結婚式後のお礼状の書き方や構成
結婚式後に、結婚式に出席してくれた方や、お祝いを頂いた方にお礼の手紙を書きます。自分たちの新しい門出を祝ってくれた方に感謝の気持ちを表すのが、お礼状です。ここでは、手紙の構成についてや、宛先の書き方、封筒の書き方についてご紹介しますので、参考にしてみてください。
挨拶の書き方
お礼状の書き始めは挨拶文を書きます。基本的には「拝啓」から始めます。目上の人には「謹啓」を使いましょう。
「拝啓」の次は季節の挨拶を入れます。たとえば、「厳しい寒さが続いてますが」と続けます。その後、「○○様におかれましては、お健やかにお過ごしのこととお慶び申し上げます」という言葉を続け、挨拶文とします。
ここでポイントになるのが、手紙を送る相手の名前を入れることです。相手の名前を入れることで気持ちがこもった手紙になります。
主文の書き方
結婚式後のお礼状の主文の書き方ですが、まず結婚したことや結婚生活の様子を書きましょう。その後、結婚式に出席してくれたことへのお礼や、結婚祝いを頂いたことへの感謝の気持ちを伝えます。主文の最後には、今後どのように生活していきたいかなどの抱負や、今後も変わらないお付き合いをお願いする文章を書きましょう。
結びの挨拶の書き方
結婚式後のお礼状の結びの挨拶は、「末筆ながら」という言葉から始めます。続いて、「○○様のご健康とご多幸を心よりお祈り申し上げます」など、お礼状を送る相手の健康や幸せを祈る言葉を書きましょう。お礼状の最後は、「敬具」や「敬白」で締めます。
お礼状の挨拶の初めに、「拝啓」を用いた場合の締めの言葉は「敬具」となり、「謹啓」を用いた場合は「敬白」で締めますので、どの頭語と結語を使うのかはお礼状を送る相手とどのような関係であるかで変わりますので気をつけましょう。
宛先などの書き方
宛先を書くときの注意点ですが、住所を縦書きで書くときは数字は漢数字で書き、横書きで書くときはアラビア数字で書きましょう。マンション名まで記入するときは、住所よりも少し下げて書きます。名前は住所よりも大きめに書きます。連名の場合は、それぞれに「○○様」と敬称を書くようにしましょう。
封書の書き方
次に、封書の書き方の注意点ですが、長形封筒の場合は相手の住所は左側に書き、名前を封筒の中央に来るように書きます。裏面の中央には、少し小さめな文字で自分の住所と名前を書きましょう。
洋封筒の場合は、お礼状を送る相手の名前を中央に書き、その上に住所を書きます。裏面の中央より下に自分の住所と名前を書きましょう。洋封筒は縦書きでも横書きでも構いませんが、縦書きで書く場合は右封じになるようにします。左封じは弔事のときになりますので注意しましょう。
結婚式後のお礼状の注意点とマナー
結婚式後のお礼状の書き方がわかったところで、次はお礼状を書くときの注意点とマナーについてご紹介します。結婚式後のお礼状では使ってはいけない言葉がありますし、便箋や封筒の指定などがあります。これらの注意点やマナーがわかっていないと、失礼にあたることもありますので、ここでしっかりと学んでいきましょう。
忌み言葉はNG
結婚式後のお礼状での注意点で気をつけなければいけないのが、「忌み言葉」です。忌み言葉とは、ふさわしくない言葉、縁起の悪い言葉や言い回しなどです。
結婚式後のお礼状でしたら、「別れる」や「切れる」など離婚を連想させる言葉や、「死ぬ」などの不幸な言葉、「戻る」「重ねる」なども再婚などを連想させるので、あまり使わないようにしましょう。今は昔ほど厳しくはないですが、これらの言葉は好まれませんので、冠婚葬祭では忌み言葉は控えるようにしましょう。
便せん・封筒は白無地を使う
結婚式後のお礼状などのあらたまった手紙は、白い無地の便せんや封筒を使うのがマナーです。便せんがもし1枚で終わってしまった場合は、もっと書きたかったという気持ちを表すために白無地の便箋をもう1枚重ねます。封筒は中が透けてしまわないように、二重になっているものを選ぶのがいいでしょう。
自筆で書くことが基本
結婚式後のお礼状を書くときは、できるだけ自筆で書くことが基本になります。どうしても自筆に自信がない人はパソコンでも構いませんが、最後に書く署名はパソコンで印字したものではなく、自筆で書きます。また、あらたまった手紙ですので、ボールペンではなく、万年筆や筆ペンを用いて書くのがマナーです。
結婚式後のお礼状の例文【基本】
ここからは、結婚式後のお礼状の例文をご紹介します。親戚や職場など、誰に宛てたお礼状かによって内容が変わりますので、まずはその例文をまとめてみました。お礼状には結婚式に来てくれた感謝の気持ちを込めましょう。お礼状のはじめの挨拶文、結びの分は基本的に書き方は同じですので、主文の書き方を見ていきましょう。
遠方から来た人向け
まずは、遠方から結婚式に出席してくれた人に送るお礼状の書き方をご紹介します。1ヶ月以内に送るようにしましょう。
先日はお忙しい中、遠方から私たちの結婚式に参列してくれて、ありがとうございました。久しぶりにお会いできたので嬉しかったです。至らぬ点もあったとは思いますが、お許しください。ようやく引越しも終わり、新居での生活が始まりました。またお会いしたいので、お近くにお越しの際は、ぜひお立ち寄りください。
職場の上司・先輩向け
職場の上司や先輩に宛てた結婚式のお礼状の書き方です。送るタイミングですが、結婚式後1ヶ月以内、もしくは、結婚式後にはじめて職場に出社し、お会いしたときに渡します。
