消防士の平均年収を調査!消防士は手当がすごい
消防士の平均年収を調査した結果、手当が充実していることがわかりました。今回は消防士の平均収入を年齢別と階級別に分けて紹介します。また、消防士の年収が高いワケや仕事内容についても見ていきましょう。
消防士全体の平均年収と仕事内容
消防士全体の平均年収と仕事内容として、今回は「平均年収700万円前後」と「月額給与はそれほど高くない」、「消防士の仕事内容」の3つにまとめました。ここからは、消防士全体の平均年収と仕事内容について紹介します。
平均年収700万円前後
1つ目に紹介する消防士全体の平均年収と仕事内容は「平均年収700万円前後」です。消防士の平均年収は700万円前後で、民間企業に勤めている男性サラリーマンの平均年収は500万円前後なので、高いと言えるでしょう。
月額給与はそれほど高くない
2つ目に紹介する消防士全体の平均年収と仕事内容は「月額給与はそれほど高くない」です。消防士の平均年収は700万円前後ですが、平均月額給与は39万円程度、手取りは30~32万円とそれほど高くありません。
消防士の仕事内容
3つ目に紹介する消防士全体の平均年収と仕事内容は「消防士の仕事内容」です。災害現場で消火活動や人命救助を行います。消防士の仕事は、主に「消火」「救命」「救急」「防災」「予防」の5つに分類されます。
年齢別消防士の平均年収
年齢別消防士の平均年収として、今回は「10代」、「 20代」、「30代」、「 40代」、「50代」と5つの年代に分けてまとめました。地域ごとでも年収に差があるので、東京都と政令指定都市、その他市町村ごとの年収も見ていきましょう。ここからは、年齢別消防士の平均年収について紹介します。
10代
1つ目に紹介する年齢別消防士の平均年収は「10代」です。18~19歳の平均年収は、東京都は286万円、政令指定都市は249万円、その他の市町村は234万円です。
東京都が一番高額な理由は、消防本部の中で東京消防庁が一番大きいことと、物価などが高いことです。政令指定都市は全国で20市あり、その他市町村より家賃が高く人材確保が難しいため2番目に高い額になっています。
20代
2つ目に紹介する年齢別消防士の平均年収は「20代」です。20~23歳の平均年収は、東京都は324万円、政令指定都市は282万円、その他の市町村は269万円です。24~27歳の平均年収は、東京都は362万円、政令指定都市は329万円、その他の市町村は315万円です。
30代
3つ目に紹介する年齢別消防士の平均年収は「30代」です。28~31歳の平均年収は、東京都は406万円、政令指定都市は387万円、その他の市町村は364万円です。32~35歳の平均年収は、東京都は472万円、政令指定都市は456万円、その他の市町村は427万円です。
36~39歳の平均年収は、東京都は537万円、政令指定都市は518万円、その他の市町村は479万円です。
40代
4つ目に紹介する年齢別消防士の平均年収は「40代」です。40~43歳の平均年収は、東京都は600万円、政令指定都市は581万円、その他の市町村は536万円です。44~47歳の平均年収は、東京都は638万円、政令指定都市は618万円、その他の市町村は575万円です。
50代
5つ目に紹介する年齢別消防士の平均年収は「50代」です。48~51歳の平均年収は、東京都は661万円、政令指定都市は649万円、その他の市町村は618万円です。52~55歳の平均年収は、東京都は679万円、政令指定都市は675万円、その他の市町村は637万円です。
56~59歳の平均年収は、東京都は695万円、政令指定都市は697万円、その他の市町村は669万円です。
階級別消防士の平均年収
東京消防庁の消防士の階級は、法律に基づき「消防士」、「消防副士長」、「
消防士長」、「消防指令補」、「消防司令」、「消防司令長」、「消防監」、「消防正監」、「消防司監」、「消防総監」と10段階の階級が定められています。消防士の平均年収は、この階級ごとに違います。
