「手を組む」ポーズの意味
手は多くの感情を表す身体の一部で、不安や期待など様々な感情を読み取れます。仕事で失敗して落ち込んだり、良い期待をしている時などで手を組む位置やポーズが変わります。ここでは、手を組むポーズ別で表される意味について紹介します。
胸の前で組んでいる
胸の前で手を組むポーズには不安や心配、そわそわして落ち着かないという意味が含まれています。何か強いストレスや緊張があると人は自然と胸の前で手を組むようになり、なんとか気持ちを落ち着かせようとしているのです。
神頼みや何かお願い事をする時に胸の前で手を組むのも「救ってもらいたい」「大きい存在に頼りたい」などという感情があるからなのです。
机上で手を組んでいる
机上で手を組むポーズにはいくつかの意味があります。机上で組んでいる手の力加減が強いのか弱いのかや対話相手がいるのかなどの状況によって心理状態がガラッと変わってきます。一人の時や対話相手がいる場合では心理状態が全く別の物になるので、別の物として認知しておきましょう。
①ひとりの時
対話対手がおらず、ギュッと強く手を組むポーズには強いストレスや不安を抱えている心理を表しています。何か不安や悩み事があると手に力が入り、頭が下に下がり猫背状態になります。かなり悩んでいる時などになりやすいポーズです。
また、机上で軽く手を組むポーズは問題を冷静に観察して解決しようとしている心理を表しています。発生した問題に対して落ち着いて対応するために考え事をしている時に見られるポーズです。
②対話相手がいる
対話相手がいて机上で手を組むポーズの意味には、話相手に興味があるという心理状態が働いています。このポーズには「もっと話を聞きたい」「相手をもっと知りたい」という気持ちが強く表れています。また、期待や良い返事を待っているポーズでもあります。
このポーズの時には、背筋が伸び前のめりの姿勢になり、明るくワクワクしたような表情にもなります。このポーズには相手への好意があると捉えて良いでしょう。
頭の上や後ろで手を組んでいる
頭の上や後ろで手を組むポーズにもいくつかの意味があります。どんな相手といる時に頭の上や後ろで手を組むのかでポーズの意味が異なり、心理状態も全く違う意味を持ちます。頭の上や後ろで手を組む状況を判断しながらポーズの意味を正しく理解しましょう。
①リラックスしている
家やのんびりできる空間では自然と伸びをしてしまいます。この時、組んだ時が頭の近くにある場合が多いことでしょう。これは「リラックスしている」心理が働いているからです。
長年一緒にいる家族やカップルの前で頭の上や後ろで手を組むポーズする場合には「リラックスしている」ことを意味しています。家族やカップルの前だけでこのポーズするなら、相手に対して心を開いていてリラックスしているという心理を表しています。
②力を誇示している
頭の上や後ろで手を組むポーズはなんだか良い印象を受けません。どこか偉そうだったり威圧的な態度が嫌だなと感じさせます。このポーズには自分が偉いや力を誇示したいという気持ちがあります。
同期や後輩など自分と同じくらいの年齢の人達と一緒にいる時に頭の上や後ろで手を組むポーズする場合は「自分の力を誇示したい」という心理が働いています。偉そうなポーズを取りどっちが上であるかを態度で示し自分に力があることを認めてもらいという気持ちの表れでもあります。
このポーズが癖になっている人は治すことをおすすめします。会議やプレゼンでこのポーズをとってしまうと先輩や上司に威嚇しているという意味にもなってしまいます。
③退屈している
誰かと話をしている時に頭の上や後ろで手を組むポーズするなら退屈している心理状態を表しています。誰かと話している時に話がつまらなかったり、退屈だと感じている時に見られるポーズです。
また、会社の会議中や研修中は退屈に感じてしまいますが、頭の上や後ろで手を組むポーズすると非常にマナーが悪い行為なので厳禁です。周囲に悪い態度をとってしまい印象も悪くなってしまうので、ビジネスマナーではNGのポーズです。
腰のあたりで手を組んでいる
