百人一首を暗記で覚えるのは難しい
日本に昔からある百人一首ですが実際に触ったことがない人や実物を見たことがない人が多いのではないでしょうか。百人一首と聞くととても難しそうなイメージを受けます。たくさんの句があり覚えるのが大変です。しかし百人一首をすべて暗記している人は数少なく、暗記していなくても百人一首を楽しめるコツがあります。
百人一首はコツをつかめば簡単
難しそうな百人一首ですがコツをつかめば誰でも楽しめる遊びです。百人一首は「5・7・5・7・7」の句から構成されすべて暗記するのは大変難しいですが、覚え方にコツがあります。覚え方のコツをつかむだけで誰でも簡単に楽しく百人一首を楽しめます。簡単な覚え方のコツをつかみ百人一首を楽しみましょう。
百人一首とは
まず初めに百人一首とはどのようなものなのかご説明します。百人一首とは江戸時代に「かるた」として庶民の間で楽しまれてきました。さらに古いものでは戦国時代で大奥などで楽しまれていた遊びです。その後は元禄時代で「和歌かるた」が今では「小倉百人一首」と名前を変えて楽しまれています。100首あり現在は競技かるたとも呼ばれています。
百人一首の遊び方とは
百人一首の基本的なルールについてご紹介していきます。短歌には上の句と下の句があります。百人一首は読み札と取り札に分かれています。読み札のほうには短歌がすべて書かれていますが取り札のほうには下の句のみがすべて平仮名で書かれています。百人一首には必ず読み手が必要です。読み手の人は必ず上の句から読みあげるようにしましょう。
読み札に合う取り札をとるのはかるたと同じルールになります。百人一首は1対1で勝負を行います。100枚の取り札のうち50枚取り出し25枚を陣地に3列づつ並べ先に自陣に置いていた札がすべてなくなった方の勝ちになります。相手陣から札をとった場合は相手に1枚渡すことができ、お手つきした場合は相手から1枚貰わなくていけません。
百人一首の歴史
百人一首の歴史は鎌倉時代に歌人であった藤原定家が優れた歌を集めて作ったのが小倉百人一首です。歴史的な言語で書かれていることが特徴で恋心を歌った歌や季節をあてた歌が集録されています。また天智天皇の時代から約550年間の間に作られた天皇の命で集録された和歌集は全部で21種類もあります。百人一首は今も変わらず多くの人に愛されています。
百人一首は学校で取り入れられている
最近では日本の文化を知るために学校の授業の一環で百人一首を取り入れている学校があります。古典で使われる言葉遣いや歴史上の人物について百人一首を通して知ることができます。またゲーム感覚で取り組めるので漢文や古文への抵抗感がなくなるといった効果が期待できます。百人一首を通して楽しく学ぶことができます。
「百人一首」と「いろはかるた」の違い
いろはかるたと百人一首の違いをご紹介します。いろはかるたとは昔からお正月や大勢の人が集まる場でおこなうカードゲームです。読まれた札の最初の文字が札に書いてあり、関連した絵が描いてあります。百人一首は同じカードゲームですが読み手は上の句を読み取りては読まれた札の下の句をとります。百人一首は取り札が文字のみなのも特徴です。
百人一首の覚え方のコツ
百人一首は100首あります。プロでない限りすべて暗記するのは至難の技です。百人一首はすべて暗記しないと楽しめない訳ではありません。百人一首には覚え方にコツがありコツを少しつかむだけで簡単に楽しく百人一首で遊ぶことができます。ここでは百人一首を簡単に楽しく遊べるための覚え方のコツをご紹介します。
覚え方①まずは楽しむこと
