クレマチスの種類を一挙紹介!人気の品種や見分け方・育て方・咲き方も!

クレマチスの種類を一挙紹介!人気の品種や見分け方・育て方・咲き方も!

クレマチスという花を知っていますか?クレマチスは豊富な種類があり、花の色や形、大きさもさまざまです。庭植えや鉢植え、ほかの種類やクレマチス以外の花と組み合わせて楽しむこともできます。今回は、クレマチスの人気の種類や見分け方・育て方・咲き方などご紹介します。

記事の目次

  1. 1.クレマチスの特徴
  2. 2.クレマチスの楽しみ方
  3. 3.クレマチスの種類【原種系】
  4. 4.クレマチスの種類【ビチセラ系】
  5. 5.クレマチスの種類【モンタナ系】
  6. 6.クレマチスの種類【ジャックマニー系】
  7. 7.クレマチスの種類【インテグリフォリア系】
  8. 8.クレマチスの種類【テキセンシス系】
  9. 9.クレマチスの種類【ラヌギノーサ系】
  10. 10.クレマチスの種類【パテンス系】
  11. 11.クレマチスの種類【アルピナ&ナクロペタラ系】
  12. 12.クレマチスの種類【フロリダ系】
  13. 13.クレマチスの育て方
  14. 14.クレマチスの人気品種
  15. 15.クレマチスの咲き方・剪定方法
  16. 16.クレマチスは種類が豊富!お気に入りを見つけよう

クレマチスの特徴

Photo byAntranias

「クレマチス」は、キンポウゲ科センニンソウ属の総称です。クレマチスは世界各国に300種類以上の品種があるといわれており、特に北半球の温帯地域に分布しています。ヒマラヤから中国、日本に分布してるだけでも100種類ほどあります。日本には「カザグルマ」「センニンソウ」など、およそ25種類のクレマチスが自生しています。

つる植物の女王

Photo bystevepb

クレマチスは、ギリシャ語で「klema」という言葉が由来とされ「巻き上げ」「蔓(つる)」という意味があります。クレマチスはつる性植物の女王として世界中に人気があります。クレマチスは種類が豊富で、花の見た目や咲き方、開花時期や育て方もさまざまです。春先だけ咲く「一季咲き」と「春夏~晩秋にかけて咲く「四季咲き」があります。

イギリスでは、バラを「つる植物の王」、クレマチスを「つる植物の女王」と呼ばれています。しかし、イギリス発祥のクレマチスの原種は「ビタルバ」と呼ばれる1種類だけです。

クレマチスの楽しみ方

Photo byMarisa04

クレマチスはつる植物なので、宿根草とは違った育て方・楽しみ方もできます。地被植物として利用するか、植裁として利用するか、目的にあわせ品種を選ぶとよいでしょう。柵に絡ませるなら【テキセンシス系】、樹木に絡ませるなら【パテンス系】、トレリスに絡ませるなら【モンタナ系】などです。さまざまな楽しみ方ができるのも人気の理由でしょう。

クレマチスの種類【原種系】

Photo bySonja-Kalee

クレマチスの種類「原種系」クレマチスの品種は300種類以上あると言われています。クレマチスの原種はさまざまあるので、見分け方・咲き方・育て方は品種により異なります。クレマチスの原種が多い国は中国で、「クレマチスの原種の宝庫」と言われています。日本のクレマチスの原種は先ほどご紹介したように25種類ほどあります。

①テッセン

Photo by Rob Thurman

「テッセン・鉄線」の開花時期は5月上旬ごろ。花色はクリーム色で花形は一重咲きです。花の大きさは6~10cmほどで高さは1.0~2.5mになります。1枚1枚の花びらが大きく、新旧枝咲きです。紫の花芯と白の花弁のコントラストがきれいなのが特徴で、鉢植え庭植えどちらもおすすめです。

②ロウグチ

Photo bycmolens

「ロウグチ・篭口」の開花時期は5月ごろ。花色は青紫色で花形はベル咲きです。花の大きさは3~5cmほどで花弁の数は4~6枚、高さは1.8~3mになります。半木立性で新枝咲きの遅咲きです。テキセンシス系とインテグリフォリア系から生まれた人気の品種です。暑さ寒さに強くたくさんの花を咲かせる特徴があります。