腰のあたりで手を組むポーズには、警戒や自分を律するという意味にあります。手を後ろに隠して腰のあたりで組むというポーズは手の内を見られたくないという心理が働いているためです。
また、後輩に何かを教えたり子供に勉強を教えたりする時に自然と腰のあたりで手を組むポーズになります。これは自分を律するという気持ちが働いているためです。相手を見守ったり、手を貸さないようにするために働く心理により、無意識に生じるポーズなのです。
手を組む人の性格的な特徴
手を組むポーズにはいろいろな意味があり、手を組む位置や力加減で様々な意味を持つことが分かりました。では、手を組む人にはどんな性格的な特徴があるのでしょうか。手を組む人の性格的な特徴について紹介していきます。
神経質
手を組む人の性格として「神経質」という特徴が挙げられます。細かいことが気になってしまったり、周囲の変化に敏感な神経質な人に多いです。
仕事でのマイルールに反してしまったり、小さなミスが重なって不安になってしまうことから手を組むというポーズに繋がってしまいます。気にしすぎて過度な不安やストレスにより手を組むことが癖になっていることもあります。
考えている事が顔や態度に出る
手を組む人は意外にも「考えや態度が顔に出やすく分かりやすい」性格の人が多いです。手は感情を表しやすく読み取りやすい部分でもあるので、リラックスしているときは頭の上や後ろで手を組むようになったり、考え事をしている時は少しうつむきで猫背になったりと非常に分かりやすいです。
しかし、感情が分かりやすいことはビジネスでは良くない場合があります。ビジネスマナーとしても大事な場面では態度や感情に表れないように注意しましょう。
他力本願
手を組む人の性格の特徴として「他力本願」なところがあります。仕事や人間関係など困っていることなどに対して解決しようと努力はしますが、いざとなったら誰かが助けてくれると心のどこかで思い込んでいる特徴があります。
他力本願といっても人頼みだけでなく、神社やお寺に行って神頼みをすることもあります。占いも信じやすいので当たらない占いや怪しい宗教にハマってしまう可能性があります。
優柔不断
手を組む人には「優柔不断」という性格的な特徴を持っています。悩み事や真剣に考え事をしたい時に手を組むポーズをとります。
優柔不断な人は、何か1つのこと決めるのにも時間をかけじっくりとかけて何度も考えてから決めます。手を組むポーズをしている時には、じっくりとちゃんと考えたいという気持ちの表れでもあります。
また、優柔不断はマイナスに考えがちですが、じっくり考えてから行動に移すことで失敗を最小限に抑えることもできます。優柔不断には悪いことばかりではありません。
警戒心が強い
手を組む人の性格として「警戒心が強い」という特徴があります。あまり知らない人や初対面の人には警戒し、自然と手を組むようになります。
また、手を組んで人の話を聞く場合は「話に集中している」ことを表しています。相手の動作や話し方などを細かくチェックし、自分が騙されていないかや嘘をつかれていないかなど、注意深く確認しています。
手を組む人の心理
手を組む人の性格的な特徴を紹介しました。では、手を組む人の心理としては一体どんなものがあるのでしょうか。手を組むシーンによって心理状態が異なる場合もあります。自分がどんな時に手を組むのか確認しながら見てみて下さい。
自分の心を防御
手を組む時の心理状態1つ目は「自分の心を防衛」していることが挙げられます。手を組んでいる時は自分を守ろうとする心理が働いています。人は不安になると自分の身体に触れることで安心しようとします。手を組むことで安心感を得ようとしているのです。
特に手を組んで猫背になっている時は、より自分の心を防衛しようとしています。自分のことを知られたくない時や不安な時は手を組む傾向にあります。
集中をしている
手を組む人の心理状態2つ目は「集中している」ということが挙げられます。人は、考え事をしたい時や邪魔をされたくない時に手を組むポーズを取ります。
特に、おでこや顎に組んだ手を近い場合は深く集中して考え事をしている時なので邪魔をしないようにしましょう。組んでいる手が顔や頭に近くなればなる程じっくりと考えている時なので、話しかけたりしないでそっとしておくことが無難です。