百人一首の暗記のコツは楽しむことです。楽しいことはやる気も起きます。努力しなくても暗記できてしまいます。まずはたくさん覚えなくてはいけないという苦手意識を少しでも減らして楽しく百人一首で遊んでみてください。楽しんでいるうちに気づいたら百人一首の句を覚えていることがあります。楽しむことが百人一首を簡単に暗記するコツです。
覚え方②シリーズに分けて覚える
百人一首には恋心を歌った句や季節に関する句など様々な句があります。似たような雰囲気の句も多いため覚えるのが難しいです。しかしシリーズごとに分けて覚える覚え方をすると頭の中で読まれた句のイメージを付けることができます。例えば一字決まりシリーズや恋の句シリーズといったように頭の中でシリーズごとに分けてみていかがでしょうか。
覚え方③決まり字を覚える
百人一首を簡単に暗記するコツは決まり字を覚えることです。決まり字とは上の句の一定の部分だけ聞くことで下の句を特定することができるものです。決まり字には一字から六字決まりのものがあります。百人一首の100首すべて暗記するのは大変ですが決まり字のある句はたくさんあるので覚えるだけでもとれる札の数が増え簡単に百人一首を楽しめます。
決まり字の一字決まりは7首あり一字決まり以外にも二字決まりが42首あり三字決まりが37首で他にも四字決まりが6首で五字決まりが2首、最後に六字決まりが6首あります。二字決まりや三字決まりは句の数が多いので暗記するのが難しいですが五字決まりや一字決まりは暗記する句が少ないのでコツをつかめば覚えられる句が増えます。
決まり字の句7種
すべの句の暗記は難しいので一字決まりの句をご紹介します。まずは一字決まりの句を暗記してみましょう。一字決まりの句は7首あり頭の文字をとると「む・す・め・ふ・さ・ほ・せ」と暗記するのが覚え方のコツです。例えば「む」と読まれたら「き」の句をとり、「す」と読まれた「ゆ」の句をとるようにしましょう。覚えてしまうと簡単です。
覚え方④語呂合わせ
学生の頃に苦手な科目の試験前に語呂で暗記して試験を乗り切った経験がある方も多いのではないでしょうか。実は百人一首にも語呂を作って句を覚える覚え方が通用します。語呂を作って暗記することで少しでも多くの句を覚え相手より多くの札をとることができます。ぜひ語呂をつくって簡単に百人一首の句を暗記してみてください。
百人一首の覚え方は「語呂合わせ」が一般的
百人一首は100首あるのですべて覚えるのは大変難しいです。ですが暗記の仕方で百人一首をより楽しめるコツがあります。より多くの百人一首を暗記するには語呂合わせを作り暗記するのが一番多くの句を暗記するのに効果的です。一部語呂合わせをご紹介します。ぜひ語呂で覚えて簡単に暗記し百人一首を楽しみましょう。
語呂合わせの覚え方①田子ノ浦富士子ちゃん
「田子ノ浦にうちいでてみれば白妙の富士の高嶺に雪は降りつつ」という句をご存じでしょうか。この句の作者は山部赤人という奈良時代に活躍していた宮延歌人で万葉集の代表的な歌人です。この句は新古今集の一部からとられたと言われています。この句の語呂合わせは「田子ノ浦富士子ちゃん」です。ぜひ語呂で簡単に暗記してみましょう。
語呂合わせの覚え方②奥山君の声を聞く
続いての句は「奥山にもみぢふみわけなく鹿の声聞く時ぞ秋はかなしき」です。この句の作者は猿丸太夫です。伝説の歌人ともいわれていました。この句にはいっているようにもみぢや秋と季節が分かる句になっています。この句の語呂合わせは「奥山君の声を聞く」です。とてもシンプルで暗記しやすい覚え方になっています。
語呂合わせの覚え方③傘が白い
