「錫婚式」とは?
最近、「錫婚式」という言葉目にする機会が増えています。一瞬「銀婚式」と読み違えることもありますが「銀」ではなく「錫」です。このように、銀婚式や金婚式は日常的に使われている言葉ですが、錫婚式はまだまだ浸透していないのが実情ではないでしょうか。そこで、「錫婚式」を正しく理解するために、その読み方や意味について紹介します。
「錫婚式」の読み方
「錫婚式」の正しい読み方は「すずこんしき」です。「錫」という言葉自体、使用頻度の少ない文字ですから、文字の形から「よう」「とう」など間違った読み方をする人も少なくありませんが、正しくは「すず」です。特に、人前で話す際に間違った読み方をするのは、好ましくありませんから「すずこんしき」と正しい読み方をマスターしましょう。
「錫婚式」の意味
「錫婚式」とは「結婚10年目をお祝いするイベント」を意味するものであり、ここ数年で使用頻度が高くなった言葉です。また、「錫婚式」は「錫」だけに、「アルミ婚式」と呼ばれることもあります。「銀婚式」が結婚25年、「金婚式」が結婚40年ですから、年数を重ねるごとに、その物質の強度や価値が高くなっていくのがわかります。
錫婚式に贈るおすすめのプレゼント
錫婚式には、金婚式や銀婚式と同じように周囲の人からプレゼントを贈る習慣があります。また、夫から妻へ、妻から夫へプレゼントを贈る人もいます。しかし、錫婚式のことをあまり知らない人も多く、どういったプレゼントを贈ればよいのかわからない人も少なくありません。そこで、錫婚式を迎えた夫婦に贈りたい、おすすめのプレゼントを紹介します。
「錫」「アルミ」にちなんだものを贈る
錫婚式におすすめのプレゼントは、「錫」「アルミ」にちなんで錫製品やアルミ製品です。とりわけ錫は、飲み物をまろやかにする効果が認められているので、錫婚式の夫婦へのプレゼントにはペアの酒器やタンブラーなどがおすすめの商品になります。また、錫やアルミを広く金属ととらえて、貴金属製品を妻にプレゼントする夫も増えています。
結婚10年を記念したものを贈る
前項で紹介したとおり、錫婚式のプレゼントは錫製品やアルミ製品がおすすめですが、それにこだわらない人もいます。錫婚式は結婚10周年にあたり、これまでの結婚記念日とは異なる大きな節目を迎える年です。
そこで、結婚記念日の集大成として、結婚式場での食事や旅行のプランを立ててに出かける人もいます。また、夫婦間においても豪華なプレゼントを贈る人が増えています。いずれにしても、これまでの結婚生活を振り返り、結婚10年を記念したものを贈るのが正しい選択だと言えます。
錫婚式に贈るおすすめプレゼント【夫へ】
錫婚式のお祝いに妻から夫へプレゼントを贈る場合、どういった品物が喜ばれるのでしょうか。前項で説明したとおり、錫婚式のプレゼントと言えば、錫やアルミ製品が好ましいとされていますが、商品が限定されるのも事実です。そこで、錫婚式に妻が夫に贈るおすすめプレゼントを紹介します。
錫製タンブラー
ビール好きの夫に妻からプレゼントするなら、錫にちなんで錫製タンブラーがおすすめです。錫は熱伝導性と保温性が非常に高いといった特徴があります。
そのため、結露の心配もなく冷たいビールは、長時間冷たいままで楽しむことができます。さらに、錫にはイオンと同じ電解質効果があり、不純物を取り除き、ビールの味をまろやかにしてくれるといったメリットもあり、夫へのプレゼントとしては最適です。
時計
結婚10年のメモリアルを祝う商品として、妻から夫へ時計をプレゼントするのもおすすめです。時計は常に身に付けるものであり、錫婚式に限らずメモリアルな場面でプレゼントされることが多い商品です。これまでの10年間を夫に感謝し、「これからも末永く二人の時間を刻む」といった意を込めてプレゼントすると、錫婚式の記念として大変喜ばれます。
万年筆
錫婚式に万年筆を夫にプレゼントするのもおしゃれです。最近はパソコンで文書を作成することが多く、手書きの機会は減っています。しかし、重要書類には直筆で署名する場面も多く、さりげなく万年筆を取り出すと、周囲の好印象を与えます。また、品質の高い万年筆は一生ものですから「末永く」といった意味でも錫婚式のプレゼントには最適です。
財布・パスケース
いつも夫が身に付けるものを贈りたい人におすすめなのが財布やパスケースです。結婚すると、なかなか高価な品物は手が出せないので、財布やパスケースはボロボロになるまで使う人も少なくありません。
