に紹介するように他の食品と組み合わせて、上手に摂取するようにしましょう。
ミネラルの多い食品をプラス
玄米を食べる時、玄米に含まれるフィチン酸の影響で排出されてしまうミネラルの量よりも多くのミネラルを摂取していれば、フィチン酸の影響はあまりありません。
ミネラルを多く含む食品には、緑の葉物野や小魚類、海藻、ナッツ類、レバーなどの肉類、卵、牛乳などです。これらの食品を使ったおかずを作って一緒に食べると効果的です。
ビタミンCの多い食品をプラス
摂取したミネラルを効果的に吸収するには、ビタミンCの多い食品を取るのがおすすめです。ビタミンCの多い食品には、パプリカやブロッコリー、菜の花、キャベツなどの野菜です。玄米の食べ方では、これらの食材を使ったおかずを作るのがおすすめです。
果物では、キウイフルーツ、いちご、レモン、ネーブルなどのかんきつ類などです。食後のデザートにフルーツを食べるようにするとより効果的です。
カフェインやタンニンの多い食品は一緒に食べない
玄米の食べ方で次の注意点は、カフェインやタンニンの多い食品は一緒に食べないという点です。ミネラルはカフェインやタンニンの多い食品と一緒に取ると、吸収力が低下します。
カフェインやタンニンが多い飲み物には、お茶、コーヒー、コーラ、赤ワインなどが挙げられます。玄米の食事を取る時は、これらのドリンクを一緒に飲まないようにするのがおすすめです。
玄米の美味しい炊き方
玄米は白米に比べると硬めでぼそぼそとした食感があるため、苦手と感じる人も多いようです。しかし玄米には栄養分がたっぷりと含まれているので、積極的に取るようにするといいでしょう。
最近は美味しい玄米が炊ける炊飯器も多く販売されています。また圧力鍋を使って炊くと、美味しい玄米ご飯ができあがります。ここでは炊飯器を使った美味しい玄米ご飯の炊き方のポイントを紹介します。
水を多めにして炊く
玄米の美味しい炊き方のポイントは、白米より長い時間水に浸けたり、水を多めにして炊いたりすることです。最近は、玄米用の計量カップもあるので利用すると簡単です。
水の量は玄米用の計量カップ1合に対し、300mlの水の量が適量です。2合の場合は600mlです。炊飯器によっては玄米用のメモリが付いているものもあります。
炊飯器に玄米と水をセットしたら、6時間くらし浸水させます。すると玄米が水を吸ってふっくらとし、美味しい玄米ご飯ができます。
白米と混ぜて炊く
続いて紹介する玄米ご飯の美味しい炊き方のポイントは、白米と混ぜる炊き方です。玄米ご飯にまだ慣れていない方は、白米と玄米の割合を2対1にして炊くと美味しいとご飯が出来上がります。
このような炊き方でも水の量は白米より少し多めにします。また、お米を数時間水に浸けておくようにします。玄米ご飯が苦手な方も白米と混ぜる炊き方では、美味しいと感じることが多いようです。
玄米の美味しいアレンジレシピ
玄米の美味しい炊き方を紹介しましたが、ここからは玄米を使った美味しいアレンジレシピを紹介しましょう。こちらのアレンジレシピはとても食べやすく、玄米が苦手と感じている方にも人気があります。とのアレンジレシピも簡単なので、ぜひ作って楽しんでください。
玄米リゾット
まず最初に紹介する玄米の美味しいアレンジレシピは玄米リゾットです。玄米リゾットはとても簡単にできるアレンジレシピです。
こちらのアレンジレシピは、トマト缶1缶、さば水煮缶1缶、玄米120g、コンソメスープの素1袋、水トマト缶と同量、塩を鍋にります。お好みで玉ねぎやキノコ類、ショウガを入れてもいいでしょう。
後は玄米が柔らかくなるまでコトコトと煮込みます。玄米は翌日になっても水を吸って柔らかくならないため、翌日の朝食にもおすすめです。
玄米でヘルシーハンバーグ
次に紹介する玄米の美味しいアレンジレシピは、玄米でヘルシーハンバーグです。こちらのアレンジレシピも簡単に作ることができます。
こちらのアレンジレシピの作り方は、まず最初に玄米スープを作ります。煎った玄米大さじ1、だし昆布5cm角1枚、お湯350ml、塩少々をスープジャーに入れて、数時間置いておきます。
次に玄米を取り出し、昆布と別に用意したキノコ類をみじん切りにします。鶏ミンチお茶碗1杯分、マヨネーズ大さじ1、醤油小さじ1、片栗粉大さじ1、ショウガ小さじ1を入れよく混ぜます。
お好みの大きさに丸めて、フライパンでこんがりと焼きます。味が付いているのでソースをかけなくてお美味しいと人気があるアレンジレシピです。
玄米せんべい
続いて紹介する玄米の美味しいアレンジレシピは、玄米せんべいです。玄米せんべいは残った玄米ご飯を使って簡単に作れるアレンジレシピです。
アレンジレシピの作り方は、炊いた玄米に塩を混ぜ、クッキングシートに丸く広げます。上からもう1枚、クッキングシートをかけ、めん棒で2~3mmの厚さに伸ばします。お好みでトッピングを乗せてもいいでしょう。
フライパンにクッキングシートを敷き、伸ばした玄米を焦げないよう気を付けながら、香ばしく焼き上げます。こちらもお美味しいと人気があるアレンジレシピです。
食べ方・注意点を把握して玄米を美味しく食べよう!
玄米は栄養があり、ダイエット効果もあります。毎日の食事に積極的に取り入れましょう。今回は玄米の美味しい炊き方や注意点なども紹介しました。玄米の炊き方を工夫すると、苦手と感じている方でも美味しくいただけます。アレンジレシピも紹介しましたので、いろいろ工夫をして楽しんでください。