③ラダキアナ

Photo by 阿橋花譜 KHQ Flower Guide

「ラダキアナ」の開花時期は6月ごろです。花色は淡黄色で花形はベル咲きです。花の大きさは3~5cmほどで木立性です。淡黄色の花弁にオレンジ色の斑点が特徴的で、新枝咲きになります。オリエンタリス系やタングチカ系とも言われます。流通量の少ない珍しい品種で、中国やインドに自生する原種です。

④シルホサ

Photo by Aries Tottle

「シルホサ」の開花時期は11月ごろです。花色は乳白色で花形はベル咲きです。花の大きさは4~5cmほどで、4mほどの高さまで成長する旧枝咲きです。「ジングルベル」との見分け方は、ジングルベルの方が花が大きいです。「フレックルス」との見分け方は、フレックルスには赤紫の斑点があります。つるの成長がゆっくりなので鉢植えや花壇などおすすめです。

⑤センニンソウ

Photo byKlausHausmann

「センニンソウ・千人草」の開花時期は8月ごろです。花色は白色で花の大きさは2~5cmです。高さは2.5~8.0mほどで新旧枝咲きです。細長い十字型の小花が特徴的で、たくさんの花が咲きます。毒があるので馬も食べないことから「別名:ウマクワズ(馬喰わず)」と名付けられており、香りがあるのも特徴です。

クレマチスの種類【ビチセラ系】

Photo byBuntysmum

クレマチスの種類「ビチセラ系」は初夏~晩秋に咲く四季咲性です。【見分け方】小~中輪サイズの花をたくさん咲かせます。【咲き方】前年枝と当年枝より新しく伸びた枝の節々に下から上に花をつけます。【育て方】暑さに強く、ガーデン用として園芸品種改良されているため庭植えにおすすめです。冬季は地上部が枯れるので地際あたりで強剪定しましょう。

①ベティー・コーニング

Photo bydife88

「ベティー・コーニング」の開花時期は5月下旬ごろです。花色は淡いライラック色で花形はベル咲きです。花の大きさは4~6cmほどで、高さは2.0~3.0mほど成長します。小花がたくさん咲く、新枝咲きです。かわいいフリルの花形が特徴で、ほのかによい香りがする人気の品種です。枝の伸びがいいので、ポールやフェンスなどにおすすめです。

②カガヤキノマイ

Photo bysergeispas

「カガヤキノマイ・炫の舞」の開花時期は5月下旬ごろです。花色は赤紫色で花の大きさは5~8cmほどです。高さは2.0~3.0mほどで、新枝咲きです。日本で作出された品種のため日本の気候に適しており、初心者でも育てやすいです。暗赤紫色の丸弁が特徴で、ポール・フェンス・アーチなどにおすすめです。

③ブルーエンジェル

Photo byPezibear

「ブルーエンジェル」の開花時期は6月ごろです。花色は薄青色で花の大きさは7~10cmほどあります。高さが2.5~3.5mほど成長する新枝咲きの遅咲き系です。「プリンス・チャールズ」との見分け方は、プリンス・チャールズより花径が大きいです。花弁の端が波打った形が特徴的で、たくさん花をさかせるので庭植えや鉢植えにおすすめです。

クレマチスの種類【モンタナ系】

Photo byEtienne-F59

クレマチスの種類「モンタナ系」は春に咲く四季咲性です。【見分け方】小輪の花を2~4輪くらいつけ、株一面に花を咲かせます。【咲き方】前年枝の節々に花を咲かせます。【育て方】モンタナ系は寿命が短いので、挿し木で増やすことをおすすめします。甘い香りがする品種が多く、一重から八重咲きまでさまざまあります。肥料少なめがポイントです。

①ルーベンス

Photo bystux

「ルーベンス」の開花時期は4月ごろです。花色は鮮紫ピンク色で、花の大きさは4~6cmです。高さは4.0~5.0mほど成長する旧枝咲きです。株を覆い尽くすほどびっしりと一面に花を咲かせ、バニラのような甘い香りが特徴的です。水はけがよく涼しい気候を好みます。トレリスやフェンスなどにおすすめです。

