漫画ビレッジ(アル)とは
皆さんは「漫画ビレッジ」という国内の漫画が無料で読めるサービスをご存知でしょうか?「漫画ビレッジ」は合法のサービスで、最近「アル」という名称に変更したことで知られています。今回は「漫画ビレッジ(アル)」についてや、その安全性、無料で使えること、漫画村との違いなどを紹介していきます。
漫画が無料で読める合法サイト
「漫画ビレッジ(アル)」とは、違法のサービス「漫画村」に対抗して作られた合法のサービスです。そもそも「漫画村」とは、本来有料の漫画が、無料で読み放題というサービスを行ってきました。
しかし「漫画村」のサービスはいわゆる海賊版と言われる違法行為であり、利用者にとってはおいしいサービスかもしれませんが、その反面、漫画を描いている作家さんや、漫画を提供している出版社の漫画の売上が減ってしまうというマイナス面があります。
一方で、出版社側が作品を多くの人に知ってもらうために、あえて漫画を無料で提供している場合もあります。その場合、出版社も漫画を描いている作家さんも利益を増やすことになり、それは読者にとっても嬉しいサービスになるでしょう。
ただ、出版社・作家さん、読者の両方に利益が出るのはあくまでもそれは合法な場合です。「漫画村」のような違法なサービスでは、利用する読者にとってはどちらでも良いかもしれませんが、出版社も作家さんも損をしてしまう結果となります。そこで、登場したのが「漫画ビレッジ」でした。
「漫画ビレッジ」は合法サービスなので、これを利用することは出版社や作家さんの利益にも繋がります。また、読者にとってもそれまで様々な漫画のアプリやサイトを行き来し、無料漫画を探すのは大変、面倒な作業でした。
しかし、「漫画ビレッジ」では様々なサイトを行き来する手間もなく、「漫画村」のように漫画を無料で読めます。そして「漫画村」とは違い、合法ということで、非常に人気があります。
さらに、最近「漫画ビレッジ」は「アル」という名称に変更したことが発表され、今後ますます利用者が楽しめるサービスを提供してくれることが期待されています。
漫画ビレッジ(アル)は安全?
ここまで、漫画ビレッジ(アル)は「漫画村」という違法サービスに対抗してつくられた合法のサービスで、出版社や作家さんに利益をもたらし、読者からも人気が高いことが分かりました。漫画ビレッジ(アル)は合法ということですが、漫画ビレッジ(アル)は安全なのでしょうか?次に「漫画ビレッジ(アル)」の製作者や安全性についてみていきます。
漫画ビレッジの制作者はフリーランス
「漫画ビレッジ」は、フリーランスの起業家である古川健介(通称:けんすう)さんが考案し、フリーランスのエンジニアである、べくさすさんが開発したサービスです。
「漫画ビレッジ」創設当時、けんすうさん・べくさすさん共にTwitter上で「漫画ビレッジ」の宣伝を行い、皆がちょうど欲しかったサイトとして、そして「漫画村」の合法版として注目を集めたそうです。
制作者が明らかで安全性が高い
製作者が明らかな「漫画ビレッジ(アル)」は違法な「漫画村」と違って、安全性が高いサイトです。名前こそ、漫画村を文字ってはいますが、合法の「漫画ビレッジ(アル)」と違法な「漫画村」とでは、その安全性は「漫画ビレッジ(アル)」の方が遥かに高く、利用者からの信頼も勝ち得ているサイトとなっています。
漫画ビレッジ(アル)は無料で使える
漫画ビレッジ(アル)は製作者が明らかになっているので、安全性が高いことが分かりました。また、漫画ビレッジ(アル)は無料で漫画を読める合法サービスですが、どのような利用の仕方が可能なのでしょうか?そして、どのような利便性があるのでしょうか?ここでは、漫画ビレッジ(アル)の便利な活用方法についてみていきます。
PCやスマホで閲覧可能
漫画ビレッジ(アル)はPCやスマホで閲覧が可能で、アプリをインストールする手間がなく、サイトを開けばすぐに利用することができます。また、漫画ビレッジ(アル)はPCであってもスマホであっても、表示される画面にさほど違いはありません。まるで電子書籍のようにスラスラと漫画を読むことが出来ます。
読みたい漫画がすぐに見つかる
まず、漫画ビレッジのサイトを開き、新しいアルのサイトへ移ると、各テーマごとに分類された作品が並んでいます。そして、最も最下層までスクロールしていくと「無料マンガ」のコーナーがあるので、「もっと見る」をクリックします。
そうすると、無料漫画が一覧で表示され、読みたい漫画をすぐに見つけることが出来ます。その中から好みの漫画を選ぶと、無料で読むことができる話数が分かるので、読みたい話をクリックしましょう。そこからは、各リンク先の漫画サイトへ飛び、縦スクロール、横スクロールなど、ページをめくってスラスラと読み進ることが出来ます。
漫画村は合法では無い
漫画村は海賊版の違法サービスとして、メディアで取り上げられ、その違法性は社会現象となりました。そして、有料化を発表し、物議を醸した後、2018年4月に閉鎖されてしまいました。ここでは、そんな漫画村の違法性について、本当に違法サービスだったのか?法的な視点からみていきます。
海外にサーバーを置いている
海賊版サービスとしてメディアで違法性を指摘されていた漫画村ですが、有料化を発表し、さらに物議を醸すことになりました。それというのも、漫画村で無料で提供されている漫画は、著作権者に断りなく違法にアップロードされていました。
漫画村が有力化に踏み切ると発表したことで、違法にアップロードされたものを利用者からお金を取ってダウンロードをさせることが問題視されるようになったのです。
日本では、違法にアップロードされたと分かっていて、その著作物をダウンロードすることは著作権などの侵害となる犯罪行為です。この日本の法律に従うならば、漫画村で違法にアップロードされた作品を、違法であると知りつつダウンロードした利用者は著作権侵害に問われるのでしょうか?
