観葉植物の育て方はコレで完璧!水やり・手入れ・肥料・温度のポイントを解説!

観葉植物の育て方はコレで完璧!水やり・手入れ・肥料・温度のポイントを解説!

観葉植物は、お部屋やオフィスで気持ちをリラックスさせてくれますが、簡単なようで意外と枯らしてしまいがちな植物です。そんな育て方を模索している人のために、水やり、肥料、温度の管理、手入れの方法など、育て方のポイントを交えて観葉植物について解説します。

記事の目次

  1. 1.観葉植物の育て方【水やりのポイント】
  2. 2.観葉植物の育て方【肥料のポイント】
  3. 3.観葉植物の育て方【温度のポイント】
  4. 4.観葉植物の育て方【置く場所のポイント】
  5. 5.観葉植物の育て方【風通しポイント】
  6. 6.観葉植物の育て方【植え替えのポイント】
  7. 7.観葉植物の育て方【土選びのポイント】
  8. 8.観葉植物の育て方【虫対策】
  9. 9.観葉植物の育て方【病気と対策】
  10. 10.観葉植物は正しい手入れで長く楽しめる

観葉植物の育て方【水やりのポイント】

観葉植物
Photo byLUM3N

観葉植物には、鮮やかなグリーン一色もタイプもあれば、可愛い花を付けるタイプもあり、いずれにしても、殺風景な部屋に癒しを与えてくれ、部屋の空気まで洗浄してくれ、水やりや手入れなどの育て方さえ間違えなければ、あると嬉しい存在です。

ただ、観葉植物も生きています。手入れを怠ると枯死させたり、伸び放題で、扱いに困ってしまいますので、育て方は知っておくべきです。そんな観葉植物を大切に管理出来る様に、育て方のポイントや手入れの仕方を項目別に解説しましょう。まずは水やりのポイントを見直して下さい。

土が乾いたタイミングで水をやる

水やり

観葉植物が室内でも、屋外でも、土が渇いたタイミングで水やりをするのがポイントで、観葉植物にもよっては若干の差は出ますが、常に湿った状態でいないといけない観葉植物は、限られています。

観葉植物は手入れも要らず、放置状態で育て方も簡単だと、勘違いして購入する方もいますが、観葉植物も生きていますので、水分は欠かせません。ただ、手をあまり煩わせない植物であるというだけの事で、手入れは必要です。

まず水やりの方法一つ挙げても、ただ毎日ザーザーの水やりだけでは、根腐れを起こしてしまいます。水やりは、土の表面を手で触れて、サラサラと渇いた状態でしたら、鉢の下から思い切り水が流れ出てくるまで与えますが、土の表面が湿っていたり、表面は渇いていても土に指を入れると湿っている状態なら、毎日の水やりは不要です。

水やり
Photo byannawaldl

そして水やりが、一度で鉢底から出なければ何度でも繰り返します。小さな鉢でしたら、バケツに水を張ってそこにジャボンと浸けても構いません。ブクブクと泡立ったら、かなり水が足りない証拠ですので、ブクブクが収まるまで浸けた状態にして、引き上げます。受け皿に水がしみ出てきますが、受け皿に溜まった水は捨てましょう。

霧吹きでの葉水も有効

霧吹き
Photo byOpenClipart-Vectors

観葉植物に水やりをする時には、土からだけではなく、葉っぱや茎にもかけてあげる葉水も有効す。土の中の根っこから水やりするのはもちろんですが、観葉植物には多数の葉っぱも付いていますので、葉っぱの隅々まで水分が届くには時間もかかります。

そこで霧吹きなどで葉水をしてあげることで、素速く水分を全体に行き渡らせる事が出来ます。乾燥しやすい時期には毎日でも構いません。特にアジアンタムのようなシダ系の観葉植物は、水分不足が命取りになる事が多いですので、柔らかい葉っぱにも、軽く霧吹きで水をかけることがポイントで、元気な状態を維持することが出来ます。

受け皿の水は捨てる

観葉植物
Photo by dailylifeofmojo

十分に水やりをした後は、ベランダや屋外の鉢植えなら受け皿はしばらく敷かずに、そのまま放置します。これは、水やりで土の上から与えた水が下に落ちて、鉢底から流れ出てきますので、受け皿を敷いているとすぐにいっぱいになります。

ある程度放置して、もう水が出てこないようなら受け皿を敷きます。受け皿の水を溜まったままにしていると、常に土が湿った状態になり根腐れを起こしやすいですから、必ず捨てる事がポイントです。また、水が溜まった状態は虫の発生源を作っている事になりますので、受け皿に水が溜まった状態は、極力避けるように心がけましょう。

