LED電球の寿命って何年?10年って本当?
消費電力が少なく電気代も安くすみ、寿命がとても長く10年も電球の交換の必要がないと言われているLED電球ですが、ほんとうに寿命は10年もあるのでしょうか。
LEDの良いところは熱を発さないので虫が寄り付かず、付けた直後にすぐに明るくなります。寿命が長いと評判で良いことだらけのLEDの寿命について、詳しくご紹介します。
寿命が長いはずのLEDの寿命が短かった原因や、長持ちさせる方法やメリットなども詳しくご紹介しますのでLED電球に変えようと思っている方は一度確認しておきましょう。
LED電球のメリット・デメリット
メリットばかりのLED電球と思われがちですが、もちろんデメリットだってあるのです。LED電球にはもちろんメリットがたくさんあって良い商品ですが、LED電球を使う場所などによっては注意が必要な場合もあります。
メリットがあるものには必ずデメリットもあります。良いことだらけでも、あなたが使いたい場所によっては、LED電球が適していないということもあります。そのためにもデメリットを知っておくことも大切です。
LED電球は熱を発さない安全な電球と思われがちですが、熱をまったく発さないというわけではありません。そういう危険も頭に入れておくと、安心して使うことができます。
メリット
LED電球のメリットはたくさんあります。消費電力が従来の電球よりも少ないため電気代が少ないことは良く知られています。消費電力が少ないので二酸化炭素の排出も少なく環境にも優しいのです。
他にも大きなメリットはやはり、一度LED電球に変えたら10年程度交換の必要がないということでしょう。そして従来の電球では電気を付けたり消したりを繰り返すと、寿命が縮むものでしたが、LED電球にはそのようなことがなく一度交換したら長く使用することができます。
LED電球は衝撃にも強く、従来の電球は熱を発していましたが、LED電球は熱も発さないため、屋外で使用しても虫が寄り付きにくいためキャンプなどにも最適ですし虫が嫌いな方にはとても強い味方です。
他にもほとんど紫外線を出さず、寒冷地でも使用が可能です。そして点灯したらすぐに明るくなるというメリットもあります。このようにLED電球のメリットは数多くあります。
デメリット
LED電球のメリットを見ると良いことばかりなのですぐに変えようと思うかもしれませんが、良いものにも必ずデメリットも存在します。
LED電球のデメリットはまずは価格設定が高いということです。近年金額は下がり傾向ですが、それでも従来の電球よりも大幅にお値段が高いのです。
それでも長期間交換の必要がないということと、電気代が安いことを考えると長い目で見るとLED電球のほうがお得と言われています。
そしてLED電球は熱に弱いという欠点もあります。そのため浴室などの熱がこもるような場所では損傷する可能性もあるので、使う場所には十分に注意しましょう。損傷だけで済むのであれば良いですが、発煙や発火などする可能性もあります。
また360度光が届く蛍光灯に比べてLED電球は、光の方向が限られているため均等に光を届けることができません。そのため部屋の場所によって、明かり具合が変わってしまいます。
あまり広い部屋ですと、暗く感じる場所が出てくることもありますので気を付けましょう。間接照明などで使う場合はLED電球はおすすめです。
LED電球と他の電球の寿命
今までの電球と、LED電球とではどれくらい寿命に差があるのでしょうか。LED電球の寿命が長いということは分かっていますが、従来の電球の寿命はどれくらいあるかご存じですか?