続いての句は「かささぎの渡せる橋におく霜の白きをみれば夜ぞふけにける」です。この句の作者は中納言家持です。奈良時代後期の人で大伴家持です。万葉集に一番多くの歌が収録されています。この句の語呂合わせは「傘が白い」です。とても短く簡単で暗記するにはちょうどいい語呂合わせではないでしょうか。ぜひ暗記してみてください。
語呂合わせの覚え方④天野ミカ
続いての句は「天の原ふりさけみれば春日なる三笠の山にいでし月かも」です。この句の作者は阿部仲麿です。19歳の若さで遣唐使として中国に渡った留学生の一人です。朝衡に50年以上使えていました。この句の語呂合わせは「天野ミカ」です。誰かの名前のようで簡単に暗記できる語呂になっています。コツをつかんで暗記してみてください。
語呂合わせの覚え方⑤わがいほは宇治山
続いての句は「わが庵は都のたつみしかぞすむ世をうぢ山と人はいふなり」です。この句の作者は喜選法師です。六歌仙の一人でした。宇治の山の僧ということ以外は何も知られていません。六歌仙とは平安時代初めの和歌の名手をさします。語呂合わせは「わがいほは宇治山」です。この語呂も簡単で短く暗記しやすい語呂になっています。
語呂合わせの覚え方⑥道の乱れ
続いての句は「みちのくのしのぶもぢずり誰ゆゑにみだれそめにし我ならなくに」です。この句の作者は河原左大臣です。嵯峨天皇の皇子で源融のことです。この句は古今集から収録されました。語呂合わせは「道の乱れ」です。本句を読むと昔の言葉使いが難しく覚えにくく感じてしまいますが、道の乱れと語呂を作ると簡単に覚えられる覚え方になります。
思わずクスリとなる百人一首語呂合わせ
百人一首の語呂合わせの中にはおもしろく思わずクスリと笑いたくなる語呂合わせもあります。おもしろい語呂合わせのほうが百人一首を覚えるとき楽しく簡単に覚えられるのでおすすめの覚え方で。ぜひ少し笑ってしまうような百人一首の語呂を覚えて友達と楽しく百人一首に挑戦してみてください。盛り上がること間違いありません。
ムキ!キリッ!
ムキ!キリ!と聞くと本当に百人一首で使われる語呂なのか疑ってしまいます。この句は「村雨の露もまだひぬ真木の葉に霧立のぼる秋の夕暮れ」という句です。作者は寂蓮法師です。覚え方は「む」で始まる百人一首は1首しかないので、「む」と読まれた瞬間「きり」という下の句を探します。合わせるとムキ!キリ!という覚え方になります。
めぐちゃん雲隠れ
続いての百人一首は「めぐりあいて見しやそれともわかぬ間に雲がくれにし夜半の月かな」です。この句の作者は紫式部です。紫式部は古典の代表的な人物で源氏物語でおなじみです。この句の語呂を使った覚え方は「めぐちゃん雲隠れ」です。あえて「めぐりあいて」の部分を人の名前のようにすることが覚え方のコツになります。簡単に覚えてみてください。
ふむふむ
続いての百人一首は「吹くからに秋の草木のしをるればむべ山風を嵐といふらむ」です。この句の作者は文屋康秀です。この句の覚え方の語呂は「ふむふむ」です。この句は平安時代に流行った言葉遊びを使った和歌になっていて山と風をたすと嵐になるというように文字遊びが含まれています。「ふむふむ」と納得していただけたでしょうか。
サ イズ
続いての百人一首は「さびしさに宿立ち出でてながむればいづこも同じ秋の夕暮れ」です。この句の作者は良暹法師です。この句の覚え方は「サイズ」です。最初の文字の「さ」と「いづ」をとるとサイズになります。とてもシンプルで覚えやすい語呂になっています。サイズなら簡単に覚えられる覚え方なのでぜひ覚えてみてください。
うっかりハゲ
続いての百人一首は「うかりける人を初瀬の山おろしよはげしかれとは祈らぬものを」です。この句の作者は源俊頼朝臣です。この句は恋心を歌っている句になります。上手くいかない恋。冷たくするあの人を振り向かせたいと祈ったのに願いが通じなかったという意味の句になります。語呂合わせは「うっかりはげ」です。小さい子にも覚えやすい語呂です。