観葉植物の育て方【肥料のポイント】

観葉植物

観葉植物を常に生き生きとした状態を保った育て方をしたいなら手入れは必要で、その中でも肥料は大切な手入れです。ただ、いつでもあげて良いものではありませんから、肥料を与える時期やタイミングを守る事がポイントです。

元気が無いから肥料を与えるという考え方は、すこし違っていて、その状況に応じた与え方をしないと、逆に観葉植物を枯らしてしまうことになります。観葉植物の育て方の中でも重要な肥料の、状況に応じた与え方を解説します。また、肥料と栄養剤とは別物ですので、混同しないようにも気を付けましょう。

用途別で重要になる肥料の成分が違う

肥料
Photo byAnnaliseArt

肥料を与えると言っても、一概にどんな肥料でも、あげればいいというものではなく、用途別に肥料も違い、効果も違うことを知っておきましょう。葉っぱが弱っているのか、花を咲かせたいのかの違いでも肥料の成分は変わります。そんな観葉植物の状況に応じた、肥料の選び方を解説します。

肥料
Photo by salchuiwt

肥料の成分には、緑要素になるタンパク質を作って葉っぱや茎の生長を助ける窒素と、花や果実を元気にする成分のリン酸と、根っこや茎、また害虫や病気を寄せ付けない抵抗力を付ける役割のカリウムの3つの要素があり、その配合で使う肥料が決まってきます。通常肥料のパッケージには、この成分の割合が書かれていますので、それを目安にして選びます。

葉に元気がない場合

葉に元気がない
Photo by der sich den wolf tanzt

観葉植物が、葉っぱの色が薄くなったり、全体に弱くなったと感じた時には、窒素、リン酸、カリウムの栄養素が同じ比率でバランス良く入った肥料を与えます。葉っぱの色が薄くなってきた時には窒素の多く含まれた肥料を与えると良いでしょう。

ただ、商品によっては成分の数字が10を上回るものも見かけますが、あまり高い数字だからといって必ずしも効くわけではありませんし、逆に肥料過多になって肥料やけを起こす可能性もありますから、成分の数値は10以下のものを選びましょう。因みに窒素はN、リン酸はP、カリウムはKと表示されています。

花が咲かない場合

花が咲かない
Photo by Elena Merlika

観葉植物には花を咲かせる種類もありますが、これも肥料が不足していると咲かない場合もあり、上記の解説でお分かり頂けたでしょうが、花が咲かない場合には、花に栄養分を与えるリン酸を多く含む肥料を与えるのがポイントです。

観葉植物の中で花を咲かせる代表的なものは、極楽鳥の様な花を咲かせるストレリチア、小さくて可愛い白い花を咲かせるオリヅルラン、水芭蕉の様な花を咲かせるスパティフィラム、ハートの形の大きな花かと思えば真ん中の黄色いしっぽのようなのが花というアンスリウムなど、他にも花を咲かせる観葉植物はたくさんあり、どれもリン酸の肥料を好みます。

オリヅルラン
Photo by madaise

また、毎年ではないけれど花を咲かせるかも知れないと思われる、パキラや幸福の木で知られるドラセナ・マッサンゲアナなど、そしてなかなか咲かないけれども、一度花を咲かせると、毎年実のような花を咲かせると言われるテーブルヤシなどの観葉植物も、育て方や肥料次第では咲くかも知れませんので、挑戦してみるのもいいでしょう。

卓上サイズの観葉植物の場合

卓上観葉植物
Photo bysweetlouise

卓上サイズの観葉植物は、当然小さなものが多いですから、肥料の成分がそれぞれ均一で、低めの数値の肥料を与えましょう。例えば、窒素6、リン酸6、カリウム6といった感じです。これは、成分そのものが低くて、根っこや株全体にも負担が軽いので、肥料過多を防げます。卓上サイズの育て方には適した与え方です。

大型サイズの観葉植物の場合

ドラセナコンシンネ
Photo by blumenbiene

観葉植物も大きくなると、必要とする肥料は濃度や成分も高く、数値も窒素12、リン酸12、カリウム12の肥料を与える育て方になり、カルシウムを配合されたエードボールCaとか、プロミックなどで、パワーを付けてあげます。また、肥料は液体肥料よりも固形肥料を与えた方が効果が持続し、手入れも楽で、大型は育て方も比較的簡単と言われます。

肥料は与えるタイミングが大切

観葉植物

肥料を与えるタイミングは、植物によって若干違ってきますが、基本的には最初の植え付けで肥料がすでに入っていると思われます(元肥)が、その肥料も月日が経つと効果は薄れ、肥料を追加しなくてはなりません(追肥)。これが育て方の大切なポイントとも言え、肥料の種類は、ゆっくり効果のある粒状のマグアンプKなどが一般的に使われます。