そこで、錫婚式ならではの高級品をプレゼントするのはいかがでしょうか。高級な革製品であれば10年以上使えますし、夫に対して「これからも末永くよろしくお願いします」といった意を込めることにもなりますから、錫婚式のプレゼントとしても最適です。
錫婚式に贈るおすすめプレゼント【妻へ】
錫婚式のお祝いに夫から妻へプレゼントを贈る場合、日頃の感謝の意を込めて特別な品物を贈りたいものです。前項で説明したとおり、錫やアルミを金属としてとらえて、妻には貴金属をプレゼントする人も多くいます。しかし、実際に品物を選ぶとなると難しいものです。そこで、錫婚式に妻が夫に贈るおすすめプレゼントを紹介します。
スイートテンダイヤモンド
夫から妻に贈る定番中の定番と言えるプレゼントが、スイートテンダイヤモンドです。これは、結婚記念日に1つずつダイヤモンドを足していくと、10年目には華やかなダイヤモンドリングになるといったものになります。
某宝石メーカーのCMで有名になりましたが、スイートテンダイヤモンドには「永遠の輝き」といった意味があります。また、これまでダイヤモンドをプレゼントしてこなくとも、結婚10周年の記念に感謝の意を込めてプレゼントすると非常に喜ばれます。
結婚指輪を新調
錫婚式の記念に、最近増えているのが結婚指輪の新調です。結婚当初は高価な結婚指輪が用意できなかったり、サイズが合わなくなったなど、結婚生活も10年が経過すると環境もずいぶんと変化します。そして、何より錫婚式という節目に、結婚当初の気持ちを思い起こすといった意味で、結婚指輪を夫から妻にプレゼントはとても意義のあることです。
錫のフラワーベース・食器
インテリアや食器が好きな女性には、錫のフラワーベースや食器をプレゼントするのがおしゃれです。錫には熱伝導性や保温性が高く、その電解質はイオンと同じ効果がありますから、フラワーベースであれば、花を長持ちさせます。また、食器であれば料理の温度を長時間保ち、味をまろやかにするといったメリットがあり、錫婚式のプレゼントには最適です。
マッサージ器・美顔器
錫婚式の妻へのプレゼントとしては、少し奇をてらった選択にはなりますが、実用性の高いマッサージ機や美顔器がおすすめです。マッサージ機であれば、家事や育児で疲れた妻への慰労になり、最近の物は高性能ですから非常に実用的です。美顔器は、日頃はエステに通えない妻に対する感謝を表すには最適の品物であり、とても喜ばれるプレゼントになります。
錫婚式に贈るおすすめプレゼント【友人夫妻へ】
錫婚式のプレゼントは夫婦相互間だけでなく、周囲の友人が夫婦に贈る場合もあります。逆に、錫婚式に気付いていない夫婦にサプライズでプレゼントをすると非常に喜ばれます。
もちろん、高価な品物である必要はありません。高価な品物だと、返って夫婦に気を遣わせてしまうことだってあります。そこで、友人夫妻へおすすめの錫婚式に贈るおすすめプレゼントをまとめてみました。
ペアグラス・タンブラー
夫婦へのプレゼントとして、定番の品物がペアグラスやタンブラーとなります。ワイン好きの夫婦であればワイングラス、ビール好きであればタンブラーといった具合に、夫婦の趣向に合わせて品物を選ぶのが基本です。
錫性のペアグラスやタンブラーを選ぶと高価になりますが、何人かで分け合って予算を出せば個々の負担も少なくて済みますし、夫婦に過剰な気を遣わせることもありません。
似顔絵
最近、夫婦やカップルへのプレゼントで人気を集めているのが「似顔絵」です。夫婦の顔の特徴を上手くデフォルメして書かれた似顔絵は、とてもほのものとした気分にしてくれますから、錫婚式のプレゼントに最適です。
近くに似顔絵を描いてくれる人がいなくとも、インターネットで検索すれば多数出てきます。中にはマグカップやTシャツといったグッズに加工してくれる業者もありますので、いろいろなプランを考えて探してみましょう。
夫婦茶碗
以前は、ー結婚式場の引き出物として、使われることが多い夫婦茶碗を錫婚式のプレゼントに使うのもおすすめです。結婚10年目ともなれば、夫婦のお茶碗も傷んでいることもありますし、新たな気持ちで結婚生活を送るためにも毎日使うものを新調するのは良いことです。
最近では結婚式場の引き出物とは一線を画すお洒落な夫婦茶碗も数多く販売されていますので、気の利いたものを選ぶと喜ばれるでしょう。
錫婚式に贈るサプライズプラン