NHKなどのメディアによると、漫画村やその利用者については日本の著作権法で規制することは困難だと言われています。なぜ、日本の著作権法で規制することが困難なのでしょうか?それは、漫画村がサーバーを海外に置いているからだと言われています。
日本の法律が適用されにくい
漫画村は違法にアップロードした漫画作品を利用者に提供することで、漫画の売上を減退させました。そのため、出版社や漫画を描いた作家さんの利益を損なっていることが問題視され、日本漫画家協会が漫画村に対して異例とも言える声明文を公表しました。
このことからも、違法性が決して低くないとされる漫画村ですが、漫画村は違法にアップロードされた著作物を集めて、保管しているだけだというスタンスをとり、法の網をかいくぐってきました。さらに、漫画村は海外にサーバーを置いているため、日本の著作権法で規制することが困難だと言われています。
本当に漫画村には、日本の法律は適用できないのでしょうか?実は、海外にサーバーを置いているサイトの違法性については、準拠法と言って、そのサーバーが置かれている国の法律によって決まると言われています。
そのため、漫画村は自身のサイトについて、日本の法律は適用されないし、仮に日本の法律を適用したとしても自身の運営の仕方について違法なところはないと強く主張しています。そして、多くの漫画村の利用者の間でもそのように考えられているようです。
本当に日本の法律は適用されないのか?
まずは、漫画村が主張している、海外にサーバーを置いている漫画村には本当に法律が適用されないのか?について、ここでは紹介していきます。
専門家によると海外にサーバーを置いているとしても、日本の著作権法が一切、適用されないということはないそうです。また、過去の裁判でも、海外にサーバーを置いていたとしても、日本向けに日本語でサービスを提供しているサイトの場合や、日本人がそのサービスを運営していた場合には、日本の著作権法の対象になった事例があります。
そのため、漫画村もまったく日本の法律の対象外ということはなく、日本の法律が適用される可能性も考えられると言われています。そして、適用されるかどうかは「漫画村が本当に海外のサイトなのか?」という点だそうです。
もし、漫画村が裁判で海外のサイトではなく、実際は日本で運営されているサイトと認定された場合には、漫画村も日本の法律で裁かれる可能性が充分にあるということです。
違法アップロードの可能性が高い
次に、漫画村は日本の法律を適用したとしても違法性はない、という漫画村の主張は正しいのか?についてみていきます。
漫画村は違法にアップロードされた著作物を集め、保管しているだけなので、日本の著作権の侵害には当たらないと主張しています。この漫画村のやり方に近い手法を取りながら、問題視されていないサービスがあります。それはGoogleの画像検索です。
Googleの画像検索では、合法・違法問わず、著作者に断りなく、検索結果として画像を表示しています。しかし、漫画村のように問題視されることはありません。それは、著作権法47条の6で保証されている著作権の権利制限のうちの1つ、「インターネット情報検索サービスにおける複製」に当たるからです。
しかし、この権利制限には、複製した著作物が違法アップロードによるものなら、インターネットの情報検索であっても著作者の申請により、提供を停止しなければならないという但し書きがついてきます。
漫画村の場合はコンテンツの全てが違法アップロードである可能性が高いと言われています。そのため、もし上記の通りに裁判で漫画村が日本の法律を適用すると認められれば、著作権者の申告により日本著作権法に従い、違法にアップロードされたコンテンツの提供を停止しなければなりません。
ただ、漫画村のコンテンツの全てが違法アップロードの可能性が高いと言っても、海外にサーバーを置いていることから、裁判で日本の法律が適用されると判断されるかは微妙なところであり、最終的には司法に判断を委ねることになると言われています。
漫画ビレッジ(アル)は閉鎖しない?