観葉植物
Photo by spinster cardigan

マグアンプKは、肥料に直接根っこが当たっても支障もなく、初心者でも問題無く使え、また液体肥料ならハイポネクスが良いでしょう。これは種類も色々あり、ラベルに細かく記載されていますので、それをしっかり読んで、観葉植物の種類に合わせて使いましょう。肥料を扱う時には、手袋やマスクの使用を忘れずに使いましょう。

肥料を与える頻度はそれぞれ違う

観葉植物
Photo by hermitage#605

肥料を与える時期は、植物が生長している暖かい時期というのが基本ですから、気温が15度を上回ったら、肥料を与えることを考えましょう。肥料は四季で頻度が違い四季管理が必要で、その管理方法を覚えておいて季節毎に適切に与える事が、元気な観葉植物を長く楽しむ育て方ですから、しっかりこのポイントを抑えておきましょう。

肥料の与え方【春】

春
Photo by けんたま/KENTAMA

まず春は植物の成長が始まる時期ですので、肥料は始めは緩い固形の肥料を与えて、外の温度も上昇してきたら、観葉植物もどんどん生長してきますので、そうなれば水やりと同時に液肥を2週間に1回与えます。活力剤を併用しても構いません。四季の中で最も養分が必要な季節ですので、与え過ぎず、不足しないようにするのがポイントです。

肥料の与え方【夏】

夏の日差し
Photo byTerriC

夏場の観葉植物は更に活性化を増し、どんどん栄養を吸収します。そのため栄養不足になりがちですから、春同様引き続いて緩めの固形肥料を与えながら、2週間に1回か2回液肥を与えます。ただ真夏の外の温度が高い時には熱帯地が原産といっても日本の夏は、観葉植物も弱ってきますので、元気がないと感じたら肥料も止めるのもポイントです。

肥料の与え方【秋】

秋の紅葉
Photo by Tatters ✾

冬に向かって次第に外の温度も下がりますので、観葉植物の生長も止まります。新芽が出なくなってきたら、置いている固形肥料は、全て取り去ってしまうのがポイントで、液肥も半分の濃さに薄めて与えます。観葉植物の生育も冬の眠りの準備に近づいてきますので、液肥も様子を見ながら与えない時があっても構いません。

肥料の与え方【冬】

冬
Photo byFree-Photos

冬の場合には、肥料は置き場所で変わってきます。屋外の観葉植物は、冬になると生長が下降気味になり、眠ったような状態になりますので、肥料は与えませんが、観葉植物を室内に取り込んだ場合には、温度と明るさは保たれますので、秋と同様の液肥を薄めて2週間に1回程度与えます。ただ、室内に取り込むのが遅い場合は肥料は与えず様子を見ます。

観葉植物の育て方【温度のポイント】

温度計
Photo by jetsandzeppelins

観葉植物の温度管理は育て方の中でも大切で、基本温度15度が基準で、温度が15度を上回ると生長が始まり、温度が15度より低くなると生長は下降するため、状態を見ながら適切な温度管理と手入れをするのがポイントです。高温多湿は命取りです。適度に風を通して、蒸れないようにする育て方が大切です。

15℃以上の気温が適切

温度管理
Photo bySkitterphoto

先にも記述しましたが、観葉植物の温度の基準は15度で、それを上回ると活発になり、下回ると段々生長は落ちていきます。この温度の変化で、観葉植物を色々と移動させながら、適切な温度管理が出来る事が大切です。大きな観葉植物の場合は移動が難しいですので、土の表面にバークチップを置いたり、風よけに段ボールで覆うなどの工夫も必要です。

室内でも寒さ対策は必要

温度管理
Photo bymohamed_hassan

冬場になって室内に観葉植物を移動させた場合でも、気を付けるべきことは、例えばエアコンで暖房を入れた時には、部屋全体が乾燥することが、観葉植物には悪い影響を与えるため手入れが必要で、霧吹きなどを使って葉水で潤わせる手入れをしましょう。

ただ、観葉植物にも寒さが平気な種類もあり、ユッカやカポック、シュロチクなどは年中ベランダや庭で平気です。もちろん冬越しも出来ますし、夏の暑さにも耐えられます。観葉植物の種類によって、越冬が出来るタイプと出来ないタイプを理解して、それぞれの観葉植物に合った環境での育て方が一番のポイントです。

夏は乾燥に注意する

窓を開ける

観葉植物の夏場の育て方は、屋外で平気なものはそのまま屋外で、直射日光が当たらないような工夫をして、室内に取り込むなら、部屋の冷房の風が直接当たらない場所に置くなどの育て方をします。風が直接当たらなくても、部屋全体が乾燥していると、観葉植物にもよくないため、時々霧吹きで葉水をしてあげます。室内では乾燥に十分注意します。