人口が30万人規模の本部は8階級、人口が10万人未満の消防本部は、5段階に分かれていることもあります。ここからは、階級別消防士の平均年収について紹介します。
消防士
1つ目に紹介する階級別消防士の平均年収は「消防士」です。学歴や経歴に関係なく、一律で消防士からのスタートになります。消防隊員と呼ばれることもあります。現場に出向き、消火活動や人命救助などの活動を最前線で努めます。
消防士の人数は約28,900名ほどで、平均年収は300万円前後で、月額給与は20~37万円程度となります。
消防副士長
2つ目に紹介する階級別消防士の平均年収は「消防副士長」です。消防副士長とは、消防士の中ではリーダー的な存在で、人数は約16,500ほどです。しかし、現場において指揮するような立場ではありません。
成果をあげると任命されます。消防副士長の平均年収は300万円前後で、月額給与は20〜40万円程度となります。
消防士長
3つ目に紹介する階級別消防士の平均年収は「消防士長」です。消防士長とは、幹部クラスの一番下の階級です。政令指定都市では副隊長、市町村では消防本部の主任、東京消防庁では係員を務める職員に与えられる階級になり、人数は約44,500名ほどです。
消火活動や人命救助などの現場で、ポンプ隊・救急隊・特別救助隊・機動部隊などの小隊をまとめる隊長です。一般的には、消防副士長や消防士が昇任試験を受けて消防士長に任命されます。20代後半が多いです。消防指令補の平均年収は400~500万円前後で、月額給与は22〜40万円程度となります。
消防指令補
4つ目に紹介する階級別消防士の平均年収は「消防指令補」です。消防指令補とは、職名の通り消防指令を補佐する任務になります。具体的には、消火活動や人命救助などの現場で、ポンプ隊・救急隊・特別救助隊・機動部隊などの小隊をまとめる隊長です。
政令指定都市では係長・主査・主任、東京消防庁では主任を務める職員に与えられる階級になり、人数は約41,600名ほどです。
一般的には、消防士長を数年間務めたあとで、昇任試験を受けて消防指令補に任命されます。30代後半から40代が多いです。消防指令補の平均年収は500万円前後で、月額給与は25〜45万円程度となります。
消防司令
5つ目に紹介する階級別消防士の平均年収は「消防司令」です。消防司令とは、政令指定都市では消防本部の副所長・担当課長・課長補佐・係長、東京消防庁では課長補佐・係長・出張所長を務める職員に与えられる階級になり、人数は約21,500名ほどです。
現場には出向きますが、消火活動や人命救助ではなく、隊のリーダーとなり指揮を取る任務になります。消防司令の平均年収は500〜600万円前後で、月額給与は26〜48万円程度となります。
消防司令長
6つ目に紹介する階級別消防士の平均年収は「消防司令長」です。消防司令長とは、消防職員の数が100人未満かつ人口10万人未満の市町村の消防長を務める職員に与えられる階級になります。
そのほか、政令指定都市では消防本部の署長・課長・隊長、東京消防庁では課長・室長・装備工場長、中核市消防本部の課長や課長補佐 、消防訓練センターの所長を務める職員に与えられる階級になり、人数は約5,900名ほどです。
現場には出向きますが、消火活動や人命救助ではなく、複数の隊を統括して指揮を取る任務になります。消防司令長の平均年収は500〜600万円前後で、月額給与は30〜50万円程度となります。
消防監
7つ目に紹介する階級別消防士の平均年収は「消防監」です。消防監とは、消防職員の数が100人以上、または人口10万人以上の市町村の消防長・所長を務める職員に与えられる階級になります。消防本部が小さい規模の場合、消防監が最高位となることがあります。
そのほか、政令指定都市では消防本部の部長・課長・参事、東京消防庁では署長、消防学校副校長を務める職員に与えられる階級になり、人数は約1,700名ほどです。
現場に出向くことはなく、消防本部で指揮を取ることになります。消防監の平均年収は600万円前後で、月額給与は30~55万円程度となります。