百人一首の語呂合わせ【6字決まり】
上記で百人一首には一字決まりから六字決まりまであることをご紹介しました。今回は百人一首を少しでも多く覚えるために六字決まりの語呂の覚え方をご紹介していきます。六字決まりの札とは「わたのはら」と「きみがため」と「あさぼらけ」の札が2つずつあることをさしています。2ずつあるので六字目を聞かないと下の句を選ぶことができません。
わたは原っぱや!人に告げよう
まずご紹介するのは「わたのはら」シリーズです。この百人一首は「わたのはら八十島まけて漕ぎ出でぬと人には告げよ海人の釣船」です。作者は参議篁です。本名を小野篁といい才能に優れた和歌を読むことでも知られています。この句の語呂を使った簡単な覚え方は「わたは原っぱや!人には告げよう」です。わたのはらはもう1つあるので注意しましょう。
わたの原っぱコーギー雲に見まごう
「わたのはら」2つめの百人一首は「わたの原漕ぎ出でていればひさかたの雲居にまがふ沖つ白波」です。作者は法性寺入道前関白太政大臣です。この句の語呂の覚え方は「わたの原っぱコーギー雲に見まごう」です。漕ぎの部分がコーギーと語呂合わせされているおもしろい語呂になっています。犬の名前が入っているので簡単に覚えられます。
朝寝ぼけうじうじ現る
続いては「あさぼらけ」シリーズです。この百人一首は「朝ぼらけ宇治の川霧たえだえにあらはれわたる瀬々の網代木」です。作者は権中納言定頼です。小式部内侍に意地悪を言ったとして知られています。この句の語呂合わせは「朝寝ぼけうじうじ現る」です。「うじうじ」という部分がとても印象に残ります。簡単に覚えられる百人一首です。
朝寝ぼけあ(くびしている)吉野さん
「あさぼらけ」2つめの百人一首です。「朝ぼらけ有明の月と見るまでに吉野の里に降れる白雪」です。作者は坂上是則です。この句は朝有明の月と見間違えるほど真っ白な雪が吉野の里に積もっている様子を表しています。この句の語呂合わせの覚え方は「朝寝ぼけあ(くびをしている)吉野さん」です。人の名前が入っているため覚えやすくなっています。
黄身固め(茹で時間)おしいかな長いんじゃないかと思ったんだよ
続いては「きみがため」シリーズです。この百人一首は「君がため惜しからざりし命さへ長くもがなと思ひけるかな」です。作者は藤原義孝です。この句は恋心を歌った句です。語呂合わせはは「黄身固め(茹で時間)おしいかな長いんじゃないかと思ったんだよ」です。少し長いですが身近なワードが入っているため簡単に覚えることができます。
黄身固め春の若菜(が好きな)わが子
「きみがため」2つめの百人一首は「君がため春の野に出でて若菜つむわが衣手に雪は降りつつ」です。作者は孝光天皇です。この句も恋の歌であなたのため春の野に出て若菜をつむ私の袖には雪が降っていることを意味しています。語呂合わせは「黄身固め春の若菜(が好きな)わが子」です。六字決まりは六字目まで聞くのがコツになります。
百人一首の語呂合わせ【動物】
百人一首の語呂合わせには動物を使って簡単に覚えることができる覚え方があります。動物の語呂合わせを使うことで覚えやすく頭に残りやすいので覚えるときのコツになります。百人一首の句の中にも鹿やホトトギスといった動物名が出てくる百人一首が多く動物が好きな方は動物名が入っている百人一首を覚えてみていかがでしょうか。
カササギは白い
動物が出てくる百人一首は「かささぎの渡せる橋におく霜の白きをみれば夜ぞふけにける」です。作者は中納言家持です。この句は天の川に橋をかけるという伝説をもつカササギが橋を架けたように橋に雪が降り積もっていてその白さを見ることができるのは夜が明けたからだという句です。見た目通りカササギは白いという意味です。