観葉植物の育て方【置く場所のポイント】

観葉植物
Photo by lisaclarke

育て方で置く場所が肝心な観葉植物は、置く場所が悪いと育つものも育たなくて、すぐに枯死します。置く場所を室内として考える上でのポイントは、日の当たり具合と、風の通る度合いで、日の当たり具合でも明るいのか暗いのか、日陰でも明るいのか暗いのかに大きく分けられるのです。

観葉植物
Photo by tobiastoft

窓がたくさんある大きなリビングなら日当たりが良く、そこから奥のキッチン等は明るい日陰で、窓が無い部屋とか玄関先などの蛍光灯の光だけが頼りなら日陰になり、その上でそこにどの程度の風の通り道があるかで判断します。観葉植物は熱帯値で生息していた植物ですから、出来るだけ通気を良くして、乾燥気味に保てるように注意します。

観葉植物は種類によって好む日当たりが違う

観葉植物
Photo by mazaletel

ただ、観葉植物の中でも種類によっては好む日当たりが違い、日当たりを好むというのは、とにかく太陽の光が大好物で直射日光に当たっても、葉焼けなどが少ない観葉植物のことで、日光が好きな分、日陰になると元気のなくなる観葉植物が大半ですが、中には日陰でも対応出来る性質も、持っている種類もいます。

日当たりが良い場所向け

日当たりが良い場所向け観葉植物
Photo by Regina Melo Photography

日当たりの明るさ別に、そえぞれの向いている観葉植物を見てみましょう。日の良く当たる所に向いているのは、よく、屋外のビルの下にレイアウトされているような、ソテツ、ユッカ、シマトネリコ、カポック、セロームなどで、セローム、カポック、ユッカなどは、日陰でも十分生長します。

明るい日陰向け

明るい日陰の観葉植物
Photo bymilivanily

観葉植物が最も好む環境が明るい日陰で、レースのカーテンを通して入る光の明るさが大好きです。一般ウケする観葉植物が多く、ドラセナ・コンシンネ、ベンジャミン、サンスベリア、パキラ、ポニーテール、ベンガレンシス、マッサンゲアナ、などが半日陰を好みます。この中で日陰でも平気なのは、パキラ、マッサン、ポニーテールです。

日陰向け

日陰の観葉植物
Photo by Daniel Morrison

日陰というのは、外からの光は入らない、ここでは蛍光灯の灯りだけの明るさの室内の寝室や玄関先を日陰と考えます。このような場所でも、日陰を好む耐陰性の観葉植物があり、ライムポトス、モンステラ、ディフェンバキア、クッカバラ、ドラセナレモンライムなどなら、室内の蛍光灯の点いている明るめの日陰なら、どこでも置けるでしょう。

暗い日陰向け

暗い日陰の観葉植物
Photo by highguy420

暗い日陰というのは、白熱灯の灯りだけの暗い室内で、それもトイレなどのたまにしか灯りが点らないような室内となれば、観葉植物にとってはいくら耐陰性が強いと言っても限界があり、光合成も出来ませんから、あまりおすすめは出来ません。少し手入れをしましょう。

とりあえず観葉植物の品種を挙げますが、週の半分くらいは明るい日陰に出して、最低5時間は日光浴をさせるべきです。耐陰性のある観葉植物は、シュロチク、ケンチヤシ、シンゴニューム、テーブルヤシなどがそれに当たります。また、お風呂場などの多湿に強いタイプの観葉植物には、アジアンタムやツデー、プテリスなどのシダ系が適しています。

元気がない時は日光浴も有効

日光浴する観葉植物
Photo by Easternblot

観葉植物の様子がおかしな時には、外に出して陽を浴びさせると復活する事があり、通常、明るくても日陰では、日光不足で緑の艶も無くなります。移動出来る大きさなら移動して陽に当てます。

基本、植物は太陽の陽を浴びて、光合成をして自らの活力を保ちますので、日光に当たらないとヒョロヒョロと間延びして形も悪くなり、病気や害虫も付きやすくなります。特に暗い日陰に置いている観葉植物には、最低5時間は週に3~4回程度、明るい場所で日光に当ててあげるなど、手間でもそんなお手入れが観葉植物を元気にする育て方です。

観葉植物の育て方【風通しポイント】

風通し良く
Photo byKRiemer

観葉植物の育て方の条件の中には、もうひとつ重要なものは風通しの良い所に置くことで、風の通り道のない部屋では、元気な観葉植物は育ちません。日本の夏場は特に、締め切った部屋はムッとしますから、湿気が溜まっている証拠です。そんな部屋に観葉植物を置いていると、観葉植物も呼吸困難を起こしますので、風を通してあげましょう。