②スプーネリー

Photo byEtienne-F59

「スプーネリー」の開花時期は4月ごろです。花色は白色で花の大きさは5~6cmほどあります。高さは4.0~5.0mほど成長する旧枝咲きです。「スノーフレーク」との見分け方は、スノーフレーク方が開花時期がやや早いです。白色のモンタナ系を代表する品種で、バニラのような甘い香りが特徴です。トレリスやフェンスなどにおすすめです。

③スノーフレーク

Photo byArmbrustAnna

「スノーフレーク」の開花時期は4月ごろです。花色は白色で花の大きさは5~7cmほどです。高さは3.0~5.0mほど成長し、旧枝咲きです。「スプーネリー」との見分け方は、スプーネリーの方が開花時期がやや早いです。最も人気がある品種のひとつで、イングリッシュガーデンでも人気です。春に一面の花を咲かせ、香りがあるのが特徴です。
 

④カートマニージョー

Photo byPitsch

「カートマニージョー」の開花時期は3月ごろです。花色は白から緑がかった黄色で、花の大きさは5~7cmほどです。高さは0.6~1mほど成長し、旧枝咲きの早咲き系です。株を覆いつくすように一面に花を咲かせるのが特徴です。つるの成長がゆったりな木立性なので、鉢植えとしても人気があります。

⑤スターライト

Photo by T.Kiya

「スターライト」の開花時期は4月ごろです。花色は白色で花形は八重咲きです。花の大きさは5~7cmほどで、高さは4.0~8.0mほど成長する旧枝咲きです。八重咲きの中では花つきがよく、フリルのような小花が特徴で、開花とともに次第にピンクがかってきます。成長がゆっくりなので、鉢植えもおすすめです。

クレマチスの種類【ジャックマニー系】

Photo byDrCarl

クレマチスの種類「ジャックマニー系」は初夏~晩秋に咲く四季咲性です。【見分け方】中~大輪の花を咲かせ、カラーが豊富です。【咲き方】前年枝と当年枝より新しく伸びた枝の節々に花を咲かせるタイプがあります。【育て方】ビチゼラとカザグルマを交配させた系統です。冬季は地上部が枯れるので地際あたりで強剪定しましょう。

①ブーマ・スター

Photo byBuntysmum

「ブーマ・スター」の開花時期は5月ごろです。花色は薄紫色で、花の大きさは10~13cmほどあります。高さは2.0~2.5mほど成長する新枝咲きです。大輪の花を咲かせ、紅色の筋が花弁に入っているのが特徴で、一面に花を咲かせます。フェンスやコンテナなど庭植えにおすすめです。

②ロマンチカ

Photo byPezibear

「ロマンチカ・ロマンティカ」の開花時期は5月上旬ごろです。花色は濃紫色で、花の大きさは8~13cmほどです。高さは2.0~2.5mほど成長する新枝咲きです。ベルベットのような質感の花弁と黄色の花芯のコントラストが美しいのが特徴で、海外でも人気のある品種です。一面に花を咲かせるので、フェンスやコンテナなど庭植えにおすすめです。

③ユキコマチ

Photo by entireleaves

「ユキコマチ・雪小町」の開花時期は6月ごろです。花色は白から薄紫色で、花の大きさは8~12cmほどになります。高さ1.8~2.5mほど成長する新枝咲きです。太めの枝はよく成長し、側枝にたくさんの花を咲かせます。また、黄緑がかった白色の花弁の端は、薄紫がかったグラデーションになるなどの特徴があります。

④ラプソディー

Photo byartyangel

「ラプソディー」の開花時期は5月上旬ごろです。花色は濃紫色で、花の大きさは8~15cmほどです。高さ2.0~4.0mほど成長する新旧枝咲きです。クリーム色の花芯と濃紫色や郡所色の花弁のコントラストが特徴的で、人気があります。アーチやフェンスなど鉢植えにおすすめです。

⑤コンテス・ド・ブショウ

Photo byFrantisek_Krejci

「コンテス・ド・ブショウ/コンテス・ド・ブショー/コンテスト・ボシャール」の開花時期は6月ごろです。花色はピンク色で、花の大きさは9~12cmほどです。高さは2.0~3.0mほど成長する新枝咲きです。ピンク色のクレマチスの中でも人気の品種で、丸みがかった花弁が特徴的でわかいいです。

