シャツなどに付いたカレーの染みはどうやって落とす?
カレーは色素が濃い分、応急処置の染み抜き方法を覚えていないと出先でシャツなどにうっかりこぼしてしまった際、大変な思いをしてしまうでしょう。今回は、カレーの染み抜き方法をお伝えいたしますので、万が一の時のために覚えておきましょう。
カレーの染みが落ちにくい原因
そもそも何故シャツなどについたカレーの染みは落ちにくいのでしょうか。カレーは色が濃く、とろみがある性質なので見た目だけでも染み抜きがそう簡単に出来るようには思えません。まずはカレーが落ちにくい原因についてお伝えいたします。
水溶性と油溶性の混合の汚れ
カレーの染みが落ちない原因は、水溶性と油溶性の混合の汚れだからです。基本的に染みには種類があり、水溶性の染みは醤油やコーヒーなどの水に溶けてくれる汚れ、油溶性の染みは口紅やチョコなど水に溶けてくれない汚れのことです。
カレーの場合、水溶性・油溶性、どちら共の染みがミックスされた混合性の汚れなので、どちらか単品の染みよりも圧倒的に落ちにくいと言えます。単純にカレーの染みを水で洗っただけでは、脂溶性の汚れが布の繊維に残ってしまい染みは落ちません。
その他カレーのような混合性の染みは、例えばパスタソースやマヨネーズ、ドレッシングなどがあげられます。いずれもしっかりとした応急処置の染み抜き方法を覚えておかないと汚れが残ってしまうので気をつけましょう。
ターメリックの成分クルクミン
カレーの染みが落ちない原因の2つ目は、ターメリックの成分クルクミンという黄色い色素が含まれていることです。カレーには欠かせない成分ではありますが、そのクルクミンがカレーの染みが落ちにくい一番の原因だと言われています。
天然着色料のクルクミンは大変強い色素のため、時間が経つと落ちにくくなってしまいます。シャツなどにつくと繊維そのものを着色してしまうほどの強さを持ち、時間が経過すると色素と繊維が結合する特徴があります。
従って、もしカレーをこぼしてしまったら速攻で応急処置を鉄則にしてください。時間が経てば経つほど染みがシャツにこびりつき、より一層染みが取れずに苦労をしてしまうでしょう。これが、カレーの染みが落ちない原因となっています。
カレーの染み抜き方法
次はカレーの染み抜き方法をお伝えいたします。前述した通り、カレーは混合性の汚れのため、ただ単に水で洗っただけでは落ちることはありません。そんな厄介なカレーの染みの落とし方をお伝えいたしますので、参考にしてください。
食器用洗剤での落とし方
食器用洗剤での落とし方について、カレーだけではなく、食べ物の染みは基本食器用洗剤を使うと良いでしょう。何故なら食器用洗剤には界面活性剤が入っているので繊維の中の油溶性の染みと結びついて水と共に染みを流してくれます。
まずはぬるま湯で染みがついた部分をある程度落としてください。ぬるま湯は粘度が低下する効果があります。次に染みの部分に直接食器用洗剤をかけて、指で優しく揉み込んでください。そして生地を広げないようそっと揉み洗いをしましょう。
その後ぬるま湯で洗剤を洗い流し、染みが落ちるまで上記工程を数回繰り返します。染みが落ちたら食器用洗剤をきちんとすすぎ洗いし、仕上げに洗濯機で洗ってください。この落とし方は一番定番なカレーの染み抜き方法です。
洗濯用洗剤での落とし方
カレーの染みを洗濯用洗剤で落とす方法について、用意する物は洗濯用弱アルカリ性洗剤とタオルを2枚程、歯ブラシ、そしてビニール袋です。まずは表面の大まかなカレーの汚れを落としてください。濡らしたタオルで染みを広げないように気をつけましょう。
そして染みの裏側に洗濯用弱アルカリ性洗剤をつけ、タオルの上に染みの部分を裏返して置きます。その際、周りのテーブルなどが濡れてしまわないよう、下にビニール袋などを敷くようにします。その後、洗剤をつけた染みの裏側から歯ブラシでトントン叩いてください。
染みが少し薄くなったら出来ればぬるま湯やお湯で流してください。冷水よりもぬるま湯の方が汚れが落ちておすすめです。最後に洗濯機を使って仕上げに洗いましょう。もし洗濯機が不可の素材であれば手洗いをします。
酸素系漂白剤での落とし方