キリギリスコロコロなく
動物シリーズ2つめの百人一首は「きりぎりす鳴くや霜夜のさむしろに衣かたしきひとりかも寝む」です。作者は後京極摂政前太政大臣です。この句の語呂合わせは「きりぎりすコロ(コロ鳴く)」です。上の句の冒頭からキリギリスの名前が読まれるので読まれてからとりやすい百人一首です。昆虫が好きな方はぜひ覚えてみてください。
足と尾山鳥は長い
動物シリーズ3つめの百人一首は「あしびきの山鳥の尾のしだり尾のながながし夜をひとりかも寝む」です。作者は柿本人麻呂です。この句は山鳥のたれている長い尾のように長い夜をひとり寂しく寝るのは寂しいという意味があります。語呂合わせは「足と尾山鳥は長い」です。百人一首には鳥の名前が入る句も多いのでぜひ覚えてみてください。
堀田だけ残り
動物シリーズ4つめの百人一首は「ほととぎす鳴きつる方をながむればただ有明の月ぞ残れる」です。作者は後徳大寺左大臣です。この句の意味はホトトギスの鳴き声が聞きたくて夜更かしやっと声が聞こえたが姿は見えず朝を迎えたという意味です。語呂合わせは「堀田だけ残り」です。冒頭でホトトギスと入っているので覚えやすい句になっています。
百人一首の語呂合わせ【地名】
動物の語呂合わせがあるということはもちろん地名を含んだ語呂合わせもあります。地名が含まれているのでどこの県のことなのかわかりやすくただ覚えるだけでなく百人一首の句のイメージもつきやすいです。頭の中でイメージを付けつつ地名の語呂合わせを覚えてみてください。簡単に覚えるためのコツはイメージを付けることでもあります。
有馬山いでよ!
地名が入った百人一首をご紹介します。1つめは「有馬山猪名の笹原風吹けばいでそよ人を忘れやはする」です。作者は大弐三位です。大弐三位は紫式部の娘にあたります。この句の語呂合わせは「有馬山いでよ」です。有馬山は現在兵庫県神戸市北区有馬町にある山をさします。情景が思い浮かぶと覚えやすくなるので情景を思い浮かべてみましょう。
淡路島行くよー
続いての地名が入った百人一首は「淡路島かよふ千鳥の鳴く声にいく夜寝覚めぬ須磨の関守」です。この句の作者は源兼昌です。この句は淡路島を行ったり帰ったりする千鳥の悲しい鳴き声を聞いて夜目を覚ますという意味の百人一首です。この句の語呂合わせは「淡路島行くよー」です。淡路島は名所なので覚えやすい地名です。
大江山まだ?
続いてご紹介する地名の入った百人一首は「大江山いく野の道の遠ければまだふみもみず天の橋立」です。作者は小式部内侍です。小式部は才女といて有名ででした。この句は大江山を超え生野を通らなければ天の橋立は遠いのでいったことがないという意味の句です。語呂合わせは「大江山まだ?」です。短く簡単に覚えられます。
これやこれ!知ってる知ってる!
続いての地名が入った百人一首は「これこの行くも帰るも別れてはするも知らぬも逢坂の関」です。作者は蝉丸です。この句の意味は京都の人も東国へ行く人も帰る人もそして知り合いもお互いを知らないひともこの関所で逢っては別れているという意味の句です。語呂合わせは「これやこれ!知ってる知ってる!」です。覚えやすいフレーズです。
筑波山の恋
続いての地名が入った百人一首は「筑波嶺の峰より落つる男女川恋ぞつもりて淵となりぬる」です。この句の作者は陽成院です。この句は恋心を川にたとえた句としても知られています。また茨城県の筑波山は日本でも有名な山です。筑波山はロープウェイが設備され秋には紅葉を楽しめます。語呂合わせは「筑波山の恋」です。
ナニワ固いと合わんで!