クレマチスの種類【インテグリフォリア系】

クレマチスの種類「インテグリフォリア系」は春~晩秋に咲く四季咲性です。【見分け方】ベルの形をした花の形が特徴です。【咲き方】下向きで、毎年地際から新しく伸びた枝の頂花より咲き出すと同時に、直下の2~3節の節々に花をつけます。【育て方】冬季は地上部が枯れるので、地際あたりで強剪定しましょう。つるにならない木立性の人気の種類です。

①ハクレイ

Photo by amandabhslater

「ハクレイ・白麗」の開花時期は5月ごろです。花色は白色で、花形はベル咲きです。花の大きさは4~5cmほどで、高さは0.6~0.7mほど成長します。木立性の新枝咲きで、花弁がねじれて咲く特徴があります。上品で繊細、ほのかに香りがあります。花壇・コンテナ・切り花・ロックガーデンにおすすめです。

②テンシン

Photo by AndreyZharkikh

「テンシン・天心」の開花時期は5月ごろです。花色は薄紫色~薄いピンク色で、花形はベル咲きです。花の大きさは3~5cmほどあり、高さは0.3~0.5mほど成長します。木立性の新枝咲きで、花弁がねじれて咲く特徴があります。上品で繊細なたたずまいが人気の花です。花壇・コンテナ・切り花・ロックガーデンにおすすめです。

③ヘンダーソニー

Photo byClker-Free-Vector-Images

「ヘンダーソニー」の開花時期は6月ごろです。花色は青色で、花形はベル咲きです。花の大きさは5cmほどで、高さは0.4~0.8mほど成長ほど成長します。木立性の新枝咲きで、さわやかな青色のベルの形をした花弁が特徴的で人気です。蕾のときは上、開花すると下向きに咲きます。コンテナ・花壇などにおすすめです。

クレマチスの種類【テキセンシス系】

Photo bymazsoka

クレマチスの種類「テキセンシス系」は春~晩秋に咲く四季咲性です。【見分け方】チューリップの形をした花の形が特徴です。ビオルナ系も特徴が似ているためまとめて分類されることが多く、筒やベルの形をした花を咲かせます。【咲き方】横向きで、毎年新しく伸びた枝の節々に花をつけ下から上に伸び開花期間が長く、たくさんの花を咲かせます。

【育て方】1ヶ月ほどすると花が落ちるので、剪定しておくことで1~2ヶ月後にまた開花します。剪定の仕方で1シーズン2~3回開花します。庭植えに適した人気の品種で、暑さに比較的強いです。冬季は地上部が枯れるので地際あたりで強剪定しましょう。

①テキセンシス

Photo bycgmorris

「テキセンシス」の開花時期は5月上旬ごろです。花色は赤色で、花形はベル咲きです。花の大きさは3~6cmほどで、高さは2.0~3.0mほど成長します。木立性の新枝咲きで、アメリカのテキサスが名前の由来とされています。花弁が丈夫で長持ちするため、切り花におすすめです。コンテナ・庭植えにもおすすめ。

②プリンセス・ダイアナ

Photo by chifusa

「プリンセス・ダイアナ」の開花時期は5月下旬ごろです。花色は濃いピンク×薄いピンク色で、/花形はベル咲きです。花の大きさは4~6cmほどで、高さは2.0~3.0mほど成長します。木立性の新枝咲きで、テキセンシス系では一番人気がある品種です。名前の通りイギリスのダイアナ妃にちなんでつけられたそうです。

③エトワール・ローズ

Photo byCallyL

「エトワール・ローズ/エトワール・ロゼ」の開花時期は5月下旬ごろです。花色は濃桃色で、花形はベル咲きです。花の大きさは4~6cmほどで、高さは1.5~2.5mほど成長します。木立性の新枝咲きで、濃桃色の花弁にピンクの筋が入っている特徴があり、たくさんの花を咲かせます。地植え・鉢植えにおすすめです。