前述の海賊版サービスであり、常々違法性が問われてきた漫画村は、2018年4月に閉鎖されてしまいました。そこで心配されるのが、漫画村のように漫画ビレッジ(アル)も閉鎖される可能性はあるのか、ということではないでしょうか?ここでは、漫画ビレッジ(アル)が閉鎖される可能性についてみていきます。
当面は問題無い!
漫画ビレッジ(アル)は合法のサービスであるため、閉鎖される心配はないと言われています。ただし、漫画ビレッジ(アル)は、広告などを掲載しておらず、運営者に収入が入る仕組みが出来ていません。
漫画ビレッジ(アル)の考案者である古川健介(けんすう)さんは凄腕と名高い起業家なので、何か長期的に漫画ビレッジ(アル)のサイトを運営していく策があるのでは?と言われていますが、どこかの企業に売却して運営を任せる可能性があるとも考えられています。
このように、様々な憶測がなされている漫画ビレッジ(アル)ですが、当面の間は問題なく運営されるだろうと予想されています。
漫画ビレッジ(アル)のメリット・デメリット
上記のように、漫画村の違法性については様々な議論がなされてきました。ここでは、そんな漫画村に対抗してつくられた漫画ビレッジ(アル)のメリットやデメリットとして挙げられているものをいくつか紹介していきます。合法サービス、漫画ビレッジ(アル)のメリットとデメリットにはどのようなものがあるのでしょうか?
メリットは合法的なサービス
漫画ビレッジ(アル)のメリットはなんと言っても、合法的に漫画作品の魅力が分かることではないしょうか?漫画ビレッジ(アル)では、合法的に無料で漫画が読めたり、作品情報が数行で紹介されていたりと、利用者がほんの数分で作品の魅力を知ることができます。他にも、合法の漫画ビレッジ(アル)には、いくつかのメリットが挙げられています。
漫画の見どころを共有できる
漫画ビレッジ(アル)では、漫画好きが集まっているので、各々が好きな作品の見どころやお気に入りのシーンを紹介し合っています。漫画のファン同士が好きな作品を共有でき、ファンたちの漫画愛に溢れた空間を提供しているのも、漫画ビレッジ(アル)のメリットの1つとして挙げられています。
また、漫画ビレッジ(アル)では、誹謗中傷や批判などのネガティブなコメントやネタバレを受け付けていません。それは、漫画ファンだけでなく、作品を作っている作家さんにとっても快い場として提供したいという運営者の意図によるものです。
投稿ガイドラインにも、誹謗中傷や批判などのネガティブなコメントを一切受け付けていないと明記されています。そんな誹謗中傷や批判などのネガティブなコメントが掲載されないのも、漫画ビレッジ(アル)のメリットの1つとして挙げられています。
最新巻の発売日を予想
漫画ビレッジ(アル)は、次巻の発売日がまだ公表されていない漫画でも発売日を予想するサービスも提供しています。また、無料アプリをダウンロードすれば、登録した作品の発売日を通知してくれます。
この機能を利用すれば、漫画の発売日を忘れることなく、発売日まで楽しみに待つことができます。このサービスも、漫画ビレッジ(アル)のメリットの1つとされ、好評のサービスとなっています。
デメリットはあるの?
このように、メリットがたくさんの漫画ビレッジ(アル)ですが、デメリットとしては何が挙げられるのでしょうか?漫画ビレッジ(アル)のデメリットとしては、無料漫画のラインナップの少なさが挙げられています。
当然、漫画ビレッジ(アル)は情報提供が目的のサイトなので、全ての漫画や巻が無料で読めるわけではありませんが、ラインナップの少なさに不満を抱いている人もいるようです。
ただ、合法的に漫画が読めて、漫画が好きなファン同士で好きなシーンを共有したり、紹介し合ったり出来ること、最新巻の発売予想日が掲載されていることなど、漫画ビレッジ(アル)のサイトの意図を理解し、それを上手く利用している人たちの間では、評判の人気サイトとして知られています。
漫画を読むなら合法の漫画ビレッジ(アル)を利用しよう!
「漫画ビレッジ(アル)」の安全性や使い方、メリット・デメリットなどを紹介してきました。また、漫画村の違法性や漫画ビレッジ(アル)が閉鎖される可能性についても考察してきました。皆さんも合法サービスで漫画好きから人気のある漫画ビレッジ(アル)を上手く活用して、楽しい漫画ライフを手に入れてみてはいかがでしょうか?