続いての地名が入った百人一首は「難波潟みじかき芦のふしの間も逢はでこの世を過ぐしてよとや」です。作者は伊勢です。この句は本文にもあるように難波の地が関係しています。難波つまり大阪です。この句の語呂合わせは「ナニワ固いと合わんで!」です。関西弁が入っていてイメージが付きやすく覚えやすい語呂合わせになっています。
百人一首の語呂合わせ【人物名】
動物の語呂と地名の語呂の次は人物名で覚える語呂合わせをご紹介します。人物名は動物や地名よりも頭に残りやすいため覚えやすいです。身近な人に同じ名前の人がいる場合は当てはめて覚えるのがコツになります。ぜひ当てはめて覚えてみてください。すぐに百人一首を覚えることができます。まずは暗記していきましょう。
しのぶちゃんの物やと思う
人物名が入った語呂の百人一首をご紹介します。1つめは「しのぶれど色に出でにけりわが恋は物や思ふと人の問うまで」です。作者は平兼盛です。この句は恋心を歌っておりわが恋は誰にも知れないようにと心に決めたがこらえきれず顔に出てしまった。という意味の句です。語呂合わせは「しのぶちゃんのものだと思う」です。
たまのオフよ?しのぶブルブル弱った
続いての百人一首は「玉の緒よ絶えなば絶えねながらへば忍ぶることのよわりもぞする」です。作者は式子内親王です。この句も恋心を歌っています。わが命絶えるなら絶えてしまえばいい生き続けてもあの人へ恋心を隠せる気持ちが弱まってしまうという意味です。語呂合わせは「たまのオフよ?しのぶブルブル弱った」です。
覚えるのが難しい札もある
百人一首で遊んでいるうちに自分の得意札というものができるようになります。自分の得意札を増やしていくことで相手より多くの札をとることが可能になります。もちろん得意札を増やすためには多くの百人一首を覚えなくてはなりません。しかし中には覚えるのが難しい札もあるので難しい札についてご紹介していきます。
六字決まりの札は難しい
百人一首にはいくらたくさん覚えている人でもとるのが難しい札がありました。その札とは六字決まりの札です。六字決まりの札には「あさぼらけ」と「わたのはら」と「きみがため」と冒頭にくる句があります。この三種類はすべて2つあるため六字目が読まれる前にとってしまい間違っているとお手付きになってしまうためとるのが難しい札とされています。
百人一首は内容も大事
百人一首は学校の授業でも取り入れられていますが、ただ百人一首を覚えてやるだけではいけません。語呂合わせだけで覚えてしまうと授業の一環としてあまり意味がなくなってしまいます。百人一首を通して分かりにくい古典の文法を解読出来るようにならなくてはいけません。語呂合わせだけで覚えるのではなく内容を理解しつつ覚えていきましょう。
授業では読解もある
小学生から中学生に上がると授業の内容が変わります。国語の授業では古典が始まります。現代の言葉遣いとは全く違う古文はひとつひとつの言葉の意味を理解しなくては文法の意味が分からず苦手意識が出てきてしまいます。言葉の意味が分からずにいると何をさしている言葉なのか分からなくなってしまい試験で問題を解くことができません。
百人一首の場合には「5・7・5・7・7」の句から作者がどのように思ってこの句を書いたのか読み取らなくてはいけません。百人一首をただ覚えるだけでなく内容を理解しながら取り組むことで古典の音読がうまくなるといった効果や古文の言い方に慣れ文法を理解しやすいといった効果も期待できます。ぜひ百人一首を通して学びを深めてみてください。
百人一首と仲良くなるには
国語が苦手でなかなか古典を好きになれない人や百人一首は覚えることが多くて語呂合わせを使っても好きになれない人に必見です。百人一首と仲良くなれる方法があります。百人一首に苦手意識がある人でも楽しめる方法をご紹介します。ぜひこれを読んで百人一首や古典を好きなってください。