④アップルレッド

Photo by amandabhslater

「アップルレッド」の開花時期は5月ごろです。花色はカーマインピンクから赤色で、花形はベル咲きです。花の大きさは2cmほどで、高さは2.0~3.0mほど成長すします。木立性の新枝咲きで、花弁の内側はクリーム色や緑がかった白色の花もあります。たくさんの花を咲かせるのでフェンスなどおすすめです。

クレマチスの種類【ラヌギノーサ系】

Photo by T.Kiya

クレマチスの種類「ラヌギノーサ系」は春~晩秋に咲く四季咲性です。ラヌギノーサは「軟毛がある」という意味です。【見分け方】中~大輪の花を咲かせます。クレマチスを代表する古くからある品種が多いです。【咲き方】前年枝と当年枝より新しく伸びた枝の節々に花を咲かせます。

【育て方】 弱剪定をすると大輪の花がすぐに咲き、強剪定をすると節々に小花が一面に咲きます。

①ザ・プレジデント

Photo byMylene2401

「ザ・プレジデント」の開花時期は5月上旬ごろです。花色は青紫色で、花の大きさは15~18cmほどです。高さは1.5~2.0mほど成長する新旧枝咲きです。青紫色の大輪の花が特徴的で、花弁の先をとがらせ巻き上げる剣弁花です。古くからある人気の品種で、初心者でも育てやすいです。

②ロイヤル・ベルベット

Photo byKapa65

「ロイヤル・ベルベット」の開花時期は5月ごろです。花色は紫色で、花の大きさは13~15cmほどです高さは1.5~2.0mほど成長する新旧枝咲きです。咲き始めはビロードかかった大輪の紫色が特徴的で、花芯は濃赤色です。フェンスや鉢植え・庭植えなどにおすすめです。

③ミサヨ

Photo byBuntysmum

「ミサヨ・美佐世」の開花時期は5月ごろです。花色は白地に淡いパステルブルーで、和風の品種名にぴったりです。花の大きさは13~15cmほどで、高さは1.2~1.5mほど成長する新旧枝咲きです。育て方の注意点は、肥料を与えすぎないことです。昔からある品種ですが、現在はあまり流通していない珍しい品種です。

クレマチスの種類【パテンス系】

Photo byRegenwolke0

クレマチスの種類「インテグリフォリア系」は春に咲く早咲きで一季咲性です。パテンスは「開く」という意味です。【見分け方】花径10cmを超える大輪の花を咲かせます。【咲き方】前年枝の花芽より伸びて上向きに咲き早咲きの代表系統です。【育て方】つるをフェンスやアーチなどに絡ませて楽しめます。アレンジ方法は鉢植えをおすすめします。

①H.Fヤング

Photo byAnnRos

「H.Fヤング」の開花時期は5月上旬ごろです。花色は青紫色で、花の大きさは5~20cmほどあります。高さは2.0~2.5mほど成長する新旧枝咲きです。「ラザースターン」と似ていますが、見分け方はラザースターンのほうが花弁に波があり色が濃いです。剣弁の整った大輪の花をたくさん咲かせます。

②ドクターラッペル

Photo byHelgaKa

「ドクターラッペル」の開花時期は5月ごろです。花色はピンク色のグラデーションで、花の大きさは18~20cmほどの大輪を咲かせます。高さ1.8~2.5mほど成長する旧枝咲きです。先の尖った剣弁の花が特徴でたくさんの花を咲かせます。初心者でも栽培しやすい品種です。垣根やコンテナなど低い場所におすすめです。

③マズリー

Photo by john shortland

「マズリー」の開花時期は6月ごろです。花色は淡青藤色で、花の大きさは15~17cmほどあります。高さは2.0~3.0mほど成長する新旧枝咲きです。涼しげなブルーで大輪の八重咲が特徴的で人気があります。枝の先や脇からも開花し、2番3番もきれいに咲いてくれる寒さに強い品種です。

④ロイヤルティ

Photo byFlensshot

「ロイヤルティ」の開花時期は5月ごろです。花色は濃紫色で、花の大きさは12~15cmほどある旧枝咲きです。1993年英国王立園芸協会ガーデンメリット賞を受賞したすばらしい品種です。 同じ株から一重・半八重・八重が楽しめる特徴があります。中~大輪の花をたくさん咲かせ、株が充実すると秋にも楽しめます。