LED電球の寿命に加えて、白熱電球の寿命と蛍光灯の寿命を比べて知っておきましょう。とにかく寿命が長い電球を求めるのであればLED電球がおすすめですが、転勤族で賃貸に住んでいる場合などは、LEDの寿命分その家に住み続けている保障がないのであれば、LED電球の購入は考えるべきでしょう。
LED電球の寿命
寿命が約10年と言われているLED電球ですが、時間にするとだいたいどれくらいの寿命があるのでしょうか。LED電球の寿命は、一般的に40000~50000時間と言われています。
これはたとえば、1日8時間点灯していたという設定で計算した場合だと、13年~17年もの寿命があります。とても長い間交換の必要もなく使うことができるので、億劫な電球交換の手間が少なくなるのはとても魅力的です。
ですが日本照明工業会では、最初の明るさを100%としたら、その最初の明るさが70%になったときにLEDの寿命としています。経年劣化による発煙や発火を防ぐためにも8~10年の交換をおすすめしています。
白熱電球の寿命
LDE電球に比べてほかの電球の寿命はどれくらい違うのでしょうか?白熱電球であれば約1000~2000時間で、1日8時間の使用で計算すると約125~250日とLEDに比べるとかなり寿命が短くなることが分かります。
125~250日ですと1年も寿命がありません。そのためすぐに切れてしまうのでストックを買って用意している方も多いのではないでしょうか。白熱電球は値段も安くて手に取りやすいため頻繁に変えることを考えても低コストという印象があります。
でも消費電力やある日突然電気が付かなくなるといったことを考えると、LED電球の寿命の長さには魅力があります。
蛍光灯の寿命
白熱電球以外ですと蛍光灯を使っているお宅も多いようですが、蛍光灯はどれくらい寿命があるのでしょうか。
蛍光灯の寿命は約6000~12000時間と言われています。1日8時間の使用で計算すると、約2~4年程度寿命があります。白熱電球ほど寿命は短くありませんが、それでもLED電球の寿命と比べると差が大きいことが分かります。
長寿命の電球を選ぶのであれば、やはりLED電球はとても魅力的な電球です。そして省電力なので電気代も節約することができます。
寿命が長いLED電球が早く切れる原因は?
寿命が長いはずのLED電球が思ったよりも早く切れてしまったといったことがまれにあります。ではなぜ寿命が長いことが売りであるLED電球が寿命前に切れてしまうのでしょうか。
LED電球が寿命の前に切れる原因について詳しく調べてみました。当てはまるものがないかどうか、LED電球が切れる原因を一度探してみましょう。思い当たるものがあれば、その原因を避けて使用すればきっとLED電球の寿命は今までよりも長くなるでしょう。
粗悪品の可能性
LED電球が切れる原因として一番多い原因が、粗悪品のLED電球です。最近では海外製品のものでも高性能なものもありますが、当初は粗悪品が多く、電子回路がずさんな作りであったり、放熱するために付いているヒートシングという放熱器が適切ではないLED電球が目立ちました。
そういった商品を知らずに使用していると、LEDには問題はなくても電子回路が故障してしまい、その結果LED電球が切れる原因となってしまうのです。安いLED電球を購入しても、長持ちしないのであれば結局無駄なお金がかかってしまいます。
LED電球を選ぶときには、値段だけではなく、メーカーや生産国などにも気を付けて購入したほうが良いでしょう。
熱によるもの
LED電球は、熱に弱いデメリットがあるとご紹介しました。これはLED電球が切れる原因にもなりますので、熱のこもる部屋では使用しないほうが良いでしょう。
とくに浴室は温度も他の部屋に比べて上がりますし、湿度も上がります。浴室で使う電球にはLED電球は向いていませんので、気を付けましょう。浴室以外でもキッチンや、直射日光が当たり高温になるような場所でもLED電球が切れる原因になるので注意が必要です。
LED電球は熱を発さないわけではないので、長時間の点灯を続けていると熱はこもってしまいます。熱が頻繁にこもった状態になると、これもまたLED電球の寿命を縮めてしまう原因となります。
トイレや廊下など使用するときにだけ点灯するような場所には、とてもLED電球は最適な場所です。普通の電球と違うので、付けたり消したりを繰り返しても寿命が縮まることはありません。
