高校教師の平均年収はいくら？公立・私立での給与の違いも解説！

高校教師の平均年収について調査しました。高校教師を目指している人や現在高校教師として働いている人、いろいろな職業に興味のある人などは、参考にしてみてください。

今回は高校教師全体の平均年収、年齢別による平均年収・月額給与・ボーナス、役職・学歴・雇用形態・性別による平均年収だけでなく、公立・私立の高校教師の平均年収の違いについても詳しく紹介します。

高校教師の平均年収について、今回は「高校教師の平均年収は660万円」と「年齢別平均年収と月額給与」、「初任給はどのくらい？」の3つに分けてまとめました。

高校教師全体の平均年収はいくらくらいなのか、年齢別でどのくらい金額に違いがあるのか、初任給は民間企業で働くサラリーマンと比較してどのくらい違いがあるのかなどを見ていきましょう。ここからは、高校教師の平均年収について紹介します。

高校教師の平均年収は「660万円」程度といわれています。民間企業で働くサラリーマンと比較して200万円程度多い金額になります。

高校教師の平均年収は、どの都道府県の高校で勤務するかにより違いがあります。学校の規模が大きく生徒が多いほど、年収も多く設定されている傾向があります。全国的に見て、東京都を含む関東圏内は比較的多めの年収設定になっているようです。

高校教師の平均年収と月額給与、ボーナスは、年齢ごとに違いがあります。20代前半から60代後半まで、年齢別に年収と月額給与、ボーナスの平均額を紹介します。

年齢ごとにどの位の年収があり民間企業で働くサラリーマンと比較すると多いのか少ないのか、何歳でで受取額がピークとなり金額はいくらぐらいになるのかなどを見ていきましょう。

まずは20代の高校教師の平均年収と月額給与、ボーナスについて解説していきます。平均年収については、年齢が20～24歳は「330～400万円程度」、25～29歳は「420～500万円程度」です。

平均月額給与については、年齢が20～24歳は「25～26万円程度」、25～29歳は「28～32万円程度」です。平均ボーナス（2回分）については、年齢が20～24歳は「100万円程度」、25～29歳は「120万円程度」です。

20代前半の高校教師の平均年収は、民間企業で働くサラリーマンとほぼ同じです。20代後半になると、少し多くなります。

続いて30代の高校教師の平均年収と月額給与、ボーナスについて解説していきます。平均年収については、年齢が30～34歳は「520～580万円程度」、35～39歳は「615～645万円程度」です。

平均月額給与については、年齢が30～34歳は「34～36万円程度」、35～39歳は「39～40万円程度」です。平均ボーナス（2回分）については、年齢が30～34歳は「115～145万円程度」、35～39歳は「145～160万円程度」です。

30代前半の高校教師の平均年収は、民間企業で働くサラリーマンより100万円程度多くなります。30代後半になると、平均年収が600万円を越えてきます。30代の平均年収は400万円程度なので、100～200万円以上も多く稼げることがわかります。

続いて40代の高校教師の平均年収と月額給与、ボーナスについて解説していきます。平均年収については、年齢が40～44歳は「710万円程度」、45～49歳は「780万円程度」です。

平均月額給与については、年齢が40～44歳は「程度44万円」、45～49歳は「48～49万円程度」です。平均ボーナス（2回分）については、年齢が40～44歳は「180～195万円程度」、45～49歳は「180～195万円程度」です。

40代前半の高校教師の平均年収は、民間企業で働くサラリーマンより1.5倍もの給与を稼いでいます。40代後半になると、2倍近い金額になります。高校教師の平均年収は660万円なので、40代前半で達成していることがわかります。

続いて50代の高校教師の平均年収と月額給与、ボーナスについて解説していきます。平均年収については、年齢が50～54歳は「825～835万円程度」、55～59歳は「810～860万円程度」です。

平均月額給与については、年齢が50～54歳は「52～55万円程度」、55～59歳は「51～52万円程度」です。平均ボーナス（2回分）については、年齢が50～54歳は「205～210万円程度」、55～59歳は「200～220万円程度」です。

50代前半の高校教師の平均年収は、高校教師の平均年収より150万円程度多くなります。役職により給与がアップする人が多くなり、800万円を越えるようになります。

50代後半の高校教師の平均年収は、年代別で見る平均年収の最高額となります。高校教師の平均年収の最高額をもらうためには、50代後半まで働くことが条件のようです。さらに教頭や校長などの役職に就くと、1,000万円を越える給与を受け取ることができます。

最後に60代の高校教師の平均年収と月額給与、ボーナスについて解説していきます。平均年収については、年齢が60～64歳は「630～680万円程度」、65～69歳は「程度490～605万円」です。

平均月額給与については、年齢が60～64歳は「40～42万円程度」、65～69歳は「33～38万円程度」です。平均ボーナス（2回分）については、年齢が60～64歳は「155～170万円程度」、65～69歳は「92～150万円程度」です。

60代前半の高校教師の平均年収は、最高額から200万円程度少なくなります。しかし、定年後の年齢で働いて受け取る額としては高額であることには変わりありません。

60代後半の高校教師の平均年収は、30代後半程度まで少なくなることもあります。しかし、こちらも定年後の年齢で働いて受け取る額としては高額であることには変わりありません。

高校教師の初任給は「20～22万円程度」です。民間企業で働くサラリーマンと比較すると、あまり変わらない金額となります。20～24歳の平均月額給与は「25～26万円程度」と、年齢が上がるにつれ給与も右肩上がりとなります。