錫婚式のお祝いをサプライズプランで家族と過ごすのもおすすめです。プレゼントは少し照れ臭いと感じている人や、特別なお祝いをしたいと考えている人には、思い出に残る結婚式場でのディナーや家族旅行はいかがでしょうか。
これまでの10年間の感謝の気持ちをパートナーに表すとともに、新たな気持ちで結婚生活をリスタートさせる意味でもサプライズプランはとても有効なイベントとなります。ここでは、錫婚式に贈る様々なサプライズプランを紹介します。
結婚式をあげた式場でディナー
いつもの結婚記念日とは違った「豪華なディナー」をサプライズプランとして企画したい人には、結婚式をあげた式場でのディナーがおすすめです。特に女性は結婚式当日、式場ではせっかくのディナーが食べられない場合が多く、悔しい思いをして式場を後にした人も少なくありません。
したがって、10年越しの式場でのディナーを夫から妻にサプライズでプランするのも粋な計らいです。結婚式をあげた式場に相談すれば、当日とほぼ同じディナーを用意してもらうことも可能ですから、きっと、一生心に残る素敵なディナーとなるでしょう。
プライスレスな旅行
錫婚式のサプライズプランとしては「家族旅行」もおすすめです。結婚してからの10年間は、夫婦ともども忙しい時期が重なり、意外と家族旅行に出かけることが少ないのが実態です。とりわけ、女性は家事や育児で心身ともに疲れが溜まりやすい期間ですから、慰労の意味でもプライスレスな旅行をサプライズプランとすると喜ばれます。
子供同伴なら妻の希望を優先
結婚10年目ともなると、多くの夫婦の間には子供が生まれていることでしょう。そこで家族旅行をサプライズプランとすると、子供の希望を優先しがちです。しかし、錫婚式のサプライズプランでは妻の希望を優先しましょう。
錫婚式のサプライズプランと言えども、目的は妻の慰労であることを忘れてはなりません。そのためにも、妻の希望を日頃からさりげなくリサーチしておきましょう。
二人で過ごせるような配慮
錫婚式のサプライズプランとして旅行を企画するなら、家族旅行ではなく妻と二人で出かけるのもおすすめです。子供たちと一緒に旅行する機会は、これから幾度となく訪れますが、二人だけの旅行となると、その機会は非常に限られてしまいます。
数日間は両親にお願いして子供たちを預かってもらうのも「錫婚式ならではのお願い」として受け入れてもらえることでしょう。家族旅行もおすすめですが、一生に一度のサプライズプランを演出するなら、二人きりで旅行に出かけるのも良い選択です。
ゆっくりできる温泉地
錫婚式に旅行を企画する場合、行き先は非常に大きなポイントです。海外旅行も選択肢の一つですが、子供たちを両親に預けるとなると期間が限られます。そこで、おすすめは、まったりと過ごせる温泉地です。温泉地であれば日頃の疲れを十分に癒すことができます。
錫婚式の旅行におすすめの温泉地と言えば熱海です。熱海と言えば定番中の定番の温泉地ですが、カップルで訪れる人も多く、昔ながらの街並みは情緒たっぷりです。宿泊施設が充実しており、食事も美味しいと評判なのが、箱根や伊東・伊豆高原温泉です。最近では温泉から絶景が楽しめる富士河口湖温泉郷も人気を集めておる、錫婚式の旅行にはおすすめです。
夫婦で記念撮影
錫婚式の記念に夫婦で写真を撮影するのもおすすめです。実は、家族写真を撮影するのことはあっても、二人だけで写真を撮影するのは結婚式場以来となる夫婦も少なくありません。
ただし、単なる夫婦の写真ではサプライズプランにはなりませんから、結婚式場で撮影するのはいかがでしょうか。タキシードやドレスなどで正装して写真撮影をすれば、10年前の結婚式場での出来事が思い起こされ、また、初心に返ることができますので、錫婚式のサプライズプランとしておすすめです。
10年分のスライドショー
夫婦生活が10年ともなれば、結婚式場に始まり、出産や家族旅行など数々の写真があると思われます。また、その多くが忙しさのために整理されていないこともあるのではないでしょうか。そこで、10年分の結婚生活をスライドショーを作成して、家族で鑑賞するのも錫婚式ならではのサプライズプランです。
最近では、スライドショーが作成できるソフトも多数販売されていますし、カメラ店で作成してもらうこともできます。スライドショーであれば、子供たちが結婚する際に引き継ぐこともできますし、また、10年後にスライドショーを作成して見比べるのも面白いでしょう。
錫婚式の特別なプレゼント
