自分を見失うのは自分への自信が失われている時
自分を見失うというのは、読んで字のごとく「本来の自分とは違った状態になってしまうこと」を指します。職場で奮闘していたり、恋愛に夢中になって本来の自分を忘れ、自暴自棄になっていませんか?この記事では、自分を見失う原因や自分を取り戻す方法などについてまとめました。
自分を見失う原因になりやすい状況
毎日分刻みのスケジュールに追われている現代人。一人一台の携帯電話が当たり前となり、どこにいても誰にでも繋がっていられるので、プライベートと職場の区別がつけにくくなったり、恋愛にのめり込みやすくなったりしてしまいます。
普段はもっと毎日を丁寧に生きているのに、最近は部屋がずっと荒れていたりしませんか?最近、ゆっくりと音楽に耳を傾けたのはいつですか?
自分自身への自信が無くなったり、不安やストレスなどの多い生活をしていると、知らず知らずのうちに自分を見失うことになりかねません。ここからはどんな生活をしていると自分を見失うことになりがちなのかをご紹介していきましょう。
職場が忙しくストレスがたまる
自分を見失う原因になりやすい状況、一つ目は職場に関するものです。特に仕事が大変忙しく、毎晩のように残業をしていたり、休日出勤を続けていると冷静な判断が出来ないような状態になってしまいがちです。
例え自分の望んだ仕事をしているとしても、あまりに熱中していると家族や恋人、友人のことを顧みない状態になってしまいます。これも自分を見失うという状態です。
職場が自分の希望した職場でない場合はさらに気を付ける必要があります。やりたくもない仕事を山ほどやり、締め切りに追われているような生活をしている方はいませんか?また、職場は楽しくても雇用条件が悪いというのも自分を見失う原因になりやすいです。
働いても働いても給料が上がらないとか、福利厚生がないなど、将来の展望が開けないという閉塞感も大きな原因になりがちです。
尽くす恋愛で疲れている
自分を見失う原因になりやすい状況、次にご紹介するのは恋愛に関するものです。恋愛をしている時は幸せな感情に包まれていることが多いですが、自分を見失わないためにも時には冷静になって自分を見つめなおす必要があります。
恋愛しているのですから相手のことが好きなのは当たり前ですが、恋愛を優先しすぎると問題です。相手のことが好きすぎて四六時中相手の事ばかり考えていると、自分のことがおろそかになってしまいます。
また、誰にもとられたくないと思うばかり、相手の浮気を疑ったり、少しでも連絡が取れないと心配で心配で仕方なくなってしまうこともあります。
恋愛中は「嫌われたくない」という思いになることも多いです。ただし、それが強くなりすぎると相手の理想とする人物になり切ろうとして自分を見失うことにもなります。
人間関係に悩んでストレスがたまる
自分を見失う原因になりやすい状況、人間関係も大きな要素を含んでいます。学生の方であれば学校や塾、バイト先での人間関係、育児中の方であればママ友との関係など、自分の置かれた環境でうまく人間関係が築けないことも自分を見失う原因になりがちです。
人と円滑なコミュニケーションを図ることが難しく、自分の思っていることを言えないことが重なっていくとストレスになり、自分本来の姿を見失ってしまうのです。
金銭トラブルに巻き込まれてストレスがたまる
金銭に関するトラブルも自分を見失う大きな原因になりがちです。例えば、大きな借金を抱えている時には、何を優先してでも借金の返済をしたいという心理になりがちです。
自分のキャパシティーを超えて仕事をすることになったり、普段は頼まないような人に借金の申し込みを強引にしたりと金銭のことばかりが先立ち、普段とは違う行動に走ってしまうことがあります。
また、金銭は借金だけの問題ではありません。何か目標があってお金を貯めているときでも自分を見失うことになりかねません。節約節約ばかり考えすぎて、彩りが全くない生活をしていると知らず知らずのうちにストレスも溜まってきます。
自分を見失う心理・性格の特徴
同じ職場で働いていても、ある人はストレスがたまり自分を見失うという結果になり、ある人はうまく気分転換を図って日々を乗り切っているというようなことがあります。
これは、自分を見失いがちな性格というのがあるためです。自分が次のような性格に当てはまる場合は、しっかりと自覚し、自分を見失う前に息抜きをする工夫を積極的にするのがおすすめです。
完璧を求めすぎている
常に完璧でいたいという完璧主義者、何にでも真面目に取り組むという方は要注意です。職場や恋愛など、すべての事に全力投球をし、100パーセントの状態になるまで頑張ります。
もちろん、通常の場合は完璧でいたいという心理は有利に働くことも多いのですが、何かのきっかけで躓いてしまい、自分の思ったようにならないと判明したときにパニックになってしまい、冷静な対処が出来なくなってしまいます。
責任感が強い