消防正監
8つ目に紹介する階級別消防士の平均年収は「消防正監」です。消防正監とは、消防職員の数が200人以上、または人口30万人以上の政令指定都市以外の市町村の消防長を務める職員に与えられる階級になります。「消防監」と同じく、現場に出向かず本部で指揮を取ります。
そのほか、政令指定都市では消防本部の理事・次長・部長、東京消防庁では消防学校長、消防化学研究所では所長・部長を務める職員に与えられる階級になり、人数は約60~70名ほどです。消防正監の平均年収は700万円前後で、月額給与は35~57万円程度となります。
消防司監
9つ目に紹介する階級別消防士の平均年収は「消防司監」です。消防司監とは、政令指定都市(人口が50万人規模の都市)では消防本部の消防長(消防局長)、東京消防庁では次長・部長を務める職員に与えられる階級になり、人数は約20名ほどです。
政令指定都市では消防長(消防局長)が最高位となるので、現場に出向くことはなく、消防本部で全体の指揮を取ることになります。消防司監の平均年収は800~1,000万円前後で、月額給与は50~65万円程度となります。
消防総監
10番目に紹介する階級別消防士の平均年収は「消防総監」です。消防総監とは、東京消防庁の消防長で、最高位の階級に該当します。東京消防庁の消防庁であるため、ほかの都道府県の消防庁に対しての権限はありません。人数は1名で、東京消防庁に所属している職員の中から選ばれます。
消防総監は、階級としてだけでなく職名としても使われます。消防総監の平均年収は1,500万円前後で、月額給与は70~125万円程度となります。
消防士の年収が高いワケ
消防士の年収が高いワケとして「各種手当が出る」と「手当の概要」の2つをピックアップしました。消防士の月額給与はそれほど高くありませんが、平均年収は700万円前後とトップクラスの金額になっています。ここからは、消防士の年収が高いワケについて紹介します。
各種手当が出る
1つ目に紹介する消防士の年収が高いワケは「各種手当が出る」です。消防士の月額給与は
それほど高くないのに、平均年収が700万円前後と高いワケは、月額給与とボーナスのほかに各種手当が出るからです。
手当の概要
2つ目に紹介する消防士の年収が高いワケは「手当の概要」です。各種手当は地域により名称や種類が違います。今回は「危険作業手当」、「不快作業手当」、「重勤務作業手当」、「消防業務手当」、「非常災害業務手当」の5種類をピックアップしました。
危険作業手当
1つ目に紹介する消防士の年収が高いワケ・各種手当の概要は「危険作業手当」です。災害現場や人命救助などの現場に出勤し、危険な作業をした日数分、1回につき決められた額が危険作業手当として支払われます。
不快作業手当
2つ目に紹介する消防士の年収が高いワケ・各種手当の概要は「不快作業手当」です。災害現場や人命救助などの現場に出勤し、不快な作業をした日数分、1回につき決められた額が不快作業手当として支払われます。
重勤務作業手当
3つ目に紹介する消防士の年収が高いワケ・各種手当の概要は「重勤務作業手当」です。仮眠時間中に火災現場や人命救助のために出勤をして作業した分、1回につき決められた額が重勤務作業手当として支払われます。
消防業務手当
4つ目に紹介する消防士の年収が高いワケ・各種手当の概要は「消防業務手当」です。火災現場などに出勤し、鎮圧又は災害の復旧の業務に従事した場合、1回につき決められた額が消防業務手当として支払われます。
非常災害業務手当
5つ目に紹介する消防士の年収が高いワケ・各種手当の概要は「非常災害業務手当」です。災害現場の業務につくことは、非常事態に該当します。災害現場の業務についた日数分、非常災害業務手当として支払われます。
消防士の年収は高め!
消防士の平均年収は700万円前後と高めです。月額給与はそれほど高くありませんが、危険作業手当や非常災害業務手当といった手当が充実しているため、年収が高くなるようです。また、年齢が高くなるほど年収も上がることがわかりました。