ここまで、一生の思い出となる錫婚式を演出するためのプレゼントや、サプライズプランを紹介してきましたが、これでは物足りないと感じる人もいます。そういった、錫婚式にしかできない特別なイベントを企画したい人におすすめなのが、二回目の結婚式である「リ・ブライダル」です。そこで、徐々に増えつつある「リ・ブライダル」について紹介します。
結婚10年目を記念し「リ・ブライダル」
錫婚式といった、結婚10年目の節目に2回目の結婚式を挙げている夫婦が増えており、このことを「リ・ブライダル」と呼んでいます。「リ・ブライダル」を行うことで夫は妻に対する感謝の意を示すとともに「夫婦生活を新たな気持ちで続けていこう」といった決意を新たにする機会でもあります。
また、リ・ブライダルは様々な理由によって10年前には結婚式を挙げることができなかった夫婦にとっては、念願のウエディングドレスを着てセレモニーを行うチャンスでもあり、妻への最大のプレゼントにもなります。
錫婚式だけではない特別な結婚記念日とは
毎年訪れる「結婚記念日」ですが、錫婚式のように節目の年には例年いないプレゼントやサプライズプランを企画したいものです。そうすることで、これまでの結婚生活を振り返ることとなり、夫や妻への感謝の気持ちを再確認できますし、結婚式場で決意した初心に戻ることができます。そこで、錫婚式のほかに節目となる結婚記念日を紹介します。
磁気婚式とは
結婚20周年に当たるのが「磁気婚式」です。子供がいる夫婦だと、丁度受験の時期にあたります。また、仕事の面においても働き盛りの年代となることから公私ともに忙しく、往々にして夫婦が向き合う時間が少なくなります。
そこで、結婚20周年の「磁気婚式」を機会に初心に戻ろうと考える夫婦も増えています。ちなみに、磁気婚式の由来である「磁気」の特徴は、薄手でありながら耐久性の面で優れていることです。つまり、磁気婚式には「磁気」のように簡単には壊れない夫婦の絆を表しており、末永く夫婦で歩んでいくことを祈念して、夫婦茶碗や湯呑みなどを贈ると喜ばれます。
銀婚式とは
結婚25周年に当たるのが「銀婚式」です。夫婦としては安定期を迎え、結婚50周年の金婚式に向け、より夫婦の絆を深めるといった節目のセレモニーとなります。銀婚式はヨーロッパ全域でお祝いされていましたが、日本では1894年に明治天皇が銀婚式のセレモニーを行なったことから一躍有名になりました。
お祝いの仕方としては、夫婦間で銀にまつわるプレゼントを交換するだけでなく、子供や周囲からも祝福されることが多く、親戚や友人が一堂に会してパーティを開催することも少なくありません。
真珠婚式とは
結婚30周年に当たるのが「真珠婚式」となります。夫婦としては円熟期を迎える時期となり、健康が一つのキーワードとなります。そういった意味でも、自然の海の中でじっくりと育つ真珠は、健康や富、長寿を意味する宝石ですから、まさに結婚30周年にぴったりのネーミングだと言えます。
お祝いの仕方としては、夫婦で真珠にまつわるプレゼントを交換するだけでなく、子供たちが両親への感謝の意を込めて夫婦旅行をサプライズでプレゼントするのも良いでしょう。
金婚式とは
結婚50周年をお祝いするのが「金婚式」であり、「銀婚式」と並んで、日本では広く浸透している特別な結婚記念日です。夫婦としても晩年期を迎え、夫婦だけでなく親戚や周囲に人たちもも感慨深い結婚記念日だと言えます。
金婚式ともなると、夫婦間でプレゼントを交換することは稀です。金婚式を迎えた多くの夫婦には、子供だけでなく孫もいることから、彼ら彼女らが中心となって温泉旅行やディナーを企画して二人の労をねぎらうのが一般的です。
錫婚式は結婚10年の節目!二人の絆を見直そう
錫婚式は結婚10周年の節目に当たる結婚記念日であり、二人の絆を見直す絶好の機会です。結婚式場で誓い合った固い絆も、時間が経過すれば初心を忘れ相手の悪い部分ばかりが見えてしまう時期もあります。
これは、銀婚式や金婚式を迎える夫婦でも経験して、乗り越えてきたある種試練だと言えます。しかし、試練を乗り越えるには「きっかけ」が必要であり、まさに錫婚式はそのチャンスです。
したがって、錫婚式では夫婦間でプレゼントを交換しあったり、サプライズプランとして贅沢なディナーや温泉旅行を企画する人もいます。さらには「リ・ブライダル」を行う人もいますが、大切なのは、錫婚式を通じて改めてパートナーに感謝の気持ちを表すことです。