ただし最近では、浴室などの密閉器具対応のLED電球も販売されているので、どうしても浴室にもLED電球を使用したいのであれば、こういった商品を探して使用しましょう。
湿気によるもの
LED電球には湿気によって、電球が切れる原因を招いている可能性もあります。水が直接かからなくても、湿気による水分によって基盤が故障する場合があります。基盤が故障してしまうと、不点灯やLED電球が切れる原因となるのです。
とくに浴室やキッチンなどは湿度が上がりますので、LED電球を使用する場合は気を付けましょう。キッチンは換気扇がうまく機能していないと、熱気や鍋からの湯気によって湿度も温度も上がりますので気を付けましょう。
せっかくLED電球に変えるのであれば、高温多湿に気を付けてLED電球が切れる原因を避けるようにし、寿命を長くもたせましょう。
LED電球の寿命を長持ちさせるコツ
LED電球が寿命よりも早く切れる原因が分かりましたが、寿命を長持ちさせる方法もあるのです。早く切れる原因と、寿命を長持ちさせるコツさえつかんでおけば、LED電球を寿命いっぱいに長期間使うことができるでしょう。
今使っている照明器具のタイプによって、それに合ったLED電球が販売されています。LED電球を使用したい照明器具のタイプを確認しておくと良いでしょう。
LED電球の寿命は約10年と言われていますが、せっかくLED電球に変えたのであれば最低でも10年は使いたいものです。LED電球を長持ちさせる方法をご紹介しますので、購入前に一度チェックしておきましょう。
各照明器具に対応したLED電球を使用する
LED電球を選ぶときにぜひ気を付けてほしいことがあります。それは使用する照明器具に合ったものを選ぶということです。
たとえば調光機能のついた照明器具については、かならず「調光器対応」と記載されたLED電球を選びましょう。ただ長持ちさせるためだけではなく、安全安心に使うためにも、仕様に合ったものを選ぶことが大切です。
調光機能以外にも、センサーによる自動点滅機能付き照明器具についても、それに適したLED電球があります。自動点滅機能付き照明器具には、「自動点滅機能付き」と記載されたLED電球を選びましょう。
非対応のものでも点いたから問題ないというわけではありませんので、かならずご使用の照明器具に適しているかどうか確認してから、LED電球を選ぶようにしましょう。
密閉型器具に対応したLED電球を使用する
密閉型器具とは、浴室などの照明器具などに使用される、外部から密閉された状態の照明器具のことを言います。密閉型器具の照明には、かならず密閉型器具対応のLED電球を使用するようにしましょう。
マリンランプで使いたいという方も多いと思いますが、この場合は「密閉型器具対応」のLED電球を使用したほうが良いでしょう。メーカーによっては空気容量を記載している場合もあるので、密閉型器具に使う場合は条件を満たしていることを確認すると安心でしょう。
浴室でも密閉器具対応のLED電球を使用する
密閉型器具でLED電球を使用する場合は、かならず「密閉型器具対応」と記載されたLED電球を選びましょう。浴室に使う場合は、かならずこのタイプを使用します。
最近では「密閉型器具対応」ではなく「浴室用LED電球」と記載されて販売されているLED電球もありますが、どちらを使用しても問題はありません。LED電球は高温多湿にとても弱い電球ですので、安全面や長持ちさせるためにも浴室には「密閉型器具対応」か、「浴室用LED電球」を選びましょう。
浴室以外でも、水滴のかかる可能性のある場所や湿度の高い場所でも、密閉型器具対応のものを選びましょう。湿度で基盤が壊れてしまうと故障する恐れがありますし、発煙や発火といった最悪の可能性もゼロではありませんので注意しましょう。
LED電球の使い方に注意して寿命を長くしよう!
「長寿命」「省電力」が売りのLED電球ですが、寿命は約10年と言われているのであれば10年は使用できるように、使う場所や、照明器具などにも気を付けてLED電球を長持ちさせるようにしましょう。
ただ単に長持ちさせるだけではなく、安全面を考慮したうえでもその器具に対応したLED電球を選ぶことがとても大切です。
近年値段も下がり、保証を付けてくれるところも増えてきています。発売当初にあったような粗悪品も減ってはきていきますが、LED電球を選ぶ際にはここでご紹介したポイントをしっかりと頭に入れて選ぶようにして、LEDを安全安心に長持ちさせましょう。