⑤ゲッキュウデン

Photo by TANAKA Juuyoh (田中十洋)

「ゲッキュウデン・月宮殿」の開花時期は4月ごろです。花色はクリーム色で、花の大きさは15~15cmほどあります。高さ0.8~1.6mほど成長する旧枝咲きの早咲き系です。大輪系の中で一番黄色みのある色が人気の品種です。咲き始めは花弁が内側に巻いており、徐々に開花していく特徴もあります。

クレマチスの種類【アルピナ&ナクロペタラ系】

Photo by BioDivLibrary

クレマチスの種類「アルピナ&ナクロペタラ系」は4~6月に咲く四季咲性です。【見分け方】ベルの形をした花の形が特徴です。【咲き方】横向きからやや下向きで、前年枝や毎年地際から新しく伸びた枝にも花を咲かせます。一重や八重咲きがあります。【育て方】剪定をしなければ一季咲きになります。つるにならない木立性の人気の種類です。

①マクロペタラ・ウエッセルトン

Photo by sharon_k

「マクロペタラ・ウエッセルトン」の開花時期は4月ごろです。花色は淡い水色で、花形はベル咲きです。花の大きさは6~11cmで、高さ2.0~3.0mほど成長する旧枝咲きです。咲き始めは濃青色で徐々に淡い水色に変化しながら開花する特徴があり、花弁には白いラインが細かく入っている八重咲の品種です。

②アルピナ・ピンクフラミンゴ

Photo by amandabhslater

「アルピナ・ピンクフラミンゴ」の開花時期は4月ごろと6月ごろの2回です。花色は淡いピンク色で、花形はベル咲きです。きれいな八重咲が特徴的で、高さ1.8~2.4mほど成長する旧枝咲きです。育て方の注意点は、根が細いので水はけの良い環境をつくることです。フラミンゴが名前の由来と言われています。

③アルピナ・パメラ・ジャックマン

Photo by ahisgett

「アルピナ・パメラ・ジャックマン」の開花時期は4月ごろです。花色は濃い青紫色で、花形はベル咲きです。花の大きさは4~5cmほどで、高さは3.0mほどまで成長する旧枝咲きです。育て方の注意点は、暑さに弱く涼しい日陰を好むので、移動できるよう鉢植えがおすすめです。ぷっくりとした蕾が特徴的で、開花とともに花弁はまっすぐに開きます。

クレマチスの種類【フロリダ系】

Photo by Patrick and Angela

クレマチスの種類「フロリダ系」は春~晩秋に咲く四季咲性です。【見分け方】クレマチスの種類の中で一番花が大きく紫色の花芯と白色の花弁が特徴です。【咲き方】前年枝や新しく伸びた枝の節々に花をつけ下から上に伸びます。夏のおわりに休眠期のように一度枯れ秋口にまた咲き出します。【育て方】肥料を少なめにすることがポイント。

①カルセドニー

Photo by ripplestone garden

「カルセドニー」の開花時期は6月ごろです。花色は、咲き始めは薄いグリーンがかった白色で、開花とともに紫色がかってくる特徴があります。花の大きさは12~15cmほどあり、高さは1.8~2.4mほど成長する旧枝咲きです。育て方の注意点は、日光を好むため日当たりの良い場所で育てることです。一重から半八重咲きで、フェンスにもおすすめです。

②マルチ・ブルー

Photo bymatthiasboeckel

「マルチ・ブルー」の開花時期は5月ごろです。花色は濃紫色で、花の中心部は八重咲きです。花の大きさは8~13cmほどで、高さ2.0~3.5mほど成長する旧枝咲きです。ザ・プレジデントから突然変異した人気の品種で、見分け方はマルチ・ブルーの花芯は針状に弁化し、外から内に開花する特徴があります。

③シルビア・デニー

Photo byinnatmax

「シルビア・デニー」の開花時期は5月中旬ごろです。花色は白色で、花芯は黄色です。花の大きさは8~15cmほどで、高さは1.8~2.2mほど成長する旧枝咲きです。同じ株から一重・半八重・八重が季節により楽しめる特徴があります。基本的に秋は一重が咲きます。パテンス系に分類され紹介されることもあります。