観葉植物は湿気に弱い

湿気に弱い観葉植物

観葉植物が湿気に弱いことはご存じでしょうが、人が感じている以上に湿気に弱い事は、育てていれば分ります。湿気の籠もった部屋の観葉植物を見てみると、葉っぱが黄色く変色したりします。

これは完全に湿気が原因で何かトラブルを起こしています。根腐れなのか病気が発症しているのか、または、害虫が発生しているかも知れません。日当たりと温度や水やりが十分でも、風の通らない所では観葉植物は育ちませんので、よく育て方で見落とされるのがこの手入れです。風の通り道を作る事を、覚えておきましょう。

風通しを良くするためにできること

窓を開ける

では、風の通りを良くするには、どうすれば良いのでしょうか。それは簡単なことで、窓があれば開けることです。冬場など寒いでしょうが、時間を決めて定期的に窓を開けて空気を入れるだけれも違いますので実践しましょう。あとは、小さな観葉植物なら、空気の通る場所に移動すれば解決します。では細かく見てみましょう。

換気・外に出す

外に出した観葉植物
Photo by jmmcdgll

先ほども記しましたが、換気を行なうことが困難な場合などは、外に出すことも考えましょう。大きな観葉植物は難しいでしょうが、ある程度の大きさなら移動できますので、少し手間でも定期的に外に出すことも効果的です。外に出すことで光合成もできますから、観葉植物のためには外に出すのもいいでしょう。

サーキュレーターの利用

サーキュレーター
Photo by TheBetterDay

風の通りを良くするためには、サーキュレーターを利用することで解消されます。サーキュレーターは、風を直線的にまっすぐ遠くまで送るためのもので、首も真上に向けたり出来、観葉植物のための換気にはとても有効的な使い方が出来ます。大きな観葉植物は移動が難しいですから、置いたままでサーキュレーターをその部屋に置いて、空気を循環させます。

観葉植物の育て方【植え替えのポイント】

植え替えた観葉植物
Photo by mersy

観葉植物に限らず、花でも草でも育て方で必須なのは植え替えです。植え付けをしてから約2年で根っこは鉢に廻って根詰まりを起こしやすくなりますので、植え替えをします。植え替えをすることで、観葉植物は元気を取り戻せますし、益々生長しようとします。これ以上大きくしたくなければ、少しカットして同じ大きさの鉢に植え替えれば良いことです。

植え替えのタイミング

根がはみ出した観葉植物
Photo by peganum

植え替えをするタイミングは、購入してからや植え付けてから2年以上経過している場合や、鉢の底から根っこが顔を出し時や、鉢底から根っこが出ていなくても、鉢の大きさに比べて観葉植物がやたら大きくなっていて、バランスが悪くなって良く倒れたり、水やりをしてもその水が、土に上手く染みこまなくなった時も、植え替えの時期が来ています。

植え替えの方法

植え替えの鉢と観葉植物
Photo by 準建築人手札網站 Forgemind ArchiMedia

植え替えの方法で、最も気を付けなくて行けない事は、植え替えの時期を逃さない事です。年間の中で、植え替えに適している時期は、5月の中頃から9月の中頃までですが、真夏の暑い時は避けましょう。もしこの時期を逃したら、来年のその時期まで待って下さい。決して無理して時期を外して植え替えをしないように注意して下さい。

植え替えの注意点

植え替え
Photo by peganum

植え替えの注意点は、先ほども記しましたが植え替えの時期を外さない事です。植え替えの時期が何故大事かと言うと、それは植え替えて時期の後には、厳しい夏や冬が控えているからです。

例えば4月中旬に植え替えたとして、その3ヶ月後には夏がやって来ますし、9月中旬に植え替えてもすぐ冬がやって来ます。植え替え直後というのは、根っこがまだ土に馴染んでいなくて、うまく養分を吸収出来る状態ではありませんので、根付けもまだで不安定な分、倒れやすかったり、病気にかかったり害虫などに攻撃されやすい時期です。

一回り大きな鉢
Photo by blumenbiene

夏や冬に万全の状態に戻すためには、この植え替えの時期を逃せません。次に、観葉植物に適した土を選ぶ事です。土は観葉植物用の土が市販されていますが、乾燥を好む観葉植物には、保水性が高過ぎて合わないのもあり、注意が必要です。観葉植物の性質を良く見極めて、土を選ぶ時には市販の注意事項をよく読む事です。