漫画「ちはやふる」を読む
「ちはやふる」という漫画をご存じでしょうか。ちはやふるは競技かるた即ち百人一首を題材に書かれたストーリーです。主人公がクイーンを目指し仲間と奮闘する物語になっています。題名の由来は「ちはやぶる神代のきかず龍田川からくれないに水くくるとは」からとっており競技かるたを世間に広めるものとなった作品です。
スマホアプリで特訓をする
続いての仲良くなる方法はスマホアプリを使うことです。現在はスマホやタブレットの普及からアプリを使って百人一首を楽しむのもコツです。百人一首のおすすめアプリをご紹介します。1つめは「百人一首初めてかるた」です。対象年齢3歳からなので小さいお子さんも楽しめます。女性の声でと猫のイラストが親しみやすく値段も400円とお手頃です。
2つめのおすすめアプリは「わかなつむ」です。このアプリは初めに紹介したアプリと同様百人一首の暗記や対戦が出来るアプリです。文字も大きく読みやすく2人対戦まで出来るので慣れてきたら友達や家族とも楽しむことできるアプリです。学習用のアプリなので知育目的で使ってみるのはいかがでしょうか。値段も240円ととてもお手頃です。
百人一首が少し敷居が高い場合
百人一首は昔からの言葉遣いで敷居が高く感じてしまう方も心配はいりません。百人一首には百人一首として使う遊び方以外に楽しむことができる遊び方があります。実はかるた遊びとしても使うことが出来るので百人一首は難しいイメージがあるけどかるた遊びならしてみたいと思う人はぜひ百人一首を使ってかるたをし百人一首に触れてみてください。
「ちらし取り」をしてみる
百人一首を使ったかるた遊びとしてご紹介したい1つめは「ちらし取り」です。ちらし取りのルールをご説明します。通常のかるた遊びと同じで、100枚の札を表向きに自由に並べ参加者は周囲に座ります。読み手が和歌を読みます。一番多くの札をとった人の勝ちです。ちらし取りにはお手付きがないので競技かるたと違い気軽に楽しむことができます。
「五色百人一首」をしてみる
続いての遊び方は「五色百人一首」です。五色百人一首とは100枚の札を20枚ずつ色ごとに分けます。2人対戦のゲームで各自持ち札は10枚ずつ自分の前に2段に並べます。とった札は自分の右側に置きます。戻した札は次読まれた札の人が貰えます。17枚も見上げられたときとった札が多い人の勝ちになります。20枚と少ないので簡単に楽しむことができます。
坊主めくりをしてみる
小さい子供でも絵だけで遊ぶことができる百人一首を使ったゲームです。絵が描かれている読み札だけを使ったゲームになります。絵札を裏側にして1枚ずつめくっていき表向きに重ねていきます。男性の札をとった場合はその札を貰い坊主の札の場合今までの札をすべて捨てます。女性の場合は捨てられた札を貰えます。一番札の数が多い人の勝ちです。
源平合戦
2つのチームに分かれて遊ぶ百人一首を使ったゲームです。取り札を50枚とり自陣に並べていきます。取り手は読まれた札をとり自陣からとった場合には自分の札とし、相手陣からとった場合には自陣から札を選び相手陣に置くことができます。もしお手つきしてしまった場合は相手から1枚貰い自陣に置きます。先に自陣の札がなくなった方のチームの勝ちです。
百人一首は日本の伝統文化!
いかがでしたか。百人一首に苦手意識がある人も楽しめる内容をご紹介してきました。敷居が高いようなイメージを持たれがちですが、百人一首を始めてみると実は今まで持っていたイメージが覆されます。また昔から日本で遊ばれていた百人一首は日本の伝統的な文化であり歴史を知ることのできる唯一の遊びです。ぜひ皆さんも百人一首で遊んでみてください。