クレマチスの育て方

Photo by 阿橋花譜 KHQ Flower Guide

クレマチスにはさまざまな種類や品種があることが分かっていただけたでしょう。では、クレマチスを育てるには、どのような点に注意すればよいでしょうか。クレマチスの育て方を「植え付け」「土づくり」「水やり」「育てる場所」「肥料」と5つの項目に分けてご紹介していきます。

①植え付け

Photo bysumma

クレマチスの育て方、1つめは「植え付け」です。クレマチスの植え付けや植え替えは、休眠期に入る前に行いましょう。また、2年に1回のペースで植え替えすることをおすすめします。開花期間に植え付けや植え替えをするとダメージを与えてしまいます。必ず開花がおわってから休眠期までの間に行うようにしましょう。

②土づくり

Photo byJing

クレマチスの育て方、2つめは「土づくり」です。クレマチスは、水はけがよく肥料もち水もちのよい用土を好みます。市販のクレマチス専用培養土を購入して使えば、簡単に植えることができます。鉢植えの場合は、水はけがよくなるように鉢底に網と小石を敷き詰めてから土を入れましょう。

③水やり

Photo bypixel2013

クレマチスの育て方、3つめは「水やり」です。庭植えの場合は、基本的に水やりは必要ありません。晴天が続いたときや葉っぱの元気がないときは、たっぷり水やりしましょう。鉢植えの場合は、土の表面が乾いたら鉢底から水が出てくるまでたっぷり水やりしましょう。暑い時期は朝晩の水やりをおすすめします。蕾~開花中は水を欲しがる時期です。

④育てる場所

Photo byLarisa-K

クレマチスの育て方、3つめは「育てる場所」です。クレマチスは日光を好む品種がほとんどです。半日以上日光が当たる場所を選びましょう。花つきは少し悪くなりますが、半日陰でも明るければ楽しむことができます。また、風通しがよい場所を好むので、おすすめは北向きの庭です。日陰を好む品種もあるので鉢植えで移動できるようにするとよいでしょう。

⑤肥料

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クレマチスの育て方、4つめは「肥料」です。クレマチスの生育期間中の早春から晩秋にかけて、定期的に肥料を与えましょう。緩効性肥料を1~2ヶ月に1回(真夏を除く)、液体肥料を月2~3回与えるとよいでしょう。植えつけ時には元肥与えます。冬季は寒肥を与えることで、クレマチスの新芽の生育がよくなります。

クレマチスの人気品種

Photo by T.Kiya

クレマチスの園芸品種は、現在17~18系統に分類されています。この中から、切り花として市場に出回る主な品種は7種類ほどあります。ここでは、「早咲き大輪系」「早咲き大輪系八重」「フロリダ系大輪」「遅咲き大輪系」の4品種の系統についてご紹介していきます。クレマチスの品種の見分け方の参考にもなるでしょう。

早咲き大輪系

Photo by T.Kiya

クレマチスの人気品種、1つめは「早咲き大輪系」です。カラーが豊富で品種も数えきれないほどあります。中国の「ラヌギノーザ」と日本の「カザグルマ」を交配・改良された、クレマチスを代表する品種のグループです。もともとは一季咲きでしたが、現在はほとんどの品種が四季咲きです。切り花は4月から秋にかけて出回ります。

早咲き大輪系八重

Photo byYolanda

クレマチスの人気品種、2つめは「早咲き大輪系八重」です。クレマチスの早咲き大輪系の中でも八重咲きの品種になります。ゆっくりと開花させ、半月以上楽しめる品種もあります。一番花が八重咲きでも、二番花は一重咲きや半八重咲きになる品種もあります。切り花は4月から秋にかけて出回ります。育て方は早咲き大輪系に比べて難しい品種もあります。

フロリダ系大輪

Photo byhobbyknipse

クレマチスの人気品種、3つめは「フロリダ系大輪」です。中国のテッセンを含み、テッセンを交配した品種のグループになります。花芯が針状に弁化し、外から内に開花するタイプもあります。花芯が菊のような万重咲きの「シロマンエ」も、テッセンの突然変異した品種になります。切り花は5月から秋にかけて出回ります。