植え替え
Photo by mersy

そしてもうひとつの注意点は観葉植物の大きさに合った鉢を選ぶ事です。観葉植物の大きさに合うというのは、今植えている鉢の1サイズ大きい鉢の事です。これ以上大きくなると、土の量が多すぎてなかなか渇きませんので根腐れの原因にもなり、また、根っこが鉢に付かないため根っこの枝分かれが出来ず、貧弱な株になります。

観葉植物の育て方【土選びのポイント】

観葉植物用の土土
Photo byFree-Photos

観葉植物に適した土は育て方のキーポイントにもなるくらい大切な事です。土を自分で配合するのが良いのですが、時間と費用がかかるため、市販の観葉植物の土を使います。市販の土は、排水と保水に優れていることが一番の特徴で、土の上から水をかけてそれが素速く鉢全体に廻り、尚且つ土の中で水分を維持でき、扱いやすく手入れも簡単です。

観葉植物用の土
Photo by 305 Seahill

ただ、前記にもありますが、観葉植物用の土でも保水性が高い土だと合わない観葉植物もあり、その場合には保水性の数値が低めの観葉植物用の土を選びます。これは、育てている観葉植物の性質を知って選ぶ必要があり、パッケージに品種が書かれていますので、それと照らし合わせて購入しましょう。

殺菌済みの土は虫がわきにくい

無菌の土
Photo bysnarlingbunny

殺菌済みと表記されている観葉植物用の土には、虫が寄りつかない工夫がされていますので、安心して使えます。よく野菜用の土と同じだろうと使う人もいるようですが、野菜用には腐葉土や堆肥などの有機肥料が使われていますから、当然虫が集まってきます。観葉植物には腐葉土も使いますが、無菌の成分も含まれるため、虫は寄りつきにくいです。

鉢底石も重要

鉢底石
Photo byGaryuk31

植え付けや植え替えの時に、土を入れる前に鉢底石を使うのには意味があり、これで観葉植物の根っこを自由に呼吸しながら張らせることもでき、鉢の中に水も廻りやすくなるために必要なものなのです。また、鉢底石を入れることで土の量を減らす事もでき、鉢底石に軽石を使うことで、軽くて鉢の移動も楽になります。

腐葉土・有機肥料入りは栄養があるが虫がわきやすい

腐葉土
Photo byjokevanderleij8

先ほども少し記しましたが、土に混ぜる腐葉土や有機肥料には確かに栄養はあり、いい育て方が出来そうですが、虫も大好物です。腐葉土や有機肥料というものは、園芸用の土に必要な栄養ですが、市販用の土が観葉植物に適した配合がされているかは疑問です。

土の配合で、腐葉土が入っているのがほとんどですが、腐葉土は栄養はあるものの、虫も寄せ付けますので、室内に置くことの多い観葉植物には、不適切です。そこで、無菌のバーミキュライトなどが力を発揮します。腐葉土が入っていてもバーミキュライトが配合せれていると、市販の土でも虫は発生しにくいでしょう。

観葉植物別におすすめの土

土の配合
Photo by jeremy_norbury

では、観葉植物の特性に合った土とはどのような配合が適しているのかを解説しましょう。観葉植物には、乾燥に弱いものや強いもの、また日光を欲しがるタイプはまたその逆など、観葉植物種類によって性質もまちまちで、手入れや水やりもまちまちです。

乾燥に弱いタイプの観葉植物には、保水性が高いピートモスが配合された土が適しているのですが、ピートモスは酸性が強いですから、観葉植物によって酸性度が強いといけない場合には苦土石灰を混ぜて使うと良いでしょう。ただ、市販の土でも約2年くらいでゴロゴロとした土は、年月が経つと粘土状に変化しますので、植え替えの手入れは必要です。

観葉植物の育て方【虫対策】

カイガラムシ
Photo by Thejasvi

観葉植物にも虫が付くことがあり、その対策方法を知っていれば怖くありません。虫が発生する条件にはいくつかあり、基本は温度が高く、ジメジメとした湿っぽい所には発生しやすいです。

それは土の中でも同じで、腐葉土などの有機肥料が使われていると虫の発生率は高いです。また、閉め切った部屋で風の通りが無いと、そこでも発生します。そんな虫が発生した時の対処法や、予防の対策法を解説しましょう。最近は小さなお子さんや、ペットがいるお宅でも使える薬剤も、増えていますので安心して使える薬剤も紹介します。

薬剤を使う

キンチョール
Photo by june29

害虫イコール殺虫剤というのは、あまり好まない人も多いですが、やはり害虫に一番効果のあるのも殺虫剤です。しかし、最近は人にも優しい殺虫剤というのも販売されています。それは昔からあるのですが、あまり人に優しいというのが強調されなかったのが不思議なスミチオン乳剤です。農薬としても定番になっていて、絶大な効果を発揮します。