先日は、お忙しいなか、私たちの結婚式にわざわざ足をお運びいただき、誠にありがとうございました。新しい家庭を持ち、今まで以上に仕事に励む所存です。今後とも変わらぬご指導のほど、どうぞよろしくお願いいたします。
友人向け
続いて、結婚式に出席してくれた友人に宛てたお礼状の書き方です。仲のよい友人に向けての感謝の手紙ですので、くだけた文章で書いてもいいでしょう。
先日は、私たしの結婚式の出席してくれて、ありがとう。当日はすごく緊張していたけど、○○ちゃんの目があった瞬間とてもリラックスできました。おかげで一生思い出に残る結婚式になったよ。引っ越しも終わって落ち着いたから、新居にもぜひ遊びに来てね。
親・親戚向け
親や親戚に向けた結婚式のお礼状の例文です。結婚式に出席してくれた感謝の気持ちと、これからもよろしくお願いしますという気持ちを、お礼状に込めましょう。
無事に結婚式を終えることができました。これも今まで家族が支えてくれたおかげです。ありがとうございます。これからは○○さんと二人で力を合わせて、新しい家庭を築いていきます。親孝行もしていきますので、これからもよろしくお願いします。
先日は結婚式に参加してくれてありがとうございました。当日は緊張していましたが、親戚の席を見ると○○さんの笑顔が見えて、とても安心して結婚式を行うことができました。これからも末永くよろしくお願いいたします。新居にも遊びにいらしてください。
結婚式後のお礼状の例文【役割があった人向け】
結婚式で役割をお願いした人に向けてのお礼状の書き方をご紹介します。結婚式を盛り上げてくれた参列者には、感謝の言葉と感想などを伝えましょう。ここでは、祝辞をいただいた人、余興・スピーチをしてくれた人、受付を担当してくれた人、演出アイテムを担当してくれた人への結婚式後のお礼状の書き方をまとめています。
祝辞をいただいた人向け
結婚式の披露宴で、職場の上司などに祝辞をお願いしたときのお礼状の書き方をご紹介しますので、参考にしてみてください。
私たちの結婚式に、お忙しい中ご出席いただき、誠にありがとうございました。素晴らしい祝辞までいただき、身が引き締まる思いです。未熟な二人ではありますが、○○様のお言葉を胸に、温かい家庭を築いていきたいと思います。今後ともご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。
余興・スピーチを担当してくれた人向け
結婚式では、友人や職場の方々に余興やスピーチをお願いしますが、結婚式を盛り上げてくれた感謝の気持ちと感想をお礼状に込めましょう。
結婚式では、素敵な映像作品をありがとうございました。○○様が作成してくれた映像に私たちはもちろん、両親や親戚も感動していました。今度お礼に、お食事に招待させてください。これからも末永いお付き合いをよろしくお願いいたします。
受付担当の人向け
結婚式の披露宴で受付を担当してくれた人に向けてのお礼状の例文です。受付がスムーズに済んたことへの感謝の気持ちを伝えましょう。
先日の披露宴では受付を担当してくれて、どうもありがとうございました。○○ちゃんが丁寧に受付をしてくれたので、受付がスムーズに進むことができました。結婚式では、○○ちゃんとゆっくりおはなしできなかったので、今度お食事でも行きましょう。
演出アイテムを担当してくれた人向け
結婚式ではウェルカムボードなどが飾ってありますが、結婚式に華を飾ってくれるアイテムを作ってもらった感謝の気持ちをお礼状に込めましょう。
私たちの結婚式のために、可愛いウェルカムボードを作ってくれてありがとうございました。受付がとても華やかになり、結婚式に参加してくれた人たちにも可愛いと評判がよく、みんな写真を撮って送ってきてくれました。今は新居の玄関に飾ってあり、ウェルカムボードを見るたびに幸せな気持ちになります。ぜひ新居にも遊びに来てくださいね。
結婚式後のお礼状の例文【祝電やお祝いをくれた人向け】
意外と知られていませんが、祝電やお祝いをいただいたら、結婚式後にお礼状を送るのがマナーです。ここでは、祝電やお祝いをいただいた人に向けてのお礼状の例文をご紹介します。お礼の言葉だけでなく、感想などを一緒に書くと、より感謝の気持ちが伝わります。結婚式が終わったら、なるべく早くお礼状を送るようにしましょう。
祝電へのお礼の例文
先日は、私たちの結婚式に祝電を頂きまして、誠にありがとうございました。○○さんからの心のこもった言葉に、これから二人で助け合い、明るい家庭を築いていきたいと、より強く思いました。ぜひお近くにお越しの際は、新居に遊びにいらしてください。今後ともよろしくお願いいたします。
お祝いへのお礼の例文
このたびは私たちの結婚式に際し、素敵なお祝いの品をいただきまして、ありがとうございました。いただいたマグカップはとても可愛らしく二人でとても喜んでおります。早速、使わせていただきます。ささやかではございますが、お礼のしるしに心ばかりの品をお送りさせていていただきますので、ご笑納ください。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
結婚式のお礼状はマナーを守って自分の気持ちを伝えよう
結婚式後のお礼状の書き方についてご紹介しました。お礼状を書く際の注意点やマナーに気をつけながら感謝の気持ちを手紙に込めましょう。親戚や職場の方、役割をお願いした方、そして祝電やお祝いを頂いた方などに向けてのお礼状の例文を、ぜひご参考にして頂ければ幸いです。