遅咲き大輪系

Photo by_Alicja_

クレマチスの人気品種、4つめは「遅咲き大輪系」です。濃いめのカラーが多い品種です。ジャックマニー系と分類されていた中輪の品種も、現在は大輪系として遅咲き大輪系に分類されています。切り花は5月下旬から秋にかけて出回ります。ご紹介した「H.Fヤング」などが該当します。

クレマチスの咲き方・剪定方法

Photo byKateCox

クレマチスの咲き方は、3種類に分けることができます。「旧枝咲き」「新枝咲き」「新旧枝咲き」の3種類の咲き方は、それぞれ選剪定方法が異なります。クレマチスの剪定方法を間違えると、きれいな花を咲かせることができなくなってしまします。ここからは、3種類の咲き方の特徴や剪定方法・注意点、見分け方なども詳しくご紹介していきます。

旧枝咲き

Photo byGoumbik

クレマチスの咲き方・剪定方法、1つめは「旧枝咲き」です。クレマチスの種類【モンタナ系】【ラヌギノーサ系】【パテンス系】などが該当します。前年枝から花が咲き、その枝を残したまま冬を越します。春になるとそのまま枝を伸ばして花芽をつけます。冬季は地上部が枯れたように見えますが、よく見ると節から芽が出ているはずです。

5月ごろの開花がおわった枝は、花首から1~2節のところでカットします。枝や芽が枯れるのを防ぐため、節の葉っぱ近くではなく、節の中央をカットしましょう。カットすることで、2番花が咲きやすくなります。※四季咲き品種に限ります

新枝咲き

Photo byadege

クレマチスの咲き方・剪定方法、2つめは「新枝咲き」です。クレマチスの種類【ビチセラ系】【ジャックマニー系】【インテグリフォリア系】【テキセンシス系】などが該当します。当年枝と呼ばれる春に新しく伸びた枝から花が咲きます。冬季は地上部が枯れるので、地際あたりから2~3節でカットします。

5月ごろの開花がおわった枝の半分ほどをカットすることで、2~3番花が咲きやすくなります。開花シーズンがおわったら、地表から何節か残し剪定します。※四季咲き品種に限ります

新旧枝咲き

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クレマチスの咲き方・剪定方法、3つめは「新旧枝咲き」です。クレマチスの種類【フロリダ系】などが該当します。新旧枝咲きは前年枝からから新しい脇芽がでたところに花芽をつけます。旧枝咲きと同じく冬季は地上部が枯れたように見えます。

クレマチスの開花シーズン中は、開花がおわった枝の花首から1~2節を残してカットします。開花シーズンがおわり地上部が枯れてから、新芽が出ていない枝をカットしましょう。そして、支柱などからつるを外しておきましょう。忘れると株の上部しか花芽がつかなくなります。

新旧咲きの見分け方

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クレマチスの咲き方・剪定方法、4つめは「新旧咲きの見分け方」です。クレマチスの「旧枝咲き」「新枝咲き」「新旧枝咲き」の3種類の咲き方や剪定方法をご紹介しましたが、この3種類は花芽の付き方でどの咲き方の品種か見分けることができます。花芽がどの場所についているか確認することで見分けることができるので、見分け方を覚えておきましょう。

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クレマチスは種類が豊富!お気に入りを見つけよう

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クレマチスは種類が豊富です。冬~春は「オセアニア系」早春は「アトラゲネ系」春は「モンタナ系」「パテンス系」初夏~秋は「ビチセラ系」「オリエンタリス系」「タングチカ系」を育てることで、一年中楽しめるのもクレマチスの魅力です。クレマチスのさまざまな種類の花とバラを組み合わせる王道の楽しみ方もおすすめです。

クレマチスのお気に入りの品種を見つけたら、見分け方や咲き方などを参考にきれいな花を咲かせましょう。

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ライター

enisi

月に1回のジェルネイルを楽しみに過ごしており、暇な時には新しいデザインを検索しています。片付けが苦手なので、収納アイデアに興味があります。疑問に感じたことは、手を抜かず納得できるまでしっかり調べることを大切にしています。

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