掃除機を使う

掃除機
Photo by GEEK KAZU

害虫がすでに発生していたら、その害虫がコバエなどの羽虫なら、きっと観葉植物の周囲を飛び回っていますので、掃除機で吸い取ってしまいましょう。吸い取った後は、紙パックならきちっと密封してごみ箱へ捨て、ダッシュボックスなら綺麗に洗います。コバエは、所構わず卵を産み付けますので、掃除機のノズルも洗ってお手入れしましょう。

水で洗い流す

水で洗い流す
Photo by sorarium

害虫が発生してしまった場合は、アブラムシやハダニなどなら、細かすぎて一つずつ取っていられませんので、庭やベランダに出して、葉っぱの裏を中心にシャワーをかけて流すか、バケツに水を張って、鉢を持ってそのままバケツの水につけ込みます。

すると水が苦手な虫たちは浮き上がってきますので、そのまましばらく放置して、虫が全部が浮いたような頃に、バケツに水を追加して虫だけを外に押し流します。水面が綺麗になれば鉢を取り出して、予防のためのオルトランを土の表面に撒いておきます。もちろんこれは屋外で行なって下さい。

観葉植物の育て方【病気と対策】

うどんこ病
Photo by Plant pests and diseases

観葉植物は害虫とともに、病気にも注意が必要です。害虫がついた後に、それが原因で病気になる可能性もあり、害虫と病気の関連性は高いです。ただ、病気の原因は虫だけではなく、置き場所や温度、水やりの仕方でもなりますので、観葉植物がかかりやすい病気と、その対処法を知っておきましょう。

灰色カビ病

灰色カビ病
Photo by Flowersabc

この病気は、害虫が食べた葉っぱなどから枯れていたり、窒素分が多すぎたりするとかかりやすい病気で、比較的低い温度で湿度が高い時に発生しやすく、春頃から梅雨までの間と、秋から冬の初め頃に発生します。水滴のようなシミから始まって、あっという間に植物全体に広がる厄介な病気です。

灰色カビ病
Photo by Plant pests and diseases

もし溶けたような茶色い箇所を見つけたら、直ぐにその部分を廃除し、風のよく通る場所に置くのが、広がらない手段です。予防や発生した観葉植物に効果的なお薬は、「ベニカXファインスプレー」が有効です。使い方については、説明書をよく読んで、手袋、マスク、あればゴーグルをつけてお使い下さい。決して素手で薬剤を触る事は避けましょう。

青枯病

青枯病
Photo by Plant pests and diseases

この病気はあおがれびょうと言い、一見見た目には分りにくい病気です。というのも、葉っぱは青いまましおれるため、水切れと勘違いしやすいからです。

この青枯病にかかってしまったら、復活はあり得ません。急速に病状が株全体に廻りますので、枯れた部分を切り取って対応するということは出来ないのです。青枯病にかかったら、諦めて処分するしかなく、その植物が植わっていた土も殺菌消毒して、全く新しい土を使って入れ替える事になります。

すす病

すす病
Photo by Plant pests and diseases

この病気は、害虫の排泄物を養分とするカビが引き起こす病気ですので、この病気は発症した場合には、害虫もどこかに潜んでいます。葉っぱに黒い斑点のようなシミが出来、そのまま放置することで、葉っぱや茎から全体に広がり、最終的には枯れてしまいます。

直接茎や葉っぱの養分を吸収して広がるのではなく、カビが葉っぱなどを覆ってしまうために、光合成をシャットアウトしてしまい観葉植物全体が弱ってしまう病気です。この対策法は、気づいた時点でその箇所を取り除き、同時に害虫駆除をします。病気の元は害虫ですから、カイガラムシやアブラムシを駆除する殺虫剤を使います。

軟腐病

軟腐病
Photo by Plant pests and diseases

温度が高く湿気の多い場所を好み、葉っぱや茎の傷口から侵入する細菌で起こる症状で、茎の水分の通り道を塞いでしまうため、葉っぱや茎は溶けて腐り、強烈な臭いがして全体を枯らします。この病気は薬剤が効かないため、観葉植物全体に広がった場合には処分しかありません。原因を作る葉っぱをかじる害虫の駆除がポイントです。

根腐れ

根腐れ
Photo by JIRCAS

この病気は、観葉植物を育てていると、誰もが一度は経験があるのではないでしょうか。年中いつでも発生しやすく、土が常に湿った状態で起こります。水やりを頻繁に行なうと、土が渇く間が無く起きやすい症状です。