食器用洗剤を使ってもカレーの染みが落ちない場合、酸素系漂白剤を利用し漂白する方法があります。まずはぬるま湯で表面の汚れを落としてください。そしたら桶に40度から60度のお湯を張り、規定量の酸素系漂白剤を入れてつけ置き液を作ります。
そしてカレーの染みがついた衣類を入れて30分から一時間つけ置きしてください。その後軽くすすいで洗濯機で通常洗いします。この方法で漂白ができるはずなので、強烈なカレーの染みがついてしまった時に試してみてください。
酸素系漂白剤を使用する際のポイントは、40度から60度のお湯です。その温度に保つことで、酸素系漂白剤の力を発揮してくれて、ゆっくりと力強く発砲し汚れが落ちることが期待できます。つけ置きする時間も様子を見ながら調整しましょう。
カレーの染み抜き後の干し方
続いてカレーの染み抜き後の衣類の干し方についてお伝えいたします。カレーの染み抜きは落とし方が最も重要ですが、適切な干し方もしっかりと覚えておいた方が良いでしょう。どのような干し方が良いのか、詳細は下記の通りです。
天日干しがおすすめ
カレーの染み抜きをした後は、天日干しがおすすめです。特にカレーの染みがシャツなどについて時間が経過し、カレーの色素が洋服の繊維としっかりと結合してしまった際には、天日干しが効果的と言えるでしょう。
その理由は、カレーに含まれているクルクミンは紫外線により色素成分が分解されます。従って太陽を染みがついた部分に当てると色が消えるというわけです。しかしながら、長時間太陽に当てると衣類の着色料も分解してしまうので注意してください。
尚、衣類によっては陰干しを勧めているものもあります。そういう衣類の場合、天日干しをする方法は不可となりますので、その際は前述した通り食器用洗剤や漂白剤などを使って、上手く染み抜きをしてみてください。
外出先でのカレーの染みの応急処置方法
最後に、外出先でのカレー染みの応急処置方法をご紹介いたします。自宅でカレーを食べていてこぼしてしまった時も困りますが、外出先でこぼしてしまった時の方が恥ずかしいですし焦るのではないでしょうか。そんな時に覚えてきおきたい応急処置方法を見ていきましょう。
ティッシュや紙ナプキンを使う
外出先でカレーを洋服にこぼしてしまい染みを作ってしまった時、あなたならどうしますか。咄嗟にトイレへ行って水でゴシゴシ洗ったり、おしぼりなどで拭いてしまうのは間違いです。まずはティッシュや紙ナプキンを使います。
ティッシュや紙ナプキンを使って、こぼしてしまったカレーの固形物を取り除きます。そしてティッシュなどを水で湿らせて、染みの部分をおさえて汚れをテッシュに移しとります。ティッシュだけではなくハンカチでも対応は可能です。
その後、乾いている紙ナプキンやティッシュで染みの水分を取って乾燥をさせてください。これがカレーの染み抜き応急処置方法です。もちろん、この方法だけではきちんと染み抜きは出来ませんので、自宅に帰った後に、改めて染み抜きをしましょう。
NGな処置方法
カレーの染み取りのNGな処理方法について、多くの人がやりがちなお店にあるおしぼりで拭くことは基本的にNGです。何故なら飲食店で置いているおしぼりには塩素系漂白剤が含まれていることが多いからです。この成分は衣類が色落ちしてしまう可能性があります。
またおしぼりやティッシュ等でゴシゴシと染みの部分をこすって落とそうとする方法もNGです。染みがより一層に広がってしまうので逆効果となります。ついついやってしまいそうですが、汚れはおさえるようにして取り除きます。
尚、カレーの染みは時間が経てば経つほど汚れが落ちなくなってしまうので、染みがついた瞬間に応急処置を始めてください。早ければ早いほど、染みが綺麗に落ちます。また早めに自宅へ戻り、きちんとした染み抜きをすることを絶対に忘れないようにしましょう。
カレーの染み抜き方法を試してみよう!
いかがでしたか。今回は、カレーの染みの落とし方についてお伝えいたしました。染み抜きの方法や、外出先での応急処置方法をご紹介いたしましたので、今後もしカレーをシャツなどにこぼしてしまった際には、是非参考にしてください。綺麗に染み抜きをしましょう。