責任感が強く、リーダーを任されることが多いという方も要注意です。周りの期待も常に高く、本人もそれをしっかりと自覚しているので自分の許容範囲を超えてまで周りの期待に応えようとします。
その緊張感が保たれているうちはいいのですが、何かのきっかけでその緊張の糸が切れてしまうと、自分を見失いやすくなります。
ネガティブに考えすぎている
実際の状態に関係なく、何でもネガティブに考えてしまう性格も自分を見失うことにつながることが多いです。
例えば、友人の何気ない一言もネガティブにとらえてしまい、友人に嫌われたくないという心理から自分の好みではなく友人の好みに合わせてしまいます。他人が好きと言ってくれた自分を演じるようになり、ひいては自分を見失いがちなのです。
周囲のことを気にしすぎる
周囲の事ばかり気にしすぎるという性格の方も自分の見失うことになりかねません。ソーシャルメディアをチェックすると、友人の華やかな生活ばかりが並びます。
実際には友人もそのような豪華な食事ばかりをしているわけではないのですが、「人はこんなにいいものを食べている」と思いがちになり、自分も食べなければという心理になってしまいのです。
また、テレビや雑誌の影響を受けやすいというのもあります。テレビで体にいいと言われていた食材を盲目的に食べ続けるなど、とにかく周りの情報に流されてしまい、自分の意見が無くなってしまうのです。
自分に自信がない
これはネガティブ思考の方とも共通する点が多いですが、自分に自信がないという性格の方も自分を見失うことが多いようです。
職場でも恋愛でも、実はしっかりと役割を果たしているのに自己評価が低いばかりに周囲のことを過剰に気にするという心理になりがちです。そして人の意見ばかりを気にするという傾向になるのです。
自分を見失うとどうなるのか
では、さまざまな原因で自分を見失ってしまうとどのような状態になってしまうのでしょうか。自分を見失っている状態というのは冷静に自分を見つめられていないという心理状態ですから、なかなか内省することができません。
どのような状態になってしまうのかを予め把握することで、心理状態がそれ以上悪くなる前に対処をし、自分を取り戻すことができます。
自己主張ができなくなる
自分を見失っていると、自己主張が出来なくなってしまうことがあります。これは、あまりに周囲のことばかりを気にしすぎて、自分の意見に自信が持てないという心理状態にあるからです。
一見幸せそうな恋愛中でも、相手の好きなことばかりを優先しすぎた結果、自分は本当にどうしたいのかが分からなくなってしまいます。
自分の好きなことが分からなくなる
自分を見失っている状態だと、自分が楽しめるものが分からなくなってしまいます。例えば、本当は好きなジャンルの映画ではないのに恋愛中の相手から誘われたから一緒に見て、嫌われたくないあまりに「楽しかった」という感想を述べます。
こんなことを繰り返していると、本当に自分が好きな映画が分からないということになりがちです。友人と食べに行くときのレストランや、デートで着ていく服装など、自分の意見を抑えすぎると本当に何が好きかを見失ってしまいます。
悩む時間ばかりが多くなる
そして自分を見失ってしまうと、悩む時間も増えてしまいます。自分を見失ってしまうと、それに付随する問題も次々に発生してしまうことが多いです。
そんな問題に直面すると「どうしてもうまくいかないのだろう」と自分を責める心理になり、さらに自分を見失ってしまうという悪循環に陥ってしまうことがあるのです。
自分を見失うかもしれない時の判断方法
職場で大きなプロジェクトに取り組んでいるとき、引っ越しをして新しい人間関係を築こうとしているときなど、自分を見失う可能性が高い場面があります。
そんなときに、少し立ち止まって振り返ることで自分を見失いかけていないかを判断する方法がありますのでここからご紹介しましょう。
なぜ苦しいのか考える
自分を見失っているときは、本来の自分ではない状態で無理をしている心理状態にあります。しっかりと自分の気持ちと向き合ってみれば、本心に反してるのでどこか無理をしていて苦しいのです。
その苦しいという状態がどこから発生しているのかをしっかりと考えることで、対処をすることができます。
自分にやり残したことがないか考える
例えば、自分の寿命があと1か月しか残されていないとしたらやりたいことは何でしょう。こういう問いかけを自分自身にしてみると、自ずと自分が心からやりたいということが見えてきます。
それと現実とを見比べてみると、やりたいことと実際にやっていることの差が見えてきて、どうして今こんな生活をしているのか疑問に思います。こうやって本当にやりたいことを考えることで、自分らしい生き方をしているか、つまり自分を見失っていないかが見えてくるのです。
自分が幸せか考える
いろいろと難しいことを考えず、単純に自分が幸せを感じられているかを振り返ってみるのもおすすめです。
その時に大切なことは、ぼんやりと全体的に幸せかを考えずに、恋愛、職場、友人などといった細かいカテゴリーに分けて考えることです。幸せだと感じていないカテゴリーには何か自分を失う原因があるはずです。