原因は水やりが多すぎたため、土が粘土状になり、鉢の中で根っこが行き場を無くし、呼吸困難を起こしているという、初心者がよくやりがちな、育て方や手入れの仕方の間違いです。可愛がりすぎたり放置し過ぎた事が原因で、起こすことが多いものです。根腐れは、直ぐに腐った根っこをカットして、新しい綺麗な土に植え替える事で復活します。

炭そ病

炭そ病
Photo by Plant pests and diseases

この病気は、葉っぱが密集している観葉植物に起きやすく、炭疽菌というカビが葉っぱの先に黒い点々を付けていきます。進行すると、点々の色が変わり終いには穴があいて全体が枯れる病気です。

温度が高くて湿気の多い場所で発生しやすく、症状が出ると復活はしませんので、その部分は廃除し、薬剤を散布して予防します。この病気は伝染しますので、近くに観葉植物を置いていると移る可能性があり、他への発生を防ぐ為に発症した植物から遠ざけて、予防の薬剤を散布しておきましょう。

斑点病

斑点病
Photo by Plant pests and diseases

この病気は、梅雨や秋雨などの長く雨が降り続く時期や、雨や雨露が直接当たったりする葉っぱに褐色の斑が入ったものが点々と表れます。

風の通りが悪かったり葉っぱ同士が密集している観葉植物によく見られ、斑が付いた葉っぱも直ぐには落ちないで、冬が終わってから春になると落下するという特徴を持っています。斑の入った葉っぱをそのまま放置すると、株全体や他の観葉植物にも伝染しますので、見つけたら直ぐに廃除し、STダコニール1000の薬剤を散布すると予防出来ます。

べト病

ベト病
Photo by Plant pests and diseases

この病気は、葉っぱに淡い黄色い斑が点々と発生して次第に淡い褐色に変化してきます。その発症した部分は乾燥している時にはパリパリしていますが、少しでも水分を含むとベトベトになり、そこから名が付いたようです。結露などで起こりやすいですから、窓の側からは離しましょう。薬剤を散布して、風がよく通るようにして乾燥気味を維持します。

赤星病

赤星病
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この病気は、さび病とも言われ、カビが葉っぱに付着して発症し、オレンジや赤い房のような産毛を持った斑が付き、ビャクシン類の植物から伝染する事が多いですから、ビャクシン類のコニファーなどのヒノキ科の近くには置かないようにします。10度から20度前後の温度で発症しやすく、発症したら、傷んだ部分は取り除き、薬剤の散布で復活が見込めます。

褐斑病

褐斑病
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茎の下の葉っぱからカビの被害に遭い、褐色の小さい斑が点々と表れ、次第に斑が大きくなって終いには枯れてしまう病気で、雨が長く続く梅雨時などに、湿気の上昇で発症します。

発症しやすい温度は25度から30度と、温度が高くて湿気の多い時に起こります。この病気の元はカビですので、土に落ちている可能性がありますので、翌年もその土を使うと、再び発症することは確実ですから、新しい土に入れ替える事が大切です。枯れた葉っぱは全て取り去り、薬剤の散布で予防しましょう。

黒星病

黒星病
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この病気もカビが原因で、黒点病とも言われ、黒い斑が点々と表れてどんどん広がって、最終的には黒の廻りが黄色くなって葉っぱから茎、株と次々にやられます。これも凄まじく湿気を好み、大体20度以上あれば発症しますので、梅雨前には剪定で、風の通りを作っておきましょう。発症した葉っぱは、見つけた時点で直ぐに処分し、薬剤を散布して予防します。

うどんこ病

うどんこ病
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この病気は比較的どんな観葉植物も被害に遭う確率が高い病気で、カビで葉っぱがうどん粉を振ったような状態になり、葉っぱ全体が覆われたら光合成が出来ずに枯れます。原因は土の中の養分が窒素過多になっている場合が多いですから、窒素を控えると予防でき、被害に遭った部分は廃除して、重曹を水で薄めて全体に散布すると復活します。

観葉植物は正しい手入れで長く楽しめる

観葉植物

観葉植物が癒しを与えてくれるのは、常に美しい状態だから出来ることで、枯れたり弱ったりする事もあるという事を理解し、正しい手入れなどの育て方を身につける事が大切です。水やりや手入れをしていると、愛情も湧いてきて、手を掛けずにいられなくなってきます。正しい育て方で水やりや手入れをして、長く観葉植物を楽しめるようにしたいものです。

vivikoma
ライター

vivikoma

楽しく情報配信します。色々なジャンルのライターとしての技術を磨きたいと思っています。 特に花屋務めが長かったため、ガーデニングや植物に関する知識はある方です。 分かりやすい文章を書くことを心がけています。

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