優位に立とうとしている
手を組む人の心理状態3つ目は「優位に立とうとしている」ということが挙げられます。手を高い位置で組む人は自分の力を誇示したいと考えていて、自分は相手より力があり優位であるということを手を組むことで示しています。
また、高い位置で手を組む人はプライドが高いという傾向があります。そのため、ライバルに負けたくないという気持ちからライバルを警戒し、自己防衛している場合もあります。
困ったり悩んだりしている
手を組む人の心理状態4つ目は「困ったり悩んだりしている」ということが挙げられます。人は不安になると自分の手や腕、髪などを触る傾向があります。そのため、手を組むことは1つの不安な感情を何とかして落ち着かせようとしているのです。
特に、身体の下の方で手を組む人は困ったり悩み事を抱えている証拠です。どうするべきなのか、じっくりと考えたいという心理が働いています。
信じて欲しい
手を組む人の心理状態5つ目は「信じて欲しい」という気持ちを表しています。しっかりと手を組んで人の目を見て話す時は、特に自分を信じて欲しいという気持ちが強く働いています。また、分かりあいたいという気持ちはありますが、同時に自信がないという心理状態も働いています。
気を紛らわせたい
手を組む人の心理状態6つ目は「気を紛らわせたい」という気持ちを表しています。仕事で失敗して落ち込んでいる時や緊張している時に少しでも気を紛らわせたいという心理が働きます。この時、手を動かしたり手を組むことで気を紛らわせようとしています。
頭の上や後ろで手を組んでいる場合は特に、気を紛らわせようとしています。緊張や不安から手や髪などを触り、落ち着かせようともしています。
相手をよく知りたい
手を組む人の心理状態7つ目は「相手をよく知りたい」という気持ちが表れています。机上で手を組み相手をよく見ている時は相手に興味があり、もっとよく知りたいという心理が働いています。相手との理解を深めたいという気持ちも含まれています。
また、相手からの良い返事を待っていたり、相手へ良い期待をしていることもあります。この心理の時は姿勢が良く前のめりになるので非常に分かりやすく好意を示しています。
手を組むときのマナー
人の話を聞くときに後ろで手を組んで聞いていたり、頭の上や後ろで手を組む人は悪い印象を受けてしまいます。手を組む位置によっては相手にマイナスな印象を与えてしまったり、マナー違反になることがあります。大事な会議などで失礼な態度にならないよう正しいマナーを覚えましょう。
また、おもてなしをする際にも決まった手を組むマナーが存在します。手を組むマナーとして重ねる手はどっちが上なのか等も紹介しているので接客やおもてなしをする際の参考にしてみてください。
手を後ろで組まない
手を後ろで組むことはビジネスマナーとしていけないポーズとされています。後ろで手を組むと人は「何か隠しているのではないか」という心理が働き、信頼や信憑性に欠けてしまいます。
また、後ろで手を組むとお腹や胸が前に出て威圧的な印象になり偉そうや威張っているように見えてしまいます。そのため、上司や取引先の人の前では後ろで手を組むことはマナー違反となり、相手に失礼な態度となってしまうので気を付けましょう。
おもてなしの際はどっちが上?
接客の時の手はどっちが上になるのが正しいマナーなのでしょうか。接客やおもてなしの時のマナーでは「右手」を上にします。左手を隠して右手を上にすることは、相手への気遣いや思いやりを意味しています。そのため、接客をする際は右手を上にすることがマナーとなっています。
左手が上だと敵意がないという気持ちの表れ
左手を上にするマナーは西洋からきたマナーだと言われています。そのため、多くのホテルマンがマナーとして「左手」を上にしています。左手が上になることで利き手を隠し、相手への敵意がないという気持ちを表しています。
また、よく使う利き手は手荒れなどで汚れるため反対の手を上にすることで綺麗な見た目を保つようにしているとも言われています。
手を組むときの親指で前世が分かる?