すぐに改善できることはないか考える
自分を見失っているように感じ、行き詰っているときには数限りない悩みを目の前にし、更に落ち込んでしまうこともあります。
それを避けるためには、すぐにでも改善できそうなところから始めるのがおすすめです。一つでも前に進むことで気持ちが明るくなってきます。
あこがれる人はいるか考える
身近な人でも芸能人でも構いません、誰かあこがれの人のことを考えてみるのも一つの方法です。あこがれがあるということは、自分もその人のようになりたい、つまり理想の自分なのです。
あこがれている人のライフスタイルや考え方、服装、読んでいる本や飲んでいるコーヒー、何でも構わないので少しずつ真似をしてみると理想の自分に近づいたという証になり、自信にもつながります。
自分を見失った時に取り戻す方法
ここまでは自分を見失うとはどんなことか、自分を見失うとどのような状態になるのかなどについてみてきました。
ここからは最後に自分を見失ってしまったときにどのようにすれば自分を取り戻すことができるのか、おすすめの方法をご紹介しましょう。
非日常に触れる
自分を見失っているときに、いくら落ち着こう、自分を取り戻そうと思っていても日常のあちこちに自分を見失うことになった原因が転がっています。
例えば、職場での悩みの場合、職場へ持って行く鞄を見るだけで気分が落ち込むといった感じです。それを避けるためには、思い切って旅に出て非日常の空間に身を浸してみるのもおすすめです。
現実世界とは全く異なる空間に身を置くことで、自分としっかり向き合うことができます。余裕があれば海外に行くのもいいですが、例えばゆっくりと温泉旅館に泊まってみたり、ハイキングに行ってみるといった方法も自分を取り戻すのにおすすめです。
一人の時間を作る
自分を見失う原因には、自分と他人を比べるということが大きく関わってくることも多いです。そんな状態から自分を取り戻すには、自分一人としっかり向き合う時間を作ることも大切です。
忙しい毎日でも、夜は必ず一人でゆっくりする時間を持ち瞑想をして気分を落ち着けるなどすると、本当に自分が幸せだと思うことと向き合えるはずです。
すべての人に好かれようという考えを捨てる
誰からも嫌われたくないという心理が強いと、八方美人にように行動をしてしまい自分を失ってしまいます。多くのファンがいる芸能人でも、誰からも嫌われていないかというとそんなことはありません
それと同じように、誰にでも好かれる人になるのは不可能であるとしっかり自覚することが大切です。自分の中で譲れない部分をしっかりと主張するようにしましょう。
自分の視野を広げる
職場の帰りに日ごろは行かないような本屋に行ってランダムに本を買ってみるのも一つの方法です。今まで知らなかった世界が広がり、自分の悩みに違った回答が見えてくるかもしれません。
本でなくても映画でもいいですし、日ごろは行かないような交流会に参加してみるというのもおすすめです。
人に相談する
人に相談を持ち掛けてみるのも自分を取り戻すのにおすすめの方法です。アドバイスが貰えるだけでなく、人に話すことで思考がクリアになることもあります。
自分が置かれた状況をよく把握している方に相談を持ち掛けてもいいですし、まったく違う分野の方に相談をすれば思いもよらない違った視点でのアドバイスが貰えるかもしれません。
自分の長所や好きなところを書き出す
人と比較をするのではなく、単純に自分が好きだと思えるようなところを書き出してみるのも自分を見失ってしまったときに使える方法です。
そのときに大切なのは、他者からの評価ではなく自分が好きだと思える部分にフォーカスをするという点です。リストが伸びるにつれて、自分に自信が持てるようになり、ひいては自分を取り戻すことにつながることが多いです。
小さな成功体験を重ねる
自分を見失うという事態に陥ったときには、なんとかして現状を打開しようと努力するものです。ところが、自分を取り戻すためには大きな努力が必要なことが多く、それには時間もかかります。
まずは、小さなこと、すぐに達成できるような小さなゴールを設定し、それを着実にクリアしていくことで成功体験が積み重なり、自分に自信が持てるようになるでしょう。
名言に触れる
最後にご紹介する方法は、名言に触れてみるという方法です。先人たちの知恵が詰まった名言からは学べることがたくさんあります。
例えば、インスタグラムで「#名言」と検索すると読み切れないほどの名言がヒットします。心に響いたものはノートに書き留め、折に触れて読み返してみるのもおすすめです。
自分を見失う時は一度ゆっくり休んでみよう
忙しい職場や携帯電話、ソーシャルメディアなど、常に変化する中での生活を余儀なくされている現代人。自分を見失ってしまったときには、まずはしっかりと立ち止まり、落ち着いて自分を見つめなおしましょう。そうすれば自分を取り戻すために必要なプロセスが見えてくるはずです。