高校教師の平均年収は、年齢以外にも役職・学歴・雇用形態により違いがあります。役職・学歴・雇用形態別に平均年収をまとめたので、それぞれの金額を見ていきましょう。ここからは、高校教師の役職・学歴・雇用形態別の平均年収について紹介します。

1つ目に紹介する高校教師の役職・学歴・雇用形態別の平均年収は「役職別の年収」です。高校教師にも役職があり、校長や副校長、教頭などの役職により平均年収は違います。公立の高校教師の役職別平均年収をまとめました。

高校教師の校長の平均年収は815万円程度、副校長は800万円程度、教頭は780万円程度、主幹教諭は735万円程度、指導教諭は736万円程度、教諭は620万円程度、助教諭は501万円程度、講師は431万円程度、養護教諭は604万円程度、養護助教諭は409万円程度、栄養教諭は547万円程度です。

一般的には、主幹教諭と指導教諭、教諭、助教諭が正規雇用の教員としてそれぞれの教科の担当を持ち授業をする人になります。

2つ目に紹介する高校教師の役職・学歴・雇用形態別の平均年収は「学歴別の年収」です。高校教師は、学歴でも平均年収が違います。

大学卒の高校教師の平均年収は「663～665万円程度」、高専・短大卒は「508～665万円程度」、高卒は「478～637万円程度」です。働く学校により、学歴による平均年収の差が生まれてくるようです。

3つ目に紹介する高校教師の役職・学歴・雇用形態別の平均年収は「雇用形態別の年収」です。高校教師の雇用形態を正規雇用と非正規雇用に分けると、平均年収はかなりの差が出てきます。

具体的な数値は、正規雇用の高校教師の平均年収は663万円程度、非正規雇用は358万円程度となります。非正規雇用の高校教師は、正規雇用の高校教師と同じように学級担任や授業、部活動の顧問などを受け持つことがあります。

しかし、契約年数が1年ごとに更新されるため、同じ仕事をしても平均年収は低くなるようです。地域手当や扶養手当、教職調整額、教員特殊業務手当など各種手当の受け取り額や給与の上限などにも違いがあります。

高校教師の平均年収は、性別でも金額に違いがあります。高校教師の平均年収を、男性と女性に分けてまとめました。なぜ男性と女性では平均年収に違いがあるのかについても見ていきましょう。

ちなみに、高校教師は教科ごとに授業内容が違いますが、給与の金額に違いはありません。ここからは、高校教師の性別による平均年収について紹介します。

1つ目に紹介する高校教師の性別による平均年収は「男性の場合」です。高校教師の男性の平均年収は「695万円程度」です。男性別の年収ランキングでは12位に入るほど多い金額になります。学校教員統計調査によると、高校教師の男性の平均月額給与は40万円程度です。

2つ目に紹介する高校教師の性別による平均年収は「女性の場合」です。高校教師の女性の平均年収は「605万円程度」です。女性別の年収ランキングでは11位に入るほど多い金額になります。学校教員統計調査によると、高校教師の女性の平均月額給与は35万円程度です。

高校教師の基本給与は、男性と女性は同じです。教師の世界では、男女平等がしっかり守られています。では、なぜ平均年収や平均月額給与が男性と女性で違うのか？それは、役職の違いです。

男性と比較して、女性の方が校長や副校長などの役職に就いている人が少ないです。公立高校の女性校長は、全国で30％程度にとどまっています。役職別の年収の項でも紹介したように、上の人ほど給与額も多くなります。

給与額の多い役職に就いている人が男性の方が多いことから、女性より平均年収が多くなっているということです。

公立・私立の高校教師の平均年収の違いについて「大きな違いはなし」と「私立は時間外手当がつく」の2つをピックアップしました。「高校教師の平均年収」の項でも紹介したように、高校教師の平均年収はどの都道府県の高校で勤務するかにより違いがあります。

学校の規模が大きく生徒が多いほど、年収も多く設定されている傾向があります。ここからは、公立・私立の高校教師の平均年収は違う？について紹介します。

1つ目に紹介する公立・私立の高校教師の平均年収は違う？は「大きな違いはなし」です。私立の高校教師の年収は、公立高校の規定に準じることが定められています。つまり、都道府県や学校の規模により多少の差はありますうが、全国的に見ると大きな違いはないということです。

2つ目に紹介する公立・私立の高校教師の平均年収は違う？は「私立は時間外手当がつく」です。私立高校は、時間外手当（残業代）などの規定が公立とは違います。

具体的な時間外手当（残業代）とは部活の顧問による活動時間になります。私立の高校教師の残業時間は月に40～75時間程度で、時間外手当（残業代）が保証される学校もあります。

公立の高校教師のには時間外手当（残業代）は、丸1日生徒の指導に付き添ったとしても、2,500～3,500円程度しか保証されないともいわれています。

私立高校を運営する企業にもよりますが、時間外手当（残業代）として毎月10万円程度が保証される学校も中にはあります。年収にすると、時間外手当（残業代）がほぼ保証されていない公立と比較して120万円多く受け取ることができる計算になります。

今回は高校教師の平均年収について詳しく紹介しました。高校教師の基本給与は、性別や教科による差はなく、年齢・役職・学歴・雇用形態などにより違いがあります。性別による平均年収の違いは、役職による差であることがわかりました。

公立・私立による基本給与も大差はありません。ただし、時間外手当がつくことで差が出ることもわかりました。

高校教師の初任給は民間企業で働くサラリーマンと比較して違いはありません。30代、40代と年収は増え、50代では800万円を越える人も多くなります。

結論として、長期により勤務することで年収がアップする高校教師の平均年収は、民間企業で働くサラリーマンと比較して1.5倍程度と多いことがわかりました。