手を組んだ時どっちが上かで前世が分かると言われています。前世と言っても人間であることが大前提で男性だったか女性だったかが分かります。いつもと通りに手を組んでみてどっちが上になりましたか。どっちが上だったかで前世が分かるのでチェックしてみてください。
右が上になった人は「前世が男性」、反対に左が上になった人は「前世が女性」だと推測されます。これはあくまでも迷信ですが、どっちが上だったかで脳の使い方も分かるとされています。
自分の手を組んだ時の親指の上下を見よう
手を組んだ時どっちが上だったかで前世が分かりましたが、手を組んだ時と腕を組んだ時どっちが上かで脳の使い方を知ることもできます。手と腕のどっちが上かを組み合わせると4タイプに分かれます。では、自然に手と腕を組んでみてください。手はどっちが上、腕はどっちが上になりましたか。
手も腕も右が上
このタイプは「左脳タイプ」です。情報のインプットとアウトプットを左脳で行っています。物事を論理的に捉え論理的に処理するタイプです。
几帳面で努力家な人が多く、しっかり計画を立ててから行動に移す傾向があります。頭が良い反面、論理的な話し方や負けず嫌いなところが嫌われてしまうことがあります。医者や研究者など理系の職業が向いているタイプです。
手も腕も左が上
手も腕も左が上のタイプは「右脳タイプ」です。情報のインプットとアウトプットと右脳で行っています。物事を直感的に捉え直感で処理するタイプです。
楽天的でマイペースな人が多く、直観的に行動する傾向があります。天才肌な一面がありますが、オープンな性格なため考えが表情に出やすく考えていることが分かりやすい特徴があります。接客業などの人と話す職業が向いています。
手は右、腕は左が上
このタイプは左脳右脳タイプで、左脳でインプットを行い右脳でアウトプットを行います。物事を論理的に捉え直感的に行動するタイプです。
社交的でお喋り好きな人が多く、細かいことは気にしない特徴があります。真面目で几帳面なので計画を立ててから行動に移す傾向があります。数字などに強く理系タイプに多いため、会計士やコンサルタントなどに向いています。
手は左、腕は右が上
情報を右脳でインプットし左脳でアウトプットするタイプは「右脳左脳タイプ」です。物事を直感的に捉え論理的に行動する傾向があります。
個性豊かで大枠で物事を捉えますが、クオリティが高くしっかりした結果出すことができるため仕事ができるタイプと言えます。また、我が道を進むところがあり柔軟に対応できない時もあります。右脳左脳タイプは分析などの細かいデータ以外の仕事であればそつなくこなせることができます。
「手を組む」の英語表現
一言で「手を組む」と言っても様々なシーンで使われ、状況で意味も変わってきます。「手を組む」にはいろいろな意味合いがあり、いろんな場面で活用できる言葉です。では、英語ではどんなフレーズになるのでしょうか。シーンに別に使える英語表現を紹介します。
ビジネスシーンで使用できる表現
まずは、ビジネスで使える英語表現です。ビジネスで「手を組む」と言うと「一緒にビジネスをしよう」と言う意味合いになります。では、英語ではどうなるのでしょうか。
ビジネスのシーンで「手を組む」を英語で言うと「We should do business together.」となります。意味は「一緒にビジネスをしよう」です。「We should」を「Let's」に置き換えてもOKです。「should」「Let's」は「~した方がいい」と相手に提案する時に使う英語表現です。
政界のシーンでも使用できる表現
「手を組む」と言う言葉はビジネスだけでなく政界でもよく使われる言葉です。これは日本だけなく海外でも同じで英語としてもよく使われる表現です。
例えば「選挙運動中に手を組む」を英語で表現すると「Join forces during the election campaign.」となります。他にも「警察と手を組む」は英語で「Join forces with the police.」と表現され、「保守派と手を組む」は「Align wth the old guard.」と英語表現されます。
恋愛のシチュエーション
恋愛で「手を組む」と言う表現はあまりしませんが、「腕を組む」や「手をつなぐ」と言うことはよくあります。では、恋愛におけるシーンで使われる言葉を英語ではどのように言うのでしょうか。
恋愛でよくある「手をつなぐ」を英語表現にすると「hold hands」となります。例えば「彼らは手をつないで歩いていた」を英語にすると「They walked holding hands.」と表現されます。また、「腕を組む」を英語表現すると「arm in arm」となります。
手を組む場所を見て心理を読んでみよう!
手には多くの感情が表れポーズによって違う意味を持ちます。手を組む癖がある人を観察して心理などを推測してみると面白いです。特に、話をしている時や1人で居る時は手に感情が表れやすいです。周囲を観察して相手の心理状態を理解することで良好な人間関係を気づくことも出来ます。
また、手を組んだ時どっちが上になるか腕を組んだ時にどっちが上になるかで前世や脳の使い方なども分かるので是非やってみてください。